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四国河川ニュース

10/18(土)〜10/31()644

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2014.11.4発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.279

○「効果の見える治水事業」徳島県「大北地すベり対策事業」西部総合県民局 県土整備部副部長 原田 吉則

○「だれもが住みたくなるまちをめざして」徳島県 美馬市長 牧田 久

 

○今週のニュース

○「平成26年度第5回吉野川現地(フィールド)講座 〜吉野川のシオマネキに会いに行きませんか?〜」を開催しました  (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

○「那賀川河川事務所の仕事についての紹介」TO大野小学校(那賀川水系 那賀川河川事務所)

○〜ダム見学者通算1万人に!〜 「第19回蛍湖まつり」を開催しました (中筋川総合開発工事事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.279

 

1.「効果の見える治水事業」徳島県「大北地すベり対策事業」西部総合県民局 県土整備部副部長 原田 吉則

 

○当箇所は、徳島県美馬市木屋平大北に位置する「大北地すベり防止区域」で、人家16戸や国道4,560m、市道6,400mなどがあります。

 

○区域内では、平成21年8月に台風9号の豪雨によって、地すべりが発生し、市道が埋没する被害が出ました。その他にも、道路擁壁や民家施設に押出などの地すベり兆候が顕著に現れ、地すベり拡大の危険性が高かったため、平成22年度から地すベり対策事業による整備に着手しました。

 

○本事業では、地下水を排除する横ボーリング工や雨水の浸透を防止する水路工など、地すべりを抑制する対策工を実施しました。これにより地すベり変動が沈静化したことから、平成25年度をもって概成いたしました。

 

○近年は、自然災害が頻発し本年度においても広島での土砂災害や御嶽山の火山噴火により甚大な被害が発生しており、社会的にも防災への意識が一層高まっていることから、今後とも、地すべりなどから住民の生命、財産を守るため、土砂災害対策にしっかりと取り組んでまいります。

 

 

2.「だれもが住みたくなるまちをめざして」徳島県 美馬市長 牧田 久

 

○美馬市は徳島県の西部に位置し、西側がつるぎ町、三好市と、北側が阿讃山脈の山頂で香川県と、東側が阿波市、吉野川市、神山町と、南側が那賀町と接し、豊かな自然と数多くの文化財が残るまちであります。

 

○四季折々の風情が美しい剣山や大滝山、竜王山などの山々に囲まれ、日本三大暴れ川の一つで四国三郎の異名を持つ「吉野川」や日本一の清流「穴吹川」が流れる風光明媚な街であるとともに古い商家のたたずむ「うだつの町並み」や歴史情緒あふれる「寺町」などに象徴されるように、古来より県西部の政治経済の中心地として栄えてきた地域であります。

 

○剣山をはじめ吉野川、穴吹川は、普段は観光名所として、たくさんの観光客を集め、私たちの心に癒やしや安らぎを与えていますが、いざ出水時になると毎年のように河川の氾濫や地滑り、山腹崩壊が発生するなど地域住民にとって大きな脅威となっていました。

 

○特に木屋平地域は、昭和50年、昭和51年の台風において、大規模な地滑りや土石流が発生し多数の家屋が流失、全壊するなど未曾有の大災害となりました。国や県の協力を得ながら、砂防堰堤をはじめ渓流保全工、床固工、護岸工など砂防施設の整備により、地域の機能回復と住民の安全確保を図りました。

 

○また、最近多数発生している豪雨による土砂災害など、いつ、どこで発生するかわからない大規模災害に対し、各防災施設の整備のみでなく、人的組織の強化にも注目し、自主防災組織の結成や地域消防団との連携、各種防災機器の設置も併せて行うなど、まちぐるみでの総合力のレベルアップのため努力しているところであります。

 

○今後も、各地域の危険区域の調査や実情の把握を十分に行い、地域住民の生命、家屋、生活を守るための砂防事業を注意深く慎重かつ迅速に進めていきながら、対象地域の環境面にも配慮した事業を推進していきたいと考えております。

 

○最後に、本市では美馬市総合計画を策定し、その基本構想では「四国のまほろば美馬市」を将来像とし、「共創・協働」を基本理念に掲げ、「だれもが住みたくなるまち」を目指し、行政と市民が一体となり様々な施策に積極的に取り組んでおりますので、関係機関の皆様におかれましては、なお一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い致します。

 

 

今週のニュース

 

1.「平成26年度第5回吉野川現地(フィールド)講座 〜吉野川のシオマネキに会いに行きませんか?〜」を開催しました  (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○10月18日(土)、本年度5回目となる吉野川現地(フィールド)講座〜吉野川のシオマネキに会いに行きませんか?〜を、吉野川下流南岸河川敷の干潟で開催しました。

 

○講師には、干潟生物の専門家である河川・渓流環境アドバイザーの酒井勝司(さかい かつし)先生をお迎えし、21名の参加者の皆様に干潟観察の指導をお願いしました。

 

○酒井先生には、吉野川の底生生物やその他の様々な生き物について説明をいただきました。なかでも徳島県の沿岸にも棲んでいる世界最大のカニである「タカアシガニ」の標本を使った説明は、数人の子供たちの手を借りて標本を完成させるものであり、その大きさに参加者の皆様もびっくりされていたようです。

 

○当日は秋晴れの抜けるような気持ちのいい青空であり、干潟の観察にはもってこいの天気でした。参加者全員で干潟のカニやハゼ類を採取し、テントに持ち帰って顕微鏡で詳しく観察を行いました。

 

○大きなシオマネキも採取でき、本講座のタイトルどおり参加者の皆様にはシオマネキに会っていただけました。

 

○観察後は採取した生物全てを元の干潟へ戻し、講座は終了です。参加者からは「カニの意外な生態がわかり勉強になった」、「泥だらけになったけど、カニを探すのは楽しかった」などの感想をいただいています。

 

○今後も、このような機会を通じて、多くの方々に吉野川のことをもっと知っていただきたいと思っています。

 

○なお、今回干潟観察会で確認できた生き物は「シオマネキ」、「チゴガニ」、「カクベンケイ」など12種類でした。

 

 

2.「那賀川河川事務所の仕事についての紹介」TO大野小学校(那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○子供たちに那賀川のことを知ってもらうために阿南市立大野小学校で取り組まれている「那賀川調査隊」の一環として、事務所職員が10月23日(木)に「那賀川河川事務所の仕事」について紹介しました。

 

○内容は「那賀川流域の諸元や治水・利水・環境」・「技術系各課の業務内容」・「台風11号の水文情報や被害状況」等について説明しました。

 

○その他に洪水時や地震時等に防災対応している災害対策室や各執務室で職員が仕事に励んでいる姿を見ていただきました。

 

○災害対策室では洪水予測システム・大型表示モニタ・統一河川情報システム等の防災システムを興味深く見入っていました。

 

○このイベントを機に子供たちに河川事業の必要性等を認識していただき、ひいては今後の那賀川河川事業の発展に資する事を期待しています。

 

 

3.〜ダム見学者通算1万人に!〜 「第19回蛍湖まつり」を開催しました (中筋川総合開発工事事務所)

 

○中筋川ダムでは10月26日(日)に「第19回蛍湖まつり」を開催しました。当日は、天候にも恵まれ約2,800人(推計)の方々にご来場頂き、大盛況のうちに幕を閉じました。事前準備・お祭り当日と地元自治体をはじめ関係機関の方々には大変お世話になりありがとうございました。

 

○ステージイベントでは、地元チームによるよさこい踊りから始まり、地元中学生によるブラスバンド演奏、地元高校生による書道パフォーマンスやご当地アイドルパフォーマンス、そして堀内佳さんの歌のステージなど盛りだくさんの内容で盛り上がりました。

 

○大人から子供まで大人気の「ダム見学会」では、755人の方に見学いただき、お祭り期間中に通算1万人目(平成11年の管理開始以降)の見学者を迎えることになり認定式を開催しました。また、今回初めてセメントによる“中筋川ダムミニュチュア模型”づくりが体験できるコーナーを設置し、多くの子ども達にものづくりの楽しさを体験してもらえました。

 

○中筋川ダム周辺に棲む、鳥や魚・植物などの生き物紹介や自然観察会、自衛隊、警察、消防、NTT、四国電力など防災に関する学習・体験コーナーなど、どのブースも大変な賑わいでした。

 

○当事務所は事務局として総力を上げて準備してきましたが、多くの方々にダムに足を運んでもらい楽しそうな笑顔を見ることができ、これまでの大変さも吹き飛びました。来年は第20回と節目のお祭りになります。より良い内容となるよう関係機関と協力しながら頑張っていきたいと思います。

 

 

 

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          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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