********************************************************

四国河川ニュース

1/31(土)〜2/13()651

********************************************************

                                                                                                             2015.2.16発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.286

○「効果の見える治水事業」『内水排除はいの町の使命』下水道事業による浸水被害解消へ 高知県 いの町長 塩 田 始

○「効果の見える治水事業」宇治川(いの町)の治水事業 『宇治川(天神ヶ谷川)広域河川改修事業』 高知県中央西土木事務所長 高 田 等

 

○今週のニュース

○「平成26年度 中国四国地区自然再生ブロック会議」を実施(河川部河川管理課)

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.286

1.「効果の見える治水事業」『内水排除はいの町の使命』下水道事業による浸水被害解消へ 高知県 いの町長 塩 田 始

○いの町は、高知県の中央部に位置し、東は高知市、北は西条市に接する広大なまちで、総面積は高知県の6.6%を占め、四国山地から連なる緑豊かな山々が面積

の約90%に達するなど多様な自然に恵まれているまちです。

○南部を貫流する仁淀川は、「仁淀ブルー」のネーミングで知られ、国土交通省発表の全国一級河川水質調査で第1位に輝くなど、一級河川の中でも全国トップクラスの

透明度を誇り、その豊富で清らかな水と山々からの恵みにより、千年以上前から和紙が製造され、また、現在も製紙業が主要な産業を占めるなど、「土佐和紙発祥の

地」、「紙のまち」として古くから栄えてきました。

○このように仁淀川から大きな恩恵を授かってまいりましたが、反面、多くの水害にも見舞われ、特に支川である宇治川流域は、昭和50年の台風5号豪雨では、浸水戸

2,724戸の未曾有の被害を受け、その後も毎年のように浸水被害が発生し、浸水戸数が100戸以上の大規模な浸水被害は、平成16年までの30年間に延べ14

にも及んでいました。

○このことにより国・県・町が連携して「河道改修」「排水機場の増設」「放水路建設」「都市下水路施設」の整備を進め、平成19年3月に新宇治川放水路が竣工して以降

は、床上浸水被害をわずか1戸にとどめるなど、浸水被害は劇的に軽減されました。

○しかしながら、平成26年8月の台風12号に伴う観測史上最大となる記録的豪雨、また、翌週の台風11号による豪雨により、あわせて294戸に及ぶ家屋が浸水する

など甚大な被害が発生し、宇治川流域の浸水被害の解消には更なる対策が必要であることを改めて思い知らされました。

○今後は、国・県・町の三者で設立しました「宇治川浸水対策調整会議」において、浸水被害の検証を踏まえ、三者が連携して浸水対策を実施していきます。いの町は内

水排除を担うこととし、下水道事業により床上浸水被害を解消いたします。

 

2.「効果の見える治水事業」宇治川(いの町)の治水事業 『宇治川(天神ヶ谷川)広域河川改修事業』 高知県中央西土木事務所長 高 田 等

○天神ヶ谷川は、一級河川仁淀川水系の2次支川であり、1次支川宇治川の3k/8地点左岸側に合流する、流域面積1.70km2、幹川流路延長1.5kmの小河川です。

○上流部は丘陵地の水田の中を北東に流下し、JR橋梁を過ぎたあと国道33号の手前で直角に向きを変え、密集した住宅地の中を、国道33号、とさでん交通の軌道と

併走するかたちで西に流れて、いの町西浦地先で宇治川に合流しています。

○流域は、本来仁淀川の内水河川であることや、急激な市街化に伴う遊水機能の低下等もあり、河川の流下能力不足と相まって過去から浸水被害が頻発しています。

○天神ヶ谷川における河川改修は、平成149月災害(床上73戸、床下171戸)を契機として、平成14年に河川災害復旧助成事業の採択を受けて実施され、宇治川

合流点より国道33号までの400m区間が、H18年に暫定完成しています。

○現在は、その上流区間において、国(高知西バイパス)との協定工事により、河川改修を行っていましたが、平成268月の台風1211号による豪雨により、累計294

戸の甚大な浸水被害が生じ、今後は、内水対策と合わせた総合的な浸水対策を早急に実施する必要があります。

○このため、国・県・町の三者で協力し、浸水被害の防止・軽減をはかるため本年91日に「宇治川浸水対策調整会議」が発足しました。今後は互いに役割分担・調整

等を図りながら、三者で早急に浸水対策を進めてまいります。

 

今週のニュース

1.「平成26年度 中国四国地区自然再生ブロック会議」を実施 (河川部 河川管理課)

○平成27119日に松山河川国道事務所において「平成26年度 中国四国地区自然再生ブロック会議」が開催されました。

○本会議の目的は中四国地域における自然再生の推進を図るため、環境省、農水省、国土交通省(四国・中国)の担当者が 相互の情報交換、連携調整等を行う場として、毎年各省持ち回りで開催して

おります。

○今回は国土交通省幹事での開催となりました。

○各関係機関からの情報提供

 <国交省中国地整>

 ・自然債箇所の紹介(宍道湖中海、吉井川、北丘陵公園等事業紹介)

 ・オオキンケイギク防除

 ・出雲のエコロジカルネットワーク(大型水鳥類と共に生きる流域づくり)

 <環境省>

 ・竹ヶ島海中公園自然再生協議会(高知室戸)

 ・中海事前再生協議会(島根宍道湖中海)

 ・八幡湿原事前再生協議会(広島県)

 ・竜串自然再生協議会(高知土佐清水)

 ・椹野川(ふしのがわ)河口域・干潟自然再生協議会(山口県)

 <農水省>

 ・世界農業遺産(GIAHS)の取り組み

  (申請:徳島県剣山の傾斜地農耕システム有:認定には至っていない。)

  GIAHSFAO(国連食糧農業機構)2002年から取り組みを実施している「次世代へ継承すべき重要な農法や生物多様性等を有する地域を認定するプロジェクト」)

 ・水田魚道づくり

 ・農水省補助(直接支払制度)など

 <四国地整>

 ・四万十川エコロジカルネットワーク(ツルシンポ等)の紹介

○意見交換のあと、重信川の自然再生実施箇所の現場巡りを実施。(河口ヨシ原再生・松原泉再生・広瀬霞湿地再生)

○次回開催は、環境省幹事による開催予定です。今後とも各関係機関との連携を図っていきたいと思います。

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  岡林 福好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(岡林)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

 

       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html