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四国河川ニュース

1/9(土)〜 1/22(金)》673

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2016.1.25発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.308

○「心やすらぐ潤いのある川を目指して」 香川県 『与田川流域水環境保全推進協議会』の活動について 東かがわ市長 藤 井 秀 城

○「効果の見える治水事業」 香川県 大内(おおち)ダム堰堤改良事業 『堰堤改良事業 大内ダム管理設備工事・大内ダム洪水吐ゲート設備等改良工事』 長尾土木事務所長 三 好 正 明

 

○今週のニュース

○「ダム定期検査」を実施 (河川部 河川管理課)

○「鹿野川ダム洪水吐トンネルフリーウォーキング」に1,200名が参加 (肱川水系 山鳥坂ダム工事事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.308

 

1.「心やすらぐ潤いのある川を目指して」 香川県 『与田川流域水環境保全推進協議会』の活動について 東かがわ市長 藤 井 秀 城

 

○東かがわ市は、その名のとおり香川県の東端、高松市と徳島市のほぼ中間に位置しており、東南は東西に連なる阿讃山脈によって徳島県に接し、西はさぬき市、東北は播磨灘に望む自然環境に恵まれた地域です。

○山間部から瀬戸内海に注ぐ中小河川の流域に平野部が開け、市街地と田園を形成しており、市域面積約153km2のうち山林と平地の比率は、ほぼ7:3となっています。

○このたび、二級河川与田川水系様松川の大内ダムにおいて、堰堤改良事業により管理設備工事や洪水吐ゲート設備等の改良工事が実施され、ダム機能の安全性能向上と一層の適正管理が可能となり、より確実な流域市民の安全安心が実現されました。

○大内ダムのある様松川の本川にあたる与田川流域では、平成18年に水環境に共通の認識を持ち協働して特色ある水環境づくりを推進するため、流域自治会、水利関係団体、ボランティア団体、学校、香川県及び市によって組織する「与田川流域水環境保全推進協議会」を発足させました。

○協議会の活動実績としては、小学生による水生生物調査などの「水質調査活動」、沿川の全自治会800人余りが参加する一斉ボランティア清掃や流域にある小中学校の児童生徒約600人による「河川美化清掃活動」、ボランティア清掃団体の募集、水環境保全推進に関する小学生の絵画及びポスター作品募集を行う「水質保全啓発活動」などを毎年実施しており、地域に親しまれる良質な水環境を将来世代に引き継げるよう、さまざまな施策に積極的に取組んでいます。

 

2.「効果の見える治水事業」 香川県 大内(おおち)ダム堰堤改良事業 『堰堤改良事業 大内ダム管理設備工事・大内ダム洪水吐ゲート設備等改良工事』 長尾土木事務所長 三 好 正 明

 

<大内ダムの概要>

○目 的  洪水調節、流水の正常な機能の維持、水道用水(東かがわ市)

○経 過  昭和39年着工、昭和423月竣工

○位 置  東かがわ市水主(みずし)

○河川名  二級河川 与田(よだ)川水系 様松(ためしまつ)

○諸 元  重力式コンクリートダム

      堤高:26.0m 堤体積:25,275m3

      総貯水容量:1,000m3

      集水面積:3.2km2

 

<事業の内容>

○全体事業費 437百万円

○事業期間  平成24年度〜平成26年度

○工事概要  ・ダム管理用制御処理設備改良

       ・テレメータ・放流警報設備改良

       ・放流設備改良

       ・洪水吐ゲート等設備改良

 

<事業の必要性・効果>

○大内ダムでは、定期点検・部品更新等によって適正な管理に努めてきましたが、設備の老朽化に伴う障害発生件数の増加や、部品の大半が製造中止(保守終息品)となっていることが問題とされてきました。さらに、既設設備の多くは二重化されておらず、不測の事態が生じた場合にダム施設及び下流への影響が深刻となる懸念があることから、ダム管理の適正化及び安全性の向上を図るために平成24年度から平成26年度にかけて堰堤改良事業を実施してきました

○ダム機能の安全性の確保として、主放流設備の開閉装置における予備動力装置の新設及び開度計の二重化(副開度計の新設)、ゲート操作系統を二系統化したことによって、一方に不具合が生じた場合でも、もう一方の装置で確実な動作が可能となりました。

○また、管理用制御処理設備において、訓練機能の追加や操作手順をガイド化することにより、システムの操作がわかりやすく、安全で確実かつ円滑に操作でき、操作員の負担を軽減できる設備へと改良がなされました。

 

                         

今週のニュース

    

1.「ダム定期検査」を実施 (河川部 河川管理課)

 

○ダム定期検査は、ダム貯水池及びダムに係る施設等の機能を良好な状態に保持するため、ダム管理者以外の者(専門家等)が各種資料の整理・解析、現地における施設の劣化・損傷に対する目視観察、打診検査、機器等による計測などの「点検」行為の結果およびその評価について検査することを目的として実施するものです。

○本年度は、河川情報管理官を検査官に各ダム等の所長及び局の課長等が検査官補助として、平成27年12月21、22日(石手川ダム、野村ダム)及び平成28年1月14、15日(長安口ダム)にダムの定期検査を行いました。

○検査は、ダムの機能及び安全性の現況(ダム堤体及び基礎地盤の変形、漏水量等の測定記録、ゲート、警報装置等の作動、堆砂による河床変動等、地すべりの兆候の有無、管理記録等)、経験豊富な検査官及び検査官補助者が実施し、活発な意見が出されました。

○ダムは特殊な河川管理施設であるため、適切な管理を行うことが大事であり、そのたに知識や経験を持った職員を育成していくことも重要で、今回のダム定期検査にも各事務所等から大勢の職員が技術力の向上の取り組みとして参加して頂きました。又、今後のダム管理等にその成果を生かして頂きたいと思います。

 

2.「鹿野川ダム洪水吐トンネルフリーウォーキング」に1,200名が参加 (肱川水系 山鳥坂ダム工事事務所)

 

○現在鹿野川ダムでは、洪水を貯める機能等を強化するため、改造事業を実施しています。

○事業最大の目玉である世界最大級の「洪水吐トンネル(全長457m、内径11.5m)」が昨年12月に貫通したことを記念して、完成前の"今しか体験できないイベント"として「鹿野川ダム洪水吐トンネルフリーウォーキング」を開催しました。

○当日は、お子さんからお年寄りまで幅広く、合計約1,200名もの皆様にお越しいただきました。

○参加いただいた方からは、「長時間並んだが貴重な体験ができて良かった」などといったうれしいお言葉を多数いただきました。

○一方で、予想を大きく上回る方にお越しいただいたため、来場された方はもとより、道路渋滞等により周辺地域にお住まいの皆様にご迷惑をおかけすることとなり、大変申し訳ございませんでした。

○鹿野川ダム湖は来年開催されるえひめ国体のカヌー競技会場となっており、今秋にはそのプレ大会が開催される予定となっています。今回の経験を踏まえ、鹿野川ダムを地域の観光資源の一つと捉えて地域活性化に役立てるように努めてまいります。

○洪水が頻発する肱川流域の安全・安心の確保のため、平成30年度の完成を目指して改造事業を進めてまいりますので、今後ともご協力をお願い致します。

 

 

 

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