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四国河川ニュース

12/7(土)〜12/20()622

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2013.12.24発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.258

○「愛媛県 小田川総合流域防災事業(洪水流下阻害部緊急解消)愛媛県喜多郡内子町 〜洪水から生命・財産を守る〜」 愛媛県南予地方局大洲土木事務所長 桐山 正勝

○「五十崎地区の浸水被害への取組み」 愛媛県内子町長 稲本 隆壽

 

○今週のニュース

○「第18回蛍湖まつり開催」を開催 (渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

○「第17回吉野川上下流交流大会」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

○「平成25年度 堤防決壊時の緊急対策に関する意見交換会」を開催 (河川部 河川工事課)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.258

 

1.「愛媛県 小田川総合流域防災事業(洪水流下阻害部緊急解消)愛媛県喜多郡内子町 〜洪水から生命・財産を守る〜」 愛媛県南予地方局大洲土木事務所長 桐山 正勝

 

○小田川は、内子町を貫流し大洲市で一級河川肱川に合流する流域面積約381km2、流路延長約39kmの河川です。小田川の豊秋橋周辺は、ふるさとの川モデル事業で整備され、地域住民の憩いの場として利用されるとともに、伝統行事である大凧合戦が行われるなど、地域住民の生活に密接に関連する河川です。

 

○小田川の竹の谷川合流部付近から龍宮堰までの区間は河床勾配が緩く、土砂が堆積し、流下能力が低下していることなどから氾濫し、家屋の浸水や農地の冠水など甚大な被害が発生しており、地元から早期の対策を求める声が高まっていました。

 

○そのため、平成20年度から県単事業で、平成22年度からは交付金事業により河道掘削を実施しており、当地域の治水安全度の向上を図っています。

 

【事業の概要】

・施工位置:愛媛県喜多郡内子町宿間

・事業期間:平成22〜24年度

・事業費:255,000千円

・工事内容:河道掘削V=67,500m3

 

 

2.「五十崎地区の浸水被害への取組み」 愛媛県内子町長 稲本 隆壽

 

○内子町は、愛媛県の中央部に位置し、県都松山市から約40kmの地点にあります。町の中央部を一級河川・肱川の支流である小田川が流れており、住民はこの川と密接に関わり、恩恵を受けてきました。上流の川登地区では、「筏流し」を中心とした川まつりの開催、400年の歴史を持つ五十崎の大凧合戦や平家の落人伝説にちなんだ小田地区の灯籠祭り、道の駅「からり」周辺にある知清河川敷公園など、小田川と密に親しんでおります。

 

○又、旧五十崎地区では市民団体「まちづくりシンポの会」を中心とした自然豊かな川づくりの活動が発端となり、多自然型川づくりで大凧合戦会場上下流約2.1kmが「ふるさとの川モデル事業」にて整備されています。

 

○特に、小田川の竹の谷川合流部付近から龍宮堰までの区間は河床勾配が緩く、土砂が堆積し、流下能力が低下していることなどから氾濫し、家屋の浸水や農地の冠水など甚大な被害が発生しており、地元から早期の対策を求める声が高まっていました。この様な状況化、住民は河川改修を切に願っていましたが、平成20年度から県単事業で、平成22年度からは交付金事業による河道掘削事業や樋門の電動化を実施いただいたことにより、治水のみならず当町がめざしております周辺環境に配慮した多自然型川づくりを進めることができました。

 

○この河川改修の完成により、近年の異常気象等による洪水に対しても住民の生命、財産を保持し、安心で安全な暮らしが確保出来ることとなりました。

 

○今後とも、国、県のご高配を戴きながら、地域における自主防災組織の育成強化と後世に引き継げる川づくりに取り組んで参りたいと考えています。

 

 

 

 

今週のニュース

 

1.「第18回蛍湖まつり開催」を開催 (渡川水系 中筋川総合開発工事事務所)

 

○中筋川ダムでは10月6日(日)に「第18回蛍湖まつり」を開催しました。

 

○前々日から雨が続いていたため開催が危ぶまれましたが、当日は開始時刻の10時には雨が止んで予定通りに始めることができました。

 

○ときおり小雨がぱらつく時もありましたが、それでも約1,200人が来場されました。

 

○お笑いトークショーで登場した高知県で活躍する元吉本芸人は、蛍湖まつり総合司会として、最後まで会場を一体にするマイクパフォーマンスで盛り上げてくれました。地元で結成されたちんどん屋、地元中学生によるブラスバンド演奏やご当地アイドルによる歌と踊り、ゆるキャラ大集合など、盛り沢山のステージが繰り広げられました。

 

○今年の蛍湖まつりで、中筋川ダムが特に力を入れていたのが、「ダム見学」でした。普段は団体での見学会には職員ガイドが案内する約1時間のロングコース(階段)を使いますが、今回のまつりではより多くの方々に体験してもらおうと、ダムエレベーターを利用することとし、ダムクイズに挑戦しながら、最後にはダム直下の屋外に出られるというショートコースを設定しました。(昨年は約50名でしたが、今年は約400名)

 

○さらに、蛍湖まつり限定で監査廊内をイルミネーションで飾り付け、幻想的な空間を演出したところ、受付には長蛇の列ができるほどの大人気でした。この日2回行った「ダムの洗浄放水」の時には、ダム直下から放水シーンを見上げながら写真撮影をした人たちからは大きな歓声が上がっていました。

 

○また、中筋川ダム周辺に生息する鳥・魚・水生生物・植物の紹介コーナーにもたくさんの人が集まり、警察・消防・NTT・海上保安署などの防災学習コーナーや、パトカー、ミニバックホウの乗車体験には子どもたちが順番待ちをする場面がみられました。

 

○蛍湖まつりのフィナーレを飾る「もち・お菓子投げ」では、その直前から降り出した雨にもかかわらず、老若男女、投げるほうも拾うほうも、実況アナウンスも熱が入りました。来場者数が天候のためか予定より少なかったため、参加者にとっては豊漁だったようでした。

 

○小雨決行の場合の対策など、課題がいくつか浮かびあがった今年のまつりでしたが、来場者からは「内容が充実していて楽しかった」「また来たい」という声をもらいました。ご来場くださった皆様、出展や運営に関わってくださった皆様、ありがとうございました。

 

 

2.「第17回吉野川上下流交流大会」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○11月10日(日)早明浦ダム左岸の湖畔林(高知県長岡郡大川村船戸)において第17回吉野川上下流交流大会を開催しました。

 

○主催は、「四国三郎(吉野川)ふれあい会議」で、水源地域のいの町(旧本川村)、大川村、土佐町、本山町、大豊町、三好市の6市町村、民間機関代表者、受益地域の四国4県、国土交通省及び水資源機構で構成しています。

 

○吉野川上下流交流大会は、「受益地域の人々が感謝の気持ちを込めて水源地域への貢献と水源地域との交流」を基本理念として実施しており、受益地域の方々に水の源を訪れていただき、ダム湖畔林の整備作業やダム見学を通じ、水資源の有限性や水資源施設、水源林の重要性について考え、地元の方々との交流を図り、さらには水源地域に対する理解を深めることを目的に開催しています。

 

○開会にあたって、主催者を代表して開催地大川村の和田知士村長にあいさつをいただき、大川村森林組合の和田茂昭専務理事他10名の方々に作業の安全指導をしていただきました。その後、四国4県から参加いただいた約100名の方々は、各県の作業場所に分かれて作業を行い、お互いに協力しながら要領良く間伐を行いました。

 

○また、伐採木からコースーターを作ったり、薪にして持ち帰る方もおりました。伐採後の森の一部からは早明浦ダムの満々とした湖面が見通せるようになりました。

 

○参加者からは、「伐採木が少ない。もっと間伐したい。」「早明浦ダムに来たことがあるが、大川村に来たのは初めて。ダムにたくさん水が貯まっていて安心した。」「良い体験をさせて頂いた。」等の感想をいただきました。また、大川村の村の駅では、土佐はちきん地鶏やちらし寿司など地元特産品を購入したり手芸品を鑑賞するなど楽しく交流を図りました。

 

○より良い水源地域創造のため、今後も関係者の協力を頂き、上下流交流がより一層促進されるよう、今後も本会を継続して実施してまいります。

 

 

3.「平成25年度 堤防決壊時の緊急対策に関する意見交換会」を開催 (河川部 河川工事課)

 

○「平成25年度 堤防決壊時の緊急対策に関する意見交換会」を11月29日(金)に高松市サンポート合同庁舎において開催しました。

 

○出水時や大規模地震発生時に堤防が決壊等被災した場合、被害を最小限に食い止めるための河川管理者としての危機意識の保持と対策のための技術水準の維持・向上を目的に、「堤防決壊時の緊急対策シミュレーション」を平成19年度から各事務所において実施しています。

 

○今回開催した「意見交換会」は、各事務所が実施した「堤防決壊シミュレーション」から得られた課題に対して、四国地方整備局内で共通認識をもってその対応策を議論する場として開催しています。今年度は、本省治水課をはじめ、河川部長、各事務所長を含む整備局職員、各事務所で参加いただいた防災エキスパートら約40名が参加しました。

 

○洪水と地震に対する対応事例として、洪水決壊事例は渡川水系後川、地震による堤防被災事例は吉野川水系旧吉野川の2つの実施報告が行われました。これらの実施報告をもとに、復旧工法の選定、調達可能な備蓄資材・重機を含む資機材の運搬経路の確保、緊急時における関係機関への協議などについて意見交換が行われました。

 

○その後、実施した全ての事務所から各河川での実施した「堤防決壊シミュレーション」の報告も行われました。

 

○防災エキスパートの方からは、堤防決壊は上流側にも広がる場合があること、資機材や人員を見て素早く着手できる復旧工法を選定し、復旧に取り組んでいる姿勢を見せることも重要であるといった助言とともに、協力いただける施工業者の方へ「堤防決壊シミュレーション」への更なる参加の要請をいただきました。

 

○本省治水課からは、「堤防決壊は頻繁に発生するものではないので、全国の事例も参考にして引き続き取り組んでいただきたい。」との講評をいただきました。今回の「意見交換会」での議論を踏まえ、万一の事態に備えるべく改善点を早急に改善し、整備局全体での対策技術のスパイラルアップを図っていきます。

 

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  内山 俊浩

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(内山) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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