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四国河川ニュース

《四国河川ニュース 7/25(土)〜 8/7(金)》662

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2015.8.10発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.297

○「安全で豊かな ふれあいを育む海岸をめざして」 愛媛県 今治市長 菅 良

○「効果の見える治水事業」 愛媛県 大崎(おおさき)海岸津波・高潮危機管理対策緊急事業『大崎海岸―津波や高潮につよい愛ある海岸づくり』 東予地方局今治土木事務所長 宮 岡 等

 

○今週のニュース

○「吉野川水系今切川における長期放置船舶に係る簡易代執行」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

○「水の週間in那賀川」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

○「平成27年度重信川・石手川夜間パトロール」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「吉野川水系水質汚濁防止連絡協議会(吉野川上流部会)」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

○「平成27年度 美しい山河図画展の表彰式」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.297

 

1.「安全で豊かな ふれあいを育む海岸をめざして」 愛媛県 今治市長 菅 良 二

 

○今治市は、愛媛県の北東部に位置し、瀬戸内海のほぼ中央にある高縄半島の東半分を占める陸地部と、芸予諸島の南半分の島嶼部からなり、緑豊かな山間地域を背景に、中心市街地の位置する平野部から世界有数の多島美を誇る島嶼部まで多彩な地勢の中で、古くから経済・社会・文化など住民生活において結び付きの深い旧今治市および越智郡11町村が、平成17116日に新設合併し、誕生しました。

○合併により、世界有数の海事関連産業(海運・造船・舶用工業)が集積したことに加え、各地域の有する多彩な地域資源を生かした広域観光圏の形成など将来に向けた新しい可能性も広がりました。現在は、「市民誰もが今治を愛し、合併して良かったと実感できる今治市の実現」を目指し、行政力・市民力・地域力・産業力・教育力の5つの底力を基本にまちづくりを進めているところです。

○さて、大崎海岸では、東南海・南海地震に伴う津波や台風による高潮・波浪などの被害が懸念される中、愛媛県の施工により陸こうの設置及び樋門の改修工事が完了し、背後地の地域住民が安全で安心な生活を送ることができるようになりました。

○また、今治市においても、海岸が存する景観・環境を配慮する観点から、地元海域の維持浚渫砂を活用した「面的防護方式」の治水事業を推進しています。さらに、多くの方々に親しんでもらえる水際空間を創出するために、地域住民の協力を得て、松の苗木を植樹しました。将来、白砂青松の美しい海岸となり、日本の原風景の再現となることを期待しています。

○大崎海岸周辺には、2014年本屋大賞受賞作「村上海賊の娘」で一躍脚光を浴びている「村上水軍博物館」があり、第15回瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ(平成2710234日開催)の「村上水軍博物館〜燧灘眺望コース」にも選ばれました。また、広島県尾道市と今治市をつなぐ島々は、「サイクリストの聖地」として、日本国内はもとより、海外でも知名度が高くなっています。戦国時代に想いを馳せながら、徒歩での散策や自転車で、風光明媚な燧灘と自然豊かな大島を堪能していただきたいと思います。

○最後に、今後も四国地方整備局、愛媛県及び今治市が一体となり、安全で豊かな ふれあいを育む海岸整備を進めてまいります。

 

2.「効果の見える治水事業」 愛媛県 大崎(おおさき)海岸津波・高潮危機管理対策緊急事業『大崎海岸―津波や高潮につよい愛ある海岸づくり』 東予地方局今治土木事務所長 宮 岡 等

 

<事業の概要>

○大崎海岸は、燧灘(ひうちなだ)沿岸の今治市島嶼部の大島に位置し、昭和9年には瀬戸内海国立公園に指定され、古くから人と自然とが共存してきた地域であり、風光明媚な海岸として、地域の住民に親しまれている海岸です。

○当海岸では、これまでも沿岸域の保全のため、高潮・波浪対策として護岸・離岸堤・樋門等を順次整備するとともに、海岸利用の促進への配慮として開口部を設けていました。

○しかしながら、背後地には人家が点在し、生活道路である県道が走っているため、東南海・南海地震に伴う津波や台風による高潮・波浪等の発生時には、背後地に浸水被害が発生する恐れがあります。特に護岸背後地が海岸堤防より低い位置にも人家等が建っているため、地元の住民からは陸閘整備の強い要望が寄せられていました。また、昭和30年代に建設された樋門は老朽化が著しく、操作に支障をきたしていました。

○このような背景から、平成24年度から津波・高潮危機管理対策事業により開口部における陸閘設置及び老朽化した樋門の改修に着手し、平成27年5月に事業が完了しました。これにより、背後地における安全性の向上と樋門の円滑な操作並びに操作者の安全確保を図ることができました。

 

                  

今週のニュース

    

1.「吉野川水系今切川における長期放置船舶に係る簡易代執行」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成27年7月24日(金)徳島県板野郡松茂町広島字南川向地先において、長期放置船舶の簡易代執行を実施しました。

○これは、吉野川水系今切川における所有者不明の長期放置船舶6隻(FRP船6隻)と船外機エンジン1基の撤去保管を、河川法第75条に基づき行ったものです。

○所有者不明の船舶は、緊急時の措置やトラブルの是正等の指示をすることが出来ないなど、河川管理上の支障が大きいため、簡易代執行の手続きをとりました。

○当日は、午前9時30分より執行責任者の撤去作業開始宣言のあと、吉野川水系今切川の船舶6隻と船外機エンジン1基を順次作業場所において積み込み、保管場所(百石須資材置き場:徳島県板野郡北島町高房字百庵ノ前)への移動及び保管を行い午後3時10分に撤去作業を終了しました。

○今後半年間保管し、所有者が引き取りに来ない場合は適正に処分を行う予定です。

○徳島河川国道事務所は、今後も適正な河川管理を行って行きたいと考えております。

 

2.「水の週間in那賀川」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○「水の日(81日)」及び「水の週間」(81日〜7日)の行事の一環として、724日(金)から25日(土)に水の大切さを啓発するための街頭広報を「阿南の夏まつり」に合わせて実施しました。

○那賀川流域では毎年のように渇水に見舞われており、特に「渇水」をテーマに水の大切さを啓発する街頭広報や当事務所の広報を平成15年度より那賀川農地防災事業所、徳島県と共に「水の週間in那賀川」を実施しています。

○初日の開幕パレードでは「水を大切に」の横断幕を掲げて街頭パレードに参加してのPR、その後は地元商店街の一画で街頭PRキャンペーン(事業概要等の配布、押し花キーホルダー、団扇に絵を書こう、パネル展など)を実施しました。

2日間ともに祭りに訪れた多くの家族連れや子供たちにお立ち寄りいただきました。

○今後もこのような取り組みにより「水の大切さ」について、少しでも関心を持っていただけるよう活動していきたいと思います。

 

3.「平成27年度重信川・石手川夜間パトロール」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○松山河川国道事務所では、夏場に向けて不法投棄が多くなる7月30日(木)PM6:00〜9:00にかけて、重信川、石手川で不法投棄の多発地を対象に夜間パトロールを実施しました。

○重信川、石手川への悪質な不法投棄は後を絶ちません。また、これから花火やBQの跡を河川敷にそのままにしている人がいますが、これらの行為も不法投棄に当たります。

○このような不法投棄を防止するために、国、市町、警察署の関係機関合同で実施しました。

○当日は、河川敷でBQをする人がいましたので、後片付けをするように指導を行いました。また、不法投棄かどうかわかりませんが、ペットボトルが散乱していたので回収しました。

○関係機関合同で夜間パトロールを実施することで、共通認識がもてたこと、不法投棄する人への抑止効果になったと思います。

 

4.「吉野川水系水質汚濁防止連絡協議会(吉野川上流部会)」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○平成27年7月13日(月)、四国4県及び吉野川上流域の関係市町村等の担当者30名が出席し「吉野川水系水質汚濁防止連絡協議会(吉野川上流部会)」を開催しました。

○この部会は、吉野川上流域の河川や湖において水質事故等が発生した場合又は発生するおそれがある場合における関係機関等との連絡体制の強化を図ることを目的として毎年開催しています。

○当日は、水質事故等発生時の連絡体制や対応について確認するとともに、最近の水質事故等発生状況や関係機関の水質事故対策資材保有状況の周知等の情報共有を行いました。

○今後も関係機関となお一層の連携を図り、水質汚濁事故発生時の被害の防止、軽減に向け、万全を期していきます。

 

5.「平成27年度 美しい山河図画展の表彰式」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○この程、森と湖に親しむ旬間イベントの一環として、吉野川沿いの小学校の児童を対象に「よりよい吉野川・銅山川」をテーマにした「美しい山河」図画展の図画を募集しました。

○その結果、高知県内の大川小学校、吉野小学校、本山小学校と愛媛県内の新宮小学校の4小学校から合計144作品の応募があり、そのなかの優秀作7点、入選作12点、佳作24点の計43作品が入賞作品に選ばれました。

○7月27日(月)には、早明浦ダム・高知分水管理所ふれあいホールにおいて入賞作品の表彰式を受賞者26名の参加により開催しました。表彰式では真っ黒に日焼けした児童が連日の猛暑にも負けない元気な発声と共に演台の前に立ち、若干緊張した面持ちで表彰状を受け取っていました。

○その後、記念撮影をし、希望された児童・父兄に早明浦ダムの堤内を見学して貰いました。普段は入ることの出来ないダムの堤内に入った児童達は、天然のクーラーである堤内の涼しさや発電放流管を流れる水の音に驚きの声をあげていました。

○こうした取り組みを通じて、森や湖に今まで以上に関心を持って貰うと共に、ダムの役割・重要性や水の大切さについても知って貰えたのではないかと思っています。

○作品の展示につきましては、8月6日まで早明浦ダムふれあいホール、8月8日から8月16日までは大川村山村開発センター、8月18日から8月21日までは本山町プラチナセンターで展示を予定しています。

 

 

 

 

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