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四国河川ニュース

6/29(土)〜7/5()607

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2013.7.8発行】

                                           

                                            

○四国・水こぼれ話談話室Vol.246

    ○「愛媛県内平ヶ谷(うちひらがたに)川 広域河川改修事業 『愛媛県宇和島市三間町宮野下 洪水から人命・財産を守る』」 愛媛県南予地方局建設部長 山田 康晴           

○「田園風景と調和したまちへ」 宇和島市長 石橋 寛久

 

 

○今週のニュース

    ○「野村ダムにおける『野村中学校環境教育総合学習』」の報告 (肱川水系 野村ダム管理所)

    ○「平成25年度 仁淀川・物部川・高知海岸水防連絡会」を開催 (仁淀川水系、物部川水系、高知海岸 高知河川国道事務所)

    ○「仁淀川・物部川水質汚濁防止協議会」の開催 (仁淀川水系、物部川水系 高知河川国道事務所)

    ○「重信川河口カニの観察会」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

    ○「嶺南 あじさい鑑賞会(柳瀬ダム)」を開催 (吉野川水系銅山川 吉野川ダム統合管理事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.246

 

1.「愛媛県内平ヶ谷(うちひらがたに)川 広域河川改修事業 『愛媛県宇和島市三間町宮野下 洪水から人命・財産を守る』」 愛媛県南予地方局建設部長 山田 康晴 

 

○内平ヶ谷川は、愛媛県西南部・南予圏域の中核都市である宇和島市北部の三間町中心部に位置する全長4,300mの河川で、市街地を流下し背後には人家や農地が集積しています。

 

○三間町は南予地域における有数の米どころであり、当該河川は生活及び生産基盤の安定確保に重要な役割を担っています。

 

○しかし、本河川は、老朽化した石積護岸が多く、河幅も狭小かつ河道の蛇行が著しいため、流下能力が過少となっています。それが原因で、過去に度々氾濫を引き起こしており、家屋等の浸水被害は深刻であることから、地元から早期の対策を求める声が高まっていました。

 

○そのため、洪水から人命・財産を守るために、平成2年度に広域河川改修事業による護岸改修工事に着手し、平成24年度までに未改良区間L=760mの整備を完成させ、当地域における治水安全度の向上を図っています。  

 

■事業概要

○事業期間 H2〜28(予定)

○工事内容 護岸改良1,500m

 

 

 

2.「田園風景と調和したまちへ」 宇和島市長 石橋 寛久

 

○宇和島市は、愛媛県西南部に位置する人口約8万4千人の市です。西は宇和海に面し、三方を急峻な山々に囲まれ、河川流域の盆地や海岸沿いの狭小な平地などに市街地や集落が形成されています。

 

○内平ヶ谷川の流れる三間地域には、龍光寺と仏木寺の2つの四国霊場をはじめ、優れた歴史・人文資源が分布しています。また市街地を取り囲むようにまとまりのある水田などの田園風景や里山・森林が広がっています。秋に開催しておりますコスモス祭りには、多くの観光客に訪れていただいており、美しい三間の風景を堪能していただいていると自負しております。

 

○さて、市街地を流れる内平ヶ谷川は三間川の支川で、清流四万十川に合流して高知県へ流れています。古くから農業用水としてだけでなく、生活用水としても利用されており、米どころ三間に欠かすことのできない役割を果たしておりました。

 

○しかしながら、河幅も狭く河道が蛇行しているため大雨時にたびたび氾濫し、市街地においては多大な浸水被害をもたらしておりました。また土砂災害も発生しており、そのため当市では平成19年度に土砂災害等の住民への周知を行うため、三間地区全戸へ土砂災害防災マップ(特別警戒区域及び警戒区域等を記入)を配布し、注意喚起を行ってまいりました。

 

○地元の切なる要望を受け、平成2年度より県事業として広域河川改修事業に着手していただき、治水面だけでなく環境面にも配慮された安心・安全な河川に生まれ変わりました。県担当部局の長年にわたるご尽力に対しまして、市および地区関係者はたいへん感謝しております。

 

○平成24年には四国横断自動車道が開通し、防災面では災害時における緊急輸送路としての機能を果たしております。また集客の面でも効果が表れ、三間を訪れる観光客は今後ますます増加していくことと思います。当市としましては「道の駅みま」を拠点として、魅力ある三間の歴史・人文資源や田園風景などをつなぐ観光ルートの整備などを進めていきたいと考えております。

 

○その際、内平ヶ谷川を含む既成市街地と周辺の田園環境との調和を意識し、地域として秩序ある、防災面にも優れた「美しいまち」づくりの推進を図っていきたいと思っております。

 

 

 

今週のニュース

 

1.「野村ダムにおける『野村中学校環境教育総合学習』」の報告 (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○野村ダムでは毎年、愛媛県立野村高校からの「就業体験」を受け入れ、体験を通して職業の特性や自己の在り方・生き方を考えて頂いているところです。

 

○さらに今年度は、西予市立野村中学校からも「環境教育総合学習」の依頼があり、6月27日(木)、3年生14名の生徒に、野村ダムにおける環境への取り組みについて見学・体験をして頂きました。

 

○「総合学習」のカリキュラムは、1)水利用(ダムの目的)、2)自然エネルギーの利用(水力発電設備)、3)リサイクル(流木処理における一般廃棄物の堆肥化)、4)水質浄化対策(曝気循環装置・エンツァイ水耕栽培)の4項目としました。

 

○具体的には、1)水利用では、ダムの目的として利水の他に治水についても学習。2)自然エネルギーの利用では、発電設備室を見学後、発電の仕組み・売電について学習して頂きました。

 

○また、3)リサイクルとして、流木から堆肥ができる仕組みを説明し、堆肥の袋詰めを体験して頂くとともに、4)水質浄化対策として、曝気循環装置と水質浄化の一環で栽培している中国野菜(エンツァイ)の水耕栽培を学習して頂きました。

 

○総合学習は、質疑応答も含め5時間程度でしたが、今回の総合学習を通してダム環境に関心を持たれた生徒もおり、将来を担う土木技術者への一歩となれば幸いと考えています。

 

○野村ダム管理所では、今後も引き続き、総合学習を受け入れ、人材育成に向けた学習活動を支援して行きます。

 

 

 

2.「平成25年度 仁淀川・物部川・高知海岸水防連絡会」を開催 (仁淀川水系、物部川水系、高知海岸 高知河川国道事務所)

 

○高知河川国道事務所では、水防月間活動の一環として5月30日(木)に「仁淀川・物部川・高知海岸水防連絡会」を開催いたしました。

 

○この連絡会は、仁淀川、物部川、高知海岸における水害の防止・軽減のために水防に関する連絡、調整の円滑化を図ることを目的としています。

 

○また連絡会を通じて国、県、市町村で行っている水防に関する取り組みついて情報提供を行うことで、情報を共有し、連携の強化を図っています。

 

○今回の連絡会では、平成25年度の重要水防箇所の確認、洪水予報業務の紹介、水防資材の確認を行い、機関間の情報共有、出水に対する共通認識を図ることができました。

 

○今後とも、流域及び沿岸域の水防体制に万全を期していきます。

 

 

 

3.「仁淀川・物部川水質汚濁防止協議会」の開催 (仁淀川水系、物部川水系 高知河川国道事務所)

 

○また、同じ5月30日(木)に、高知河川国道事務所において、仁淀川、物部川の「水質汚濁防止連絡協議会」も開催しました。

 

○協議会は、仁淀川流域においては、高知県、愛媛県、高知市、土佐市、いの町、仁淀川町、佐川町、越知町、久万高原町、日高村、大渡ダム管理所、高知河川国道事務所により組織されており、物部川流域では、高知県、南国市、香美市、香南市、高知河川国道事務所により組織されています。

 

○協議会では規約の確認後、水質事故発生時の連絡体制、作業分担、緊急資材の保有状況などについて討議されました。

 

○また、平成23年度の水質測定結果や、平成23年4月以降の水質事故について報告がされました。

 

○協議会において、仁淀川水系、物部川水系における水質事故発生時の迅速かつ的確な情報連絡や、関係機関相互の連携協力体制などについて再確認を行っています。

 

 

 

4.「重信川河口カニの観察会」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○6月29日(土)に、重信川河口右岸で自然再生事業を実施しモニタリング中のヨシ原再生箇所において、「カニの観察会」を実施しました。

 

○当日は梅雨の晴れ間の蒸し暑い中、ボランティア清掃を行った後、松山市立垣生中学校の生徒1年生21名が参加し、1)重信川河口ヨシ原再生事業の概要、2)カニの絵を画いてみよう、3)カニ博士○×クイズ、4)カニ捕獲、5)カニの生態調べを行いました。(中学生が捕獲した結果は事業の簡易モニタリングとしても活用されます)

 

○参加した中学生は、重信川によく足を運ぶこともあり、ハクセンシオマネキなどの名前も知っていて、画いたカニの絵も力作揃いでしたが、残念ながらほとんどの生徒が足が6本、ハサミ2本のカニの絵でした(正解は足が8本)。また、○×クイズ12問に挑戦してもらい、こちらはみんな半分以上正解していて、10問以上正解する強者もいました。

 

○その後、ヨシ原再生事業を実施した周辺の干潟で、手足を泥だらけにしながら、カニの捕獲に挑戦し、重要種を含む9種類のカニを捕まえることができました。

 

○重信川河口ヨシ原再生事業箇所は、高校生がヨシ原のモニタリング調査を実施したり、小・中学生が鳥類・カニ等の観察を行ったりしています。

 

○今後も重信川を管理する事務所として、事業箇所を良好に維持管理するとともに、子供たちの環境学習も支援していきます。

 

 

 

5.「嶺南 あじさい鑑賞会(柳瀬ダム)」を開催 (吉野川水系銅山川 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○6月30日()に、四国中央市富郷町にある下長瀬アジサイ公園(柳瀬ダム金砂湖)において、第16回嶺南あじさい鑑賞会(主催:嶺南あじさい会)が開催されました。

 

○鑑賞会には、約1,500人の方々が来場され大変盛況でした。

 

○この祭りは、銅山川流域のダム水源地域と分水先の川之江地区、三島地区等の交流及び嶺南地域活性化の一助として実施されています。

 

○下長瀬公園周辺は、「あじさいロード」として国道319号線の法皇トンネルから別子山方面へ沿線15kmにわたって約3万株が植えられており、会員の方が手入れをおこなってきたあじさいが、現在見頃を迎えています。

 

○来年も、6月の最後の日曜日に開催を予定していますので、是非ご来場頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  内山 俊浩

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(内山) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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