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四国河川ニュース

3/2(土)〜3/8()591

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2013.3.11発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室 Vol.237

    ○愛媛県 大福浦海岸 高潮対策事業 『愛媛県宇和島市坂下津 越波から人命・財産を守る』  愛媛県南予地方局建設部長  上田 三歩

    ○「海」とともに  愛媛県宇和島市長  石橋 寛久

 

○今週のニュース

    ○「四国三郎(吉野川)ふれあい会議」を開催  (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.237

 

1.愛媛県 大福浦海岸 高潮対策事業 『愛媛県宇和島市坂下津 越波から人命・財産を守る』  愛媛県南予地方局建設部長  上田 三歩

 

事業の概要

○大福浦海岸は、愛媛県西南部のリアス式海岸が織り成す風光明媚な宇和海沿岸の中ほどにあり、南予圏域の中核都市である宇和島市の中央に位置する延長3,593mの海岸で、背後地には人家や漁業関連施設が集積するとともに、唯一の生活道路である県道無月宇和島線が走っています。また、沿岸では、真珠や魚類の養殖業が盛んに営まれており、当該海岸施設は生活及び生産基盤の安定確保に重要な役割を担っています。

 

○しかしながら、既設護岸の多くは昭和30年代以前に築かれた石積護岸であり、損傷が著しく崩壊の危険性が高いうえ、護岸の高さも不足していることから、台風等による高潮や越波により背後地に甚大な被害が発生する恐れがあり、地元から早期の対策を求める声が高まっていました。

 

○そこで、越波や越流から人命・財産を守るために、平成16年度に高潮対策事業による護岸改良工事に着手し、平成24年度に未改良区間L=1,210mの整備を完了させ、当地域における安全度の向上を図ることができました。

 

 

2.「海」とともに  愛媛県宇和島市長  石橋 寛久

 

○宇和島市は、愛媛県西南部に位置する人口8万4千人の市です。西は宇和海に面し、三方を急峻な山々に囲まれながら、河川流域の盆地や海岸沿いの狭小な平地などに市街地や集落が形成されています。特に西側沿岸地域は、入り江と半島が複雑に交錯した典型的なリアス式海岸が続き、海岸線総延長349kmは、全国の市町村のなかでも7位にランクされるほどの長さであります。

 

○沿岸地区では、古くからこのような地勢を活かし、みかん栽培や真珠・ハマチ・鯛等の養殖が盛んに行われてきました。平成19年7月には、三浦半島の山腹斜面を開墾した「遊子水荷浦の段畑」が、国の定める重要文化的景観に選定されるなど、本市はまさに「海」によって育まれ、「海」からの恩恵を受けながら発展してきた市と言えるでしょう。

 

○その反面、本市は常に「海」の脅威にさらされていることから、台風時の高潮、高波被害を防ぐ護岸整備等のハード対策と併せ、近い将来発生が危惧されている大地震による津波から市民の命を守るため、避難体制整備等ソフト対策にかかる防災関連事業の推進が急務であります。

 

○今般、大福浦海岸高潮対策事業の完成によって、当地区約100件の住宅・事業所が台風時の越波被害から解消され、また、みかんなどの農産物や水産食品、活魚等を出荷するための地域唯一の輸送路である県道無月宇和島線を走行する車両の通行の安全が確保されたことに対して、市および地区関係者はたいへん感謝しているところです。

 

○一方、本市は平成24年度から、愛媛県の事業費補助を受け、地震津波対策として避難路整備事業を実施しています。特に沿岸地区では、県道等の基幹道路に沿って集落が多数点在していることから、地震・津波の際の一時避難場所が市全体で502箇所あり、そのうち安全対策の緊急性が高い避難路約70箇所について、舗装、階段、手すり設置等の整備工事を順次行っております。

 

○今後は、地域との連携強化を図りながら、海岸保全にかかる施設整備事業や防災対策をより一層推進し、「海」とともに生活する宇和島市民の安全確保に努めてまいります

 

 

 

今週のニュース

 

1.「四国三郎(吉野川)ふれあい会議」を開催  (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○平成25年2月20日(水)吉野川ダム統合管理事務所において、「四国三郎(吉野川)ふれあい会議幹事会」を開催しました。「四国三郎(吉野川)ふれあい会議」とは、水源地域の市町村及び民間代表者、四国4県、水資源機構、国土交通省で構成され、吉野川の上流と下流の交流を活発化させ、水源地域と受益地域の健全な交流を図ろうとするものです。

 

○「四国三郎(吉野川)ふれあい会議」では、平成22年度から「吉野川上下流交流大会」として、四国4県の協働と受益地域の人々が水源地域への社会貢献を行うことを基本理念として、水源地域での水源林の間伐や下草刈りのボランティア活動を行ってきました。

 

○今回の幹事会では、平成24年度に開催した「第16回 吉野川上下流交流大会」の報告と平成25年度に開催予定の「第17回 吉野川上下流交流大会」の実施方針について話し合われ、平成25年度は大川村内において、間伐などのボランティア活動を引き続き行うことで、構成メンバーの合意形成を図ることができました。

 

○実施内容について事務局(吉野川ダム統合管理事務所)で計画案を作成し、次回7月頃に予定されている幹事会において、再び詳細を話合う予定です。

 

○また、大豊町より「第7回 全国水源の里シンポジウム」が平成25年9月に〔ゆとりすとパークおおとよ〕にて開催される旨の案内がありました。

 

 

 

 

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