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四国河川ニュース

4/9(土)〜 4/22(金)》678

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2016.4.25発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.313

 

「効果の見える治水事業」Mission0」プロジェクト

  〜啓発冊子・危険箇所マップの全戸配布など〜  高知県土木部防災砂防課長 光永 健男

「香美市の土砂災害に関する取り組み」香美市長 法光院 晶一

 

 

○今週のニュース

 

○「第25回四国せいよ朝霧湖マラソン大会」(肱川水系 野村ダム管理所) 

○「河川協力団体指定証伝達式」を実施しました(吉野川水系 徳島河川国道事務所) 

○「重信川・石手川河川愛護モニター委嘱式及び説明会」を開催(重信川水系 松山河川国道事務所)

○「重信川・石手川安全利用点検」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所) 

○「土器川・You・遊フェスタ」〜泳げこいのぼり〜 (土器川水系 香川河川国道事務所) 

○「四国の川を考える会」の紹介(河川部 河川管理課)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.314

 

1.「効果の見える治水事業」Mission0」プロジェクト

 〜啓発冊子・危険箇所マップの全戸配布など〜  高知県土木部防災砂防課長 光永 健男

 

○高知県では「いかなる土砂災害が発生しても犠牲者を出さない」を基本理念とし、ハード対策とソフト対策が一体となった土砂災害対策、「Mission0」プロジェクト」に取り組んでいます。

○平成26年8月には広島で豪雨災害が発生しましたが、高知内でも地すべり等、多数の土砂災害が発生し、土砂災害警戒区域指定の「さらなる加速化」、土砂災害危険箇所の「さらなる周知」、避難行動に結びつく訓練の「さらなる充実」に取り組みました。

○平成27年4月からは、土砂災害に関する「啓発冊子」と「危険箇所マップ」を県内全戸配布しました。県が実施した県民世論調査では「自分の住んでいる地域の土砂災害の危険な場所を知っている」という方が約2/3、そのうち約3/5の方から「県が配布したマップを見た」との回答を得ることができ、一定の効果があったものと考えています。

○また、自主防災組織や学校に対する防災学習にも取り組んでいます。啓発冊子をベースとし、動画も含んだ学習会用PPTを作成するとともに、多数の依頼に対応するため、県職員はもとより、県職員OBが構成員となっている高知県砂防ボランティア協会とも連携して講師を務めていただいています。市町村とも連携し、平成27年度は145回もの学習会を実施することができました。副次的な効果として、砂防ボランティア協会の会員が講師となることで、県の若手技術職員は自分たちの先輩の経験談や教訓を聞くことができ、技術の継承にもつながっています。

○学習会を重ねる中、住民の皆様から「土砂災害の危険な場所に避難所があるがどうしたらいいか」、「避難勧告や避難指示が市町村単位で出るのをどうにかしてほしい」といったご意見をうかがい、今後の課題も浮き彫りになってきています。

○平成28年4月からは土砂災害警戒情報の補足情報としての地区別の土砂災害危険度情報をホームページ上で提供する取り組みも始めました。今後も、少しずつではありますが、地域の抱える課題にも着実に対応していきたいと考えています。

 

2.「香美市の土砂災害に関する取り組み」香美市長 法光院 晶一

 

○香美市は、高知県北東部の山間に位置し、人口27,541人(平成27年国勢調査速報値)が暮らす「自然文化共生都市」です。

○本市は、総面積537.86km2のうち森林面積が約9割を占め、物部川、国分川の源流域から高知平野に至る変化に富んだ市域を有しています。東北部は、四国の屋根を構成する四国山地に広く含まれ、概ね1,0001,800mの急峻な山並みが続いています。山岳部は秩父古生層からなり、石灰岩の露出や鍾乳洞等も見られます。また、市域を貫いて物部川が流れ、西南部で平野を形成しています。

○気候は比較的温暖ですが、季節ごとの寒暖差、標高による気温差が大きく、高地では亜寒帯の植物もみられます。降水量は、特に山間部で多くなっており、森林資源の形成や農作物の育成に適した地域となっています。

 さて、本市における土砂災害として、決して忘れてはならない災害が、昭和4775日に土佐山田町繁藤・角茂谷(現香美市土佐山田町繁藤・角茂谷)で発生した「繁藤大災害」です。

○当災害では、激しい豪雨により、追廻山が高さ80m、幅140170mにわたって崩れ、土砂が10?流出、殉職・殉難者数は60名に上りました。毎年75日には、災害後に整備された繁藤災害哀悼の広場で「繁藤慰霊祭」が執り行われており、故人のご冥福をお祈りするとともに、災害から得られた教訓を市全体で再認識する場となっています。

○このように大災害を経験した本市では、数年に一度、豪雨災害が起こっています。直近では、「平成268月豪雨」が記憶に新しいところです。当豪雨では、730日から821日までの間に、台風12号、台風11号の影響を受けて、香美市土佐山田町繁藤で2,000mmを越える雨が降るなど、各地で多くの雨が降り、市内全域で床上浸水2件、床下浸水13件、その他、多くの道路被害等が発生しました。

○本市では、この災害から得た教訓を基に、避難勧告等の発令基準をより精緻に定めた「避難勧告等の判断・伝達マニュアル」を作成するとともに、しっかりとした災害対策のあり方について、検討を重ね、より実働的な体制の整備を行い、「香美市地域防災計画」や「香美市業務継続計画」に反映しました。

○こうした中、市民の方々の土砂災害等に対する関心も高まっており、平成27年度は、高知県土木部の協力を得て、市内11箇所で土砂災害に備えるために自主防災組織等の主催による講座が開催されたり、地震災害時を想定した炊き出し訓練や救命救急講習等の防災訓練が実施されるなど、官民協働での取り組みが進んでいるところです。

○今後につきましても、土砂災害等への対策として、防災行政無線及びヘリポート等の整備、ハザードマップの改訂など、「誰もが安心して暮らせるまち 香美市」の実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 

 

                         

今週のニュース

    

1.「第25回四国せいよ朝霧湖マラソン大会」(肱川水系 野村ダム管理所) 

 

○第25回四国せいよ朝霧湖マラソン大会が、5月3日(火)に野村ダム周辺コースで開催されます。

 主催:西予市、西予市観光協会、四国せいよ朝霧湖マラソン大会実行委員会

 後援:野村ダム外

○当大会は、全国のランナーと西予市民とのふれあいを目的とし、150匹の鯉のぼりが乱舞する、山紫水明な朝霧湖畔コース(愛媛県南予の水瓶、野村ダム) において、今年も約3,000人のランナーがハーフマラソン、10kmロードレースに挑戦します。当コースの特徴は、絶景ポイントと適度なアップダウンが好評の面白いコースとなっています。

○今年のゲストランナーは東国原英夫さん、スペシャルサポーターとして地元出身ランナーの土佐礼子さんも参加されます。また、前日の2日(月)の17:30より東国原英夫トークショーも予定されています。

 

 大会ホームページ  http://www.e-marathon.jp/asagiriko/

 西予市ホームページ http://www.city.seiyo.ehime.jp

 

 

2.「河川協力団体指定証伝達式」を実施しました(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成28年4月18日(月)に徳島河川国道事務所の第一会議室にて、「河川協力団体指定証伝達式」を実施しました。

○吉野川で河川協力団体として新たに指定された「NPO法人 江川エコフレンド」、「特定非営利活動法人 川塾」、「特定非営利活動法人 美馬体験交流の会」、「吉野川流域交流塾」の4団体に河川協力団体指定証の伝達式を徳島河川国道事務所長よりそれぞれの団体に指定証が手渡されました。指定証の伝達後、記念撮影を行い無事終了しました。

○この度、4団体が指定されたことにより吉野川での河川協力団体は、既に指定済みの2団体「AMENBO」、「阿波バラス株式」と併せて合計6団体となりました。

○河川協力団体に指定されると、河川協力団体が活動するために必要となる河川法上の許可等が、河川管理者との協議をもって足りる等、今まで以上に活動が行いやすくなります。

 

 

3.「重信川・石手川河川愛護モニター委嘱式及び説明会」を開催(重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○平成28年4月12日(火)に、松山河川国道事務所会議室において、「平成28年度重信川・石手川河川愛護モニター委嘱式及び説明会」を開催しました。

○河川愛護モニター制度の主旨は、河川の整備や利用、環境に関する地域の要望を把握し、河川愛護思想の啓発、河川の適正な維持管理に資することを目的とし、散歩や通勤など日常的に河川を利用している住民の方々に、河川愛護モニターになっていただくことで、「日常生活で気づいた河川に関する情報をお聞きしたい。」という主旨で制度化されているものです。

○河川愛護モニター制度が創設されて、今年で41年目を迎えています。

○平成28年度の河川愛護モニターには、多数の応募があり、その中から河川愛護への関心が特に高く、自治会等の地域に密着した活動に参加している方や積極的に愛護モニターを実行されると思われる方9名を河川愛護モニターに委嘱しました。任期は1年間です。

○委嘱式では松山河川国道事務所の横尾事務所長より、「河川標識等の損壊や不法投棄など、いろいろな情報をお願いします。」と依頼し、モニターの一人一人に委嘱状が手渡され、続いて河川愛護モニターの役割や活動内容についての説明を行いました。その後、河川愛護モニターの皆様から熱心な質問がありました。

 

4.「重信川・石手川安全利用点検」を実施(重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○松山河川国道事務所では、4月21日に重信川、石手川の8箇所の公園及び河川管理施設等を対象に安全利用点検を実施しました。

○従来から河川巡視等で堤防等の点検を実施してきたところですが、今回は、河川に大勢の人が集まるゴールデンウイーク前に、一般の利用者が安心して川に親しむことができるように、公園管理者と河川愛護モニターの協力のもと実施しました。

○公園内については公園管理者が行うこととし、水際、護岸、坂路、階段等を主に点検しました。

○今回の点検により、階段の破損、水面に近づきにくい箇所、地面の陥没等の補修箇所等が発見されました。これら利用するうえで危険と考えられる箇所については、ゴールデンウイークに入る前までに、公園管理者、河川管理者が補修等行います。

 

 

5.「土器川・You・遊フェスタ」〜泳げこいのぼり〜 (土器川水系 香川河川国道事務所)

 

○土器川の丸亀橋(左岸:2k/800)付近にある「みんなの広場」において、河川利用の促進を目的として、毎年の恒例行事である「第17回 土器川・You・遊フェスタ(泳げこいのぼり)」を土器川沿川の児童、園児約210人に参加していただき、420日に開催しました。

○イベント当日は晴天に恵まれ、参加された児童らによる土器川の清掃や稚魚(約3,000尾)の放流などを行い、土器川の大切さ、土器川の危険なことなどを学んでもらい、これまで以上に土器川への関心を深めてもらいました。

○また、イベント会場には児童らが手作りした約300匹のこいのぼりが掲げられており、こいのぼりには熊本地震で被災を受けた方への応援メッセージが書かれております。

○こいのぼりは被災者にメッセージが届くよう土器川の上空を元気に泳いでおりました。

 

 

6.「四国の川を考える会」の紹介(河川部 河川管理課) 

○「四国の川を考える会」は、四国における水害のない安全な国づくりの推進、および水資源の有効利用の発展、並びに豊かで潤いのある河川環境の保全と創造に寄与することを目的として産・学・官で組織された団体です。

○四国の一級河川の紹介や川にまつわる話題やイベント、それに携わる人々にスポットをあて、より多くの人々に四国の川をもっと知って頂くよう、広報誌「あめんぼ」、会報「水紋(すいもん)」の発行や四国堰堤ダム88箇所巡りの完走認定などを行っています。

 

「四国の川を考える会」ホームページURL

  http://www.shikoku-river.net/

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 水災害対策専門官  青木 研

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(青木)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html

 

 

 

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「四国の川を考える会」ホームページURL

※四国の一級河川の紹介や川にまつわる話題を紹介しています。

  http://www.shikoku-river.net/

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