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四国河川ニュース

9/24(土)〜 10/7(金)》691

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2016.10.11発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.323

 

○効果の見える治水事業    愛媛県 神崎川(宇和島市)砂防事業『神崎川砂防堰堤が平成28年3月に完成』  愛媛県南予地方局建設部長 杉本 寧

○住民の安全な生活確保  宇和島市長 石橋 寛久

 

 

○今週のニュース

 

○平成28年度 第1回吉野川現地(フィールド)講座〜シオマネキを見つけに行こう!〜を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所) 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.323

 

1.効果の見える治水事業    愛媛県 神崎川(宇和島市)砂防事業『神崎川砂防堰堤が平成28年3月に完成』  愛媛県南予地方局建設部長 杉本 寧

 

■事業の概要

○宇和島市は愛媛県西南部に位置し、西は入り江と半島が複雑に交錯した典型的なリアス式海岸が続く宇和海に面し、東側の鬼ヶ城連峰は、海まで迫る急峻さを備え、起伏の多い複雑な地形をしています。海岸部の平野や内陸部の盆地に市街地や集落が点在する、愛媛県南予地域の主要都市です。

○神崎川は、宇和島市西部の三浦半島に位置する、流域面積約0.07km2の土石流危険渓流で、入り組んだ複雑で急峻な地形を呈し、地質は風化の進んだ砂岩頁岩の互層で、流域内で斜面崩壊が生じるなど、土石流の発生が危惧されてきました。また、渓流の下流には36戸の保全対象人家のほか、集会所があり、地域住民からは砂防堰堤の整備を求める声が高まっていました。

○そのため、土石流から人家・公共施設等を守ることを目的に、砂防堰堤工事に着手し、平成28年3月に完成しました。本事業の効果により、本年度南予地域を中心として発生した梅雨前線豪雨においても被害等は発生せず、地域住民の安全・安心に大きく貢献しています。

 

■土砂災害対策の取り組み

○本県では、土砂災害から県民の生命・財産を守るため、ハード、ソフト両面から、土砂災害対策を推進しており、砂防堰堤等の施設整備にも、重点的・計画的に取り組んでいます。

○今後とも、限られた予算の中、土砂災害を未然に防止する施設整備を着実に実施するとともに、土砂災害警戒区域等の指定を推進し、地域住民の安全・安心な暮らしの確保を図ります。

 

 

2.住民の安全な生活確保  宇和島市長 石橋 寛久

 

○宇和島市は愛媛県南部に位置し、伊達政宗公の長男である伊達秀宗公の藩主着任以来、「伊達10万石の城下町」として、当地域の中心地として発展してきました。人口は約7万9千人、年平均気温は1617℃であり、四季を通じて温暖で、降水量は夏期に多く、年間2,500mmを越えることもあります。

○急峻な地形で平地が少ないため、住宅地は危険ながけ地や渓流沿いに建てられ、急傾斜地崩壊危険箇所は愛媛県内で一番多く2,011箇所(県内13%)あります。平成1610月には、台風23号による影響で住宅裏山斜面が崩れ、家屋内に土砂が流入し、一人の尊い生命を奪う惨事が発生しました。

○土砂災害警戒区域の指定は、平成11年に発生した広島災害をきっかけに、土砂災害から国民の生命・身体を守るため、?土砂災害の恐れのある区域についての危険周知 ?警戒避難態勢の整備 ?住宅等の新規立地の抑制と建築物の構造規制等 のソフト対策を推進しようと平成134月の土砂災害防止法の施行から始まりました。宇和島市では、人家5戸以上の第12期調査691箇所の基礎調査は終わり、661箇所の指定を行っています。現在は、人家5戸未満の第3期調査1,320箇所の基礎調査を市内全域で実施しております。指定においては、地元住民の反対等の理由で指定保留となっている箇所もあることから、土砂災害防止法の主旨を十分説明し住民の理解を得るように努めていきたいと考えています。

○今後も、ハード整備の急傾斜地崩壊対策事業の施工と、ソフト整備の土砂災害警戒区域の指定を推進することにより、住民の安全な生活確保に取り組んでいく所存で御座いますので、関係各位の御指導をよろしくお願い致します。

                         

 

今週のニュース

 

1.平成28年度 第1回吉野川現地(フィールド)講座〜シオマネキを見つけに行こう!〜を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○9月17日(土)、吉野川現地(フィールド)講座 干潟観察会〜シオマネキを見つけに行こう!〜を、吉野川下流南岸の吉野川河口干潟で開催し、親子づれ7組を含む20名が参加しました。

○講師には、干潟生物の専門家である河川・渓流環境アドバイザーで、四国大学名誉教授の酒井勝司(さかい  かつし)先生、四国大学助教の篠宮幸子先生をお迎えし、参加者の皆様に干潟観察の指導をしていただきました。

○当日は台風が近づいていることを忘れるぐらいの秋晴れの中、参加者全員で干潟の生き物を見つけに行きました。本講座のタイトルどおり参加者の皆様はシオマネキを見つけ、さらに採取しテントに持ち帰って実体顕微鏡で詳しく観察を行いました。また、シオマネキのほかにも、トビハゼやアナジャコなど様々な干潟の生き物にもふれあっていただくことができました。

○観察後は採取した生き物全てを元の干潟へ戻し、講座は終了となりました。参加者からは「来年は友達を連れて、また来たい」、「とても楽しかった」などの感想をいただきました。

○今後も、このような体験を通じて、一人でも多くの方々に吉野川の魅力をもっと知っていただけるように、活動を続けていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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