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四国河川ニュース

2/16(土)〜2/22()589

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2013.2.25発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室 Vol.236

    ○香川県 本津川(高松市)の高潮対策事業 『本津川広域河川改修事業(高潮対策)』  香川県高松土木事務所長 松岡 辰夫

    ○「高松市の高潮対策事業」  香川県高松市長 大西 秀人

 

○今週のニュース

    ○「重信川フォーラム」、「重信川の自然をはぐくむ会総会」を開催  (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.236

 

1.香川県 本津川(高松市)の高潮対策事業 『本津川広域河川改修事業(高潮対策)』  香川県高松土木事務所長 松岡 辰夫

 

○本津川は、香川県のほぼ中央に位置しており、その源を讃岐山脈北麓のなだらかな丘陵地帯である高松市香南町に発し、綾川町、高松市国分寺町において支川を束ねながら北へ流下し、高松市香西本町、郷東町で瀬戸内海に注ぐ流路延長約21km、流域面積約60km2の二級河川です。

 

○その流域は、高松市、綾川町の1市1町にまたがり、JR予讃線、高松自動車道、国道11号等の主要幹線が東西に横断しており、この地域における社会・経済・文化の基盤を形成しています。

 

○本河川においては、昭和43年より河川改修事業として河口から順次掘削や引堤による河積の拡大ならびに護岸の整備を実施しており、現在に至っています。

 

○これまでに本河川では、流下能力不足のため、度々台風等の大雨によって氾濫を繰り返し、浸水被害が発生してきました。特に香川県全域に甚大な浸水被害をもたらした平成16年の台風23号出水では、本津川沿川の高松市鬼無町等において人家流失を含む約380戸の浸水被害が発生しました。また、同じく平成16年の台風16号により、県下の多くの地域で既往最高潮位を更新し、広範囲に渡って高潮被害が発生しました。本津川河口の香西港地区においては、約3000戸の浸水被害が発生しました。

 

○このような状況を踏まえ、県では平成17年度に「津波・高潮対策整備推進アクションプログラム」を策定して、計画的に防護施設を整備していく方針を定めました。本津川の河口についても、再度の高潮被害を防止するため、平成23年度から高潮対策事業に着手しました。

 

○整備は、既往最高潮位(平成16年台風16号)と、既往最大風速(昭和29年台風15号)が同時に発生した場合を想定し、その際にも高潮に対して安全性を確保できることを目標に、防護施設の整備を実施することとしています。

 

○事業は平成23年度〜24年度の2カ年で行い、平成24年10月に対策区間である1.2kmについて整備を完了しました。

 

○今後も環境に配慮しつつ、洪水や高潮等の浸水被害を早期に軽減できるよう、河川改修に取り組み、災害に強い快適な郷土を目指します。

 

 

2.「高松市の高潮対策事業」  香川県高松市長 大西 秀人

 

○高松市は、多島美を誇る波静かな瀬戸内海に面し、これまで人々の暮らしや経済・文化など様々な面において、瀬戸内海との深いかかわりの中で、県都として、また、四国の中枢管理都市として発展を続けてまいりました。

 

○これまでに、大正、昭和、平成を通じ、8回にわたる合併により現在市域の面積は、375.17km2となり,北は瀬戸内海から南は徳島県境に至る、海・山・川など自然を有する広範な市域の中に、にぎわいのある都心やのどかな田園など、都市機能・水・緑が程よく調和し、豊かな生活空間を有する人口約42万人の中核市です。

 

○市中心部には,堀に瀬戸内海の海水を引きこんだ、日本三大水城の一つである史跡高松城跡の玉藻公園、市街地東部には、源平合戦の古戦場で有名な屋島が位置しているほか、海上4kmには、女木島(鬼が島)、男木島・大島が浮かび、市南部には塩江温泉郷などがあります。

 

○来る3月20日からは,第2回目となる「瀬戸内国際芸術祭2013」が、女木島・男木島・大島・高松港周辺を含む瀬戸内の美しい島々を舞台に、会期を春、夏、秋の3つに分けて開催されます。この芸術祭は、「海の復権」をテーマとして、「民俗、芸能、祭、風土記という通時性」と「現代美術、建築、演劇という共時性」を交錯させ、瀬戸内海の魅力を世界に発信するプロジェクトです。

 

○芸術祭におけるプロジェクトの中には、海や水に係わる作品も多く、鬼ヶ島伝説で知られる女木島では、女木港の防潮堤の新設にあわせて、壁面をレリーフ化するプロジェクトや、高松市民プールの空間全体を海に見立てた作品も展開されます。

 

○また、会期中には、源平屋島合戦を現代アート風に再現する「現代源平屋島合戦絵巻」を開催し、瀬戸内のアートの島々とともに、本市の観光資源である屋島の魅力も積極的に国内外に発信してまいります。

 

○本市では、平成16年の台風16号によって、市街地が甚大な高潮被害を受けました。このため、香川県が18年3月に「津波・高潮対策整備推進アクションプログラム」を策定して計画的に防護施設の整備をしていく方針を定めました。本市管理の漁港・港湾におきましても、このプログラムに基づき、高潮対策の早期完成を目指しております。

 

○今後も国や県のご支援を賜わりながら鋭意事業を推進し、災害に強い安全・安心なまちづくりを進めてまいります。

 

 

 

今週のニュース

 

1.「重信川フォーラム」、「重信川の自然をはぐくむ会総会」を開催  (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○2月18日(月)に「第16回重信川フォーラム」、「第14回重信川の自然をはぐくむ会総会」を愛媛大学で開催しました。

 

○重信川フォーラムは、重信川の現状や自然保護・再生について考える機会を創出し、多くの住民の方に情報提供をする。また、参加者の意見を幅広く聞くと共に、相互交流や情報交換を通じてお互いのネットワークを構築し、重信川の自然再生等に向けた活動の拡大・発展すべく、各分野の学識者、中・高・大学生、行政が発表する会で、平成15年1月より年に数回開催しています。

 

○今回は松山市立椿中学校の重信川の水質調査を行い水質改善に向けた考察、愛媛県立松山南高校の重信川の河床材料を調査し沈降試験を実施した内容について英語での発表、愛媛県立伊予農業高校の重信川河口におけるヨシ原のモニタリング及び外来種の生育状況、重信川エコリーダー(大学生)の取り組み、NPO自然環境復元協会川越理事の自然環境復元のおさらい、愛媛大学二神准教授による地域との連携に関して松原泉再生・森松地区内水氾濫ワークショップなど幅広く発表いただきました。

 

○発表とともに意見交換も活発に行われ、外来植物については今後も監視しながら除去等を適切に行うことが必要であることや、関係者が連携して環境保全活動を継続することの重要性などが確認されました。

 

○フォーラム後には重信川の自然をはぐくむ会の総会が行われ、自然再生事業箇所維持管理やモニタリング結果について議論するとともに、平成15年1月に発足した「重信川の自然をはぐくむ会」が10年を迎えたこともあり、これまでの歩みをとりまとめたパンフレットの作成を行うなど、来年度の活動に向けて関係者が意見交換しました。

 

【参考】重信川の自然をはぐくむ会HP(http://www.soil.cee.ehime-u.ac.jp/shigenobu/index.html

 

 

 

 

 

 

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