********************************************

四国河川ニュース

4/13(土)〜4/19()597

********************************************

2013.4.22発行】

                                           

                                           

○四国・水こぼれ話談話室Vol.240

    ○「桑野川の河川整備について」 徳島県阿南市長  岩浅 嘉仁

    ○「徳島県 桑野川 広域河川改修事業」 徳島県南部総合県民局県土整備部長 田中 明夫

                                           

○今週のニュース

    ○那賀川源流碑開きを開催(那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.240

 

1.「桑野川の河川整備について」 徳島県阿南市長  岩浅 嘉仁

                                           

○阿南市は、徳島県東部の中央海岸線に位置し、面積279.47km2、東は紀伊水道、南は太平洋に臨み、西は那賀町、北は小松島市及び勝浦町に接し、地形は西部の四国山系の東端に連なる山地と、東部の那賀川水系により形成された沖積平野と三角州からなっています。

 

○桑野川は、その源を矢筈山(標高565.8m)に発し、阿南市中央部を東に流れ、紀伊水道に注ぐ一級河川であります。流域の大半は杉、檜の植林及び竹林であり、上流域には県の天然記念物であるオヤニラミが生息しています。

 

○河川景観的には、上中流域は田園地帯を流れ、下流域は中心市街地を流れていることから都市河川的な景観を有しており、中下流域には、取水のための堰が多く設置され、堪水域が多く存在しています。

 

○河川利用としては、堪水域でのスポーツフィッシングを対象とした県内外からの釣り人も多く、近年は市街地に近い特性を活かし、河川敷を利用したイベント等が開催されています。

 

○治水面では、桑野川における戦後最大規模の洪水である平成11年6月29日の洪水では、桑野川左岸の阿南市宝田町から長生町で約240haが浸水し、床上浸水22戸、床下浸水232戸など、甚大な被害が発生しました。この洪水被害に鑑み、浸水被害を軽減させることを目的として、国、県のご尽力で、「桑野川河川災害復旧等関連緊急事業(平成11年度〜15年度)」、及び「桑野川床上浸水対策特別緊急事業(平成14年度〜21年度)」により、河床掘削や引堤による河道拡大や排水ポンプ場の整備を行っていただいており、浸水被害は大幅に軽減されております。

 

○今後は、無堤地区の解消や河道掘削等の河川整備により、更なる治水安全度の向上が図られるものと大きな期待を致しております。

 

○また、国管理区間においては、魅力ある水辺空間を再生する桑野川水辺ネットワークの形成として、レクリェーション、イベント、環境教育等の拠点をネットワーク化する桑野川フラワーロード、水辺プラザ、健康運動公園など、河川敷を利用した整備を進めていただいており、本市の「光のまちづくり」と連携し、市街地と河川空間、親水拠点をつなげることで、地域交流や世代交流の活性化を図り、地域の歴史や文化と融合した「かわまちづくり」を展開しております。

 

○今後も国、県の力強いご支援を賜りながら、災害に強い「安全・安心なまちづくり」、魅力ある「かわまちづくり」を進めて参ります。

 

 

 

2.「徳島県 桑野川 広域河川改修事業」徳島県南部総合県民局県土整備部長 田中 明夫

 

○桑野川は、徳島県中南部に位置し、南川・蛭地川等の支川を合わせながら北東へ流れ、阿南市大原において那賀川平野に出て、さらに大津田川、岡川等の支川を合わせ那賀川に合流し紀伊水道に注ぐ、下流の国管理区間を含む流路延長約25.4km、流域面積約67.5km2 の一級河川であります。また流域内では、「四国8の字ネットワーク」を形成する「阿南安芸自動車道」の整備を促進しており、河川改修の必要性も高まっております。

 

○県管理区間では、山間平地部を水田として利用する集落が密集しており、川幅が非常に狭いため、洪水による浸水被害を受けていたことから、昭和31年度に国管理区間上流端から約9.8km区間において改修事業に着手しております。

 

○特に、平成10年5月〜11年6月までの僅か1年余の間に3回の浸水被害を受けたことから、平成11年度より、国と共に災害復旧等関連緊急事業を実施し、引堤及び河道掘削等の集中的な整備により、概ね30年に1回程度発生する規模の洪水を安全に流下させることができる暫定計画での改修が概成しております。

 

○現在は、国管理区間の状況を踏まえ、概ね50年に1回程度発生する規模の洪水に対応できるよう河道掘削を実施しており、今後も、桑野川流域全体の浸水被害の軽減に向けて、国・市町と連携し、地元住民の御理解を得ながら、治水事業を推進して参りたいと考えております。

 

 

今週のニュース

 

1.那賀川源流碑開きを開催(那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○那賀川源流は「那賀川アフターフォーラム」のメンバーによって、平成17年に剣山系「ジロウギュウ(次郎笈)」を望む徳島県那賀郡那賀町木頭北川に定められ、同年、源流碑、及び源流モニュメントが設置されました。

 

○この地において、平成25年4月14日(日)に「那賀川アフターフォーラム」主催、「ゆきかう那賀川推進会議」後援による「那賀川源流碑開き」が開催されました。

 

○「那賀川源流碑開き」は那賀川流域の安全を祈願するとともに、上下流連携の促進を図るため、源流が特定された翌年の平成18年に始まり、今回で8回目を数えます。

 

○今年は残雪の残る肌寒い気候でしたが、幸い好天に恵まれ、那賀川下流域の中野島小学校や上流域の北川小学校、木頭中学校の児童・生徒など、約150名の参加のもと、源流碑及び源流モニュメント周辺の清掃活動、上下流域の子供たちによる「上下流交流会」、小学生による那賀川源流の水質調査などを行いました。

 

○「上下流交流会」では、それぞれに趣向を凝らした学校紹介や校歌の交換、水質調査では、源流モニュメントまでの山道に汗を流し、源流のわき水を酌み合うなど、終始和気藹々とした雰囲気でした。

 

○那賀川河川事務所では、今後とも地元の取り組みや上下流の連携・交流が促進されるよう、支援していきたいと思います。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  内山 俊浩

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(内山) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

  ────────────────────────────────────────── 

       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html