******************************************

四国河川ニュース

3/16(土)〜3/22()593

******************************************

2013.3.25発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.238

    ○高知県 赤岡海岸津波・高潮危機管理対策緊急事業  高知県中央東土木事務所長  依岡 偉夫

    ○香南市の概要と南海地震・津波対策  高知県香南市長  清藤 真司

 

○今週のニュース

    ○平成24年度四国地方ダム等管理フォローアップ委員会を開催  (四国地方整備局)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.238

 

1.高知県 赤岡海岸津波・高潮危機管理対策緊急事業  高知県中央東土木事務所長  依岡 偉夫

 

○地域の概要

赤岡海岸は高知県中央部の香南市に位置している延長1,290mの海岸で、太平洋に面しているため、風浪の強い地域です。背後には人家、国道55号、土佐くろしお鉄道が控えており、昭和南海地震(1946)においても、津波による被災がありました。今後30年以内に60%の確率で発生が予測されている南海地震においても、大規模被害が想定されています。

 

○事業の概要

前述のとおり、赤岡海岸の背後地には人家や国道55号、土佐くろしお鉄道が控えており、当該海岸堤防は防災面から重要な役割を果たしています。

 

○しかしながらこの堤防は、整備されてから年月が経過し、近年では部分的に著しい老朽化が見られることから、地震時の揺れや津波に対する安全性の確保が不十分な状況となっていました。

 

○そこで、高知県の南海地震対策の基本的な考え方である、県民の命を守ることを優先した「逃げる」取り組みを支援するために、平成23年度、津波・高潮危機管理対策緊急事業により、堤防の老朽化が著しい箇所をコンクリートで被覆する工事を実施しました。

 

○この事業により、老朽化した堤体の補強と同時に、裏法等のコンクリート被覆により断面が大きくなり、設計水位を超える大きな津波に対しても浸水被害の発生を遅延させる効果が、一定期待できる粘り強い構造となっていると考えています。

 

○今後も引き続き地元住民と一体となって、地域防災の推進に努めたいと考えています。

 

 

 

2.香南市の概要と南海地震・津波対策  高知県香南市長  清藤 真司

 

○香南市は、平成18年3月に旧香美郡の南部にあたる赤岡町、香我美町、野市町、夜須町、吉川村の5つの町村が合併し、誕生しました。

 

○春には大盃に注がれた酒を飲み干すことで有名な「どろめ祭り」、夏には「みなこい港まつり」に「手結盆踊り」、秋には地域の伝統行事である棒踊りと獅子舞、冬には歩行者天国にした商店街に様々なお店が並ぶ「冬の夏祭り」、100畳の大凧が空に舞う「旧正凧揚げ大会」など、季節ごとのイベントがたくさんあります。中でも、江戸時代末期から明治時代の初めに活躍した絵師・金蔵(通称「絵金」)の土佐芝居絵屏風は、「絵金祭り」のときにのみ商店街の軒先に並べられ、ロウソクの灯に照らされた絵は、おどろおどろしさを増しながらあやしげに浮かび上がります。また、祭りの日に上演される地元有志による土佐絵金歌舞伎は、新たな伝統文化としても根付いております。

 

○そして、香南市は野菜の促成栽培とハウス栽培が盛んで、特にみかんとニラは県下でも有数の生産量を誇っております。また、太陽の光が果実全体に行き渡るよう工夫を凝らした特別な方法で栽培したエメラルドメロンとルナ・ピエナ(スイカ)、フルーツトマトは、イタリア語で「3つの果実」を意味する「トレ・フルッタ」の名で全国に出荷しており、その新鮮さ、味、品質は高く評価されております。

 

○太平洋に面した美しい景観、山々の豊かな自然と豊かな水に恵まれた香南市。「美しい水と緑と風に包まれ、元気で豊かに光るまち」を市の将来像に据え、住みたいと思える香南市を目指し、地域・住民・行政の力を結集し、全力でまちづくりに取り組んでまいります。

 

○南海地震・津波対策では平成24年8月29日に内閣府が公表した最大クラスの地震・津波(香南市15m)をもとに、高知県が津波の浸水域や浸水深を予測した津波浸水予測図をもとに、避難場所や避難路の再検討を行い、津波避難タワー・避難路など、順次整備を行っていきます。また、併せて地域毎の津波避難計画・香南市防災マップ及びハザードマップを平成24年度に更新します。

 

○なお、この津波避難計画を作成する中で、新たな避難場所や避難路整備の必要性が出てきた場合には、各地域の自主防災組織と協議のうえ、速やかに整備を実施していきます。

 

○赤岡海岸の津波・高潮危機管理対策緊急事業による工事の完成は、前述したソフト対策を補完するハード対策の一環として効果を期待しております。今後も香南市では、ハード対策・ソフト対策の両方で効果的な防災対策を進めてまいります。

 

 

◆なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

今週のニュース

 

1.平成24年度四国地方ダム等管理フォローアップ委員会を開催  (四国地方整備局)

 

○3月15日(金)に、高松市内において平成24年度四国地方ダム等管理フォローアップ委員会を開催しました。今年度の審議対象ダムは、直轄管理が「大渡ダム」で、(独)水資源機構管理が「池田ダム」です。

 

   委 員 長   三井  宏    徳島大学名誉教授

   委員長代理  今井 嘉彦  高知大学名誉教授

   委    員       井上 幹生  愛媛大学大学院准教授

   (五十音順)    井原 健雄  香川大学名誉教授(欠席)

              大森 浩二  愛媛大学准教授

                            澤田 佳長  野生生物環境研究センター所長

                            中山 紘一  高知昆虫研究会会長

                            松井 宏光  松山東雲短期大学教授(欠席)

                            村上 仁士  徳島大学名誉教授

                            森脇  亮    愛媛大学大学院准教授

 

○2月25日(月)に、今回の委員会の中間報告的な委員会である『課題検討会』(ダム管理、水質、生物)を開催しており、『定期報告書』の取りまとめ方(分析方法、評価方法)について、ご討議頂きました。

 

○今回は、『課題検討会』で頂いた指摘事項やご意見、助言を反映させた『定期報告書(案)』についてご審議頂きました。

 

○会議では、両ダムともいくつかの修正意見等がありましたが、その修正を行うことを前提として「ダム管理等に関して、適切に分析・評価がなされており、今後の方向性についても具体的であり妥当である。」との評価が得られました。

 

○本委員会での議事概要及び各ダムの『定期報告書』(概要版)は、以下のホームページに、委員会での指摘事項等の修正作業後に掲載しますので、しばらくお待ち下さい。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/damu/iinkai.html

 

 ※現在は、昨年度の委員会で審議された直轄管理の「野村ダム」、「鹿野川ダム」、「長安口ダム」、(独)水資源機構管理の「早明浦ダム」の議事概要、『定期報告書』(概要版)が掲載されています。

 

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 建設専門官  柳 忠和

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(柳) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

  ────────────────────────────────────────── 

       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html