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四国河川ニュース
《6/28(土)〜7/11(金)》636号
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【2014.7.14発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.271
○「効果の見える治水事業」徳島県 船戸(2)急傾斜地崩壊対策事業 西部総合県民局 県土整備部部長 瀬尾 守
○「この街に住んでよかった・生まれてよかった・訪れてよかった」と言われる安全・安心なまちづくり 徳島県 三好市長 黒川 征一
○今週のニュース
○「渡川水系河川整備計画【素案】を公表」 (渡川水系 中村河川国道事務所)
○「吉野川流域ホテイアオイ等対策連絡会」を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○「吉野川水系水質汚濁防止連絡協議会(下流部会)」を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○「平成26年度第3回 吉野川現地(フィールド)講座」を実施(特定外来種の抜き取り) (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○「ロープワーク体験の流域講座」を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○「土器川河川・渓流環境アドバイザー、河川環境保全モニター会議」を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)
○「嶺南あじさい観賞会(柳瀬ダム)」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)
四国・水こぼれ話談話室Vol.271
1.「効果の見える治水事業」徳島県 船戸(2)急傾斜地崩壊対策事業 西部総合県民局 県土整備部部長 瀬尾 守
○当箇所は、徳島県三好市池田町中西にあり、人家7戸および三好市地域防災計画で避難路に位置づけられている市道やJR土讃線を保全対象に含む急傾斜地崩壊危険区域に指定されております。
○区域内の保全対象人家の背後には急斜面が形成され、過去には土砂災害で尊い命が失われたこともあり、地域住民からは早期の崩壊対策の整備が望まれておりました。
○このため、県では平成22年度より急傾斜地崩壊対策事業に着手し、コンクリート擁壁、落石防護柵、排水路等の対策工事を行い、平成26年4月に事業完了となりました。
○土砂災害危険箇所の多い県西部においては、近年大型化する台風や頻発するゲリラ豪雨など、過去に経験の無い自然災害や、南海トラフ巨大地震の発生に備えたまちづくりが急務となっております。今後とも、土砂災害から生命・財産・ライフラインなどを守るために、「安全安心・実感とくしま」の実現を目指し、危険箇所の整備に取り組んでまいります。
・事業内容
事業期間 平成22年度〜平成25年度
整備内容 擁 壁
工 L=160.4m
落石防護柵 L=164.0m
水 路 工 L=269.6m
2.「この街に住んでよかった・生まれてよかった・訪れてよかった」と言われる安全・安心なまちづくり 徳島県 三好市長 黒 川 征 一
○三好市は、平成18年3月、三野町、池田町、山城町、井川町、西祖谷山村、東祖谷山村の6町村が合併し、721.48平方キロメ―トルという四国一広大な面積を有する自治体として誕生しました。四国のほぼ中央に位置し、可住地面積が13%と低く、ほとんどが急峻な山地で占められています。
○中でも、四国の中央部を東西に貫く四国山地は、西日本第二の高峰、剣山や三嶺等の高山があり、その他黒沢湿原、塩塚高原など自然豊かな地域であります。また、「うだつの町並み」、「落合重要伝統的建造物群保存地区」「国指定天然記念物大歩危渓谷美」等自然、文化遺産や伝説の宝庫でもあります。
○三好市内の池田町には、中央構造線活断層「池田断層」が東西方向に形成分布されており、このような地理的条件から、市内には急傾斜地崩壊対策危険箇所や土石流危険渓流・地すべり危険箇所が数多く存在しております。
○本地区の船戸(2)指定地においては、昭和58年9月28日の台風10号襲来による豪雨により土砂災害が発生、1名の尊い命が亡くなった経過があります。
○地域住民は、これまで不安を抱えながら生活を送ってまいりましたが、平成22年度から平成26年度において、徳島県のご配慮により、同地区の急傾斜地崩壊対策事業の調査及び対策工事に取り組んでいただきました。おかげを持ちまして、調査地区全域において、対策工事が完了され地域住民も今後は、安心安全な生活が営まれるものと期待するものでございます。
○三好市においても平成26年度から平成29年度までの4年間におきまして、数多くの受益者からの要望に応えるべく、市単独事業により急傾斜地崩壊対策工事の実施を鋭意推進してまいります。
○最後になりましたが、事業の推進にあたり、ご尽力いただきました各関係機関の皆様方にお礼申し上げると共に、今後とも、市民が安全・安心の向上のため引き続きご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
今週のニュース
1.「渡川水系河川整備計画【素案】を公表」 (渡川水系 中村河川国道事務所)
○国土交通省四国地方整備局及び高知県では、「渡川水系河川整備計画」(以下「整備計画」という)の検討を進めてきました。
○この度、流域の皆様の様々なご意見をお聴きするために、概ね30年間の具体的な河川整備の内容を示す「渡川水系河川整備計画【素案】」(以下「素案」という)を平成26年7月31日(金)に公表しました。
○素案では、「安全で安心な生活を営むことができる川づくり」、「恵まれた自然を育む清流としての川づくり」、「次世代に誇れる豊かな川づくり」を基本理念に、各種施策を総合的に実施していくこととしています。
○この整備計画作成にあたりましては、多くの方々からのご意見を反映する為に、学識経験者、関係市町村長の方々と共に、渡川流域の住民の皆様方からのご意見をお聴きする場を設けることとしています。
○また、住民の方々を対象とした「渡川水系河川整備計画(素案) 説明会」を行うこととしています。
○開催予定日等
渡川水系河川整備計画(素案) 説明会
四万十町会場 8月22日(金)
宿毛市会場 8月23日(土)
四万十市会場 8月23日(土)
渡川流域市町村長の意見を聴く会 8月27日(水)
渡川流域学識者会議 8月28日(木)
渡川流域住民の意見を聴く会 9月7日(日)
意見募集期間(パブリックコメント) 8月1日〜9月1日
○詳細につきましては、以下の「渡川水系河川整備計画」のHPをご覧ください。
http://www.skr.mlit.go.jp/nakamura/seibikeikaku/
2.「吉野川流域ホテイアオイ等対策連絡会」を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○平成26年6月25日(水)に、徳島河川国道事務所において、「吉野川流域ホテイアオイ等対策連絡会」を開催しました。
○本連絡会には、国土交通省、徳島県、流域の市町(4市6町)、水資源機構の担当者が出席し、吉野川流域でのホテアオイ等の水草対策における連絡体制の確認や各関係機関の昨年度の取り組み状況、今年度の対応予定報告、意見交換を行いました。
○旧吉野川、今切川では平成20年に大量の水草が発生し、その対処に大変な労力を費やしましたが、近年はその経験を元に早期発見・早期除去に努めており、大量発生を未然に防いでいます。
○水草は水温などの環境条件によって、夏場に大量発生する場合があり、今年も繁殖シーズンを迎えることとなりますが、早期発見・早期除去に努め水草の大量発生を未然に防いでいきたいと考えています。
3.「吉野川水系水質汚濁防止連絡協議会(下流部会)」を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○平成26年6月25日(水)に、徳島河川国道事務所において、「吉野川水系水質汚濁防止連絡協議会(下流部会)」を開催しました。
○本協議会は、国土交通省、徳島県、香川県、関係市町村(6市9町1村)、水資源機構の31名の委員で構成され、緊急時の連絡体制の整備、水質資料情報等の交換、水質汚濁防止対策の推進等を目的に毎年1回程度開催されているものです。
○会議では、「水質事故の連絡体制」や「水質事故等対応様式」について確認し、昨年度の水質事故の発生状況、各関係機関の水質事故対策の状況及び水質保全に関する取り組み状況について報告があり、意見交換を行いました。
○吉野川水系において、水質事故発生時における迅速で的確な情報連絡や、関係機関相互の連携・協力体制等について、質疑応答など意見が交わされ、有意義な会議となりました。今後も水質汚濁防止に向けて関係機関と連携を図って行きます。
4.「平成26年度第3回 吉野川現地(フィールド)講座」を実施(特定外来種の抜き取り) (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○平成26年7月2日(水)に吉野川河口干潟において、自生する在来の植生を守るために、徳島市立入田小学校の3年生〜6年生30名を含む44名の参加者とともに特定外来種であるナルトサワギクの抜き取りを実施しました。
○開催にあたって、河川渓流環境アドバイザーである森本康滋先生(徳島県自然保護協会会長)と木下覚先生(徳島県植物研究会会長)に御指導いただきました。
○先生方には作業前に、外来植物であるナルトサワギクの生態や名前の由来、在来種の生育環境を守るために外来植物の駆除作業が必要である事などを説明していただきました。
○参加者の皆さんには、二つのグループに分かれておよそ400m2の範囲の抜き取り作業をしていただきました。根深いナルトサワギクの抜き取りに苦戦しながらも、総重量330キロ、ゴミ袋で135袋のナルトサワギクを取り除くことができました。
○今後もこのような機会を通じて、多くの方々に河川への親しみ・愛着を持っていただけるよう河川環境の愛護を呼びかけていこうと思います。
5.「ロープワーク体験の流域講座」を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)
○6月29日(日)、阿波市立林小学校区自主防災組織連合会が主催する、南海地震及び台風等による水害を想定した総合防災訓練があり、訓練項目の一つである防災時に必要なロープワーク体験の講師として参加しました。
○実技指導には防災に関する専門知識を有する四国地方防災エキスパートも参加し、本結び・ふな結び・髪くくし・もやい結びの4種類の結び方について、体験する方々の間近で実演しながら、それぞれの結び方について指導しました。
○今回の訓練に参加した地元住民の方々約1,000人のうち、ロープワークコーナーには約240人の参加がありました。この取り組みを機に、住民の方々の防災への関心が高まり、万一の事態に訓練の経験が活かされれば良いと思っています。
6.「土器川河川・渓流環境アドバイザー、河川環境保全モニター会議」を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)
○6月19日(木)に、丸亀市水防センターにおいて「平成26年度土器川河川・渓流環境アドバイザー、河川環境保全モニター会議」を開催しました。
○河川・渓流環境アドバイザー制度は、適切な河川・渓流環境の保全、創出を図ることを目的に平成9年度からスタートしているもので、土器川においては香川県内の学識経験者9名に委嘱しています。
○また、河川環境保全モニター制度は、河川環境に関する知識と豊かな川づくりを地域の方の参加を得て河川環境の保全や秩序ある利用をきめ細かく行うことを目的に、平成5年度に制定されているもので、土器川においては地域住民2名に委嘱しています。
○当日は、アドバイザーの9名とモニターの2名、計11名全員出席のもと、前年度に実施した「河川水辺の国勢調査(小動物)」の結果報告と本年度に実施している「河川水辺の国勢調査(魚類)」の調査計画、また、本年度実施予定の工事箇所の概要等を事務局から説明するとともに、マイクロバスにて予定箇所を視察し、それぞれに対する貴重な意見やアドバイスを頂きました。
○今後は、本会議で頂いた助言等を参考に、環境等に配慮した河川事業に努めていきます。
7.「嶺南あじさい観賞会(柳瀬ダム)」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)
○6月29日(日)に、四国中央市富郷町にある下長瀬あじさい公園(柳瀬ダム金砂湖)において、第17回嶺南あじさい観賞会(主催:嶺南あじさい会)が開催されました。
○当日は、数年ぶりに天候に恵まれたこともあり、汗ばむような日差しの中、観賞会には約3,500人の方々が来場され、大変な盛況となりました。
○このお祭りは、銅山川流域のダム水源地域と、分水先の川之江地区、三島地区等との交流を図るとともに、嶺南地域の活性化の一助として実施されています。
○国道319号の法皇トンネルから別子山方面へ、沿線15kmに亘る「あじさいロード」として約3万株が植えられており、会員の方が手入れを行ってきたあじさいが、この時期に見頃を迎えています。
○来年も、6月の最後の日曜日に開催を予定していますので、是非ご来場頂ければと思います。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 洪水予測専門官 岡林 福好
〒760-8554 高松市サンポート3番33号
TEL
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