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四国河川ニュース

8/10(土)〜8/16()612

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2013.8.19発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.249

    ○香川県 大束川(丸亀市)の治水事業「大束川広域河川改修事業」 香川県中讃土木事務所長 葛西 剛

    ○「安心して暮らせ、親しまれる川づくりを目指して」 丸亀市長 梶 正治

 

○今週のニュース

    ○「2013吉野川フェスティバル〜川と親しみ、川の魅力を語り、川と遊ぶための3日間〜」が開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

    ○「野村ダム『森と湖に親しむ旬間』イベント等の報告(その1)」 (肱川水系 野村ダム管理所)

    ○「平成25年度 山鳥坂ダム工事事務所 ダム事業費等監理委員会」を開催 (肱川水系 山鳥坂ダム工事事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.249

 

1.香川県 大束川(丸亀市)の治水事業「大束川広域河川改修事業」 香川県中讃土木事務所長 葛西 剛

 

○大束川は、香川県中讃地域に位置しており、その源を丸亀市綾歌町とまんのう町の境界に位置する山地に発し、丸亀市飯山町、坂出市において支川を束ねながら北へ流下し、宇多津町で瀬戸内海に注ぐ流路延長約17km、流域面積約59km2の二級河川です。

 

○その上流域は、本川と並行する国道438号を中心に市街化が進行し、また、その下流域では瀬戸大橋を起点として社会基盤が形成されています。

 

○本河川においては、昭和初期より河川改修事業として河口から我楽橋に至る約6.6km間の引堤や掘削による河積の拡大ならびに護岸の整備を実施しており、現在に至っています。

 

○これまでに大束川では、流下能力不足のため、度々台風などの大雨によって氾濫を繰り返し、浸水被害が発生してきました。特に香川県全域に甚大な浸水被害をもたらせた平成16年台風23号出水では、大束川沿川の丸亀市飯山町等において約400戸の浸水被害が発生しました。

 

○このような現状において、年超過確率1/50の規模の洪水を安全に流下させることを目標として、平成13年度から我楽橋から富士見橋までの約1.7km間を飯山工区とし、掘削、築堤、護岸整備、狭窄した橋梁等大規模構造物の改築を行っており、平成24年度末現在で我楽橋上流約0.7kmまでの間の整備が完了しています。

 

○近年では、平成23年度の度重なる台風による洪水が発生しましたが、これまで改修してきた施設により、治水効果が最大限に発現されています。治水安全度の更なる向上を目指し、引き続き、広域河川改修事業により、築堤や河道拡幅等の改修工事を行います。

 

○今後も、大束川による浸水被害の軽減に向けて、関係機関と連携し、地元住民のご理解ご協力を得ながら、治水事業を推進して参ります。

 

 

2.「安心して暮らせ、親しまれる川づくりを目指して」 丸亀市長 梶 正治

 

○丸亀市は平成の大合併により、平成17年3月22日に丸亀市、綾歌町、飯山町が合併し、新「丸亀市」として新たに発足したまちです。

 

○江戸時代より讃岐の国の西部を治める丸亀幡の城下町、また金刀比羅宮への参拝口として栄え始めて以来、当地域の政治、経済、文化等の中心として発展してきた丸亀市、県下一の桃出荷量を誇る讃岐富士と田園のまち飯山町、高見峰・猫山・城山からなる連山の麓に四国最大のレジャースポット「ニューレオマワールド」のある綾歌町と新「丸亀市」は自然・歴史・文化等が調和した比較的災害の少ない非常に暮らしやすいまちではありますが、平成16年10月の台風23号来襲時には綾歌町・飯山町を貫流する大束川では甚大な浸水被害が発生し、特に飯山町川原地区周辺においては140棟を超える床上浸水被害が発生しました。

 

○大束川は、讃岐山脈北部の前山丘陵を源とし、途中で支川を束ねながら流下し、綾歌郡宇多津町において瀬戸内海に注ぐ二級河川です。中流域にあたる飯山町では宅地開発が進む中で、大束川は河積が狭小で流路も屈曲が著しく緩勾配であるため、豪雨時における流水の円滑な流下ができず、溢水や氾濫を引き起こし、流域の家屋や農地等に大きな被害を与え、周辺住民に不安を与え続けていました。

 

○現在、大束川におきましては香川県施行による河川改修事業として下流側の我楽橋から上流側の富士見橋までの約1.7kmの改築を進めており、地元住民の皆さんのご協力もあり、事業は着実に進捗しています。

 

○この場をお借りしまして香川県担当部局より多大なるご尽力をいただきましたことに深く感謝を申し上げますとともに、今後とも本市における治水事業につきまして、特段のご高配を賜りますようお願い申し上げます。

 

○このように、大束川においてはハード面での河川整備の充実が図られる一方、地元市民団体・丸亀市・香川県が三位一体となって協働し、ふるさとの河川環境を守るリフレッシュ「香の川」パートナーシップ事業により河川美化清掃活動、河川愛護活動なども活発に行われており、ますます身近で親しみのある憩いの場となっています。

 

○丸亀市におきましては、今後も「安心して暮らせ、親しまれる川づくり」を目指し今まで以上に尽力していきたいと思いますので関係諸機関の皆様方には今後ともご指導、ご協力をお願い申し上げます。

 

 

 

今週のニュース

 

1.「2013吉野川フェスティバル 〜川と親しみ、川の魅力を語り、川と遊ぶための3日間〜」が開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○7月26日(金)〜7月28日(日)にかけて、吉野川グラウンド(吉野川橋南岸河川敷広場)にて、「川と親しみ、川の魅力を語り、川と遊ぶための3日間」をテーマとした2013吉野川フェスティバルが開催されました。

 

○今年で25回目となる吉野川フェスティバルは、地元NPOや行政機関からなる吉野川フェスティバル実行委員会が中心となり毎年夏に開催しています。開催期間中はライブやダンス、花火、阿波踊り、吉野川の川めぐりなど魅力いっぱいのイベントが繰り広げられ、多くの来場者で賑わいました。

 

○徳島河川国道事務所では、トンネル点検車の搭乗体験、地震・津波に関する防災・減災パネル展示や災害対策機械である照明車の展示などを実施しました。トンネル点検車は400人以上の方々が搭乗体験され、パネル展示とあわせて事務所PRに務めました。

 

○27日(土)早朝には、ゴミゼロのエコイベントを目指して吉野川クリーンアップ大作戦が実施され、参加された皆様は熱心に清掃活動を行いました。環境に配慮してゴミ収集箇所で資源ゴミの分別に取り組みました。清掃結果は燃えるゴミ2m3、燃えないゴミ2m3、資源ゴミ(ペットボトル・缶・ビン)各1m3となりました。

 

○また、同日の夕方に「三大河川のお国自慢対決」が行われました。3大暴れ川である利根川・筑後川・吉野川が2012年9月に兄弟縁組をして以来、徳島に集うのは初めてです。各お国自慢話や阿波踊りも披露され会場は大盛り上がりでした。これからもこういった交流の機会を大切にして、お互いの魅力を高め合えればと思います。

 

○開催3日間をとおして、ご来場いただいた方々からたくさんの笑顔を拝見することができました。皆様と一緒に美しい吉野川を大切にして、これからも魅力いっぱいの吉野川フェスティバルを盛り上げていきましょう。

 

 

2.「野村ダム『森と湖に親しむ旬間』イベント等の報告(その1)」 (肱川水系 野村ダム管理所)

 

(1)「クリーン大作戦」を実施  

○国土交通省及び林野庁では、森やダム等の重要性について理解を深めていただくことを目的に、毎年7月21〜31日を「森と湖に親しむ旬間」として定めていますが、その取り組みに先立ち、7月17日(水)に西予市宇和町明間地区において、「クリーン大作戦」を実施しました。

 

○クリーン大作戦は、明間小学校生徒の主催による清掃活動で、環境を守るために自分達でできることは何かを考え、進んで取り組もうとする積極的な態度を身につけるとともに、清掃活動を通して明間を流れる宇和川との関わりを考え、宇和川を大切にしようとする気持ちを持つために、毎年この時期に実施しています。

 

○大作戦の実施にあたっては、生徒を4班に班別し、山側・県道側の2手に分かれて、宇和川の河原に堆積しているゴミを分別しながら拾いました。今年は、梅雨が早く明け例年に比べて河川の水量が少なく、遠目には目立つゴミは見あたらなかったのですが、終わってみれば、空き缶やペットボトルなど、1時間程度で2t車にほぼ満杯回収しました。

 

○解散式では、校長先生より指名された6年生の副級長が、「河川のゴミを少なくし、きれいな川にするには、流域に住む私たちが考えなければいけない。」と挨拶され、ダム管理に携わる我々にとって、将来を担う生徒の言葉は、大変有り難く、今後の励みになりました。

 

○当日は、土用入りも近く大変暑い日でしたが、帰りに明間小学校の生徒の皆さんが作られた糖度の高いスイカをいただき、暑さも吹き飛びました。

 

○野村ダム管理所では、今後とも引き続き、地域の皆様方にご協力をいただきながら、地域と連携したダム管理に努めて行く所存です。

 

(2)「エンツァイ(中国野菜)」の植生会

○富栄養化の原因物質である窒素やリンを吸収して育つ「エンツァイ(中国野菜)」を7月22日(月)に植え付けました。

 

○エンツァイの植え付けは、平成16年から実施しており、地元の環境団体のご協力を得て、今年で早、10年目を迎えました。当日は、土用の丑の日であり一段と暑い日でしたが、地元の環境団体をはじめ45名の方が参加され、ダム周辺の竹で造った筏(10隻)に500株の苗を植え付け、ダム湖に浮かべました。

 

○参加された方の中には、一部残ったエンツァイの苗をお土産にして、自宅での水耕栽培を楽しみにしている方もいました。エンツァイは、少し苦みはありますが、葉を多めの油で炒めて醤油などで味付けするとおいしく、また、血糖値を下げる効果もあるようです。

 

○エンツァイの植え付けにより、「水をきれいにしよう」という流域の方々の意識啓発につながれば幸いと考えており、引き続き、次年度以降も開催する予定ですので、機会があれば是非、ご参加されるようお願いします。

 

(3)「森と湖に親しむ旬間クロッケー大会」の開催

○野村ダムの水源地と受益地住民の交流を図り、水源地と環境保全への意識向上に資することを目的とした「森と湖に親しむ旬間クロッケー大会」が7月26日(金)に丸山公園運動広場(宇和島市)にて開催されました。

 

○この大会は、国土交通省及び林野庁が森やダム等の重要性について理解を深めていただくことを目的として、毎年7月21〜31日の「森と湖に親しむ旬間」における取り組みの一環として、平成16年度より開催しており、今年で10回目となります。

 

○大会は、野村ダムの水資源に関係する3市1町(西予市、宇和島市、八幡浜市、伊方町)の老人クラブの方が一同に会し、健康増進と親睦を深め合う場となっており、今年は昨年と同様に56チーム(250名)が参加しました。

 

○当日は、土用入りしており、本格的な夏を迎え大変暑かったのですが、参加者の皆様方は、元気一杯で試合に臨んでいました。

 

○競技方法は、予選が8ブロックに分けての総当たり戦で、決勝が各ブロック勝者によるトーナメン方式であり、野村ダム管理所へも参加要請がありましたので、2日程、俄練習をして試合に挑みましたが、3年連続で全敗を喫した次第です。やはり、日々の練習がものを言うと痛感しました。

 

○野村ダム管理所では、今後も引き続き、このような地元との交流を支援し、地域と連携したダム管理に努めて行く所存です。

 

 

3.「平成25年度 山鳥坂ダム工事事務所 ダム事業費等監理委員会」を開催 (肱川水系 山鳥坂ダム工事事務所)

 

○7月10日(水)に松山市内において、「平成25年度 山鳥坂ダム工事事務所 ダム事業費等監理委員会(委員長:伊福誠 愛媛大学大学院教授)」を開催しました。

 

○本委員会は、平成20年度に発足し、山鳥坂ダム工事事務所所管の事業における適切な事業執行の観点から、コスト縮減策やその実施状況、事業執行等について、意見・提言を受けることを目的としています。毎年1回開催しており、今回で6回目の開催となります。

 

○委員会では、山鳥坂ダム建設事業と鹿野川ダム改造事業の進捗状況などについて報告を行い、委員の皆様からは、「山鳥坂ダムの生活再建に向けて、用地買収等をできるだけ速やかに進めること。」「事業を進めていく中で、住民に見える形で説明等を積極的に行っていくこと。また、環境面に配慮した検討を引き続き行っていくこと。」等のご意見をいただきました。

 

○当事務所では、委員の皆様からの貴重なご意見を踏まえて、今後、事業を実施していきたいと考えております。

 

 

 

 

 

 

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