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四国河川ニュース

8/27(土)〜 9/9(金)》689

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2016.9.12発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.321

 

○効果の見える治水事業    徳島県 坂野海岸 高潮対策事業  徳島県県土整備部東部県土整備局 局長 瀬尾  守

○坂野海岸 高潮対策事業に期待すること  小松島市長 濱田 保徳

 

 

○今週のニュース

 

○水質事故対策における技術の向上のため、情報伝達訓練・対策技術訓練を実施しました」(重信川水系 松山河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.321

 

1.効果の見える治水事業    徳島県 坂野海岸 高潮対策事業  徳島県県土整備部東部県土整備局 局長 瀬尾  守

 

○坂野海岸は、徳島県東部の小松島市に位置し、紀伊水道に面する延長約3.3kmの海岸です。当海岸は南側の一級河川那賀川から供給される土砂が堆積し形成された砂浜海岸でしたが、昭和30年代以降、当海岸の全域で侵食が目立ちはじめ、激浪が打ち寄せる台風時には、堤内地の住民に脅威を与え、度重なる浸水被害を引き起こしてきました。

○このため、海岸の侵食を抑えるとともに波浪に対する防護機能を高める海岸堤防や離岸堤及び突堤等の整備を進めております。

○しかし、近い将来の発生が危惧されている南海トラフ巨大地震では、震度7の揺れとともに、繰り返し押し寄せる津波により、海岸堤防が損傷し、甚大な被害が発生する恐れがあります。

○このことから、津波に対しても、粘り強く海岸保全施設の機能を維持することを目的に、平成22年度から堤防補強工事を進め、平成28年度からは、堤内地側の堤防法面の補強工事に着手しております。

○この堤防補強工事により、地域の皆様の安全で安心な暮らしの確保はもとより、迅速な復旧復興や経済社会の重要な機能の維持を図る国土強靱化に大いに寄与するものと考えております。

 

■事業箇所:小松島市和田島町

■事業期間:平成22年度〜

■工事概要:堤防補強工事 1

 

 

2.坂野海岸 高潮対策事業に期待すること   小松島市長 濱田 保徳

 

○小松島市は、徳島県の東部に位置し、面積45.30?、市北部は県都徳島市と接し、海を隔てた近畿圏との海陸交通の要衝として栄えた港湾都市であります。近年は、本州四国連絡橋の開通による交通手段の多様化によりフェリー航路は廃止されたものの、大型公共埠頭やコンテナターミナルの整備が進み、韓国のコンテナ船の利用や優雅クルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス」が寄港するなど、物流や観光の拠点として今後の役割が期待されています。

○一方で、本市沿岸部においては、南海地震の津波をはじめ、第二室戸台風の高潮など、甚大な被害を繰り返し受けてきており、さらに先般、政府は、南海トラフ地震の発生確率が上昇したとの見解を公表しており、これまでにも増して、地震・津波対策を進める必要があります。

○特に坂野海岸の背後地は、那賀川の沖積により形成された肥沃な土壌で育まれる水稲のほか、イチゴ・キュウリ等の施設園芸や、さらに目前にある紀伊水道を漁場とし、高級食材として知られる「ハモ」や「和田島チリメン」などの水産加工も盛んに行われている地域であることから、坂野海岸の堤防補強工事の完成によって、地震・津波時には、住民の皆様が避難する時間の確保等に大きな役割を果たすものと期待しております。

○また、本市においても、津波災害警戒区域の指定を受け、小松島市津波避難計画及び津波ハザードマップの作成や、さらに避難困難地域であった坂野海岸の背後地には、盛り土式の津波避難施設「希望の丘」を8月1日から一般開放するなど、「助かる命を助ける」との視点で防災・減災対策の推進に努めているところであります。

○最後に、今後とも防災意識の高揚を図り、住民の皆様が安心して暮らせるまちづくりを目指し、尽力してまいりますので、関係機関の皆様方におかれましては、引き続き、ご指導、ご協力をお願い申し上げます。

 

                         

今週のニュース

 

1.「水質事故対策における技術の向上のため、情報伝達訓練・対策技術訓練を実施しました」   (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○水質事故における被害をできる限り抑制するためには、各関係機関との速やかな情報伝達を行うとともに、油の流出等に対して速やかな処理を行うことが必要です。

○重信川水系水質汚濁防止連絡協議会(略式:水濁協)では、平成28年8月26日(金)に重信川流域の市・町並びに国、県の職員や工事業者等、計62名が参加し、「水質事故対策における情報伝達訓練・対策技術訓練」を開催しました。

○水質事故情報伝達訓練は、重信川水系石手川の国土交通省が管理する区間において、交通事故により転落した車両からガソリン等の流出が発生したことを想定し、各管理者が連絡系統図に則り、情報入力した様式をFAXにて配信後、電話による受信者及び受信時間を確認しました。連絡系統の末端まで約30分という完了時間が確認できました。

○また、午後からは、情報伝達訓練で想定した油流出に対する現地訓練として、事故発生現場から2km下流にオイルフェンスを設置し、吸着マットによる回収を実施しました。その後、専門家による油処理剤等の使用方法講習会を行い、河川で油処理材(中和剤)を使用した場合の危険性や、オイルフェンス等の設置、使用に関する注意点等に関して説明をうけました。

○水質事故発生時に迅速な対応を行うため、今後も技術の向上を図って行きます。

 

 

 

 

 

 

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