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四国河川ニュース
《12/17(土）～12/23(金)》530号
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【2011.12.26発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.２０７
○香川県 大川ダム堰堤改良事業『堰堤改良事業 大川ダム管理設備工事』 香川県長尾土木事務所長 葛西 剛
○市民の意識向上による防災対策 香川県さぬき市長 大山 茂樹
○今週のニュース○
○「重信川源流調査」を実施 （重信川水系 松山河川国道事務所）
○平成２３年度 横瀬川ダム右岸付替市道工事 植田興業（株） （渡川水系 中筋川総合開発工事事務所）
○平成２３年度 深瀬築堤護岸その１工事 （株）湯浅土建 （那賀川水系 那賀川河川事務所）
○平成２３年度 山口谷川低水護岸工事 （株）井上組 （吉野川水系 徳島河川国道事務所）
四国・水こぼれ話談話室Vol.２０７
１．香川県 大川ダム堰堤改良事業『堰堤改良事業 大川ダム管理設備工事』 香川県長尾土木事務所長 葛西 剛
○大川ダムの概要
①目 的 治水ダム
②経 過 昭和35年着工、昭和39年3月竣工
③位 置 さぬき市大川町田面
④河川名 二級河川 津田川水系 津田川
⑤諸 元 重力式コンクリートダム
堤高：36.0ｍ 堤体積：36,360m3
総貯水容量：760千ｍ3
集水面積：4.0km2
○事業の必要性・効果
洪水時における放流操作に必要な、ダム管理用制御処理設備・テレメータ放流警報設備等については、毎年定期点検・部分更新等を実施し適正な管理に努めておりますが、近年、設備の老朽化により障害の発生件数が増加傾向にあります。また、部品の大半が製造中止（保守終息品）となっており、新たな部品の調達も困難になってきている状況です。
そのため、堰堤改良事業によりダム管理設備の改良・更新を行い、放流操作・情報伝達の確実性・信頼性を向上させ、ダム管理の適正化及び効率化を図ります。
○事業の内容
全体事業費 580百万円
事業期間 平成23年度～平成25年度
工事概要 ダム管理用制御処理設備改良
テレメータ・放流警報設備改良
放流設備改良
２．市民の意識向上による防災対策 香川県さぬき市長 大山 茂樹
○ さぬき市は、香川県の東部に位置し、平成１４年４月１日に、旧大川郡８町のうち５町が合併して誕生しました。本市は、南北に長い地形のため、沿岸部は高潮災害、山間部では大雨による土砂災害など、様々な災害に対応する必要があります。
○ 平成１６年の台風２３号の来襲時には、中山間部において豪雨による土石流が発生し、５名の尊い命が奪われ、家屋の崩壊は２７棟、床上床下浸水３，０４７棟など、市内全域で甚大な被害が発生しました。
○ 洪水や土砂災害から人的被害を防止するためには、市民への迅速かつ適切な情報提供と、市民一人ひとりが、災害に対する意識と知識を持つことが必要だと考えています。さぬき市では、平成２２年度に、「さぬき市洪水ハザードマップ」を作成し、全戸配布しています。この洪水ハザードマップは、香川県の指定河川になっている津田川と鴨部川流域において、県が示した浸水想定区域に加えて、既往災害も参考にした浸水の可能性のある区域を図示したものです。
○ また、市民の防災意識の向上を図ることを目的として、市広報紙に今年８月号から、「ぼうさいさぬき ひとくちメモ」として毎月１ページの連載を行っています。
○ 情報伝達手段としては、これまで音声告知放送、ケーブルテレビ文字放送を通して、災害情報や避難情報等を市民に周知していましたが、今年度からは携帯メールによる情報の配信も行っています。必要な情報をより迅速に、幅広く提供することで、被害の最小化に役立てたいと考えています。
○ また、ハード面においても、国、県のご尽力により、社会資本整備総合交付金を活用した砂防事業に取り組んでいただいており、中山間地域や下流平野部への災害を防止するための砂防堰堤の整備を進めているところです。
○ 近年、気候変動による短時間集中豪雨が増加しており、また、今年被害をもたらした台風１２号や１５号のように台風の大型化、低速度化による長時間にわたる大雨災害も今後増加してくるように思われます。このような状況に備え、ソフト、ハード両面から防災対策を講じていくことで、住民の生命と安全を守っていけるよう、努力したいと考えています。
○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局ＨＰにおいても掲載していますので、ご覧下さい。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
今週のニュース
３．「重信川源流調査」を実施 （重信川水系 松山河川国道事務所）
○ １２月５日（月）に、重信川の自然をはぐくむ会のメンバー等３０名による重信川源流プロジェクトチームを結成し、重信川源流点の調査を実施しました。
○ 重信川の源流点の調査は過去に何回か試みようとしていましたが、降雨による増水や途中の林道の崩壊による通行止め等で実施が見送られていました。
○ 今回は天候にも恵まれ、大学の先生、ＮＰＯ、流域関係者（西条市、松山市、伊予市、東温市、松前町、砥部町）、愛媛県、国土交通省等のメンバー３０名が東三方ヶ森登山口（標高約５５０ｍ）で車を降りて、徒歩で道無き渓流沿いの山道を登り始めました。
○ 途中杉の大木が倒れている箇所をくぐったり、乗り越えたり、滝がある箇所を迂回したりと苦労しながら、出発から約２時間４０分後に最も標高が高く河川延長が長い、重信川の水が流れはじめる地点を確認し、関係者の合意により重信川源流点（標高約１０００ｍ）に決定しました。
○ 源流点には現在プラスチック杭を設置し、周りを絆石（メンバーが持参した流域各市町の石にメッセージを記入したもの）で固めています。今後は重信川の自然をはぐくむ会で協議しながら、他の直轄水系で設置している源流碑（オブジェクト）等の設置に向けた活動に取り組み、流域の更なる連携が図られる一助になればと思っています。
※「重信川の自然をはぐくむ会」：環境悪化が進む重信川の保全・再生を目指し、地域の大学、学生、ＮＰＯ、行政の協力・連携を図るため平成１５年１月に設立された団体。
４．平成２３年度 横瀬川ダム右岸付替市道工事 植田興業（株） （渡川水系 中筋川総合開発工事事務所）
○工事名：平成２３年度 横瀬川ダム右岸付替市道工事
○工期：平成２３年６月１４日～平成２４年２月１０日
○請負業者：植田興業（株）
○場所：高知県四万十市横瀬久才川地先
○工事概要
本工事は横瀬川ダム下流右岸の市道の付替工事のうち、現在まで整備した箇所の終点側に車両回転場を造成するため、スーパーテールアルメ工法等を用いた道路改良工事を行うものです。
○現場の取組
本工事の施工場所は急峻かつ谷部での工事であり、作業スペースの狭い中で壁高１５ｍを超えるスーパーテールアルメ工法を施工するため、高所かつ狭隘部での作業であるとともに、降雨による急な出水崩落など安全面に細心の注意を払って作業しており、現在、無事故・無災害で作業を進めています。
今後も、無事故・無災害で工事完成となるよう万全の体制で工事を行っていきます。
５．平成２３年度 深瀬築堤護岸その１工事 （株）湯浅土建 （那賀川水系 那賀川河川事務所）
○工 事 名：平成２３年度 深瀬築堤護岸その1工事
○工 期：平成２３年１０月２１日～平成２４年３月１６日
○請負業者：株式会社 湯浅土建
○工事場所：徳島県阿南市深瀬町岡崎地先
○工事概要：工事延長 L=90.0m 築堤工 V=12,000m3 護岸工 A=1,533m2 導水路 1式
○現場紹介
那賀川河川事務所では、那賀川無堤部の深瀬地区において、洪水における浸水被害の解消を目的に堤防整備を行っています。
本工事では、築堤盛土、護岸工と新設された樋門の堤外導水路、排水ポンプ車のポンプピット工を施工します。
当初は盛土材料9,400m3を全て購入予定でしたが、建設発生土の工事間調整を行い、県工事からの発生土3,200m2を受入れています。
○現場の取り組み
工事現場に隣接して民家があるため着手前に工事説明会を行い、地域住民のご理解とご協力を得て着手し、騒音・振動・防塵対策に心がけて施工しています。
また、資材運搬の一般道路は車１台分の幅の場所や見通しの効かない箇所があることから、特に交通事故に注意して取り組んでいます。
今後も、自然環境に配慮しながら安全対策を十分に行い、無事故・無災害で工事を完成したいと考えています。
６．平成２３年度 山口谷川低水護岸工事 （株）井上組 （吉野川水系 徳島河川国道事務所）
○工 事 名 ：平成２３年度 山口谷川低水護岸工事
○工 期 ：平成２３年８月２３日～平成２４年３月２３日
○請 負 者 ：（株）井上組
○工事場所 ： 徳島県三好郡東みよし町中庄地先
○工事概要 ：河川土工１式 法覆護岸工１式 排水構造物工１式 根固工１式 附帯道路工 １式
○現在の施工状況 ：法覆護岸工・根固工を施工中
○現場の取り組み
当現場内には町道があり、現道確保のために町道を切り回しながら、一般交通に影響を及ぼさないよう、道路管理者と協議を進めながら施工しています。
また、河川を旧河道から新河道へ切り替えるため、仮設工を工事の進捗に合わせ変化させながら施工し、河川への濁水の流出が無いよう、軽減対策を幾重にも実施しています。
当現場の外に山口谷川関連で１件の工事を施工中であり、今後も工事発注が予定されているため、山口谷地区全体の工事調整・安全対策を目的とし「山口谷川工事連絡協議会」を設置して施工を行っています。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 藤田 博史
〒760-8554 高松市サンポート３番３３号
TEL 087-851-8061（代）マイクロ88-3753（藤田） mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-811-8417（河川計画課）
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