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四国河川ニュース

8/23(土)〜9/5()640

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2014.9.8発行】

 

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.275

○「効果の見える治水事業」徳島県鳴門市(撫養川)の地震津波対策 県土整備部 東部県土整備局(鳴門) 副局長 伊藤 好美

○「鳴門市(撫養川)の地震津波対策に期待すること」徳島県 鳴門市長 泉 理彦

 

 

○今週のニュース

○「蛍湖まつり」の開催について (中筋川総合開発工事事務所)

○「仁淀川町茶霧湖まつりにて大渡ダム見学会等」の実施 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

○「一般利用施設の安全利用点検」を実施  (肱川水系 野村ダム管理所)

○「野村納涼花火大会」について  (肱川水系 野村ダム管理所)

○「渓筋川まつり」を実施  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.275

 

1.「効果の見える治水事業」徳島県鳴門市(撫養川)の地震津波対策 県土整備部 東部県土整備局(鳴門) 副局長 伊藤 好美

 

○徳島県県土整備部東部県土整備局(鳴門庁舎)は、香川県に隣接する徳島県北部の1市2町(面積:約2万ha,人口:約9万人)を所管しております。

 

○徳島県では、県民の皆様の生命を守るために、「南海トラフ巨大地震」や「活断層地震」に備え「死者0(ゼロ)を目指す」ことを基本理念として、ハード・ソフト対策を推進しており、平成25年3月に、南海トラフの地震津波の影響を受ける地域では初めて県全体の「設計津波(L1津波)の水位」を公表しました。

 

○鳴門庁舎管内においては、県南部域に比べ『設計津波の水位』は低いものの、鳴門市大津町を始め0メートル地帯を有しており、また、大半の土地が標高1m未満と低いことから、ひとたび浸水すると浸水時間が長く、復旧が困難といった地域特性があります。

 

○このため、国においては、小鳴門海峡沿岸や旧吉野川等の堤防について、耐震対策工事を進めています。鳴門庁舎では、この国による耐震対策の堤防と一連の防護ラインを担う撫養川堤防の耐震化や新池川水門の耐震化などを優先的に推進していきたいと考えています。

 

○今後は、迫り来る「南海トラフ巨大地震」を迎え撃つため、国との連携による一連の防護ラインを形成する耐震対策や、「率先避難の啓発」などのソフト対策を推進し、「南海トラフ巨大地震」による「死者0(ゼロ)」の実現を目指し取り組んでいきたいと考えております。

 

 

2.「鳴門市(撫養川)の地震津波対策に期待すること」徳島県 鳴門市長 泉 理彦   

 

○鳴門市は四国の東部、徳島県の北東端に位置しており、鳴門海峡をへだてて淡路島に対峙し、本州と結ぶ四国の東玄関をなしています。特に北部は瀬戸内海国立公園に指定され、観光関連の施設も「鳴門公園」「渦の道」「大塚国際美術館」など数多くあり、観光客が訪れる場所となっております。

 

○撫養川は旧吉野川の下流部より分流して小鳴門海峡へと市の中心部を流れており、昔は塩の積み出し港として交通の要衝の地となっていました。近年では、水辺空間整備事業にて整備されました「グリムメルヘンプロムナード」などの創意工夫が認められ、平成12年7月に「手づくり郷土賞」を受賞するなど、現在も老若男女を問わず癒しの空間となっております。

 

○また、撫養川のほとりでは毎年花火大会が開催されており、県下一円はもとより、近隣他県からも大勢の人が訪れ夜空に幻想的な色合いをかもしだしています。

 

○さて、平成25年3月に発表された「設計津波(L1津波)の水位」によると、鳴門市は多くの地域が津波の被害を受ける予想となっており、津波対策事業は本市にとって最重要課題でありまして、県におかれましては、撫養川堤防の耐震化や新池川水門の耐震化などを優先的に推進していただけるということで、津波時における地域住民の避難時間の確保等に大きな役割を果たしていただけるものと期待しております。

 

○最後に、今後も住民の防災意識の高揚を図り、住民の皆様が安心して暮らせるまちづくりを目指し、尽力していきたいと思いますので、関係機関の皆様方には、引き続きご指導、ご協力をお願い申し上げます。           

 

 

 

今週のニュース

 

1.「蛍湖まつり」の開催について (中筋川総合開発工事事務所)

 

○中筋川ダムでは10月26日(日)10:00〜14:00に「第19回蛍湖まつり」を開催します。

 

○蛍湖まつりは、地域の活性化や連携を図るとともに、ダムに親しんでいただくことを目的に、地元商工会議所や市町村等の構成団体による「蛍湖まつり実行委員会」により企画・運営されています。

 

○大人から子供まで大人気の「ダム見学会」ではダム内部に入り管理設備や発電室などを巡ることができます。また、蛍湖まつり限定で監査廊の一部をイルミネーションでライトアップし、幻想的な空間を演出します。最後にはダム直下から見上げて、ダムのスケールを感じることができます。

 

○さらに、中筋川ダムの特徴の1つである、階段状にデザインされた下流面のコンクリートを洗浄するための放水を行います。こちらも蛍湖まつり限定で、ダムの間近に近寄れる場所を開放し、ここでしか見ることの出来ない「洗浄放水」をバックに迫力のある写真を撮影いただけます。

 

○特に今回は、ダム内部見学者通算1万人目の方への記念品贈呈や、先着100名限定で、セメントによる“中筋川ダムミニュチュア模型”づくりが体験できる企画もあります。

 

○中筋川ダム周辺に棲む、鳥や魚・植物などの生き物の紹介や自然観察会の開催や、東日本大震災以降、防災に対する関心が高まっていることをうけて、自衛隊、警察、消防、NTT、四国電力など各機関の協力により、防災に関する学習や体験コーナーを設けています。

 

○今年は地元中高生によるブラスバンド演奏や書道パフォーマンス、ご当地アイドルによる歌と踊り、堀内佳さんのライブなど、盛り沢山のステージをお楽しみいただけます。その他、地元婦人会の手作り“美味いもの市”やお餅・お菓子投げも準備して、皆様のご来場をお待ちしております。

 

 

2.「仁淀川町茶霧湖まつりにて大渡ダム見学会等」の実施 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

○8月16日(土)に大渡ダム湖畔「大渡ダム公園」にて、夏の恒例行事となっている仁淀川町茶霧湖まつり実行委員会主催の「茶霧湖まつり」が開催されました。茶霧湖まつりは、町民のみならずお盆の帰省者等、町内外の多数の方々が参加しており、餅まき、カラオケ大会、盆踊りや花火大会など多数のイベントが盛り込まれた夏祭りです。

 

○今年度大渡ダム管理所は、この祭りのイベントとして、降雨体験機、土石流3Dシアターによる気象、自然災害疑似体験やダムの見学会を実施しました。

 

○降雨体験機や土石流3Dシアターでは、普段体験できないような時間180mmの疑似豪雨や、土石流の恐さや危険予知方法について体験することができ、驚きの声や災害に対する備えの大切さなどを改めて実感していただいているようでした。

 ダム見学では、普段入る機会の無いダム堤体内を案内し、初めて入る監査路やコンジットゲート(主放流用ゲート)を見学し、ダムの中が涼しいことやゲートの大きさに驚きながら見学いただきました。

 

○当日はあいにくの雨模様でしたが、今回のように普段経験のできない気象、自然災害疑似体験やダム堤体内の見学を通して、ダムの必要性や災害に対する備えなどについて、幅広い年齢層の方々に少しでも理解して頂けるよう努めていきたいと考えています。

 

 

3.「一般利用施設の安全利用点検」を実施  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○野村ダム管理所では、平成26年8月5日(火)に会場となる朝霧湖畔のダム管理施設について、野村納涼花火大会イベントの主催者である西予市観光協会野村支部等と合同巡視を行いました。

 

○今回の合同巡視には11名が参加され、野村ダムの堤体天端、野村ダム公園(左右岸)及び野村ダム右岸親水公園の管理施設の安全点検を実施しました。

 

○ダムの堤体天端では、高欄の劣化・損傷状況、照明設備の照度、歩車道部における通行上の支障、ダム設備への施錠などを目視・指触により確認しました。

 

○また、ダム公園や右岸親水公園では、安全柵の配置・高さ及び損傷等の状況、法面からの落石等の危険性、歩行上の支障、公園施設の劣化・破損等の状況、危険箇所の表示及び利用上の注意事項の掲示などについて、目視・指触により確認しました。

 

○ 点検の結果、ダム堤体天端の歩道目地部に一部クラックがありましたが、特に支障はなく、花火を安心して観ることができると確信しています。

 

○野村ダム管理所では、今後とも引き続き、ダムを利用した地元イベント開催に際して、イベントの主催者と連携し、管理施設の合同巡視を行い、ダム管理施設の安全対策に取り組んで行きたいと考えています。

 

                                                                       

4.「野村納涼花火大会」について  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○8月14日(木)に野村町三大イベントの一つである野村納涼花火大会(主催:西予市観光協会野村支部及び西予市商工会野村支部)が、盛大に開催されました。

 

○当日は、前日から降っていた雨も、花火の打ち上げ本打ちが始まる直前には上がり、無事5,000発の花火を打ち上げることができ、夏の夜のひとときとして、町内外から集まった約18,000人の観衆を魅了しました。

 

○このような山あいのダム湖畔で打ち上げられる花火やダム湖を利用した長さ300m、高さ30mに渡る“ナイアガラの滝”は、全国でも珍しいと聞いています。

 

○観光協会へは、山間に響く轟音のこだまと大玉花火の迫力に魅せられ、他では見られないダム湖の花火大会として継続を臨む声も多く届いているそうです。

 

○野村ダム管理所では、このような地元の地域おこしイベントを支援し、引き続き地域と連携したダム管理に努めて行きたいと思います。

 

 

5.「渓筋川まつり」を実施  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○野村ダムへ流入する支川稲生川沿いの西予市野村町鳥鹿野において、平成26年8月16日(土)、「渓筋川まつり」が盛大に開催されました。この祭りは、渓筋地区振興のために、渓筋川まつり実行委員会が開催しており、今年で24回目となります。

 

○祭りのプログラムでは、最初に「森と湖に親しむ旬間」の取り組みの一つである水生生物調査を実施し、稲生川の浅瀬を締め切った生け簀の中に、石に番号を記載した宝探し、アユ(800匹)の魚つかみと続き、最後に浄化作用のある「EMだんご」を投げ込みました。

 

○水生生物調査では、渓筋小学校の全校生徒(33名)、渓筋地区の未就学児童(27名)と四国内外から帰省されている児童56人(保護者除く。)が参加し、この調査のアドバイザーである河野先生(元中学校教諭)と一緒に川底の石に付着した生き物を採捕し、観察しました。

 

○今年は、「きれいな水(水質階級1)」の指標生物であるサワガニやトンボのヤゴが多く見られたほか、「ややきれいな水(水質階級2)」の指標生物であるカワニナ、コオニヤンマ、コガタシマトビケラなどが見られ、総合的な水質判定は、「きれいな水」と判定されました。昨年は、渇水の影響もあり、一時的に「ややきれいな水」にランクが下がりましたが、今年は元のランクに戻り安心しています。

 

○野村ダム管理所では、このような地元の祭を支援し、今後とも引き続き、地域と連携したダム管理に努めて行きたいと考えています。

 

 

 

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