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四国河川ニュース

《12/10(土）〜12/16(金)》529号

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【2011.12.19発行】

○四国・水こぼれ話談話室Vol.２０６

　　○高知県　高知地区地震・高潮対策河川事業（国分川）　高知県高知土木事務所長　 吉村　浩司

　　○南海地震に備えた堤防の強化に期待　高知県高知市長　岡�ｱ　誠也

○今週のニュース○

　　○平成２３年度　公益活動推進会議（香川河川施設管理部会）との合同巡視の報告会を実施　（土器川水系　香川県）

　　○石手川ダムで発生する流木の無償提供を実施　（重信川水系　松山河川国道事務所）

　　○「四国地方ダム等フォローアップ委員会」の現地検討会を開催　（肱川水系　野村ダム管理所・山鳥坂ダム工事事務所）

　　○「平成２３年度　上老松堤防第１工事」　中央建設（株）　（肱川水系　大洲河川国道事務所）

四国・水こぼれ話談話室Vol.２０６

１．高知県　高知地区地震・高潮対策河川事業（国分川）　高知県高知土木事務所長　 吉村　浩司

○　高知市内を流れる河川堤防の耐震対策として、破堤や液状化による堤防の沈下を防ぐため、平成２０年度より国分川で、南海地震を想定した耐震化工事を行っています。

○　対策は、高知市中心部の保全を優先として、過去の南海地震により破堤した脆弱な区間である国分川右岸の下流域から順次行っております。

○　対策の工法については、構造系の対策工法（固結工法、鋼材を用いた工法）や地盤系の対策工法（締固め工法、ドレーン工法）等から検討した結果、矢板の剛性で液状化層の側方変位を抑制し、沈下の低減を図る二重締め切工法が、施工性や経済性で優れることから選定しました。

○　現在、浦戸湾内に流入している他の河川についても、耐震調査をおこなっており、高知市中心部の保全を進めていく予定です。

２．南海地震に備えた堤防の強化に期待　高知県高知市長　岡�ｱ　誠也

○　高知市は、四国南部のほぼ中央に位置し、市域面積は309.22平方�q、人口約34万３千人の市です。市の北方には急峻な四国山地があり、市域北部の北山に源を発する鏡川の下流域を中心に都市が形成されています。南は浦戸湾を経て土佐湾に面し、東西に広がる海岸線から雄大な太平洋を一望できる地理的条件にあります。

○　また、市街地に面して広がる浦戸湾は、風光明媚な景観を有するとともに、200種近い魚類が確認できる自然の多様性が豊かな汽水域でもあります。これには、鏡川など多くの河川がもたらす、懐の深い中山間地域からの豊かな栄養分が大きく関係しています。

○　その一方で、年間を通じて降水量が多く、特に夏から秋にかけては台風の進路にあたることから、年によっては3,000�oを越す降水量があります。中央の平野部では、河川によって形成された沖積平野の河口付近に、約７平方�qにわたって海抜ゼロメートル地帯が広がっており、過去に幾多の水害を経験してきたことから、水害に強いまちづくりを行ってまいりました。

○　近年では、近い将来発生する南海地震への対策を進めておりましたが、３月11日の東日本大震災の発生により、これまでの対策の早急な見直しをしなければならない状況となっております。そうした状況の中、県が現在進めております国分川右岸の河川堤防の耐震対策や、浦戸湾に流入している他の河川の耐震調査などは、高知市中心部の保全につながる大変重要な事業である　と認識しており、心から感謝申し上げる次第です。

○　地震による液状化や地盤の沈降、津波に対する不安がある中での堤防の強化は、地域住民にとりましても、大変心強いものになるものと期待しております。

○　高知市といたしましても、市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりに向け、スピード感を持ってハード・ソフト両面での対策を行ってまいりたいと考えています。

○　なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局ＨＰにおいても掲載していますので、ご覧下さい。

　　　http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

今週のニュース

３．平成２３年度　公益活動推進会議（香川河川施設管理部会）との合同巡視の報告会を実施　（土器川水系　香川県）

○　６月１５日（水）及び１１月７日(月)に、土器川において「公益活動推進会議」（香川河川施設管理部会）と、香川河川国道事務所の河川担当職員等による、平成２３年度の土器川合同河川巡視を実施しておりましたが、この度巡視結果の報告会を１２月１２日（月）に行いました。

○　「公益活動推進会議」は、国土交通行政の各分野で培った豊富な実務経験を生かし、社会貢献出来るような活動（ボランティア活動）を行うために、平成１８年に設立されました。設立以降、平成１８年に１回の土器川合同河川巡視を行い、平成１９年からは毎年２回行っています。

○　今回の土器川合同河川巡視の報告会には、「公益活動推進会議」（香川河川施設管理部会）会員１２名、事務所河川担当職員等１３名の計２５名が参加し、土器川上流部（祓川橋〜直轄管理区間）を３班に分かれて行った、合同巡視の結果について各班毎に報告を行いました。

○　今回、参加頂いた「公益活動推進会議」（香川河川施設管理部会）会員の皆さんは、以下の方々です。（部会長、副部会長を除き、五十音順）

　　第１班（３名）　三谷　 健 　氏（部会長）

　　　　　　　　　　　川田　 通　 氏

　　　　　　　　　　　中條　徳翁　氏

　　第２班（５名）　村上　光男　氏（副部会長）

　　　　　　　　　　　伊藤　数馬　氏

　　　　　　　　　　　藤岡　康男　氏

　　　　　　　　　　　三好　規雄　氏

　　　　　　　　　　　山地　忠孝　氏

　　第３班（４名）　藤本　久雄　氏（副部会長）

　　　　　　　　　　　竹島　和司　氏

　　　　　　　　　　　山下　久男　氏

　　　　　　　　　　　吉成　隆二　氏　

○　今回の報告会で報告された内容は、年度目標であった樹木枯死の手法と経過報告、また河川管理施設の不備、許可工作物の管理状況の不備、流域土砂管理などの問題を指摘して頂きました。

○　前述の問題点・改善意見について、許可工作物については、その管理者に改善に向けての指導を行い、直轄管理施設については、予算の許す範囲で改善していきたいと考えています。

○　「公益活動推進会議」の皆さんにはお忙しい中、合同巡視及び報告会と延べ３日間に渡りご指導頂きました。この場をお借りして、お礼申し上げます。また、来年度以降も、ご指導よろしくお願い致します。

４．石手川ダムで発生する流木の無償提供を実施　（重信川水系　松山河川国道事務所）

○　石手川ダムに流れ込んできた流木を処分するにあたり、処分費や運搬費のコスト縮減および資源の有効活用の観点より、１１月１７日（木）〜２５日（金）に流木の無償提供を実施いたしました。

○　石手川ダムでは平成１７年度より流木の無償提供を実施しております。平成１７〜１９年度は毎年無償提供できましたが、平成２０〜２２年度は流木の流入が少なく提供できませんでした。しかし、今年度は台風１２号などの出水により大量の流木が流入したため、４年ぶりに無償提供を実施することになりました。

○　今回は配布に適さない木くずや小枝を除いた約５００ｍ３を用意しておりましたが、ほぼ全て持ち帰って頂くことができました。わずかに残った流木は今後行う炭作りのイベントで利用することとしており、結果的には全て無くなり処分費約２６０万円のコストを縮減することができました。

○　寒さが厳しくなり始めた時季に開催したこともあり、持ち帰った流木を薪に利用される方など、多くの皆様からご好評を頂きました。

○　流木の流入量に左右されるため不定期での実施にはなりますが、今後も流木の無償提供を行い、コスト縮減および資源の有効活用を行っていきたいと思います。

５．「四国地方ダム等フォローアップ委員会」の現地検討会を開催　（肱川水系　野村ダム管理所・山鳥坂ダム工事事務所）

○　１１月２８日（月）〜２９日（火）に、肱川の直轄管理ダムである野村ダムと鹿野川ダムで、「四国地方ダム等フォローアップ委員会」の現地検討会を開催しました。

○　四国地方ダム等フォローアップ委員会は、国土交通省及び水資源機構所管のダム等について、管理状況の把握や環境への影響等についてフォローアップ調査し、評価を行いダム等の管理の効率性及び、その実施過程の透明性を図ることを目的として設置されたものです。

○　当日は、フォローアップ委員会（委員長：徳島大学名誉教授　三井宏）の委員の皆様から、鉄バクテリアの発生状況や、バッキ装置による水質の変化状況など、ダム管理・水質・生物等について貴重なご意見を頂きました。

○　今回の意見を参考に、来年２月の部会及び３月の委員会（共に高松市内開催）に向けて定期報告書をまとめていくと共に、今後も適切なダム管理を実施していきます。

６．「平成２３年度　上老松堤防第１工事」　中央建設（株）　（肱川水系　大洲河川国道事務所）

○工事件名：平成２３年度　上老松堤防第１工事

○工期：平成２３年８月１９日〜平成２４年３月３１日

○工事場所：肱川水系肱川　愛媛県大洲市長浜町下須戒地先　　　

○工事概要

　本工事は、両岸に山裾が迫っている狭隘な上老松地区において、貴重な宅地などの消失を最小限にとどめ地域住民の生活環境を保全するため、築堤に代わって宅地嵩上げを行い浸水被害を防ぐ「土地利用一体型水防災事業」を行っています。また関連する主要地方道大洲長浜線の改良事業を河川事業と併せて実施しています。

　本工事の特徴としまして、ＪＲ予讃線（長浜経由）に非常に近接した区域における施工であり、列車見張員を配置し一時作業中断を要する制約のなか工事を進めています。

　また、堤防盛土による地盤変状を把握するため、各種観測計器の埋設も本工事で行っています。

　一日も早く事業が完成し地域の方々に喜んでいただけることを目指して、無事故で工事を竣工させるよう鋭意施工を進めています。

　「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

■連絡先■ 　四国地方整備局　河川部 河川管理課　課長補佐　　藤田　博史

　　　　　 〒760-8554　高松市サンポート３番３３号

　　　　　TEL 087-851-8061（代）マイクロ88-3753（藤田）　mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

　　　　　 FAX 087-811-8417（河川計画課）

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　　　　　四国地方整備局　ホームページＵＲＬ（河川）

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