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四国河川ニュース

2/6(土)〜 2/26(金)》675

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2016.2.29発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.310

○治水事業推進と、おいしい米『仁井田米』 高知県 四万十町長 中 尾 博 憲

○「効果の見える治水事業」 高知県 仁井田川広域河川改修事業 須崎土木事務所四万十町事務所長 武 内 盛 久

 

 

○今週のニュース

○「平成27年度 四国河川技術伝承会」を実施  (河川部 河川工事課)

○「河川愛護月間“絵手紙”の表彰状伝達式」を実施(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.310

 

1.治水事業推進と、おいしい米『仁井田米』 高知県 四万十町長 中 尾 博 憲

 

○四万十町は、高知県中西部に位置し、平成183月の3町村の合併により、面積では淡路島より広い高知県下最大642km2の町として誕生しました。北は四国山脈を背にし、南は太平洋に面し、その中央を清流四万十川が東から西へと大きく蛇行しながら流れており、全国に誇れる豊かな自然に恵まれています。

○「仁井田米の里」で知られる仁井田地区を流れる四万十川支流の仁井田川は豪雨のたびに氾濫し被害を引き起こしていました。近年では、平成168月の台風10号の豪雨により多数の家屋が浸水し、国道等の冠水、並びに農地11.7haが浸水する被害を受け、また、同年10月の台風23号でも同様の浸水被害を受けました。

○これを機に、高知県が施工する河川改修事業の早期完成の声が地元住民よりあがり、関係する区長および各集落より選出された会員による仁井田地区河川改修協議会が結成され、地域住民と行政との重要な調整役として治水事業推進に尽力してくれました。

○これにより、河川氾濫の主な要因であった平串堰(固定堰)の可動化という大規模工事も平成20年度に完成し、平成268月の台風23号の豪雨により窪川街分地区を流れる吉見川の氾濫で201戸の家屋に浸水被害が発生した時も、仁井田川流域は、河川改修事業の効果により、氾濫被害もなく安心しました。

○また、仁井田川のある高南台地は、昼間は気温が高く、夜になると急激に寒くなるという気温差があり、さらに日照時間も長いことから、県下屈指のおいしい米「仁井田米」が育つ地域として県内で名を馳せています。近年は、「お米日本一コンテスト」で特別最高金賞、「全国米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で金賞、「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」においては、連年金賞受賞を果たし、全国的にもその美味・良質米としての高い評価を受けています。

○今後は、仁井田川河川改修事業によって洪水被害を受ける心配が無くなった高南台地で安心して「仁井田米」の生産が続くと確信しています。

 

2.「効果の見える治水事業」 高知県 仁井田川広域河川改修事業 須崎土木事務所四万十町事務所長 武 内 盛 久

 

○一級河川渡川水系四万十川の一次支川である仁井田川は、流路延長17.1km、流域面積64.15km2で、県内屈指の優良な農業地帯「高南台地」を大きく蛇行し、清流四万十川へ合流しています。

○当河川では、度々、浸水被害が発生しており、近年では、平成16年8月(台風10号)に、床上浸水17戸、床下浸水27戸のほか、旧国道の冠水や農地が浸水被害を被っています。度重なる浸水被害を軽減するため、昭和57年から事業に着手し、以来、継続的に河川改修工事を行っています。

○仁井田川の河川改修事業は、四万十川合流点より上流約6.5km地点から2.6kmが改修対象区間であり、現在約1.6kmが完了しています。

○平成26年8月(台風11号)には、平成16年の台風10号の時と比べると100mm以上多い24時間雨量を記録しましたが、浸水被害はなく、可動化された堰と護岸の改修による整備効果が発現されました。

○残りの改修工事が完了することで、さらに浸水被害は軽減され、地域の安全と安心に貢献できると考えています。

○最後になりましたが、事業に協力して頂いた地域住民の皆さまをはじめ、関係機関の方々に深く感謝申し上げます。

 

                         

今週のニュース

    

1.「平成27年度 四国河川技術伝承会」を実施  (河川部 河川工事課)

 

○平成27年度 四国河川技術伝承会を実施しました。

今年度は、「仁淀川における激甚災害への対応について」と題して、2月9日、高知河川国道事務所を会場に、30名の方にご参加を頂いて開催されました。

○今年度の「テーマ」及び伝承者の方々は、次のとおり。

 ・テーマ:仁淀川における激甚災害への対応について

 ・伝承者:高井良之進氏、池田祐功氏、三谷健氏、吉良勉氏、三浦敏弘氏

○四国河川技術伝承会は、先輩諸兄が長年培った河川に係わる技術を次世代に伝承し、安全で安心できる社会資本整備に活かすことを目的にH18年3月に発足し、毎年開催されてきました。

○本来、技術の伝承は日常の仕事の中で行われるべきものですが、近年職員数の減少や仕事のやり方の変化などによる職場内学習(OJT)の機会が減少している中で、本会は先輩諸兄から直接技術の伝承を受ける数少ない機会となっています。

○本会では、テーマに関する伝承者からの講演はもとより、事務所が抱える事業実施における現状と課題に対して、豊富な経験に基づいたご指導・ご助言を頂き、参加者からは過去の経緯が明らかになったほか情報の共有化も図れたなど、大変有意義だったという声が聞かれました。

○技術の伝承を受けた私達としては、今回の伝承会で得られたことを今後の河川事業に活かすとともに、今後は後輩へもしっかり伝承していければと思っています。

○最後になりましたが、今回貴重なお話を頂きました伝承者等の方々にはこの場をお借りしまして改めて御礼申し上げます。

 

2.「河川愛護月間“絵手紙”の表彰状伝達式」を実施(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成28年2月24日(水)に鳴門教育大学附属小学校の校長室にて、平成27年度「河川愛護月間」“絵手紙”の表彰状伝達式を行いました。伝達式では、徳島河川国道事務所長より優秀賞(国土交通事務次官賞)を受賞した鳴門教育大学附属小学校3年生の湯浅聡一郎さん(3年連続受賞)に表彰状と副賞が渡されました。表彰状の伝達後記念撮影を行い無事終了致しました。

○伝達式後のインタビューでは、3年連続受賞は「うれしい」と述べられました。作品は毎年家族で行く川での思い出を描いたそうです。また、絵手紙を送るとしたら誰に送りたいかという質問に対しては、「川を汚している人たち」と答えられました。来年度からは高学年の部になるから頑張って応募したいという意気込みも頂きました。

○「河川愛護月間」とは、国土交通省で河川愛護の意識が広く国民の間で醸成されることを目的に毎年7月を河川愛護月間と定めています。

○「絵手紙」の募集については、7月の河川愛護月間中の行事として平成16年度より実施しております。「川での思い出・川への思い」をテーマに小学生から一般の方まで幅広く募集しています。みなさんも来年度あたり応募してみてはどうでしょうか。

 

 

 

 

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