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四国河川ニュース

7/28(土)〜8/10(金)》 731

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                     2018.8.13発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.350

                                                                                       

○効果の見える治水事業  徳島県 馬路 急傾斜地崩壊対策事業   徳島県西部総合県民局 県土整備部部長 久保 義人

○「この街に住んでよかった・生まれてよかった・訪れてよかった」と言われる安全・安心なまちづくり  徳島県三好市長 黒川 征一

 

 

○今週のニュース

                                                                                       

○石手川ダムで「自然と遊ぼDAY!」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「石手川ダム見学会」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「第11回ゆきかう那賀川推進会議」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

○〜8月6日は那賀川の日〜 なかがわ探検バスツアーを開催(上流)(那賀川水系 那賀川河川事務所)

○「愛媛大学附属高校現地見学会」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「夏休み!!物部川で遊び学び教室」を開催 (物部川水系 高知河川国道事務所

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.350

 

1.効果の見える治水事業 徳島県 馬路 急傾斜地崩壊対策事業  徳島県西部総合県民局 県土整備部部長 久保 義人

 

概要>

○当箇所は、徳島県三好市池田町馬路にあり、人家2戸および地域防災計画に位置づけられた避難所である馬路小学校や、要配慮者利用施設である馬路幼稚園を保全対象に含む急傾斜地崩壊危険区域に指定されております。

○県では平成26年度より急傾斜地崩壊対策事業に着手し、擁壁、落石防護柵、排水路等の対策工事を行い、平成30年3月に事業完了となりました。

○土砂災害危険箇所の多い県西部においては、近年大型化する台風や頻発するゲリラ豪雨など、過去に経験のない自然災害、南海トラフ巨大地震や中央構造線・活断層地震の発生に備えた土砂災害対策が急務となっております。特に平成30年7月豪雨では、県西部の各地で地すべりやがけ崩れ等の土砂災害が多発し、県道や市道の通行止め、人家への被害等もありましたが、早期の避難により人的被害はありませんでした。このことから、ソフト対策の重要性を改めて実感しました。

○今後ともより一層、住民の生命・財産を守り安全で住みやすい県土づくりのため、ハードとソフト一体となった土砂災害対策にしっかりと取り組んでまいります。

                                 

<事業内容>

・事業期間    平成26年度〜29年度

・整備内容   擁        工  L=171m

         落石防護柵工   L=156m

        水        工  L=142m

 

 

2.「この街に住んでよかった・生まれてよかった・訪れてよかった」と言われる安全・安心なまちづくり  徳島県三好市長 黒川 征一

 

○四国一広大な面積を誇り、四国のほぼ中央に位置する本市は、「四国三郎」吉野川が雄大に流れ、全国に名だたる景勝地である大歩危・小歩危峡、四国第二の高峰・剣山といった豊かな自然を有し、平家落人伝説が残る祖谷のかずら橋や落合重要伝統的建造物群保存地区などの史跡の数々など歴史、文化、伝統に育まれた”観光のまち”です。こうした魅力ある地域の資源を最大限に活用し、三好市を「まるごと観光地」とするとともに、「住んでよかった、訪れてよかった」と思えるまちづくりに取り組んでいます。

○また、2017年には吉野川でラフティング世界大会が開催され、世界各国から多くの方々が訪れ、世界最高レベルの競技が実施されました。さらに今年8月にはウェイクボード世界選手権の開催が予定されており日本はもとより世界に「ウォータースポーツのまち三好市」を発信しております。

○しかしながら、721.48平方キロメートルという市の広大な面積のうち、可住地面積は13%と低く、ほとんどが急峻な山地で占められており、「急傾斜地崩壊危険箇所」「土石流危険渓流」「地すべり危険箇所」も数多く存在しております。

○池田町馬路地区においても、急峻な地形をした箇所が多く、過去においても土砂災害の発生により市民の安全が脅かされてまいりました。徳島県のご配慮により平成26年度から平成29年度において、同地区の急傾斜地崩壊対策事業の調査及び対策工事に取り組んでいただき、おかげを持ちまして対策工事が完了し周辺住民や馬路幼稚園、小学校に通う子どもたちにとって安心安全を確保するだけでなく、防災上の重要な拠点が守られることにより、地域住民の安全で安心な生活につながるものと期待するものでございます。

○今後も、三好市におきましても、地域防災の取り組みをさらに強めてまいりたいと考えます。このたび事業の推進にあたりご尽力をいただいた各関係機関の皆様方にお礼申し上げるとともに、今後とも三好市民が安全・安心に生活が送れるよう引き続きご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

 

今週のニュース

 

1.石手川ダムで「自然と遊ぼDAY!」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○石手川ダムでは、毎年7月下旬(7月21日〜31日まで)の「森と湖に親しむ旬間」期間中に、ダム流域の自然に親しむイベントを開催しています。

○このイベントは、「森と湖に親しむ旬間」とともに「石手川ダム水源地域ビジョン推進委員会」の決定に基づき、国土交通省、林野庁、愛媛県、松山市の関係者で平成19年度から実施しており、今回で12回目となります。

○今年は7月26日(木)、ダム上流部のせせらぎ公園において、昆虫や水生生物の観察、親子で簡単に製作できる木工教室、川や海で溺れた時の対処法など数々のイベントを通じて、川で遊ぶ面白さや危険性を学んでもらいました。

○連日猛暑日が続く中、総数93名の親子連れがせせらぎ公園に集まってくれました。

○午前中の生物観察会では、東雲大学名誉教授の石川先生と元愛媛大学教授の酒井先生、ならびに愛媛大学准教授の三宅先生ご指導の下、土の中にいる虫や川の中の生き物を観察しました。どちらも初めて経験する子供が多かったのか、虫や魚を捕まえるたびに、あちこちで大きな歓声が上がっていました。

○午後からは、愛媛森林管理署職員による木工教室、愛媛県職員と「みきゃん副知事」による水難事故講習会、松山東消防署職員による水難救助教室のあと、子供たちが待ちに待った川での水遊びを行い終了しました。

○1日中戸外で過ごすイベントのため、熱中症やケガなどの事故を心配していましたが、何事もなく無事にイベントを終えることができ、提出いただいたアンケートでも、ほとんどの皆さんに楽しんでいただけたようでした。ただ、猛暑が予想されるため事前に各自飲みものは十分ご用意ください、と連絡はしていましたが、現場に自動販売機があると良かった、という声も聞かれました。

○お寄せいただいた要望に全て応えることはできませんが、改善すべきところは可能な限り改善を図り、次年度はさらにより良いものにしていき、新たな石手川ダムのファンを獲得したいと思います。

 

 

2.「石手川ダム見学会」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○石手川ダムでは、毎年7月下旬(7月21日〜31日まで)の「森と湖に親しむ旬間」期間中に、一般の方を対象としたダム見学会を行っています。この旬間は、国土交通省と林野庁とで、国民の皆さんに森や湖に親しむことにより心身をリフレッシュしながら、森林やダムのもっている自然豊かな空間や、社会生活にはたしている役割について理解を深めていただくことを目的として、昭和62年度に制定されたもので、今年で32回目を迎えます。

○見学会は、7月30日(月)と31日(火)の2日間、午前と午後の2回ずつ計4回実施し、ダムの操作室や監査廊のほか、普段の見学では見られないコンジットゲート室を案内しました。

○今年は、見学会直前の日曜日、台風12号が上陸したことによりゲート放流を実施することになり、見学会の開催が危ぶまれましたが、幸いにも3時間ほどで放流は終了し、無事見学会を行うことができました。台風の動きがはっきりせず、前日も放流していたためか、初日の朝にも多数の問合せの電話があり、早い人は受付開始の1時間前から待っている人もおり、最終的に参加者は、2日間で673名に達しました。

○昨年度の見学会では700名を超える方が来所し、準備不足からせっかく来ていただいたのに十分楽しんでもらえなかったため、今年は班分けを2班から3班に増やすとともに、事務所に応援をお願いして人員を増やすなどの工夫をしました。その結果、イベント最後のアンケートで、去年は「人が多くて待ち時間が長かった」、「ゲート室での説明がよく聞こえなかった」などの意見がありましたが、今年はそのような声もなく「ダムの役割がよく分かった」、「間近で見る放流は迫力があった」など、概ね好評でした。

○近年の気候は、降れば大雨、降らなければ渇水、のように両極端になりつつあるように感じます。そのような中、ダムの役割はますます重要になってきており、ダムについての理解を深めてもらうため、今後もこのような機会を通じて広報に努めたいと思います。

 

 

3.「第11回ゆきかう那賀川推進会議」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○8月1日に四季美谷温泉にて「第11回ゆきかう那賀川推進会議」を開催しました。

 「ゆきかう那賀川推進会議」は、那賀川の流域内交流の活性化、上下流連携の推進による流域振興を目指して、流域関係者を中心に平成20年3月に発足しました。

○会議の委員として、阿南市長、那賀町長、徳島県南部総合県民局長、徳島県県土整備部副部長、阿南高等専門学校名誉教授、流域内活動団体会長にご出席いただき、平成29年度の活動報告と平成30年度以降の取り組みについて討議しました。

○平成29年度の活動報告として「考えるたけ丸君TV(那賀川を考える)」、「りゅうなの誕生」等を紹介しました。また、今年度の取り組みとして、那賀川の日の「なかがわ探検バスツアー」の企画・開催や「徳島阿波踊り空港 那賀川写真展」の情報発信及び写真募集、「那賀川源流コンサート」等の支援をおこなうとともに、流域内の活動団体とも更なる連携を図ることとしました。

○那賀川河川事務所では「ゆきかう那賀川推進会議」を通じ今後も流域の上下流交流を進めて参ります。

 

 

4.〜8月6日は那賀川の日〜 なかがわ探検バスツアーを開催(上流)

                        (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○那賀川には、「阿波の八郎」という愛称があります。そこで、「八郎(86)」にちなんで、8月6日を川に親しんでもらう「那賀川の日」が平成24年度に制定されました。

 今年度は、那賀川の日となる8月6日(月)に、「ゆきかう那賀川推進会議」主催、「那賀川アフターフォーラム」共催による『なかがわ探検バスツアー』(以下、バスツアー)を開催しました。

○今回のバスツアーは、阿南市内小学生(1年生〜6年生)を中心に募集し、子供30名、保護者10名の計40名の方々に参加いただきました。また、バスツアーの見学コースについては、那賀川流域内の子ども達に那賀川流域を理解し、親しんでもらうために、下流コースと上流コースを毎年交互に実施しております。なお、今年度は下流コースの予定でしたが、昨年度のバスツアーが台風で中止になったため、上流コースに変更しました。

○長安口ダムでは、ダムの操作室に入って頂き、ダムの仕組みや役割について学んで頂いた他、ダム改造事業の工事現場において、コンクリートの打設状況やクレーン作業の様子を見学して頂きました。また、ダム見学中には、昨年度誕生した那賀川のイメージキャラクターとなった「りゅうな」も来てもらい、子ども達と一緒に記念撮影を行いました。

○長安口ダム見学後、バスで四季美谷温泉に移動し、昼食として那賀川上流の名物「ジビエ(鹿肉)料理」をとって頂きました。昼食後は、四季美谷温泉の敷地内でアメゴのつかみ取りを体験してもらった他、目の前の川で泳いだり、水中に潜って魚を捕まえるなど、川遊びを楽しんでもらいました。

 帰る前には、つかみ取り体験で取ったアメゴの塩焼きをみんなでおいしく頂きました。中には、川魚を食べるのが初めてという子どももいましたが、「おいしい」と言って何匹も食べていました。

○那賀川河川事務所では、今後も「那賀川の日」に開催するバスツアーなどを通して、那賀川流域の上下流交流を深めていきたいと思います。

 

 

5.「愛媛大学附属高校現地見学会」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○8月6日(月)に「愛媛大学附属高校現地見学会」を行いました。

○本見学会は愛媛大学附属高校の”2年生夏季高大連携プログラム”の一つに位置付けられ、松山河川国道事務所の所管事業を石手川ダム・事務所庁舎・松山外環状道路・重信川の順に巡回しながら各担当から説明を行うものです。

○当日は朝から汗ばむ天気の中、先ずは石手川ダムに向かいヒンヤリした監査廊で一時の避暑体験をしつつ、ダムの役割等について説明を行いました。

○次に松山河川国道事務所に移動し、庁舎の地震対策(免震構造等)の説明を災害対策室で行い昼食も庁内で済ませました。午後からは先ず松山外環状道路空港線に向かい高架橋の下部工を見学し、最後の重信川・松原泉では、自然再生事業の説明後に水質の簡易パックテストも行いました。

○今回参加した20名の生徒のうち女子が13名を占め、2014年に国交省が打ち出した、”5年でドボジョ倍増方針”の効果を少し垣間見ることができたような気がしました。

 

 

6.「夏休み!!物部川で遊び学び教室」を開催 (物部川水系 高知河川国道事務所)

 

○夏休み期間中の8月7日(火)に物部川において、沿川小学校の児童19人が参加して「夏休み!!物部川で遊び学び教室」を開催しました。

○7月の西日本豪雨の影響が懸念されましたが、無事開催することができました。

○このイベントは、当事務所と「物部川21世紀の森と水の会」の主催により開催しているもので、午前中は水生生物調査を当事務所が行い、午後からは「川の駅(川の学校)」を「物部川21世紀の森と水の会」が行いました。

○水生生物調査は、川に棲息している水生生物を通して川の水のきれいさを調べ、水をきれいにすることの大切さを感じ、水に親しんもらうために実施しています。調査の結果は、物部川は「きれいな水」と評価されました。

○「川の駅(川の学校)」は、昔カッパが”ちびっこカッパ”を育てる場です。ミニ水族館、シュノーケリングやエビ玉漁等の楽しい様々な川遊びの伝承を通して、子供たちに川の危険性や安全回避策を教えるとともに、郷土愛を深めてもらいました。

○子ども達は、川に入って水生昆虫、魚やエビを一生懸命捕まえていました。ライフジャケットを着用しての川流れ、シュノーケリングでは時間も忘れて大はしゃぎでした。

○毎年参加してくれるリピータも多く、中には3回目という児童もおり、少し成長した”ちびっこカッパ”達に会えて元気を貰いました。また、来年も会えることを楽しみにしています。

 

 

 

 

 

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