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四国河川ニュース

1/25(土)〜2/7()625

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2014.2.10発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.261

○「香川県 中西東川(さぬき市小田)の砂防事業(中西東川 通常砂防工事)」 香川県長尾土木事務所長 樋口 晋

○「暮らしを支える安心・快適なまちづくり」 さぬき市長 大山 茂樹

 

○今週のニュース

○「重信川フォーラム、重信川の自然をはぐくむ会総会」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

○「手づくり郷土賞(一般部門)を受賞した〔松原泉を管理する会〕に認定証を授与」(重信川水系 松山河川国道事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.261

 

1.「香川県 中西東川(さぬき市小田)の砂防事業(中西東川 通常砂防工事)」 香川県長尾土木事務所長 樋口 晋

 

【事業概要】

・事業箇所:さぬき市小田

・事業期間:平成21年度〜平成24年度

・全体事業費:122百万円

・事業計画:砂防堰堤1基(堤高7.0m、堤長54.5m、堤体積1,635m3

・貯砂量:4,269m3

・流域面積:0.05km2

 

○本渓流は、瀬戸内海に流れ込む、流域面積0.05km2、平均渓床勾配1/5の土石流危険渓流であり、下流には災害時の避難所となる小田小学校、さぬき市小田出張所をはじめ、災害時要援護者施設の小田幼稚園、および人家106戸が存在しています。

 

○当流域では、平成16年10月の台風23号などの影響で山腹崩壊や渓岸浸食が発生したほか、流域内に不安定土砂が堆積しており、降雨により更なる土石流災害の恐れがあることから、土砂災害の発生を未然に防止し、住民の方々の生命財産を守るため、砂防堰堤の建設を計画しました。

 

○当事業は、平成21年度に事業着手し、地元住民の皆様のご協力のもと、平成24年度に完成しました。

 

 

2.「暮らしを支える安心・快適なまちづくり」 さぬき市長 大山 茂樹

 

○沿岸部に低い土地を抱えるさぬき市では、毎年のように襲来する台風に対し、内水の排除が課題になっています。満潮と台風接近の時間帯が重なると河川水位が上昇し内水が海に流れず、度々床下、床上浸水の被害をもたらしてきました。このような被害を軽減するため、昨年度、梅川雨水排水ポンプ場(津田地区・総事業費約3億4千万円)を改修、自家発電設備を備えた口径800mmの水中ポンプを2基増設し排水能力を2倍にする事業を実施しました。また、平成27年度の完成を目指し、毎秒3.8m3の排水量を有する浦小田雨水排水ポンプ場(小田地区・総事業費約8億1千万円)の建設に着手しています。

 

○ソフト面においては、香川県の公表した津波被害想定に基づき津波の浸水区域を表示した洪水ハザードマップを作成し全戸配布したほか、市内の沿岸部に海抜表示板を設置するなどの事業を実施してきました。

 

○そして、近い将来高い確率で発生が予想されている南海トラフでの巨大地震などの多様な自然災害に備える体制づくりを推進するため、総務部総務課内に危機管理室を設置し、災害対策基本法の改正に伴う指定緊急避難場所等の選定や避難行動要支援者名簿の整備、これに伴う災害時に支援が必要な要配慮者に対する個別の計画策定などに着手することとしています。

 

○また、地域の自主防災活動の活性化をはかるための支援事業や防災訓練の支援を継続して進めるとともに、防災研修会などを開催し、「自分の命は自分で守る、地域はみんなで支える」という自助、共助の啓発に努め、安心・快適なまちづくりを実現していきます。

 

 

今週のニュース

 

1.「重信川フォーラム、重信川の自然をはぐくむ会総会」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○2月3日(月)、道後にぎたつ会館において「第17回重信川フォーラム」と「第15回重信川の自然をはぐくむ会総会」を実施しました。

 

○重信川フォーラムは、重信川の現状や自然保護・再生について考える機会を創出し、多くの住民の方に情報提供を行うとともに、参加者の意見を幅広く聴き、相互交流や情報交換を通じてお互いのネットワークを構築し、重信川の環境保全(自然再生)等に向けた活動を拡大・発展することを目的としており、各分野の学識者、小・中・高校生、行政が発表する会で、平成15年1月より年に1〜2回開催しています。

 

○今回は、まず、東温市立拝志小学校と松山市立椿中学校から重信川の水生生物調査や水質調査を行った結果をとりまとめ水質改善に向けた考察を行いました。済美平成中等教育学校3年の高橋慶丞さんは、8年間に及ぶ重信川河口付近でのアカテガニの研究紹介を行いました。愛媛県立伊予農業高校からは、The Sea Turtle〜ウェル・カメ〜と題してウミガメの産卵について紹介しました。日本野鳥の会愛媛の岩本孝会員からは、重信川河口で17年にも渡って調査してきた鳥類調査結果を報告頂き、また、愛媛大学農学部泉講師からは、重信川の地下水状況について専門的知見により報告頂きました。

 

○発表とともに意見交換も活発に行われ、アカテガニVSアシハラガニとなっている現状を踏まえて、特定の生物だけでなく幅広い生物が保全できる環境を創出する事の重要性や、ウミガメの自然孵化ができなかった現実を踏まえ、環境保全に関する人の関与の難しさを再認識するなど、参加者それぞれが、河川環境保全について考えさせられた事と思います。

 

○フォーラム後には第15回重信川の自然をはぐくむ会総会が行われ、新たに創設された河川協力団体、河川内工事における配慮事項、松原泉ホタルまつりなどについて活発な議論が行われました。

 

 

2.「手づくり郷土賞(一般部門)を受賞した〔松原泉を管理する会〕に認定証を授与」(重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○2月3日(月)、道後にぎたつ会館において、手づくり郷土賞(一般部門)を受賞した松原泉を管理する会に対して認定証が授与されました。

 

○手づくり郷土賞は、地域の魅力や個性を創出している良質な社会資本や、それと関わりを持つ優れた地域活動を発掘し、評価することを目的として昭和61年度に創設され、今年度で28回目を迎えているものです。全国の選定状況は、松原泉と同様の一般部門が応募件数40件のうち選定が17件、大賞部門は応募件数6件のうち3件の受賞となっています。

 

○授与式では、国土交通大臣からの認定証と記念品の盾が贈られ、同席頂いた松山市長からも祝辞を頂きました。松原泉を管理する会の代表者からは、松原泉が地域の誇りとなるよう今回の受賞を励みに維持管理に努めていきたいとの決意の言葉がありました。

 

○松原泉は、重信川自然再生事業として最初に着手した箇所で平成15年度から地元協議が始まり、計画づくりをワークショップにて実施し、平成16年10月にから工事着手、平成18年7月に完成した箇所です。完成後も地元「松原泉を管理する会」と自然再生事業の推進母体である「重信川の自然をはぐくむ会」が連携して維持管理を行っている事が評価されたものと思われます。

 

○今後も適切な維持管理により、地元住民の憩いの場となり、小中学生等の環境学習の場となる松原泉が保全される事を願っています。

 

 

 

 

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