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四国河川ニュース

7/7(土)〜7/13()558

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                                                                                                                                                              2012.7.17発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.220

    ○香川県森兼川(東かがわ市与田山)の砂防事業『森兼川 通常砂防工事』  香川県長尾土木事務所長 樋口 晋

    ○市民の安全安心を守る防災対策について  香川県東かがわ市長 藤井 秀城

 

○今週のニュース

    ○九州地方における豪雨対応支援のために緊急災害対策派遣隊(TEC−FORCE)を派遣  (四国地方整備局)

    ○「水防団幹部と四国地方整備局との意見交換会」を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

    ○「肱川・矢落川水防連絡会」を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

    ○那賀川水防連絡会の開催について (那賀川水系 那賀川河川事務所)

    ○「銅山川放流警報説明会」の開催について  (吉野川水系銅山川 吉野川ダム統合管理事務所)

    ○「土器川一斉清掃」を実施  (土器川水系 香川県)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.220

 

1.香川県 森兼川(東かがわ市与田山)の砂防事業『森兼川 通常砂防工事』 香川県長尾土木事務所長 樋口 晋

 

■事業箇所 東かがわ市与田山

  事業期間 平成21年度〜平成23年度

  全体事業費 101百万円

  事業計画 砂防堰堤1基

           堤  高 11.0m

           堤  長 64.1m

           堤体積 2,790m3

  貯砂量 1,532m3

  流域面積 0.03km2

 

○本渓流は、二級河川湊川に流れ込む、流域面積0.03km2、平均渓床勾配1/13の土石流危険渓流であり、下流には災害時の避難所となる福栄コミュニティーセンターをはじめ、人家6戸、消防屯所、国道等が存在しています。当流域では、平成16年10月に発生した台風23号の影響で山腹崩壊、渓岸浸食が発生したほか、今なお、流域内に不安定土砂が堆積しており、今後の降雨により更なる土石流災害の恐れがあります。

 

○このような状況に鑑み、土砂災害の発生を未然に防止し、住民の方々の生命、財産を守るための砂防堰堤建設を計画しました。

 

○当事業は、平成21年度に事業着手し、地元住民の皆様のご協力のもと、平成23年度に完成しました。

 

 

2.市民の安全安心を守る防災対策について  香川県東かがわ市長 藤井 秀城

 

○香川県の東部に位置する本市は、平成15年に旧引田町、白鳥町、大内町の3町が合併し「東かがわ市」として新たにスタートしました。

 

○地場産業では、全国シェア90%以上を誇る手袋産業が有名で、プロ野球選手やメジャーリーガー、プロゴルファーなどの手袋の多くは市内の企業を中心に製造されています。また、全国で初めて成功したハマチ養殖の発祥地としても知られています。かつて讃岐三白(塩、砂糖、綿)と言われた中の一つの、サトウキビから作る「和三盆糖」の製造など、技と心を今なお受け継ぐ、伝統と文化、自然環境豊かな市です。

 

○観光スポットとしては、かつて城下町、商港として栄えた引田地区に昔の問屋、商家の面影を今に伝える古い町並みが残っており、「讃州井筒屋敷」では、地場産業の手袋制作体験や和三盆糖づくり体験、ハマチ養殖の発祥地「安戸池」では、ハマチのえさやり&タイ釣り体験など、年間を通じて観光イベントを展開しています。

 

○これまで、過去の集中豪雨や台風災害などを教訓に、自然災害から市民の生命・財産を守るため、防災対策を積極的に取り組んで参りましたが、3.11「東日本大震災」以降、近い将来に高い確率で発生が予測されている東南海・南海地震などの巨大地震や津波に対する対策が不可欠となり、本市の防災対策を根本から見直しながら、ハード・ソフトの両面から防災対策に取り組んでいるところです。

 

○ソフト面では、ほぼ市内全域で結成されている自主防災組織の強化育成、既存防災マップの見直し、防災情報の修正・追加、及び地震津波ハザードマップの作成などを予定しています。また、防災情報伝達機能の強化として、従来からの防災行政無線、エリアメールなどに加え、J−ALERTと告知放送端末を接続し、緊急地震速報など市民へ瞬時に情報提供が出来るよう整備したところです。

 

○ハード面では、国や県により実施いただいております、道路、河川、海岸などの防災対策事業に併せて、排水ポンプ場の整備等による浸水対策、学校再編による施設整備や校舎の耐震改修、給水設備の耐震補強など公共施設の防災対策を進めております。さらに、防災拠点となる新庁舎建設についても進めたいと考えております。

 

○今後も、災害に強い「安心して暮らせるまちづくり」を目指し、防災課題を十分検討しながら、具体的でより効果のある防災対策事業を推進してまいります。

 

 

 

今週のニュース

 

1.九州地方における豪雨対応支援のために緊急災害対策派遣隊(TEC−FORCE)を派遣

 

○四国地方整備局では、平成24年7月14日(土)に支援対策本部を設置し「平成24年7月九州北部豪雨」の被災箇所の迅速な災害復旧を支援するため、緊急災害対策派遣隊(TEC−FORCE)を九州地方整備局に派遣しました。

 

○今回の派遣隊は、TEC−FORCE総合司令部班、砂防班、河川班、機械班、ロジ班、災害記録班(広報班)の6班(15名)と、現地の排水活動支援のために、排水ポンプ車2台及び照明車2台(操作員等11名:協力建設業者)、更に防災ヘリコプター「愛らんど号」も派遣しています。

 

○7月17日現在、砂防班は熊本県阿蘇市及び南阿蘇村の土砂被災調査、河川班は福岡県内の矢部川浸水地区被災調査、機械班は熊本県阿蘇市一の宮町内で排水作業、照明車は大分県日田市内の護岸復旧工事の現場に従事しています。

 

 

2.「水防団幹部と四国地方整備局との意見交換会」を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○大洲河川国道事務所において、平成24年5月18日(金)に「水防団幹部と四国地方整備局との意見交換会」を開催しました。

 

○この意見交換会は今年度で3回目になり、水防活動が円滑かつ迅速に実施されるため、水防団幹部と大洲河川国道事務所において課題の共通認識をもつ場を設け、地域の実情に即した解決策の検討を行うことを目的としております。

 

○当日は、大洲市消防団本部、大洲地区広域消防事務組合、大洲市、愛媛県など多数の機関が参加され、事務所から水防法の一部改正や津波防災地域づくりに関する法律の情報提供を行い、各分団からは各種要望や相談等、水防に関して熱心な意見交換が行われました。

 

○頂いたご意見を参考に、河川管理者として改善すべき事項は速やかに対処し、円滑な水防活動が行えるように支援していきたいと思います。

 

 

3.「肱川・矢落川水防連絡会」を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○大洲河川国道事務所では、水防月間中の活動の一環として「肱川・矢落川水防連絡会」を平成24年5月21日(月)に肱川河川防災ステーションで開催しました。

 

○県、市、警察署、消防署他、関係機関総勢28名の担当者が参加しました。

 

○この連絡会は、肱川・矢落川における水害を防止し、又は軽減するために水防に関する連絡及び調整の円滑化を図りもって公共の安全に寄与することを目的としております。

 

○連絡会では、水防警報や洪水予報の内容や連絡系統の確認に始まり、水防資材等の確認を行いました。また、水防法の改正他の周知も実施しました。その後現地にて重要水防箇所の確認を行い、情報共有を図りました。

 

○目的にあるよう、地域の安全のため万全な体制で水防活動を支援していきたいと思います。

 

 

4.那賀川水防連絡会の開催について (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○「平成24年度那賀川水防連絡会」を平成24年5月24日、阿南市役所で開催しました。

 

○那賀川水防連絡会は、那賀川における水害を防止し、又は軽減するために水防に関する連絡・情報等の周知徹底緊密化を図り、持って公共の安全に寄与する事を目的に昭和57年に設立されています。

 

○会議は、阿南市長、阿南市防災部長、徳島県南部総合県民局県土整備部長、徳島県企業局総合管理事務所長、国土交通省那賀川河川事務所長の参加のもと、

 1)平成24年度那賀川・桑野川での工事予定、

 2)水防情報の提供方法について、

 3)水防法の一部改正について、

 4)水難事故防止の取り組み等の説明を実施しました。

 

○その後、重要水防箇所等の現地視察を実施し関係者間の情報共有を深めました。

 

○本会議を通じて今後の出水の備え情報連絡をスムーズに行い、迅速な防災体制を

整えることを確認し合いました。

 

 

5.「銅山川放流警報説明会」の開催について  (吉野川水系銅山川 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○出水期を向かえるにあたり、平成24年5月31日(木)に富郷ダム管理所において「柳瀬ダム、新宮ダム、富郷ダム放流警報説明会」を吉野川ダム統合管理事務所及び水資源機構池田総合管理所が開催しました。

 

○放流警報説明会については毎年開催しておりますが、出水期を向かえるにあたって河川利用者の安全を確保するうえで重要な説明会と認識してます。

 

○説明会には沿川の小学校、中学校、警察、消防、電力会社、自治体の方約20名に参加いただきました。

 

○銅山川及び各ダムの概要を説明した後、ダムから放流に関する通知及び警報等について各ダムの管理所長より詳細説明いたしました。

 

○なお、吉野川本川関係は5月25日(金)に池田ダム、6月6日(水)に早明浦ダムについて同様の説明会を水資源機構で実施しました。

 

 

6.「土器川一斉清掃」を実施  (土器川水系 香川県)

 

○平成24年7月1日(日)に土器川沿川の住民のご協力を得て、土器川の一斉清掃を行いました。

 

○土器川一斉清掃は、河川愛護月間の行事として、沿川の丸亀市、まんのう町との共催で開催しており、土器川で河川利用の多い箇所8会場(丸亀市5会場:土器公園、川西運動公園、土器川生物公園、飯山運動公園、綾歌運動公園、まんのう町3会場:祓川運動公園、長尾ふれあいパーク、長炭橋運動公園)を中心にゴミ拾いなどで清掃を行いました。

 

○一斉清掃は、土器川における恒例行事となっており、本年で25回目となりました。

 

○当日は、あいにくの雨模様の中での清掃開始となりましたが、そんな中でも朝早くから会場周辺の自治会の方や河川利用者など、約2,800名の方が参加され、約2.2トンのゴミが分別収集されました。ゴミの量を過去と比較すると、近年はほぼ横ばい傾向となっておりますが、数年前と比較するとおよそ半分程度までに減少しており、日頃から各公園等を利用される地域の皆さんの地道な取り組みが結果に表れているものと思っております。

 

○各箇所での清掃が終了する頃には雨はほぼ止みましたが、ゴミを拾ってきれいになった土器川生物公園では、清掃活動後に、丸亀市主催の”川の日に「土器川生物公園」で自然と遊ぼう!”が開催され、大勢の子供達が七夕飾りの製作やネイチャーゲーム、魚のつかみ取りなどが行われ、楽しい「川の日」となりました。

 

○土器川では、「リフレッシュ香の川パートナーシップ」など、ボランティアによる協力のもと清掃活動も継続的に実施されていますが、ゴミ等はまだまだ多く見られます。今回の一斉清掃などの行事も通じて、地域の皆さん一人一人が「ゴミを捨てない」「捨てささない」ことがより実践され、「ゴミのないきれいな土器川」になればと思います。

 

 

 

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