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四国河川ニュース

2/22(土)〜3/7()627

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2014.3.10発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.262

○「高知県 打井川(高岡郡四万十町)の治水事業(打井川河川改修事業)」 高知県須崎土木事務所四万十町事務所長 横飛 正雄

○「自然が 人が元気な 四万十町を目指して」 四万十町長 高瀬 満伸

 

○今週のニュース

○土器川で「第2回 大規模水災害に適応した対策検討会」を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.262

 

1.「高知県 打井川(高岡郡四万十町)の治水事業(打井川河川改修事業)」 高知県須崎土木事務所四万十町事務所長 横飛 正雄

 

○打井川は、高知県西部を流れる四万十川の中流域に流れ込む左支川で、流域面積19.53km2、流路延長10.4kmの河川です。打井川の沿川には、高知県産業振興計画・地域アクションプランの拠点地となっている「ホビー館」、「かっぱ館」があり、多くの観光者が訪れる地域であります。また、四万十町は重要文化的景観及び四万十川条例の対象地域となっていますが、護岸のコンクリート化により、流れが単調となることで、河床の二極化現象や、瀬・淵・砂州の減少が課題となっていたため、当事業により、多自然川づくりに取り組むこととしました。

 

○平成24年度に現地調査に入り、瀬と淵の復元、河岸保全と水際環境の多様性確保、親水空間の創出を3本柱とし、地元や観光施設の関係者等と協議を重ねながら設計を行いました。

 

○空石積による水制工と分散型落差工及び根固工を河床に設置することで、洪水時の自然エネルギーを利用して、瀬・淵・砂州の復元、保持を図ることとしました。空石積の空間は、水生生物の生息空間となり、水際環境の多様性確保が期待されます。また、河川へアプローチする緩傾斜階段や、砂州から砂州への飛石工を設置することで、親水空間の創出を図ります。

 

○現在、工事に着工しており、平成25年度内に完成する予定です。完成後は、当事業による効果を確認するため、河川環境の変化を追跡調査していきます。

 

 

2.「自然が 人が元気な 四万十町を目指して」 四万十町長 高瀬 満伸

 

★お詫び:高瀬町長の「タカ・セ」の字は、機種により表示しないおそれがあったため、変更させていただきました。★

 

○本町を流れる四万十川は、幹川流路延長四国第1位、流域面積四国第2位の大河であり、その本流は、上流に位置する窪川地区では比較的開放感のある田園地帯を緩やかに蛇行していますが、打井川が流れ込む大正地区と十和地区では、穿入蛇行と呼ばれる激しく屈曲した姿を見せます。しかし、その流れは、山間部の河川としては勾配が非常に緩やかで、ゆったりとしており、四季を通じ多くの観光客が訪れ、瀬の音や川に吹く風、周囲の山々の緑や鳥の鳴き声など、自然を満喫していただくとともに、河川沿いのキャンプ場、遊泳、川舟下り、ラフティング、鮎釣りなど川との遊びも豊富であり、町をあげて観光客を迎えるべく、共催も含め数多くのイベントを企画・実施しています。

 

○なかでも春の桜マラソンや秋の四万十川ウルトラマラソンには全国から多くのランナーに参加いただいておりますし、国内で最初に取り組んだこいのぼりの川渡し、四万十大正あゆまつり、よってこい四万十なども好評を得ています。平成24年12月に本町に高知自動車道が延伸しており、交通の便も良くなったことから、観光客の更なる増加を期待しています。

 

○四万十川は、農作物を育て、アユやウナギなどの恵みを与える存在であり、多彩な景観は住民の誇りです。四万十川の景観に対する重要性の認識は他の流域市町も同様であり、歩調を合わせ取り組んだ結果、四万十川流域の景観は、平成21年2月12日に重要文化的景観に選定されました。

 

○今後、この景観を守り育んでいくために、景観の価値を認識し、開発行為等の経済活動との調和を図りながら、それを保全していくことが重要となります。

 

○今、四万十川の支流の多くでは、度重なる台風等の豪雨による洪水で生じた河川の災害復旧などの護岸工事により河岸のコンクリート化が進み、普段水が流れる河道が固定化し、河床が低下する一方で、陸域部の冠水頻度が減少してツルヨシ等の繁茂とあいまって、河積が阻害される河道内の二極化が問題となっています。

 

○打井川で施工いただいた河川改修は、“水の流れ”と“土砂の動き”を自然に近く復元することで、河道内の二極化を抑制する試みとともに、多様な生物が生息できる水辺空間づくり、潤いのある川で遊び、親しむ空間づくりなども合わせもつものであり、この流域には、大人でも子どもの頃の気持ちに戻り楽しんでいただける海洋堂ホビー館四万十、海洋堂かっぱ館があり、年間を通じて多くの観光客が訪れる観光拠点でありますので、今後の河川環境の変化に係る調査も踏まえ、その成果に期待をしております。

 

 

今週のニュース

 

1.土器川で「第2回 大規模水災害に適応した対策検討会」を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)

 

○2月24日()に、丸亀市ひまわりセンターにおいて「第2回 大規模水災害に適応した対策検討会」を開催しました。

 

○検討会には、香川県中讃土木事務所や土器川の想定氾濫区域にある6市町の防災担当者、香川県防災士会会長等が参加し、香川大学危機管理研究センター長である白木会長の挨拶の後、「土器川における大規模水災害に適応した対策検討とりまとめ書()」、「土器川における大規模水害対策アクションプラン」について、香川河川国道事務所から説明しました。

 

○参加者からは、とりまとめ書()は充分なものになったとの認識のもと、これから取り組みを進める予定の「水害に強いまちづくり」に関して、検討の進め方などの意見が出されました。

 

○今後、「水害に強いまちづくり検討会」を設置し、「住民目線での災害情報のあり方」や「地域コミュニティの活性化と連携」について検討していく予定です。

 

 

 

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