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四国河川ニュース

12/27 (土)〜1/16()649

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2015.1.19発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.284

○「高松市の浸水対策」 香川県 高松市長 大西 秀人 

○「効果の見える治水事業」 香川県  本津川(高松市)の治水事業 『本津川広域河川改修事業』 高松土木事務所長 竹 内 克 宜

                                           

○今週のニュース

○「平成26年度 四国河川技術伝承会」を実施  (河川部 河川工事課)

○「鹿野川ダム定期検査」を受検 (肱川水系 山鳥坂ダム工事事務所)

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.284

 

1.「高松市の浸水対策」 香川県 高松市長 大西 秀人 

 

○高松市は、多島美を誇る波静かな瀬戸内海に面し、これまで人々の暮らしや経済・文化など様々な面において、瀬戸内海との深いかかわりの中で、県都として、発展を続けてきました。

○平成17年、18年の合併により、現在市域の面積は、375.23km2となり、北は瀬戸内海から南は徳島県境に至る、海・山・川など自然を有する広範な市域の中に、にぎわいのある都心やのどかな田園など、

都市機能・水・緑が程よく調和し、豊かな生活空間を有する人口約42万人の中核市です。

○市中心部には、堀に瀬戸内海の海水を引きこんだ、日本三大水城の一つである史跡高松城跡の玉藻公園、市街地東部には、源平合戦の古戦場で有名な屋島が位置しているほか、海上4kmには、女木(めぎ)

(鬼が島)、男木(おぎ)島・大島が浮かび、市南部には塩江温泉郷などがあります。                    

○本市の中心市街地は、昭和8年から下水道整備が開始されましたが、当初の想定よりも都市化の進展が著しく、その排水能力不足により、大雨時には浸水被害が生じるようになっていました。

○特に、平成16年の台風23号では甚大な浸水被害が発生したことから、平成17年度に策定した「中心市街地浸水対策計画」に基づき、新たなバイパス幹線管渠の埋設とポンプの増設を進めることとし、現在、本市の

東部地区においてポンプの増設を行っているほか、周辺市街地においても、ポンプ場整備を行うなど、浸水被害の軽減・解消を図っているところであります。

○今後も国や県の御支援を賜わりながら鋭意事業を推進し、災害に強い安全・安心なまちづくりを進めてまいりたいと存じております。

 

2.「効果の見える治水事業」 香川県  本津川(高松市)の治水事業 『本津川広域河川改修事業』 高松土木事務所長 竹 内 克 宜

 

○本津川は、香川県のほぼ中央に位置しており、その源を讃岐山脈北麓のなだらかな丘陵地帯である高松市香南町に発し、綾川町、高松市国分寺町において支川を束ねながら北へ流下し、高松市香西本町、郷東町で

瀬戸内海に注ぐ流路延長約21km、流域面積約60km2の二級河川です。

○その流域は、高松市、綾川町にまたがり、JR予讃線、高松自動車道、国道11号等の主要幹線が東西に横断しており、この地域における社会・経済・文化の基盤を形成しています。

○本河川においては、昭和43年より河川改修事業として河口から順次掘削や引堤による河積の拡大ならびに護岸の整備を実施しており、現在に至っています。

○これまでに本河川では、流下能力不足のため、度々台風などの大雨によって氾濫を繰り返し、浸水被害が発生してきました。特に香川県全域に甚大な浸水被害をもたらした平成16年台風23号の出水では、沿川の

高松市鬼無町等において人家流失を含む約380戸の浸水被害が発生しました。

○そこで、平成21年度より村田井堰上流から、本河川流量が増大する古川合流点までの1.2kmを緊急対策特定区間に設定し、概ね50年に1回程度発生する規模の洪水を安全に流下させることを目標に、掘削、

築堤、護岸の整備、狭窄した既設橋梁や取水堰の改築などを重点整備してきました。昨年までに、緊急対策特定区間の整備が完了し、流域の治水効果が大幅に向上したものと考えています。

○現在は、昨年に引き続き、古川合流点から上流の小掛東橋までの未改修区間について、河川改修計画を立て地元の協力を得ながら用地取得を進めており、用地取得が纏まり次第、河積の拡大に向けた護岸整備等

の工事に着手します。

○今後とも、引き続き出水による浸水被害を早期に軽減できるよう、河川改修に取り組み、災害に強い快適な郷土を目指します。

 

今週のニュース

 

1.「平成26年度 四国河川技術伝承会」を実施  (河川部 河川工事課)

○平成26年度 四国河川技術伝承会を実施しました。今年度は、従前の同一テーマを四県ブロックで伝承するかたちではなく、各会場毎に異なるテーマを設けて、受講者の側からも受講内容の選択が出来、幅広く技術伝承の機会が

得られるように計画し、これまでに4会場にて延べ133名の方々にご参加を頂いて開催しました。

○今年度開催の会場と「テーマ」及び伝承者の方々等は、次のとおりです。

・宿毛会場:11月20日「ダム建設に関する配慮点について」  (上岡政夫氏、山岡克輔氏、小野重充氏、三浦敏弘氏)

・徳島会場:12月17日「河川工事実施に際しての配慮点について」 (川田通氏、田村猛氏、大澤敏之氏、藤本久雄氏)

・松山会場:12月18日「河川の維持管理に関する配慮点について」 (岡田周三氏、川田信夫氏、関谷浩二氏)

・三好会場:1月14日「砂防事業実施に際しての配慮点について」 (三好規雄氏、岡崎健一郎氏、山下久男氏、伊井貞博氏、藤本久雄氏)

○四国河川技術伝承会は、先輩諸兄が長年培った河川に係わる技術を次世代に伝承し、安全で安心できる社会資本整備に活かすことを目的にH18年3月に発足し、毎年各県毎に開催しています。

○本来、技術の伝承は日常の仕事の中で行われるべきものですが、近年職員数の減少や仕事のやり方の変化などによる職場内学習(OJT)の機会が減少している中で、本会は先輩諸兄から直接技術の伝承を受ける数少ない機会

となっています。

○本会では、伝承者からそれぞれのテーマに関する講演はもとより、各事務所が抱える事業実施における現状と課題に対して、豊富な経験に基づいたご指導・ご助言を頂き、参加者からは、過去の経緯が明らかになったほか、情報

の共有化も図れたなど、大変有意義だったという声が聞かれました。技術の伝承を受けた私達としては、今回の伝承会で得られたことを今後の河川事業に活かすとともに、今後、後輩へもしっかり伝承していければと思っています。

○最後になりましたが、今回貴重なお話を頂きました伝承者等の方々にはこの場をお借りしまして改めて御礼申し上げます。

 

2.「鹿野川ダム定期検査」を受検 (肱川水系 山鳥坂ダム工事事務所)

 

○平成27年1月14日(水)に、ダム検査規定で定められている定期検査を受検しました。

○ダム定期検査とは、約3年ごとにダム管理者以外の者(専門家等)が、ダムの維持管理が適正に出来ているかを検査するものです。主な内容は、維持管理する体制や資料・記録の整備保管状況の確認、ダムの放流設備、観測

設備の状況について点検記録や現場での目視による確認、ダム管理者からの聞き取り調査等を行うものです。

○当日の検査は、検査官1名、検査官補助者11名、随行者7名及び受験者である山鳥坂ダム工事事務所7名で実施されました。

○検査では各種計測記録をとりまとめた資料などを基に鹿野川ダムの管理状況を説明した後、現場に移動し、観測設備状況の確認や放流設備など主要な施設の実稼働なども行い、適正な維持管理が出来ているか確認していただき

ました。

○鹿野川ダムは、昭和34年に完成して以来50年以上経っていますが、これからも適正な維持管理を行っていきたいと考えております。

○今回の定期検査で指導いただいた点については、今後のダム管理に反映し流域・地域の安全安心の期待に添えるよう努める所存です。

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  岡林 福好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(岡林) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

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         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

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2015..発行】