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四国河川ニュース

《四国河川ニュース 8/8(土)〜 8/21(金)》663号

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2015.8.24発行】

                                           

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.298

○「効果の見える内水対策事業」 高知県 公共下水道事業「江ノ口雨水貯留管」 高知市長 岡 崎 誠 也

○「効果の見えるダム事業」 高知県 鏡ダム貯水池保全事業 高知土木事務所 鏡ダム管理事務所長 笹 岡 吉 市

 

○今週のニュース

○「水のさと通信」はじめました(吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

○「(金砂湖)湖水まつり」を開催! (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

○「第34回みはら祭り」が開催されました (渡川水系 中筋川総合開発工事事事務所)

○「野村納涼花火大会」が開催されました  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.298

 

1.「効果の見える内水対策事業」 高知県 公共下水道事業「江ノ口雨水貯留管」 高知市長 岡 崎 誠 也

 

○本市は、四国南部のほぼ中央に位置し、市域北部の北山に源を発する鏡川の下流域を中心に都市が形成されており、南は浦戸湾を経て土佐湾に面し、黒潮が流れる雄大な太平洋を一望できる地理的条件にあります。このため、地形、気象、地質などの自然的条件から、年平均降雨量は全国屈指の約2,700mm、多い年では3,000mmを越える激しい降雨があります。

○また、市内には7つの河川が流れ込み、その河川に挟まれた平地部は、ゼロメートル地帯が7平方キロメートルにも及んでいます。このため、過去の厳しい水害により、市民生活や経済活動は計り知れない被害を受けたこともあり、公共下水道及び都市下水路事業による浸水対策を積極的に進め、雨水ポンプ場25箇所を整備してきました。

○現在、本市で進める雨水対策整備水準は、5年確率で1時間降雨強度77mmとしていますが、戦災復興事業等により早期に下水道の整備をしてきた地域については、排水能力が低く、浸水対策として、早期の排水能力向上を目指しています。

○北江ノ口排水分区約140haは、昭和30年代の早い時期に戦災復興として下水道整備が完了しており、降雨時には、江ノ口ポンプ場から2級河川久万川へ排水していますが、区域内は商業施設が多く、平成22年には高知駅周辺土地区画整理事業が完了するなど、新たな街づくりが進む中で浸水が発生しており、その抜本的な対策として、現在「江ノ口雨水貯留管」を整備しています。

○まず、平成2426年度の3カ年で、弥右衛門公園から産業道路の西詰めまで、約2,660mの区間に内径3.5mの貯留管の整備を完了しております。平成27年度からは、高知駅北口から産業道路までの約420mの区間に内径1.65mの貯留管を築造し、合計で約26,400m3の雨水を貯留する予定となっています。

○また、7カ所で既設の下水道管から貯留管に取り込むための分水施設を設置し、貯留した雨水は、弥右衛門公園内の地下部に排水ポンプ施設を設置して、久万川に放流する計画とし、平成28年度内の供用開始を目指しています。

○全国的にも雨量の多い本市は、浸水被害との戦いが宿命であり、今後も市民の皆様の生命や財産を守り「安全・安心のまちづくり」を進めるため、浸水対策事業を積極的に推進してまいります。

 

 

2.「効果の見えるダム事業」 高知県 鏡ダム貯水池保全事業 高知土木事務所 鏡ダム管理事務所長 笹 岡 吉 市 

 

○鏡ダムは、二級河川鏡川の中流域となる高知市鏡今井地区に鏡川総合開発事業の一環として建設され、昭和42年1月から流水の貯留を開始しています。昭和54年1月には、吉野川総合開発事業の一環として高知分水事業が完了し、瀬戸川及び地蔵寺川からの注水を開始しています。これらの水を活用することで、高知市を洪水から守るための治水機能に加え、市の水道用水、県の工業用水及び不特定用水を供給しています。さらに、利水放流を活用した発電も行っています。このように鏡ダムは、高知市民の安全で安心な暮らしを支える役割を担っています。

○鏡ダムの堆砂量は、平成21年度末時点で1,015m3となっており、100年分を見込んだ計画堆砂量1,020m399.5%に達し、計画の約2倍のスピードで進行しています。

○このままのスピードで堆砂が進行すれば、治水・利水容量に影響を及ぼしダム管理に支障をきたすことから、土砂の捕捉機能を強化させる目的で、平成23年度に国の貯水池保全事業を導入し、既設の貯砂ダムの改良等に取り組んでいます。

○既設の貯砂ダムは、上流から流入する土砂を捕捉・搬出する目的で、平成9年にダム本堤から上流約3kmの位置に建設したものです。構造は、上流への背水及びアユの遡上に影響の少ない乱積みブロックとし、水通し部を設けています。

○今回の改良では、土砂の捕捉の妨げになっている現在の水通し位置を変更するとともに、天端高を嵩上げすることにより、土砂の捕捉機能の強化を図ることとしています。

 

                          

今週のニュース

    

1.「水のさと通信」はじめました(吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○柳瀬ダム管理支所では、水の大切さとともに、柳瀬ダムのことや貯水池周辺の情報などを広くお知らせするべく、「水のさと通信」の発行を始めました。

○この機関誌は、8月1日(土)に、金砂湖畔広場(柳瀬ダム金砂湖)において開催された第29回湖水まつり(主催:四国中央市実行委員会)に合わせて、創刊号を発行したものです。

○創刊号では、治水、利水等について説明した「柳瀬ダムのはたらき」や、今年度から工事用道路に着手した「宮前地区地すべり対策事業」について紹介しています。

○これからも、関係機関の協力を得ながら、貯水池周辺におけるイベントに関する情報や、四季折々の風景なども発信していく予定です。

○「水のさと通信」は、吉野川ダム統合管理事務所のホームページに掲載していきますので、是非ご覧ください。

 

  http://www.skr.mlit.go.jp/yoshino/kouhoushi/index.html

 

2.「(金砂湖)湖水まつり」を開催! (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○第29回湖水まつり(主催:四国中央市実行委員会)が、8月1日(土)に、金砂湖畔広場(柳瀬ダム金砂湖)において開催されました。

○この祭りは、宇摩地域の発展の礎となった水資源開発に伴うダム水源地域への感謝の気持ちと、嶺南地域の活性化の一助として始まったものです。

○当日は約2,000名の方が来場し、催し物として、バザー、各種ステージイベント、カラオケ大会、花火大会などが行われ、大盛況となりました。

○柳瀬ダム管理支所の広報ブースでは、銅山川のダムに関するアンケート、パネル展示、ダムクイズ、柳瀬ダム周辺で採集したカブトムシやクワガタの展示を行い、多くの子ども達に喜んで頂きました。また、森と湖の旬間イベントである「美しい山河図画展」での、新宮小学校の児童からの応募作品展示も行いました。

○湖水まつりのフィナーレを飾る花火大会では、満月を背景に多数の花火が打ち上げられ、昨年度、台風で中止になった分を取り戻すかのような盛り上がりとなりました。特に、金砂湖名物の「ナイアガラの滝」では、満水の湖面が鏡のように映え、幻想的な「逆さの滝」が見られた時には、会場全体にどよめきの声が沸き起りました。

○湖水まつりは、富郷ダムと柳瀬ダムで交互に開催しており、来年はてらの湖畔広場(富郷ダム法皇湖)での開催を予定していますので、是非ご来場頂ければと思います。

 

3.「第34回みはら祭り」が開催されました (渡川水系 中筋川総合開発工事事事務所)

 

○8月15日(土)に三原村の夏のイベントとして定着している「第34回みはら祭り」が開催されました。

○当日は中筋川ダム・横瀬川ダムの事業PRのパネルや写真展示コーナー、水生生物調査結果などを紹介しました。

○また、三原小学校4年生による「中筋川ダムの絵」児童絵画作品展を開催しました。「中筋川ダムの絵」は、10月25日(日)の「第20回蛍湖まつり」にも展示し、優秀者は式典にて表彰式を行います。

○「野鳥の巣箱作り教室」も開催し、25名の方に参加していただきました。あらかじめカットされた木材を使って、家族や職員と協力しながら、約30分で1個の巣箱を完成させることができました。みなさん熱心に巣箱作りを楽しんで頂けたようです。

○完成した巣箱は各自が持ち帰り、自宅などの木に取り付けて、鳥たちが使ってくれる様子を観察し、ダムへその状況を知らせてくれるよう依頼しており、ダム周辺環境への理解を深めてもらうとともに、鳥類の生息状況把握にもつながるものと期待しています。

 

4.「野村納涼花火大会」が開催されました  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○8月14日(金)に西予市野村町三大イベントの一つである野村納涼花火大会(主催:西予市観光協会野村支部及び西予市商工会野村支部)が、盛大に開催されました。

○今年は雨の多い日が続いていましたが、当日は雨の心配もなく無事に5,000発の花火を打ち上げることができ、夏の夜のひとときとして、市内外から集まった約26,000人の観衆を魅了しました。

○野村の花火は山あいのダム湖畔で打ち上げられることから、山間の地形を利用した打ち上げ花火は反響する音が迫力満点です。またダム湖に映るナイアガラ仕掛け花火も幻想的で、他では見られないダム湖畔の花火大会として多くの花火ファンを魅了しました。

○野村ダム管理所では、このような地元の地域おこしイベントを支援し、引き続き地域と連携したダム管理に努めて行きたいと思います。

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  岡林 福好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(岡林)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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