四国河川ニュース《12/14(土)〜12 /20(金)》No.70


1.河川部この一年あれこれ

1)宇治川放水路着工
  仁淀川水系宇治川(高知県伊野町)の床上浸水対策特別緊急事業の中核をなす新宇治川放水路トンネルの起工式を平成14年3月9日盛大に挙行しました。
  トンネルは建設後に地下水のすみやかな回復を図るため、遮水壁による止水構造を採用。完成は18年予定。
2)ダム事業の進展
  ・横瀬川ダム基本計画の告示
   中筋川の河川整備計画の策定を受けて、横瀬川の基本計画が6月27日告示され、地元協議会等と基本協定を結びました。
   ・山鳥坂ダムの事業継続
    再構築計画案について、肱川流域の理解と事業評価監視委員会の審議に基づく具申意見等をもって、本省より8月26日に事業継続の方針が出されまし  た。
3)防災体制の強化
  ・四国防災トップセミナー開催
   7月18日、鳴門市において、徳島県内の市町村長など危機管理の第一当時者である防災トップに、大規模な自然災害に対する危機管理意識を高めていただく目的で、
   四国防災トップセミナー(模擬演習)を開催しました。
  ・NHKへ映像情報提供開始
   出水時に、公共放送を利用して整備局が有する河川等の映像情報等を、早く流域住民に知らせることにより、洪水被害の予防、迅速な避難に役立てるよう、
   NHKへの映像情報等の提供を開始しました。
  ・住民の防災心得十箇条を作成
   高知県西南部豪雨災害を体験された方々にお寄せ頂いたご意見・ご感想(体験集「救ったのは人のつながり」)をもとに、災害時における住民の防災心得十箇条を
   9月作成し広く広報しました。    


2.重信川砂防出張所庁舎及び砂防資料館のオープン
                            (重信川水系、愛媛県)

○12月11日(水)、四国山地砂防工事事務所重信川砂防出張所庁舎及び砂防資料館の落成記念式典が行われました。
○式典では来賓として愛媛県知事(代理土木部長)、重信町長、川内町長、直轄砂防事業期成同盟会長(大豊町長)らの他、整備局から西田局長をはじめ
  幹部が多数参加されました。
○また、地元重信町立北吉井小学校の5年生33人が記念植樹、くす玉割りなどに参加し、砂防資料館で土石流の模型実験装置、パソコンゲーム、岩石標本等、
  熱心に砂防について学習していました。
  なお、本出張所庁舎は昭和37年に木造平屋建てで築造されていたものが老朽化し、耐震上も問題があったため、同敷地内に建て替えたものです。


3.第9回「那賀川流域フォーラム2030」開催される
        (那賀川水系、徳島県)

○12月14日(土)、委員23名(全委員35名)、運営会議委員3名(全委員5名)参加のもと、第9回「那賀川流域フォーラム2030」が、阿南市文化会館で 開催されました。
○前回の那賀川流域の利水上の課題を踏まえて、3つのグループに分かれて討議が行われました。
○最後に各グループの代表による発表を行いました。その中では、既設ダムの有効活用、長安口ダムの堆砂問題、水利権の適正化、節水意識のPRの大切さなどの課題が
  報告されました。
○次回のフォーラムは、来年1月18日(土)、阿南市富岡公民館で那賀川流域の環境の勉強会を行う予定です。どなたでも傍聴できますので、興味のある方は、ご参加下さい。
 


4.「第2回仁淀川・宇治川・相生川清流ルネッサンスU地域協議会」開催
                                  (仁淀川水系、高知県)

○昨年の清流ルネッサンスUの指定を受け、汚濁の著しい仁淀川水系の宇治川、相生川の水環境の向上を目的として、
  「第2回仁淀川・宇治川・相生川清流ルネッサンスU地域協議会」が開催されました。
○相生川は、「製紙のまち」で知られる伊野町の市街地を流域としており、流域内の工場からの排水や、生活排水等により汚濁が進んでいます。
  また相生川が直接流入する仁淀川は清流としての評価が高く、それを守っていくためにも相生川の水環境の向上は不可欠なものであり、宇治川についても
  清流ルネッサンス21に引き続き、さらなる水環境の向上を図るため、「清流ルネッサンスU」として国、県、町、製紙工業会、地元住民等が一体となって取り組んでいます。
○現在までに、水質調査や浄化のための基礎的実験を行っていますが、今回の協議会は、それぞれの役割分担を確認し、実際に進めていく施策案について提案を行うとともに、
  部会等を設置し、次回協議会までに検討を行うこととなりました。また今年度内を目標に、行動計画を策定することを確認しました。


5.四国地方に先週は約40〜60ミリ程度の慈雨があり、ダムの貯水率は若干回復したものの石手川ダム、銅山川ダム群で取水制限続く
                             (吉野川水系、重信川水系)

○石手川ダムでは、先週、約55oの降雨があり、貯水率は37.8%から24日8時現在、40.5%に若干回復していますが、依然、取水制限
  (上水18%、農水50%、かんがい50%制限)が実施されています。
○吉野川水系銅山川ダム群(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)でも先週、約70oの降雨があり、貯水率は47.0%から24日8時現在、50.3%に若干回復していますが、
  取水制限(工業用水25%制限)は引き続き実施されています。
○四国地方整備局渇水対策本部設置期間中の四国地方の渇水情報については
  http://www.river.or.jp/shikoku/index.html で情報提供を行います。
      (但し、土日はシステム上更新していません)

6.【重信川講座−自然再生シンポジウム− 開催】
                      (重信川水系、愛媛県)

○12月18日(水)愛媛大学において開催された「重信川講座−自然再生シンポジウム−」(主催:愛媛大学重信川研究グループ、共催:松山工事事務所)は、
  工学部・教育学部・理学部・法学部などから教官・学生等約140人が参  加して、盛況のうちに終了しました。
○重信川の環境を中心とした講演とともに、「重信川自然再生事業」の計画策定作業や維持管理・総合学習などによる利用に向け、今後の活動への参加が呼びかけられました。
○講演内容は以下のとおり
  ・「重信川の現状と課題」「いきいきネットワーク計画」(松山工事事務所)
  ・「重信川の砂防の現状と課題」       (四国山地砂防工事事務所)
  ・特別講演「重信川と泉」     (水をきれいにする会代表 武井糸氏)
  ・特別講演「重信川の自然」      (愛媛大学工学部 増田理子氏)

7.各県「四国河川愛護支援センター」連絡先変更のお知らせ

○「四国河川ニュース」第66号でお知らせした各県「四国河川愛護支援セ ンター」の連絡先が以下のとおり変更となりました。

    徳島県:大谷國廣 (TEL/FAX) 0883-79-2257 /0883-79-3537
   香川県:山本さゆり(四国河川愛護支援センター事務局)
              (TEL/FAX) 0893-59-1750 /0893-59-1750
   愛媛県:坂本芳則 (TEL/FAX) 0893-25-2773 /0893-25-5706
   高知県:西内燦夫 (TEL/FAX) 0880-35-4822 /0880-34-1967


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    また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

    ■連絡先■
      四国地方整備局 河川部 防災対策官 松尾裕治
      〒760-8554高松市福岡町4丁目26−32
      TEL 087-851-8061(代) マイクロ88-3125(松尾)
      FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)
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