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四国河川ニュース

5/5(土)〜5/11()549

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○四国・水こぼれ話談話室Vol.216

    ○香川県苫張海岸(さぬき市)の高潮対策事業  香川県土木部河川砂防課長  阿部 孝雄

    ○災害に強いまちをつくる  香川県さぬき市長 大山 茂樹

 

○今週のニュース

    ○「鹿野川ダム放流警報周知会」を開催  (山鳥坂ダム工事事務所)

    ○「災害パネル展」始まる!  (吉野川水系、那賀川水系、徳島県)

    ○「野村ダム放流警報周知会」を開催  (野村ダム管理所)

    ○「石手川ダム放流警報周知会」を開催  (松山河川国道事務所)

    ○「中筋川ダム写生会」を開催  (中筋川総合開発工事事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.216

 

1.香川県苫張海岸(さぬき市)の高潮対策事業  香川県土木部河川砂防課長  阿部 孝雄

 

○ 苫張海岸は、香川県東部にあるさぬき市の北部に位置し、北側には小豆島、東西を大串岬と馬ガ鼻によって囲まれており、近くには大串自然公園がある自然・景観性豊かな海岸であり、海岸保全区域の延長は376mです。

 

○ また、当海岸に隣接して苫張漁港があり、漁業や海苔養殖が盛んな地域です。

 

○ 海岸の背後には、狭小な地域に多数の人家があり、公民館や地元就労の中心施設である海苔加工工場が密集して存在しています。昭和30年代から昭和50年代にかけて、砂浜が後退したことにより、コンクリート護岸が整備されているものの、近年の冬季風浪や異常気象時の高波浪により、度重なる越波被害を受けていました。特に、平成16年に来襲した台風16号によって、県下の多くの地域で既往最高潮位を更新し、当海岸をはじめ県下のほぼ全域で高潮や越波による甚大な被害が発生しました。

 

○ これらをうけて、背後の越波被害防止を図るため、平成16年度から事業に着手しました。事業計画にあたっては、既設護岸の嵩上げでは護岸天端と背後地の高低差が約3mとなり、景観性や利便性が悪化することから、離岸堤を選定しています。

 

○ また、当海岸の隣には苫張漁港があり、沖合を船舶が航行しているため、航走波を離岸堤が反射し航行に支障が生じないよう、スリットケーソン式の離岸堤としています。

 

○ 本事業は平成24年夏頃の完成を予定しており、完成により越波被害の軽減など地域住民の安全安心に寄与するものと期待されています。

 

 

2.災害に強いまちをつくる  香川県さぬき市長 大山 茂樹

 

○ さぬき市は、平成14年4月1日の合併から10周年を迎えました。この節目となる機会をとらえて、将来に向かって、「夢」と「希望」あふれる更なる飛躍につながる合併10周年記念事業を実施します。

 

○ 記念事業では、さぬき市の良さと魅力を幅広く発信することで、市民の皆さんにもっと市への愛着感を持ってもらうこと、また、市外の皆さんには、本市をよりよく知っていただき、定住や交流の地として好感や関心をもってもらうことなどを目指しています。

 

○ また、本市では、「さぬき市総合計画後期基本計画」を策定し、平成24年度からこれに沿ったまちづくりをスタートさせています。その施策の一つである、「暮らしを支える安心・快適なまちづくり」施策の中で、市民の生命と財産を守れる安全・安心なまちをつくるという目標を掲げ、災害に強いまちをつくるという基本戦略の下、現状と課題を踏まえ、次の事項に取り組みます。

1 防災計画等の整備と避難体制の確立

2 自主防災組織の育成

3 消防団の育成

4 常備消防との連携強化

5 消防施設の計画的更新

6 危機管理情報伝達システムの整備

 

○ 併せて、平成24年度の河川改修事業において、市管理河川である「弁天川」及び「幸田川」の底打コンクリート工並びに一部護岸の修復や法面整形等の工事を実施します。これらの工事により、流下能力低下の解消など、治水機能が向上され、台風や大雨時の越水や浸水被害などが減少することで、住民の安全が確保されることが期待されます。

 

○ 現在、市では、避難訓練、非常用備蓄物資の確保、資機材の充実、自主防災組織充実への支援、防災無線の整備、災害情報の携帯電話等のメール配信などを行っていますが、今後、更に地域防災力の向上を図るため、自助、共助、公助それぞれの観点からの手法を取り入れ、自主防災組織による活動の促進をはじめ、災害発生時の初動マニュアルなども組み込んで地域防災計画を見直すとともに、防災対策全般の強化を図り、住民の生命と安全を守りたいと考えています。

 

 

 

今週のニュース

 

1.「鹿野川ダム放流警報周知会」を開催  (山鳥坂ダム工事事務所)

 

○ 鹿野川ダムでは、毎年出水期を前に関係機関にダム放流時の対応や放流警報について広く理解してもらうことを目的に、放流警報周知会を実施しています。

 

○ 今年度は4月25日(水)に開催し、関係機関から約30名の方に出席いただき、放流についての理解を深めていただきました。

 

○ 鹿野川ダムでは、周知会等を通じて放流警報に関する情報を発信し、水難事故や災害を未然に防止し適切なダム管理に努めてまいります。

 

 

2.「災害パネル展」始まる!  (吉野川水系、那賀川水系、徳島県)

 

○ これまでに発生した災害の教訓を今後の防災活動に役立てるため、地域の方と防災に関する情報を共有することを目的に、水防月間(5月1日〜31日)、土砂災害防止月間(6月1日〜30日)における防災活動の一環として、徳島河川国道事務所、那賀川河川事務所、四国山地砂防事務所、吉野川ダム統合管理事務所、徳島県の共同で、徳島県内で近年発生した水害・土砂災害などのパネルを展示した「災害パネル展」を開催しています。

 

○ 5月2日(水)から徳島県立防災センター(5月2日〜5月6日)で始まり、その後、アクアシティー鴨島(5月8日〜5月13日)、脇町ショッピングセンター協同組合(パルシー)(5月15日〜5月22日)、ヨンデンプラザ池田(5月28日〜6月1日)、道の駅貞光ゆうゆう館(6月25日〜6月29日)、吉野川流域の5カ所で開催を予定しています。

 

○ パネルには、吉野川・那賀川の過去の被害状況、災害の予兆・メカニズム、東日本大震災の状況などの他、小中学生の絵画、作文などの作品も展示されています。

 

○ このパネル展を通じて、防災意識を高めてもらい、日常の備え等に役立てて欲しいと思います。

 

 

3.「野村ダム放流警報周知会」を開催  (野村ダム管理所)

 

○ 愛媛県西予市にある野村ダムでは、出水期を迎えるにあたり、ダムからの放流について理解していただくために、関連する地方自治体、地元の警察、消防、報道機関などの各関係者を対象に放流警報周知会を行っています。

 

○ 平成24年度は、5月7日(月)に行い、12名の方に出席いただき、野村ダムの概要や昨年の降雨と放流実績の説明、放流の際の通知方法等について、約1時間の説明を行いました。

 

○ 野村ダムでは、平成23年度は12回の放流を実施し、その内2回洪水調節を行いました。例年、洪水期を迎えるまでに放流を行っており、関係機関の皆様に、早めに放流警報に関する周知会を実施しています。しかしながら、平成24年度は4月11日に放流を実施したため、実放流よりあとの開催となってしまいました。再確認の意味も含めた周知会の開催となりました。

 

○ 放流警報は、夜間・早朝になることも予想されますが、今後もご理解・ご協力をいただきながら、適切なダム管理に務めていきたいと思います。

 

 

4.「石手川ダム放流警報周知会」を開催  (松山河川国道事務所)

 

○ 石手川ダムでは、出水期を迎えるにあたり、ダムからの放流についてご理解とご協力をいただくために、5月9日(水)に関係機関及びダム下流沿川の小中学校、公民館、堰管理者等の関係者を対象に、石手川ダム放流警報周知会を開催しました。

 

○ 当日は、23名の方に出席いただき、石手川ダムからの放流の際の通知方法等について説明を行いました。参加者の方からは警報の鳴り方や鳴るタイミングなどついて質問がありました。

 

○ 石手川ダムでは、昨年度は8回の放流を実施しております。

 

○ 放流の際に実施する警報は、夜間・早朝になることも予想されることから、今後もご理解・ご協力をいただきながら、適切なダム管理に務めていきたいと思います。

 

 

5.「中筋川ダム写生会」を開催  (中筋川総合開発工事事務所)

 

○ 5月10日(木)に中筋川ダムの上流にある三原小学校から、4年生(15名)が社会科見学で中筋川ダムに来てくれました。

 

○ 児童たちは、スライドや職員手作りの模型などでダムの仕組みや役割等の説明を受けた後、ダム監査廊内を見学しました。エレベータもありますが、みんな元気いっぱいで高低差約50メートルの階段を元気に歩きました。

 

○ 児童たちの中には、ダム湖畔で毎年開催される「蛍湖まつり」へ参加した経験者が多く、普段からダムに親しみを持ってくれている様子でした。見学途中から、「あとでダムカードください!」という声もたくさん聞かれました。

 

○ 午後からは引き続き、毎年恒例の写生会を開催しました。ダム直下から見上げる迫力のあるアングルとダム天端と、同じ高さの展望所からのアングルの2箇所に分かれて描いてもらいました。

 

○ 当日は晴天に恵まれ、まぶしい日射しと30度近い暑さの中、児童たちは汗ばみながらも熱心に取り組み、2時間程度の短い時間ではありましたが、絵が得意な児童は下書きを完成させ、絵の具での色つけまで終わっていました。

 

○ これらの絵画を対象として森と湖に親しむ旬間(7月21日〜31日)に中筋川ダム管理庁舎展示室にて「中筋川ダム絵画展」を開催します。優秀作品については、秋季に実施予定の『第17回蛍湖まつり』にて表彰する予定です。

 

 

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