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四国河川ニュース

12/23(土)〜1/12(金)》 719

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2018.1.15発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.343

○効果の見える治水事業  香川県 相津川(綾歌郡綾川町)の砂防事業 『相津川 災害関連緊急砂防工事』 香川県 中讃土木事務所長 氣多 拓夫

○「災害に強い、安心して暮らせるまち」(香川県綾川町) 綾川町長 藤井 賢

 

○今週のニュース

○大規模氾濫に備えた勉強会を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.343

 

1.効果の見える治水事業  香川県 相津川(綾歌郡綾川町)の砂防事業 『相津川 災害関連緊急砂防工事』 香川県 中讃土木事務所長 氣多 拓夫

 

事業箇所 綾歌郡綾川町

事業期間 平成27年度〜平成28年度

全体事業費 92百万円

事業計画 砂防堰堤 1基                               

堤 高   H=6.0

堤 長   L=35.5            

堤体積   V=721m3

貯砂量   Vs=1,148m3

前庭保護工 N=1

流域面積(堰堤地点)           0.18km2

 

○本渓流は、綾歌郡綾川町と高松市塩江町との境付近に位置し、綾川水系田万川に流れ込む流域面積0.19km2、平均渓床勾配1/3.5の土石流危険渓流です。下流域には保全対象として人家4戸や高松市道、綾川町の指定緊急輸送路である町道が存在します。

 当流域では、平成277月に発生した台風11号に伴う大雨により、流域内で山腹崩壊を起因とした土石流が発生しました。現地調査の結果、渓床勾配の緩い箇所や狭窄部での閉塞が起こり、土砂や流木の堆積が確認されました。この土石流による人的被害等はありませんでしたが、不安定な土砂等による二次災害発生の恐れがあったことから、災害関連緊急砂防事業により対策を行うこととなりました。

 当事業は平成27年度に工事発注を行い、関係する綾川町や香川森林管理事務所と連携、協議しながら、地元住民の皆様のご協力のもと、平成293月に完成しました。

 

 

2.「災害に強い、安心して暮らせるまち」(香川県綾川町) 綾川町長 藤井 賢

 

○香川県のほぼ中央に位置する綾川町は、平成183月に綾上町と綾南町が合併して誕生しました。人口は約24,500人、総面積109.75km2。東は県都である高松市、西は城と「うちわ」の町で知られる丸亀市、南は満濃池で有名なまんのう町、北は瀬戸大橋の基点である坂出市とそれぞれ接しています。町の南部には山林が広がり、北部は小山に囲まれた起伏の多い丘陵地が形成されています。町名の由来ともなった綾川は、南東部の山中に源を発して北西部に流れ、府中湖を経て坂出市に流入しています。綾川の上流の柏原渓谷は讃岐百景の一つになっており、水と緑の豊かな美しい自然が広がっています。

○本町では、平成1610月台風23号により、土砂崩れ、大雨による浸水等、甚大な被害を受けました。さらに、平成277月には、台風11号に伴う大雨により、土石流危険渓流相津川において土石流が発生しており、人的被害や家屋被害等はありませんでしたが、関係自治会には大雨時早めの避難を呼びかけています。本町は、そのことから、より安全で安心な町づくりを目指し、治水事業の推進、ハザードマップの全戸配布を行うと共に、住民の防災意識を高めるために自主防災組織の推進に励み、平成29年度には自主防災組織が135組織、約2,950世帯が加入する現状となっています。毎年秋には自主防災組織が主体となり広く住民参加のもと、防災訓練を実施しています。

○今後も、国県の関係機関、消防機関、自主防災組織をはじめとした地域住民と連携を強化して「災害に強い、安心して暮らせるまち」を推進していきたいと考えております。

 

 

今週のニュース

    

1.大規模氾濫に備えた勉強会を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○1月12日(金)に、大規模氾濫に備えた勉強会として、流域自治体等の防災担当者(約60名)を集めて実施しました。

○本勉強会は、「吉野川下流大規模氾濫に関する減災対策協議会」の取組の1つとして実施しております。

○勉強会では、茨城県常総市の溝上危機管理監に平成27年9月の関東・東北豪雨の教訓やその後の取組について、ご講演を頂きました。講演では、鬼怒川での堤防決壊時の状況を説明して頂くとともに、元自衛官という経験から感じた教訓や実施した取組について説明頂きました。また、平時からの防災教育・訓練等による"事前の備え"がいかに非常に重要であるかを参加機関の防災担当者に強く訴えられました。

○また、吉野川下流で堤防が決壊したという想定の下、想定される浸水状況を確認し合い、重要施設や避難所の利用可否の確認、避難先の検討などをグループワークにより実施しました。勉強会の検討結果を踏まえ、吉野川下流右岸で堤防が決壊した場合の大規模な浸水想定による図上演習を来月(2/19)に実施する予定です。

○吉野川下流域において堤防が決壊した場合には、市町境を越え広範囲かつ長期に及ぶ浸水が予測されます。このため、人的被害の回避、被害の最小化を目指し、社会基盤の早期復旧を実現するため、このような様々な取組を組み合わせ、できることを一つずつ積み重ねることで、関係機関の防災対応力の向上を図っていきます。

 

 

 

 

 

 

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