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四国河川ニュース

5/17(土)〜5/30()633

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2014.6.2発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.268

○「効果の見える治水事業」 香川県 津柳七の谷川(三木町奧山市)の砂防事業(津柳七の谷川 通常砂防工事) 長尾土木事務所長 大西 泰史

○「津柳七の谷川砂防事業」の完成にあたって 香川県三木町 三木町長 筒井 敏行 

 

○今週のニュース

○平成26年度「肱川水防工法訓練」の開催(肱川水系 大洲河川国道事務所) 

○「大渡ダム見学会」の開催 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

○「平成26年度 特別巡視説明会及び現地訓練」の開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

○「中学生の職場体験学習」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

○「国、徳島県合同排水ポンプ車操作訓練」の実施 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.268

 

1.「効果の見える治水事業」 香川県 津柳七の谷川(三木町奧山市)の砂防事業 (津柳七の谷川 通常砂防工事) 長尾土木事務所長 大西 泰史

 

事業箇所 三木町奥山

事業期間 平成21年度〜平成25年度

全体事業費 220百万円

事業計画 砂防堰堤1

      堤 高 12.5m

      堤 長 62.0m

      堤体積 5,175m3

貯砂量 13,620m3

流域面積 0.31km2

 

○本渓流は、香東川に流れ込む、流域面積0.31km2、平均渓床勾配1/9の土石流危険渓流であり、下流には災害時の避難所となる旧神山小中学校や人家や県道鹿庭奥山線が存在しています。当流域では、平成16年10月台風23号による山腹崩壊や渓岸浸食が発生し、現在も流域内に不安定土砂が堆積しているため、今後の降雨による更なる土石流災害の恐れがあります。

 

○このようなことから、土砂災害の発生を未然に防止し、住民の方々の生命財産を守るため、砂防堰堤の建設を計画しました。

 

○当事業は、平成21年度に事業着手し、地元住民の皆様のご協力のもと、平成25年度に完成しました。

 

 

2.「津柳七の谷川砂防事業」の完成にあたって 香川県三木町 三木町長  筒井 敏行 

 

○近年の日本各地で発生している土砂災害により、多くの尊い人命が奪われていることに心を痛めるとともに、本町で発生した場合の対応、対策について思慮しているなか、平成21年度から事業に着手し、5ヵ年の工事期間を経て津柳七の谷川砂防堰堤を完成していただいたことについて、建設にあたられた関係機関の皆様に感謝の意を表します。

 

○当該津柳七の谷川は、本町南部津柳地区にあり、県内有数の河川である香東川の源流の一つとなる渓流です。山腹は風化花崗岩特有の転石交じりの土質であり、土石流発生時には甚大な被害が予想される渓流の一つでありました。この流域には町が避難所に指定している旧神山小中学校や、地域の防災拠点となる消防屯所、及び人家が存在し、さらには、地域の人々の心のよりどころとなっている香川県指定天然記念物でもある推定樹齢800年の二本杉の巨木があります。これら人々の生命、財産、文化を守ってゆく砂防施設の効果は多大なものがあります。また本地域は山間部ということもあり、過疎化の進行は著しいものがあり、老親を残して都市部で暮らしている家族にとっての安心感等も含めると、間接的な効果も多く見出すことができます。本町におきましても施設が完成したことに気を緩めることなく、地域防災計画に基づく広報活動や警戒避難体制の確立を進め、安全・安心を実感できるまちづくりを行っていく所存です。

 

○本町は、昭和62年、平成16年と激甚災害を経験し、甚大な水害を被りましたが、土砂災害は小規模にとどまり、これによる人的被害もありませんでした。しかしながら本町には、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域が54箇所、急傾斜地崩壊危険箇所が47箇所、土石流危険渓流が142箇所、地すべり危険箇所が1箇所存在し、まだまだ予断を許さない状況であります。さらには、近年のゲリラ豪雨、台風の大型化、林業離れによる山腹の荒廃など土砂災害の発生を誘発する要因は多く、早期の砂防施設等の充実について関係機関の皆様に更なるご理解・ご支援をお願いしたいと存じます。

 

 

 

 

今週のニュース

 

 

1.平成26年度「肱川水防工法訓練」の開催(肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

〇平成26年5月18日()大洲市若宮の肱川防災ステーションにおいて国、県、大洲市、大洲消防署、大洲市消防団、大洲市自主防災組織(14地区)の総勢約170名が参加し、水防工法訓練を実施しました。

 

〇この訓練は、5月の水防月間にあわせて毎年実施しているもので、平成13年、防災ステーションで合同訓練を行うようになってから、今回で14年目になります。

 

〇訓練は、大洲河川国道事務所長と大洲市消防団長の挨拶の後、水防工法訓練を開始しました。

 

〇訓練では、消防署、消防団、自主防災組織と行政機関の各班に分かれ、約1時間半にわたり改良積み土嚢工2型や月の輪工等の水防工法の実践、水防工法の基本となるロープワークの習得、土嚢の作り方などを3名の防災エキスパートの指導を受けながら実施しました。

 

〇水防工法訓練は、近年の災害発生傾向から水防活動はますます重要であり、水害被害の軽減や未然防止のための対策を、事前に関係機関や地域住民と合同で訓練を行うことで、本番の水防活動に万全の体制で臨むことを目的としています。

 

 

2.「大渡ダム見学会」の開催 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

○5月23日(金)に大渡ダム下流にある仁淀川町立長者小学校、別府小学校から、3年生13名と引率の先生5名が社会見学の一環としてダム見学に訪れました。

 

○小学校のダム見学は各年、約5校来所されており、今回の小学校の見学は、今年度初めてとなります。また、今年度2回目として、6月10日(火)に佐川町立斗賀野小学校から、4年生21名と引率の先生2名が社会見学の一環としてダム見学に訪れます。

 

○ダムができるまでの様子やダムの働きに関するビデオを鑑賞した後、操作室に入り、初めて目にするゲート等の操作装置の説明に真剣に耳を傾けていました。また、操作室の窓越しからダム堤体を見下ろすと、ダムの迫力に圧倒される声が上がり、減勢工、流木止め、ガントリークレーン等の気になる機械や構造の質問をたくさんいただきました。

 

○最後にダムの堤体に入りコンジットゲート(主放流設備)を間近で見ている時には、想像以上のゲートの大きさに驚きの声が湧き上がっていました。また、ダムの中に入れることに驚きを感じる生徒もいました。

 

○今回のように、普段経験のできないダム堤体の見学やダムの役割等に関する説明を通して、子供達にダムへの理解を更に充実していけるよう努めていきたいと考えています。

 

 

3.「平成26年度 特別巡視説明会及び現地訓練」の開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○5月21日(水)に「平成26年度 特別巡視説明会」を阿波市土成町の阿波市立土成歴史館において開催しました。

 

○説明会では、徳島河川国道事務所が管理している吉野川・旧吉野川・今切川の直轄管理区間における点検要領・手順や待機及び出動基準、連絡体制等の説明を行いました。

 

○現地訓練では、各班が巡視ルートを走行しながら、堤防等点検の仕方や無線による報告等を行うなど、特別巡視に出動した状況を想定した訓練を行いました。また、巡視ルート、無線の操作・感度、重要水防箇所、報告内容などについて再確認を行いました。

 

○訓練には、作業員と職員等約140名が参加しました。

 

 

4.「中学生の職場体験学習」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成26年5月13日(火)〜5月14日(水)、徳島市立徳島中学校の3年生2名が徳島河川国道事務所に訪れ、職場体験学習を実施しました。

 

○事務所長より職場体験者の任命書を交付した後、当事務所が所管する、河川事業:防災センター・河川管理施設等の見学、土のう作り・ロープワークの水防体験、堤防耐震工事現場の施工見学、河川・洪水対応演習に参加・見学等及び道路事業:道路工事現場の測量・非破壊検査体験、街路樹剪定作業の体験、橋補修工事現場の見学等をしていただきました。

 

○生徒さんにはすべてのカリキュラムで熱心に体験してもらい、「今まで知らなかったことをいろいろ体験できてよかった。将来の進路を考える参考にしたい」と言葉をいただきました。

 

○今後も職場体験学習を受け入れる機会があれば、当事務所の業務がよく理解していただけるよう、さまざまな体験をしていただきたいと思っています。

 

 

5.「国、徳島県合同排水ポンプ車操作訓練」の実施 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○5月27日(火)、国土交通省那賀川河川事務所と徳島県南部総合県民局は、豪雨により浸水被害が発生した場合、現場へ「排水ポンプ車」を出動させ、迅速に排水を開始することで被害の軽減を図るため、排水ポンプ車等の操作訓練を国・徳島県職員、操作を委託された土木業者ら約70人が参加し実施しました。

 

○排水ポンプ車操作訓練は、降雨が多くなる出水期(6月から10月)を前に毎年実施しており、今年も徳島県阿南市宝田町の桑野川河川敷において那賀川河川事務所が所有する排水ポンプ車3台、排水ポンプ装置1台及び徳島県南部総合県民局が所有する排水ポンプ車1台を用いて設置作業、排水作業を実践さながらに訓練しました。

 

 

 

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