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四国河川ニュース

1/21(土)〜 2/18(金)》699

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2017.2.20発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.330

○効果の見える治水事業  高知県 春遠ダム生活貯水池事業 宿毛事務所長  肥本 一郎

○安定した水道水の供給を目指して 大月町長 岡田 順一  

 

○今週のニュース

○第8回 全国河川・ダム管理技術検討会(河川部) 

○「河川愛護月間」"絵手紙"の表彰状伝達式を実施(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.330

 

1.効果の見える治水事業  高知県 春遠ダム生活貯水池事業  宿毛事務所長  肥本 一郎

 

○貝ノ川川流域が位置する高知県西南部は日本でも有数の多雨地帯であり、梅雨前線の停滞や台風の経路となることが多く、年間の降雨は梅雨期と台風期に集中しています。

○また、河川の流下能力不足と相まって、出水期には度々氾濫しており、昭和54年、昭和55年等の洪水により被害を被ってきました。近年では、平成139月の高知県西南部豪雨により、全半壊家屋48戸、床上浸水12戸、床下浸水52戸という大きな被害が発生しています。

○このため、抜本的な治水対策を図る必要があり、上流域の支川家ノ谷川(幡多郡大月町春遠地先)において春遠ダムの建設を実施することとしています。

○ダムが完成すれば、洪水調節により下流の基準点である中庄地橋において、年超過確率1/30規模の洪水325m3/sに対し25m3/sを調節し300m3/sに軽減するとともに、補助基準点である春遠学橋では、80m3/sのところを55m3/sにまで軽減する効果が期待できます。

○また、貝ノ川川上流域の春遠地区等を含む大月町の簡易水道は、町内を流れる小河川の表流水及び伏流水等に水源を依存する小規模な簡易水道施設が多く、しばしば深刻な水不足に見舞われてきましたが、春遠ダム建設により水道用水を新たに1日最大660m3確保することから、安定した水道用水の供給が図れるものと考えております。

○現在の事業の進捗率は35.4%で、用地買収90%、付替道路の建設75%が完了しており、本体建設工事発注に向け、調査・設計を進めているところです。

 

 

2.安定した水道水の供給を目指して  大月町長 岡田 順一

 

○高知県の西南端で、土佐清水市と宿毛市の間に位置する大月町は、南に太平洋を望み、黒潮洗うダイナミックな海岸線、西は比較的静穏な豊後水道に面した総面積102.94km2の町で、約7割を山林が占めています。

○温暖な気候風土に恵まれ、基幹産業である農業と漁業の盛んなまちですが、足摺宇和海国立公園の自然美や海中景観を求めてくる観光客も多く、リゾートホテルやオートキャンプ場などの整備を行い、修学旅行などの誘致にも取り組んでいます。

○農業では、県下随一の生産量を誇る葉タバコの栽培を中心に、施設園芸や、稲作も盛んに行われています。

○漁業では、太平洋沿岸では一本釣りや定置網、豊後水道に面した西海岸ではマグロやタイの養殖、まき網や一本釣りなどが盛んに行われています。なかでも養殖マグロの出荷量は、全国で3番目の一大生産地となっています。

○観光面では、全国的にも有名な柏島を中心に、ダイビングや磯釣り、キャンプや海水浴等のレジャーを目的とした観光客も増加傾向にあります。

○しかし、観光客等の交流人口の増加にともない、かねてより危惧されてきたのが町内の水問題でした。もともと町内には、大きな河川がなく、小河川の表流水や伏流水を水源とした小規模な簡易水道施設が町内に11カ所点在し、渇水期にはたびたび深刻な水不足に見舞われてきました。

○これまでも取水施設の改良や、施設の統廃合などの対策を図ってきましたが、現在は抜本的な給水対策の切り札として高知県によって春遠ダムの建設が進められています。本町でもその完成を見据え、春遠ダムを水源とする月灘地区5カ所の簡易水道施設の統合計画を平成28年度より進めています。春遠ダムの完成により水道水を新たに1日最大660m3確保でき、あわせて進めている簡易水道施設の統合事業により、給水施設も耐震化が図られた新たな施設に統合されることから、安定した水道水の供給が可能になるとともに、給水コストの軽減にもつながるものと期待しています。

 

 

                         

今週のニュース

 

1.第8回 全国河川・ダム管理技術検討会(河川部) 

 

○平成29年2月9日に東京都三田で、全国河川・ダム管理技術検討会が開催されました。

○本検討会は、各地で取り組まれている維持管理の先進的な取組みを維持管理に携わる担当者間で情報共有し、全国展開を図ること。創意工夫の顕著な事例について表彰し、技術開発、創意工夫等に積極的に挑戦する環境を整備することを目的に実施されています。

○今年度は、地方整備局、水資源機構、都道府県から150名の参加し、河川14題、ダム15題が発表されました。

○昨年までは地域連携の取組に関する発表が多かったですが、今回は点検・評価等に関する技術力向上の取組や維持管理全般に高度化・効率化の取組に関する発表が増加していました。

○残念ながら、四国地方整備局からの発表は、入賞することは出来ませんでしたが、今後とも河川・ダムの維持管理に取り組んでいきます。

 

2.「河川愛護月間」絵手紙の表彰状伝達式を実施(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成28年度河川愛護月間(7月1日〜7月31日)の行事の1つとして、全国の小学生から一般の方々を対象に募集を行い応募総数1,125作品の内20点の入賞作品が決まりました。徳島県内からは2名の方が入賞されました。

○優秀賞(国土交通事務次官賞)を受賞された鴨島小学校3年生の上藤幸歩さんへは、平成29年2月15日(水)に、優良賞(水管理・国土保全局長賞)を受賞された助任小学校2年生の湯浅慶香さんへは、平成29年2月13日(月)にそれぞれの校長室において、表彰状伝達式を行いました。伝達式では、徳島河川国道事務所副所長より表彰状と副賞が渡されました。表彰状の伝達後記念撮影を行い無事終了致しました。

○伝達式後のインタビューでは、「川で遊んだのが楽しかった」「川で遊んだときの思い出を忘れないように絵に描いた」と述べられていました。また、両名とも来年も応募したいという意気込みも頂きました。

 

 

 

 

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