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四国河川ニュース

3/22(土)〜4/4()629

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2014.4.7発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.264

○「効果の見えるダム事業」香川県 香東(こうとう)(がわ)総合開発事業(椛川ダム) 香川県土木部河川砂防課 氣多 拓夫

○「持続可能な水環境の形成を目指して」  高松市長 大西 秀人

 

○今週のニュース

○「三庄地区かわまちづくり」計画が登録  (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

○「神母樋門排水ポンプ車配置ヤード施設完成報告会」の開催 (仁淀川水系 高知河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.264

 

1.「効果の見えるダム事業」香川県 香東(こうとう)(がわ)総合開発事業(椛川ダム) 香川県土木部河川砂防課 氣多 拓夫

 

○香東川(こうとうがわ)は、その源を香川県木田郡三木町の高仙山(標高627.1m)に発し、途中、椛川(かばがわ)、内場川(ないばがわ)、西谷川(にしたにがわ)を合流し、高松市市街地西部で瀬戸内海に注ぐ流路延長33.0km、流域面積113.2km2の香川県を代表する2級河川です。

 

○香東川流域では、従来から出水のたびに浸水被害が発生しており、特に、平成2年の台風19号や平成16年の台風23号などによる洪水で多くの浸水被害が発生しました。当流域は市街化が進んでおり、一度洪水が発生すると被害は甚大となるため、抜本的な治水対策が望まれてます。また、平成6年の大渇水に代表されるように、たびたび深刻な渇水に見舞われており、市民生活や経済活動に多大な影響が生じているため、新しい水資源の確保が強く求められています。

 

○こうした台風や集中豪雨などによる水害や、近年の頻発する渇水に備えるため、香東川水系椛川において、洪水を防御する治水機能と、流水の正常な機能の維持、水道用水の供給及び異常渇水時等の緊急水補給を目的とする利水機能を併せ持つダムの整備を実施するものであります。椛川ダムは、重力式コンクリートダムとして高さ88.5m、総貯水容量10,560,000m3、有効貯水容量10,290,000m3で、完成すれば高さ、容量とも県内最大のダムとなります。

 

○平成8年度の建設事業採択から、これまでに、付替道路工事進捗率(道路延長ベースでの着手済率)は平成25年度末で約65%となりました。平成26年度からは、付替道路の整備に加えて、ダム本体工事に着手することとしています。

 

○椛川ダムは、治水、利水の両面から極めて重要な事業であり、地元高松市や地元関係者からも早期完成が強く望まれています。今後、ダム本体工事に着手することになりますが、安全対策や周辺環境に十分配慮しながら、事業の早期完成に向けて取り組んでまいります。

 

 

2.「持続可能な水環境の形成を目指して」  高松市長 大西 秀人

 

○高松市では、平成6年の異常渇水を教訓に「高松市水問題対策に関する基本指針」を策定し、節水型都市づくりと水源確保を柱とする取組を進め、水道使用量の削減や自己水源比率の向上などに一定の成果を見出すことができました。

 

○その後、資源の有効活用や地球規模での環境問題など、社会経済情勢の変化により、これまでに取り組んできた節水対策と水源確保はもちろんのこと、新たに「水循環の健全化」をキーワードとして、「ひとと水との良好な関係」を築くため、平成15年3月に「高松市水循環健全化計画」を策定し、各種の取組を推進してきました。

 

○しかしながら、近年、地球規模で起きております,異常気象の影響により、渇水が頻発し,香川用水の取水制限が行われたほか、また、平成16年には、台風による浸水被害が発生するなど、依然として、本市の水を取り巻く状況は厳しいものがありました。

 

○そこで、本市では、平成22年2月に、水に関わる様々な関係者が一堂に会する「高松市水環境会議」を設置し、本市における水環境の在り方などについて議論を重ね、豊かな水環境を形成し、未来の子どもたちに引き継ぐため、「持続可能な水環境の形成」を実現するための各種の取組について、同会議から提言がなされました。

 

○本市では、この提言などを踏まえ、平成22年9月には、「高松市持続可能な水環境の形成に関する条例」を制定するとともに、この条例に基づき、「高松市水環境基本計画」(H23〜42)を23年3月に策定し、この条例や基本計画の下、各部局において個別に展開している取組や、その取組目標を「水」という切り口で整理(見える化)し、総合的かつ効果的な進行管理を行うため、「高松市水環境基本計画第1期実施計画」(H23〜27)を23年10月に策定いたしました。

 

○実施計画では、水環境基本計画に掲げる5つの基本方針と15の「目標」に基づき、持続可能な水環境の形成に向けて取り組むこととしております。特に「水循環の健全化」のうち、安定した水供給の確保では、市民生活や社会経済活動に多大な影響を及ぼす渇水対策として、早明浦ダムだけに頼らない自己処理水源の確保を掲げておりまして、地下水の開発など、様々な施策に、積極的に取り組んでまいります。取り分け、椛川ダム建設事業は、本市における治水・利水の両面で不可欠な事業でございまして早期に完成することを切望するとともに、関係機関の更なる御理解・御支援をお願いしたいと存じます。

 

 

 

今週のニュース

 

1.「三庄地区かわまちづくり」計画が登録  (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○自治体や地域住民が川を中心に行うまちづくりと連携して河川管理者が河川整備を進める「かわまちづくり」支援制度が平成21年度から運用されています。

 

○「かわまちづくり」支援制度に係る「かわまちづくり」計画について、平成25年度第2回目の登録が3月26日に行われ東みよし町の「三庄地区かわまちづくり」計画が対象事業に新規登録されました。

 

○三庄地区の計画は吉野川右岸に整備された水辺の楽校「ぶぶるパークみかも」の下流隣接地に国が巡視路整備等、東みよし町がパラグライダー練習場等を計画し各種スポーツやイベントを通じた交流の場として整備を進めるものです。

 

○4月4日の徳島新聞には、県内で今回「かわまちづくり」に変更登録された「内町・新町地区かわまちづくり」と一緒に掲載されました。

 

 

 

2.「神母樋門排水ポンプ車配置ヤード施設完成報告会」の開催(仁淀川水系 高知河川国道事務所)

 

○本年3月1日(土)に神母樋門排水ポンプ車配置ヤード施設完成報告会が日高村主催のもと現地(神母樋門箇所)にて開催されました。当日は、日高村村長をはじめ村議会、地元消防団等関係者の方々が出席されました。

 

○完成報告会では、日高村村長の挨拶に始まり、御来賓からの祝辞、高知河川国道事務所長からの施設完成報告が行われました。また、高知河川国道事務所からは排水ポンプ車・照明車を現地に設置するとともに、パネル展示により過去の浸水被害の状況(日高村)や排水ポンプ車配置ヤードの施工状況、排水ポンプ車の役割・機能について紹介しました。

 

○今後とも高知県並び日高村と連携を図りながら、日下川流域の総合的な治水対策を推進して参りたいと考えております。

 

 

 

 

 

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