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四国河川ニュース

《四国河川ニュース《6/13(土)〜 6/26(金)》659

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2015.6.29発行】

 

                                           

○四国・水こぼれ話談話室Vol.294

○「安全安心のまちを目指して」 東洋町長 松 延 宏 幸

○「効果の見える治水事業」 高知県 野根海岸の高潮対策事業 安芸土木事務所 室戸事務所長 片 岡 英 喜

 

                                  

○今週のニュース

○「27年度 第1回四国地方公益活動推進会議(松山河川施設管理部会)との合同巡視」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「自然観察会〜カジカガエルの観察会〜」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「蛍湖まつり」の開催日が決定 (渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

○「水生生物調査」を実施 (渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

○「ダム写生会」の実施(渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.294

 

1.「安全安心のまちを目指して」 東洋町長 松 延 宏 幸

 

○東洋町は高知県の最東端に位置し、北部は徳島県海陽町、南部は室戸市に隣接し、室戸阿南海岸国定公園のほぼ中央にあり、輝く海に面した東西14km、清流野根川沿いの南北16kmで、面積は74.10km2に及び、全面積の約86%が山林で自然豊かな町です。甲浦港は、古くから天然の良港として恵まれ、高知県東部海岸で唯一の避難港であるとともに、東の玄関口でもあります。古くは、国司・紀貫之着任の際の寄港地に始まり、藩主・山内一豊公上陸地としても知られています。

○本町は、太平洋に面する海岸丘陵地帯であり、ポンカン栽培、清流野根川沿いの平野部では稲作が盛んで、甲浦港を基地とする鰹の一本釣り、鮪延縄の沿岸・近海漁業、野根漁港を基地とする定置網や建網漁業が盛んです。

○また、白浜青松の美しい砂浜が広がる白浜海岸は四国屈指の遠浅のビーチで四季を通じ、県内外から訪れる人々の心を穏やかにし、海水浴は勿論のこと、キャンプ場としても最適で、一年を通じて多くの人々が訪れています。

○さらに、役場の目の前に広がる生見海岸は、全国屈指のサーフポイントとして知られており、関西圏を中心に県内外の若者に人気を博し、一年を通して9万人ほどの若者たちが訪れ賑わっています。

○加えて、美しい海を育てる清流野根川では、鮎をはじめとする生物が元気に泳ぎ、穏やかな流れのなか、流域の自然と多くのポイントの連続する川相とがうまく調和し、ゆったりと鮎釣りなどが楽しめます。

○また、総延長35kmの緑豊かな参勤交代の道、野根山街道など歴史ロマンに触れることが出来る町です。

○他方、野根海岸は台風時の砂の移動が激しく、高波が打ち寄せると防潮堤を越えるため、台風のたび、消防団などが緊急体制を取り、背後地にある国道55号沿いの民家前などに土のうを積んで災害に備え、住民は自主的に避難を行うなど、自然の猛威の前には、なすすべがない状況です。

○そのため、越波により国道55号が通行止めになる場合もあり、その際の迂回路となる県道は未改良区間が長く、大型車輌の通行が不可能になるなど、住民生活にも多大な影響を及ぼしています。

○さらに、落石や山手崩壊が多く発生する路線でもあり、こうした被害から背後地住民の生命、財産を守るために、安全安心のまちづくりを進め、離岸堤の早期完成と高潮による被害を軽減するために県と町が一体となり進めていきたいと思います。

 

2.「効果の見える治水事業」 高知県 野根海岸の高潮対策事業 安芸土木事務所 室戸事務所長 片 岡 英 喜

 

○野根海岸は、高知県東部の徳島県との境に隣接した東洋町に位置し海部灘に面した海岸で、海岸保全区域として野根川河口から東へ1,582m区間を指しています。

○海岸の直背後には県東部唯一の幹線道路である国道55号が併走しており、国道と水田・山に囲まれるように人家が密集しており、野根海岸は防災上重要な海岸として位置づけられています。

○野根海岸は台風時の砂移動が大きく、背後地への越波被害が発生するようになったため、昭和60年から平成2年にかけ、越波被害の激しかった中央部に消波堤工を設置し、被害の軽減を図りましたが、その後も越波被害が発生したため、平成3年から離岸堤工に着手しました。

○平成9年の台風9号では越波により家屋が破損するなどの被害があり、その後も何度となく被害を受け、近年では平成237月の台風6号においても広範囲の海岸施設が被災したため、背後の住民は台風時に自主的に避難せざるをえないようになりました。

○また、越波により国道55号が通行止めになるなどライフラインにも影響を及ぼしたことから、背後地住民の生命と財産を守るため、また、国土保全の観点から平成15年に新たな全体計画を策定し更なる離岸堤に着手しました。

○砂浜を回復させ背後への越波被害の減少を図るために、平成15年度から昨年度までに事業費2,119,888千円を投入して整備を図ってきました離岸提は、残

延長L=172mを残しており、早期完成を目指して平成27年度も引き続き施工します。

 

                          

今週のニュース

    

1.「27年度 第1回四国地方公益活動推進会議(松山河川施設管理部会)との合同巡視」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○6月25日(木)に、重信川において「四国地方公益活動推進会議」(以下、「推進会議」という)(松山河川施設管理部会)と、松山河川国道事務所の河川担当職員等による、平成27年度第1回重信川合同河川巡視を実施しました。

○「推進会議」の松山河川・道路施設管理部会は、国土交通行政の各分野で培った豊富な実務経験を生かし、社会貢献出来るような活動(ボランティア活動)を行うために、平成22年に発足され、この設立を機に重信川合同河川巡視が始められました。

○今回の重信川合同河川巡視は、「推進会議」(松山河川施設管理部会)会員15名、松山河川国道事務所の職員等23名の計38名が参加し、堤防及び護岸等の河川管理施設を重点に点検しました。

○参加頂いた「推進会議」(松山河川施設管理部会)会員の皆さんは、以下の方々です。

 高橋徹馬部会長 岡田周三副部会長 川田信夫副部会長    関谷浩二事務局・副部会長 大橋勝己 岡崎健二 上岡兼二    河野陸朗 坂本英隆 曽我正富 中城康圓 中矢明仁 濃野千秋    原田重信 松本直樹

○今回の点検箇所について、部会員、職員等により活発な意見交換を行い、堤防等の点検の仕方や現在の問題点についてご指導頂きました。主な意見としては、低水護岸の維持管理のための草刈り、樹木管理、不法耕作の処理について貴重な意見を頂きました。

○意見交換では、今後の施工の考え方等についてご助言頂きました。

○会員の方にはこの場をお借りして、お礼申し上げます。

 

2.「自然観察会〜カジカガエルの観察会〜」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○「水源地域の自然環境の保全」の一環として、せせらぎ公園において「自然観察会〜カジカガエルの観察会〜」(主催:石手川ダム水源地域ビジョン推進委員会)を平成27年6月6日(土)に開催しました。

○観察会には、松山市内の小学生とそのご家族52名に参加いただき、石手川ダムの豊かな自然を楽しんでもらいました。

○最初に石手川ダムにて講師より、カジカカエル・コウモリ・ホタルなど石手川ダムで観察できる生き物の説明してもらい、その後、石手川ダム上流へ移動し、きれいな鳴き声で鳴くカジカガエルや、ホタル・コウモリの観察をおこないました。

○終了後のアンケートでは「子供を自然とふれあわせるのが難しいので大変貴重な機会でよかったです。」という感想を多数いただきました。

○今後も多くの皆様に石手川ダムの自然を伝えて行くことができればと思います。

 

3.「蛍湖まつり」の開催日が決定 (渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

 

○中筋川ダムでは10月25日(日)10:00〜14:00に「第20回蛍湖まつり」を開催します。

○運営主体となっているのは、市町村、商工会、教育委員会、婦人会などのメンバーで構成された「蛍湖まつり実行委員会」で、6月23日の第1回実行委員会にて開催日が決定されました。

○前年度開催、「第19回蛍湖まつり」ではダム内部見学者数は755人を数え、1日の見学者数では過去最高となりました。

○中筋川ダムの特徴でもある、階段状にデザインされた下流面のコンクリートを洗浄するための洗浄放水や監査廊のイルミネーションなど、ダムの特徴を生かした様々な催しを行います。

○蛍湖まつりをきっかけに、たくさんの方に親しまれる中筋川ダムになればと願っています。そして、これからも「地域に開かれたダム」として、皆さまの生活や地域の活性化に寄り添う存在でありたいと思います。

○他にも色々な企画を計画中です。子どもから大人まで楽しめるイベントを盛り沢山に準備し、皆さまのご来場をお待ちしております。

 

4.「水生生物調査」を実施 (渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

 

○中筋川ダムでは、毎年この時期に地元の三原小学校5年生による「水生生物調査」を実施しています。

○今年は5月29日(金)に、ダム上流梅ノ木公園で実施しました。

○河川の水生生物の生息状況を調べることにより水のきれいさを知ることができます。子供たちに水生生物調査を通じて身近な河川の水質状況を知ってもらい、水質保存の必要性や河川愛護意識の向上を図ることを目的としています。

○児童ひとりひとりがバケツと網を持って川の中へ入り生物採集を開始。採取した生物をバケツから白いトレイに移し生物を見分けます。

○見つかった生物はカワゲラ、ヒラタカゲロウ、サワガニ等、高知県レッドリストの準絶滅種のアカザやカシカガエル等も生息していました。

○水生生物調査による水質判定を行った結果、調査場所の水質は「きれいな水(水質階級1)」と判定されました。

○次に、バケツに川の水を汲み簡易水質調査(パックテストに水を入れ、5分待ち現れた水の色を確認する水質チェック)を行いました。

○簡易水質調査による水質判定を行った結果、水産用水基準によると、アユやサケの成育が自然繁殖できる水質レベルと判定されました。

○これからもきれいな水を保てるように努めていきたいと考えています。

 

5.「ダム写生会」の実施(渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

 

○5月28日(木)に三原小学校4年生のみなさんが中筋川ダムの写生会に来てくれました。

○ダム直下の見上げ橋から、ダムを見上げて思い思いに自分の選んだ場所でじっくり絵を描いていました。

○下絵からとても丁寧に、ダム階段状の細部までよく見て頑張って描いています。

○今回、描いてもらった絵は、森と湖に親しむ旬間(7月19日〜7月31日)に中筋川ダム管理庁舎1階展示室にて展示する予定です。お近くにお越しの際は是非足をお運び下さい。

○優秀作品につきましては10月25日(予定)に行われる「第20回蛍湖まつり」内の式典にて表彰を行う予定です。

 

 

 

 

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