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四国河川ニュース

10/28(土)〜11/10(金)》 715

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2017.11.13発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.341

○効果の見える治水事業  高知県 新田海岸高潮対策事業 高知県幡多土木事務所宿毛事務所長 大崎 弘明

○効果の見える治水事業  新田海岸高潮対策事業 高知県宿毛市長 中平 富宏

 

○今週のニュース

○韓国水資源公社より長安口ダムの視察に来られました (那賀川水系 那賀川河川事務所)

○「第6回重信川流域学識者会議」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「肱川を美しくするお花はん」平成29年度 第2回植栽会(菜の花の種まき)を実施 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.341

 

1.効果の見える治水事業  高知県 新田海岸高潮対策事業 高知県幡多土木事務所宿毛事務所長 大崎 弘明

 

○新田海岸のあるここ宿毛市は四国の西南端に位置し、人口21,048人。温暖な気候と、海・山・川の豊かな自然に囲まれた地域です。特に秋から冬にかけて宿毛湾で見られる「ダルマ夕日」は素晴らしく、多くのカメラマンが集まります。また、農林業では文旦、小夏などの果樹栽培が盛んに行われています。

○交通の面では、九州と繋がるフェリー航路や土佐くろしお鉄道、豪華客船も寄港する宿毛湾港や四国横断自動車道などアクセス面での整備も着々と進んでいます。

○このような状況の中で、平成25年12月より宿毛市長期浸水検討委員会を実施、4回の検討会を経て、宿毛市の市街地の長期浸水の早期解消と、迅速な救助・救出のための事前対策として、4省庁所管海岸を一連で海岸堤防の地震・津波対策を実施することとしました。平成27年度から県の単独事業により基本計画を作成し、防潮堤の耐震化・津波対策について地域住民を交え意見交換するとともに、平成28年度より国の高潮対策事業により、宿毛市における長期浸水対策事業として詳細設計等に着手。本年度より、当海岸の地震・津波対策工事に着手する運びとなりました。

○本年度の整備延長は、松田川大橋たもと付近より着手し、下流に向けた約30m区間で行います。

○今後も整備を進め南海トラフ巨大地震などの地震・津波から、より多くの住民の方の生命・財産が守れるよう早期の整備に努めて参ります。

 

 

2.効果の見える治水事業  新田海岸高潮対策事業 高知県宿毛市長 中平 富宏

 

○宿毛市は、四国の西南端に位置し、全国でもいち早く桜が開花する温暖な気候と海、山、川の豊かな自然に囲まれたまちです。地形は、全般的に山岳・丘陵地帯で構成され、篠山を主峰とした全域の約84%が森林地帯となっており、その間を清流松田川が宿毛湾に向かって流れています。魚種の豊富な海で取れる魚の味は絶品であり、また沖の島周辺の海は透明度も高く熱帯魚や珊瑚が豊富に見られ、近年ではダイビングスポットや磯釣りのメッカとなっています。

○主要産業としては、温暖な気候を活かした文旦、小夏、直七など宿毛の特産品である柑橘類や果樹栽培が盛んに行われています。又、豊後水道に面した宿毛湾は、「魚のゆりかご・天然の養殖場」といわれるほど魚種が豊富です。湾内静穏な海域は絶好の養殖魚場となっており、養殖業も盛んに行われています。養殖業生産量は県内生産量全体の70%以上を占めています。

○本市は発生が想定されている南海トラフ地震時には、最大で25メートルの大津波の襲来や2.4mの地盤沈降により、市中心部は長期間にわたり浸水し、唯一の幹線道路である国道56号が寸断されると想定されており、復旧、復興に大幅な遅れが出ることが危惧されています。このため、高知県により国の高潮対策事業にて堤防の耐震化と天端嵩上げの工事に本年度から着手していただけることになりました。今後、当事業が完成することによって、長期浸水被害の軽減、浸水からの早期復旧、そして住民の安全確保につながることが期待されています。

 

 

今週のニュース

    

1.韓国水資源公社より長安口ダムの視察に来られました (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○10月24日()に韓国水資源公社(K-water)から2名の方が長安口ダム改造事業の視察に来られました。

○韓国東部にあるヨンジュダムの流域では、細砂が非常に美しいと有名で観光資源の一つとなっています。このため、韓国水資源公社ではヨンジュダムに堆積している土砂をダム下流へ還元し、資源の活用を図る計画を検討しており、大規模な土砂還元を行っている長安口ダムの事例を参考にしたいとの要望で今回の視察が実現しました。

○長安口ダムは毎年10万m3〜30万m3程度の土砂還元を行っており、世界で最も土砂還元を行っているダムの一つです。また、今回は土砂還元と合わせ、長安口ダムで施工中の改造工事の現場を訪れ、現在施工中である導流壁のコンクリート打設や新設する川側ゲートの据付け、鋼製門構の設置などを視察し、那賀川流域の現状や課題、長安口ダムの改造事業について幅広く理解していただくことができました。

○今後も那賀川河川事務所では、国内外から見学・視察を幅広く受け入れ、那賀川や長安口ダムに関する情報を積極的に発信していきます。

 

 

2.「第6回重信川流域学識者会議」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○10月31日()に「第6回重信川流域学識者会議」を開催しました。

○委員14名のうち、10名の出席のもと岩男河川調査官の開会挨拶で始まり、まずは、重信川直轄河川改修事業の事業再評価について事務局から説明を行い、事業継続の必要性が確認されました。

○引き続き、9月の台風18号洪水の概要説明では、これまで戦後最高水位だった平成13年6月洪水を70cm上回り、直轄区間内の17箇所で河川管理施設が被災を受け応急対策を実施済であることや、氾濫危険水位を超過し氾濫のおそれがあったことから流域3市2町の住民約64万人に対し、緊急速報メールを活用した洪水情報のプッシュ型配信を四国で初めて実施したこと等を説明しました。

○会議終了後、マイクロバスにて17箇所の内、5箇所の被災箇所の視察を行い、現地では各委員から適切な指導をいただきました。また、その模様が昼のNHKニュースにも流され、流域住民に対する啓蒙活動に寄与することができました。

 

 

3.「肱川を美しくするお花はん」平成29年度 第2回植栽会(菜の花の種まき)を実施 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○大洲河川国道事務所では、よりよい肱川づくりを目指して、河川整備計画を策定し、河川整備を進めています。

○川の利用は、地域に住む人々の川に対する愛着を育むことから、住民、企業、団体、学校、NPO、行政など、様々な人々が、様々な場面で肱川に関わりを持つことにより、地域が一体となって、肱川の協働管理をすることが重要です。

○そのため、花の植栽や清掃美化活動等を通じた一つの協働管理の取り組みとして、この「肱川を美しくするお花はん」を設立し、活動を継続しているところです。

○「お花はん」の活動は、平成15年11月24日に「お花はん」の認定式を行って以来、今年で15年目になります。植栽会としては、会員の皆様のご協力により、今回で29回目になります。

○今回の植栽会は11月2日(木)に開催し、15団体127名の方々のご協力により「菜の花」の種まきを行いました。

○来年の3月には、畑いっぱいに菜の花が咲き、地域の皆さんはもちろん、肱川を訪れる多くの方々にも春の訪れを感じていただけるのではないかと思います。

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  水災害予報センター 水災害対策専門官  片井 良英

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3852(片井)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

 

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