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四国河川ニュース

8/18(土)〜8/24()564

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2012.8.27発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室 vol223

    ○徳島県 南山東谷 通常砂防事業  徳島県県土整備部 東部県土整備局長 石本 昇

    ○「安全で住みやすい神山町をめざして」  徳島県 神山町長 後藤 正和

 

○今週のニュース

    ○「クリーン大作戦パート2」を実施  (肱川水系 愛媛県)

    ○「森と湖に親しむ旬間クロッケー大会」の開催  (肱川水系 愛媛県)

    ○「ドラゴンボート大会」を鹿野川ダム湖で開催  (肱川水系 愛媛県)

    ○「野村ダム見学会」を実施   (肱川水系 野村ダム管理所)

    ○「重信川まるごと探検隊」〜川で学び隊〜を開催  (重信川水系 愛媛県)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.223

 

1.徳島県 南山東谷 通常砂防事業  徳島県県土整備部東部県土整備局長 石本 昇 

 

■概要

○吉野川水系南山東谷は、名西郡神山町東稲原に位置する土石流危険渓流1です。当流域内には、人家が14戸、緊急輸送道路である一般国道438号や町道等の重要施設があります。

 

○近年、当箇所の上流部では、荒廃が著しく、出水時には渓流堆積物の流下及び突発的な山腹崩壊に伴う土石流等により、下流域の人家等に甚大な被害を及ぼす恐れがあるため、早急な対策工の実施が必要となっておりました。

 

○このため、平成21年度より通常砂防事業による砂防堰堤の整備に着手し、これまでに、本堤工が完成しており、現在、本年度の完成を目指して、床固工の施工を進めているところです。

 

○本県の中山間地域には、土砂災害により孤立化する恐れのある集落が多数あることから、引き続き、緊急輸送道路や避難路を保全する箇所の整備に重点的に取り組んでいきたいと考えております。

 

■事業内容

   砂防堰堤

  本堰工 1基(H=9.5m L=44.0m)

  床固工 2基

■事業期間

   平成21年度〜平成24年度(予定)

 

 

2.「安全で住みやすい神山町をめざして」  徳島県 神山町長 後藤 正和

 

○神山町は、徳島県の中央部に位置し吉野川支流の鮎喰川流域を中心とする東西約20km、南北約10km、面積173km2の町域内に、約2,600世帯、人口約6,400人が住んでいます。温暖多湿な気候で、スダチ、梅、椎茸の産地として知られています。特にスダチは全国一の生産量をほこっています。

 

○本町は、町内の中心を流れる鮎喰川を中心に急峻な地形からなり、古くから急傾斜地、土石流危険箇所の指定箇所が多く台風等の襲来ごとに大きな被害が発生しています。

 

○平成21年の台風は雨量が多く、五反地地区において、鮎喰川が氾濫し30戸近くの民家が床上、床下浸水を受け、本町から徳島市へ向かう県道石井神山線が一時遮断されるなど、交通に影響をうけました。その後県土整備局などのご協力により、まだ一部ですが河道の狭い箇所の護岸のカット、ライブカメラ設置等浸水対策を進めていただいております。河川の氾濫以外にも、近年河川の河床低下があり、これはまた護岸流出などの災害の襲来が危惧されるところです。

 

○このようなとき、地元においては町内会が中心となって地域住民が自主的に防災活動を行う組織が五反地地区において被災1年後に発足し日ごろから住民と行政等が一体となって災害に備え、防災訓練、避難訓練などを実施しています。

 

○本町においても、災害の発生が予測される時、また災害時に役場に集まった情報や避難勧告など、地域住民に知らせる防災行政無線をアナログよりデジタルに一新し、より強い防災の町を地域住民とともに取り組み、安全で住みやすい神山町をめざして参りたいと考えております。

 

 

 

今週のニュース

 

1.「クリーン大作戦パート2」を実施  (肱川水系 愛媛県)

 

○国土交通省及び林野庁では、森やダム等の重要性について理解を深めていただくことを目的に、毎年7月21〜31日を「森と湖に親しむ旬間」として定めていますが、その取り組みに先立ち、7月17日(火)に西予市宇和町明間地区において、「クリーン大作戦パート2」を実施しました。

 

○大作戦パート2は、明間小学校の生徒主催による清掃活動で、環境を守るために自分にできることは何を考え、進んで取り組もうとする積極的な態度を身につけるとともに、清掃活動を通して明間を流れる宇和川との関わりを考え、宇和川を大切にしようとする気持ちを持つために、毎年この時期に実施しています。

 

○大作戦の実施にあたっては、生徒を4班に班別し、山側・県道側の2手に分かれて、宇和川の河原に堆積しているゴミを分別しながら拾いました。今年は、梅雨前線の影響で長い間、水量が多かったため、例年に比べてゴミは減っていましたが、バス釣りの疑似餌など、1時間程度で2t車にほぼ満杯近く回収できました。

 

○解散式では、校長先生より指命された6年生の副級長が、「河川のゴミを少なくし、きれいな川にするには、流域の僕たちがゴミを川に出さないようにすることが、大事である。」と挨拶され、ダム管理に携わる我々にとって、将来を担うこの生徒の言葉は、大変有り難く、今後の励みになりました。

 

○当日は、梅雨明け直後で大変蒸し暑い日でしたが、明間小学校の生徒の皆さんが作られた糖度の高いスイカをいただき、暑さも吹き飛びました。

 

○野村ダム管理所では、今後とも引き続き、地域の皆様方にご協力をいただきながら、地域と連携したダム管理に努めて行く所存です。

 

 

2.「森と湖に親しむ旬間クロッケー大会」の開催  (肱川水系 愛媛県)

 

○野村ダムの水源地と受益地住民の交流を図り、水源地と環境保全への意識向上に資することを目的とした「森と湖に親しむ旬間クロッケー大会」を7月26日(木)に宇和運動公園(西予市宇和町)にて開催されました。

 

○この大会は、国土交通省及び林野庁が森やダム等の重要性について理解を深めていただくことを目的に、毎年7月21〜31日を「森と湖に親しむ旬間」として定めており、その取り組みの一環として、平成16年度より開催しており、今年で9回目となります。

 

○大会は、野村ダムの水資源に関係する3市1町(西予市、宇和島市、八幡浜市、伊方町)の老人クラブの方が一同に会し、健康増進と親睦を深め合う場となっており、今年は昨年と同様に56チーム(250名)が参加しました。

 

○当日は、土用入りしており、本格的な夏を迎え大変暑かったのですが、参加者の皆様方は、元気一杯で試合に臨んでいました。

 

○競技方法は、予選が8ブロックに分けての総当たり戦で、決勝が各ブロック勝者によるトーナメント方式であり、野村ダム管理所へも参加要請がありましたので、2日程、俄練習をして試合に挑みましたが、昨年と同様に見事に全敗を喫した次第です。やはり、毎日、こつこつ練習されている方には、かないません。

 

○野村ダム管理所では、このような地元の交流を支援し、今後とも引き続き、地域と連携したダム管理に努めて行く所存です。

 

 

3.「ドラゴンボート大会」を鹿野川ダム湖で開催 (肱川水系 愛媛県)

 

○7月29日(日)に、大洲市肱川町の鹿野川ダム湖漕艇場で、ドラゴンボート大会(主催:大洲市、同大会実行委員会)が行われました。

 

○今回で17回目となる本大会には、市内外から40チーム、約450人が参加し、龍の装飾が施されたボートを漕ぎ、強い日差しにも負けないくらいの熱いレースが繰り広げられました。

 

○山鳥坂ダム工事事務所では、大会にあわせて水防や東日本大震災関連のパネル展を実施するとともに、ダム見学ツアーを実施しました。

 

○ドラゴンボートの競技会場の直ぐ横では、鹿野川ダム改造事業のための仮設構台が威容を誇り、参加された方の興味を引いたことと思います。このイベントを通して、多くの方に水とのふれあいの楽しさや、ダムの役割について、少しでも知っていただけたのではないかと思います。

 

 

4.「野村ダム見学会」を実施  (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○野村ダム管理所では、森と湖に親しむ旬間の期間中に、地域住民の方々に野村ダムの役割や重要性を理解していただくことを目的として、毎年ダム見学会を実施しており、今年は7月30日(月)と31日(火)の2日間実施しました。

 

○見学会では、はじめに野村ダム建設の経緯、ダムの役割や機能を簡単に説明した後、ダム操作室→ジェットフローゲート室→コンジットゲート室→ダム天端の順に案内し、その都度、機器類の操作方法やゲートの放流能力などについて、見学者に解説していきました。

 

○見学者は、ダムの堤体内に初めて入ったという人がほとんどで、「ダムの中にこのような通路があることを初めて知った」、「今は水面下何mぐらいですか?」、「中の気温は何度ぐらいですか?」などの感想や質問が出されたり、見学の記念にと監査廊内を写真撮影されたりしていました。

 

○また、見学会の期間中に、地元西予市のマスコットキャラクターの「せい坊」が現れ、一緒にダム見学をして帰りました。この模様は、後日「せい坊」のブログに公開されるとのことです。

 

○当初予約は2日間で54名でしたが、最終的には85名の方が見学会に参加され、盛況のうちにイベントは終了し、参加された方々も、大変満足されている様子でした。

 

 

5.「重信川まるごと探検隊」〜川で学び隊〜を開催(重信川水系 愛媛県)

 

○7月31日(火)に公募で集まった重信川流域の小学生18名の児童及び愛媛大学の中国からの留学生3名を対象に「重信川まるごと探検隊」〜川で学び隊〜を実施しました。

 

○川で学び隊とは、子供たちに川で安全に楽しく遊ぶことができるよう、川の特性や危険を察知する能力・感覚を身につけてもらい、万一水難事故に巻き込まれた場合でも危険を回避する能力を身につけてもらうことを目的に実施しています。また、川の魅力を発見することで、良い河川環境への提案をしてもらうことも目的としています。

 

○今回の川で学び隊は、福山平成大学小谷教授を講師に招き、川の危ないところはどのような場所か、万一水難事故に遭遇した場合の対処法についてスライドで学ぶとともに、重信川上流(東温市山之内)でライフジャケットをつけて川流れの体験、スローバック(水に浮くロープ)を活用して救助、また、ライフジャケットを外して500mlのペットボトル1つで浮く方法を何度も実践しました。

 

○その後、講師が重信川の自然をはぐくむ会会員(愛媛県キャンプ協会理事)の眞木講師に代わり、箱めがね作成、それを活用して「石でビンゴ」の実施、竹の水鉄砲つくりなどを実施し、参加した児童たちは美しい重信川上流の自然の中で楽しい1日となりました。

 

○今後も河川水難事故防止に向けて、河川で安全で楽しく遊んでもらえる活動を続けていきたいと思います。

 

 

 

 

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