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四国河川ニュース
《1/7(土)〜 1/20(金)》698号
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【2017.1.23発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.329
○効果の見える治水事業 香川県 宮田宮中上川(仲多度郡まんのう町)の砂防事業 『宮田宮中上川 通常砂防工事』 香川県中讃土木事務所長 安西 慎
○世界かんがい施設遺産・満濃池のある町「まんのう町」 まんのう町長 栗田 隆義
○今週のニュース
○ダム定期検査の実施(河川部、渡川水系 中筋川総合開発工事事務所、仁淀川水系 大渡ダム管理所)
四国・水こぼれ話談話室Vol.329
1.効果の見える治水事業 香川県 宮田宮中上川(仲多度郡まんのう町)の砂防事業 『宮田宮中上川 通常砂防工事』 香川県中讃土木事務所長 安西 慎
事業箇所 仲多度郡まんのう町
事業期間 平成23年度〜平成27年度
全体事業費 195百万円
事業計画 砂防堰堤 1基
堤 高 10.0m
堤 長 50.0m
堤体積 1,740m3
渓流保全工 91.5m
貯砂量 10,725m3
流域面積 0.13km2
○本渓流は、仲多度郡まんのう町買田に位置し、金倉川水系買田川に流れ込む流域面積0.13km2、平均河床勾配1/5の土石流危険渓流であり、下流域には保全対象として人家10戸、耕地0.6haに加え、緊急輸送路である国道32号が存在しています。
○当流域では、平成16年9月に発生した台風21号の影響で山腹崩壊や渓岸浸食が発生したほか、流域内に不安定土砂が堆積しており、降雨によりさらなる土石流災害の恐れがあることから、土砂災害の発生を未然に防止し、住民の方々の生命財産を守るため、砂防堰堤の建設を計画しました。
○当事業は平成23年度に事業着手し、地元住民の皆様のご協力のもと平成27年12月に完成しました。
2.世界かんがい施設遺産・満濃池のある町「まんのう町」 まんのう町長 栗田 隆義
○香川県の南西部に位置するまんのう町は、平成18年3月に3町が合併し誕生、本年度で10年が経過し、合併10周年を記念して数々の記念行事を開催したところであります。この記念すべき年に、本町に在する日本最大級のため池満濃池が国際かんがい排水委員会(ICID)の世界かんがい施設遺産に登録され、感慨深くまた思い出に残る年となったところでございます。農業を営むには用水の確保は極めて重要であることは申すまでもありません。水路や堰の管理など厳格な水利慣行も継承され、今日に至っているところでございます。数多くのため池が在するまんのう町にとって、ため池の一つひとつが、かんがい農業には欠くことのできないものです。
○一方で、水の源である林野に目を向けると林野率70%を有する本町においては、多面的に有益な機能を発揮する森林資源の維持管理は、木材価格が低迷するなかでも非常に重要な課題のひとつであります。また、主伐適齢に達している木材利用の一環として、町産材を使用する住宅に対して助成を行うとともに、公共施設の建設資材に使用するなど積極的に町産木材を利用しているところです。
○近年地球温暖化による想像を絶する豪雨が発生しており、自然環境維持、洪水調整などで住民に寄与する森林を守るための治山、河川の氾濫等を防止する治水のための整備も非常に重要です。特に地形が急峻な地域においては、豪雨により土石流が発生することも考えられ、下流の民家及び農地等に甚大な被害を及ぼすことも予想されます。
○このたび、香川県において実施された砂防事業により、宮田宮中上川の砂防堰堤が平成27年12月に完成いたしました。当地域の土砂災害に対する備えができましたことに対して感謝申し上げます。治水砂防施設整備は一朝一夕には整備できないことから、今後まんのう町では、県及び関係団体と連携し、森林整備等を含め砂防事業を計画的に実施して参りたいと考えております。
今週のニュース
1.ダム定期検査の実施(河川部、渡川水系 中筋川総合開発工事事務所、仁淀川水系 大渡ダム管理所)
○1月19日、20日に中筋川ダム及び大渡ダムの定期検査を実施しました。
○ダムの定期検査は、ダム施設及び貯水池が適切に維持管理され、良好な状態に保持されているか確認するため、維持管理状況、ダム施設・貯水池の状態について定期的に検査するもので、3年に1回の頻度で実施されます。
○今回は、「ダム定期検査の手引き(平成28年3月)」の改訂後最初の検査となり、検査は、検査官(河川情報管理官)及び検査官補助者(四国地整管内の直轄ダムの所長及び本局関係課長等)11名により実施されます。
○検査は書面検査及び現地検査の2部構成で、前回検査時への対応状況やダム施設・貯水池の状態について記録や調査資料の確認やヒアリングが行われ、中筋川ダム大渡ダムとも適切に管理されていることが確認されました。
○今後とも、ダムの適切な維持管理に努めて行きたいと思います。
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