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四国河川ニュース

11/19(土)~11/25()526

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2011.11.28発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.205

  ○愛媛県 串地区(西宇和郡伊方町串)の治水事業「串地区地すべり対策事業」 愛媛県八幡浜土木事務所長 菅 敏彦 

  ○防災対策への取り組み 愛媛県伊方町長 山下 和彦

 

○今週のニュース○

  ○蛍湖まつりを開催 (中筋川総合開発工事事務所)

  ○「平成23-25年度 ほたる川排水機場新設工事」 アイサワ工業() (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

  ○平成22-26年度 野村ダム管理用制御処理設備更新外工事 日本電気株式会社 (野村ダム管理所)

  ○平成22-23年度 中筋川ダム主放流管設備整備工事 西田鉄工株式会社 (中筋ダム総合開発工事事務所)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.205

 

1.愛媛県 串地区(西宇和郡伊方町串)の治水事業「串地区地すべり対策事業」 愛媛県八幡浜土木事務所長 菅 敏彦

 

○ 串地区(愛媛県西宇和郡伊方町)は、四国の最西端、佐田岬半島の瀬戸内海に面した北西側の斜面に位置しています。

 

○ 佐田岬半島は延長40km、幅4~5kmの細長い半島で、北側は瀬戸内海(伊予灘)に面してリアス式海岸を形成しており、南側は宇和海(三崎灘)に面してなだらかな白砂の連なる海岸となっています。半島全体にわたって平坦部は少なく、谷地形末端部の扇状地形、あるいは旧崩壊地の緩斜面に集落が発達するほかは、標高約400mを最高点とする山地形が発達しています。

 

○ この地域は、中央構造線と御荷鉾構造線にはさまれた三波川帯に属し、大部分は塩基性片岩が分布しており、地すべり危険箇所は64箇所(伊方町)と非常に多く、脆弱な地形・地質構造となっています。

 

○ 串地区地すべり防止区域は、昭和36年に指定を受け、同年に対策を実施して以来、目立った変状がなかったため監視を続けてきたところですが、近年になり地すべり活動が進行し随所に変状が確認されたことから、平成17年度に地すべり対策事業を再開しました。地下水位が高く地盤が不安定であるため、地すべり活動抑制のための地下水排除工(集水井工、横ボーリング工)を実施した結果、変動が収束したことから平成22年度に概成しています。

 

2.防災対策への取り組み 愛媛県伊方町長 山下 和彦 

 

○ 伊方町は四国最西端に長くのびる全長約40㎞、日本一細長い佐田岬半島にあり、温暖な気候のもと急峻な斜面には段々畑が広がり柑橘栽培を主体とした農業と、半島部特有のリアス式海岸の入江にある良港を拠点とし、瀬戸内海と宇和海に広がる良好な漁場を資源とした、漁業が盛んな実り豊かな美しい自然に恵まれた風光明媚な地域です。

 

○ また、半島の頂上部を縦断する国道197号(通称メロディーライン)の開通により、町内交流及び都市部へのアクセスの飛躍的な向上が図られ、地域の活性と発展をしてきました。

 

○ 自然との共存により健康的な生活を営む反面、急峻な斜面や少ない平地部においても背後に急斜面が存在するなど、土砂災害発生の危険性が高い場所に集落が形成されている事も事実であります。

 

○ 近年においては、人的被害を伴うような大規模な災害はないものの、土砂災害発生の危険性を常に感じながらの日常を過ごしており、また、近い将来発生が確実と言われる南海・東南海地震への不安が高まる中、あらゆる災害に備えた防災体制を構築することが緊急の課題であり、現在、ハードとソフトの両面において一体的な対策と効果の発揮を目指し、整備・支援の推進に積極的な取組みを行っております。

 

○ 特に、ハード対策として避難路の確保、ソフト対策として自主防災組織の構築に取組んでおり、避難路の確保については、町内全54集落において一時避難場所、及び、そこに至る避難ルートを選定し、避難時に支障となっている事項を地元住民とともに調査を行い、調査結果が得られた箇所より順次、対策工事を実施しており、本年9月末時点までの成果として30地区において、路面整備(スロープ・階段等の整備)L=900m・防護柵整備(手摺・フェンス等の設置)L=3,700m等を実施し、集落の約6割の対策が完了しており、今年度中の全集落の整備完了を目指し現在、全町的に対策を行っております。

 

○ また、土砂災害の発生しやすい地形である本町では、大規模災害が発生すれば、道路が寸断され、消防署等の防災関係機関の援助が遅れることが想定されます。

 

○ そうした時に、地域でお互いが助け合うという仕組みが重要となることから、自主防災組織の結成と育成に取り組んで参りました。

 

○ 現在、本町の自主防災組織の結成率は、100%を達成しているものの、組織間の格差は依然として大きいものがあります。

 

○ 町では、地域防災力の更なる向上を図るため、今後3年間で60名の防災士の養成を目指すとともに、年一回以上の防災訓練の実施を推進し、その活動に対する支援助成を行うなど、自主防災組織の活性化と育成に力を入れているところです。

 

○ 災害対策は、行政と地域が一体となり連携することで大きな効果を得ることが出来るものであると思います。

 

○ 今後も引き続き地域の自主防災組織をはじめ地区住民の皆様のご協力をいただき、安全・安心の町づくりを進めてまいります。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

今週のニュース

 

3.蛍湖まつりを開催 (中筋川総合開発工事事務所)

 

○ 中筋川ダムサイトにおいて11月13日(日)に、「第16回蛍湖まつり」が開催されました。

 

○ 蛍湖まつりは例年、「森と湖に親しむ旬間」の一環として7月下旬~8月上旬頃に開催していましたが、来場者から「夏場は暑すぎる」等の意見があり、今年度は試行的に秋に開催しました。今秋は週末の雨が多く、天候が心配されましたが、当日は快晴でぽかぽか暖かい絶好の祭り日和となり、来場者は昨年の約1,500人を上回る約2,000人となりました。

 

○ 今年は3月11日の東日本大震災や、台風12号による近畿・東海地方の土砂災害等、防災に対する住民意識がより高まっていることから、メインテーマを「親子で学ぼう!防災のいろいろ」と題し、防災の専門家や自衛隊や海上保安庁、警察、消防、NTT、四国電力などのご協力を得て、防災をテーマとしたイベントを実施しました。

 

○ また、防災時の円滑な避難行動のためには日常の健康維持も欠かせないということで、東京より世界で活躍するヨガのスペシャリストをお迎えし、ヨガ教室も開催しました。

 

○ 他にも、地元小学生による水生生物調査発表会や絵画展、婦人会のうまいもの市、国営讃岐まんのう公園よりドラ夢君のふわふわドームや土石流3D体感シアター、降雨体験機などが行われ、例年にない盛り沢山の内容でした。

 

○ 来場者からは、「普段防災に直接ふれる機会が少ない中、こういうイベントを一緒にやるのはとても良い。」「家族で体験できてよかった。」「日ごろからの防災に対する意識を強めていきたいと思う。」等の意見をいただき、防災に対する意識を高めてもらえたのではないかと思います。

 

4.「平成23-25年度 ほたる川排水機場新設工事」 アイサワ工業() (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○工事名:平成23-25年度 ほたる川排水機場新設工事

 

○工 期:平成23年10月18日~平成26年3月31日

 

○工事場所:徳島県吉野川市山川町中須賀地先

 

○工事概要:機場本体工 1式、吐出樋門工 1式、吐出水槽工 1式、導水路工 1式、仮設工 1式

 

○現在の施工状況

 本工事は、平成24年1月から機場本体工の施行を開始し、続けて平成24年11月からは、吐出樋門工、吐出水槽工の施行を予定しています。

 

○事業・工事の目的等

 本工事は、ほたる川総合内水対策計画により排水機場を新設するものです。

ほたる川総合内水対策計画は、市・県・国で設置した「ほたる川総合内水対策協議会」で策定されたもので、重層的な取り組みより吉野川の支川ほたる川で頻発する内水被害の軽減を図るものです。

 

5.平成22-26年度 野村ダム管理用制御処理設備更新外工事 日本電気株式会社 (野村ダム管理所)

 

○ 今回は、野村ダムで発注しているダムコン更新工事について、簡単ではありますがご紹介したいと思います。(電気通信係長:穴田)

 

○工事名:平成22-26年度 野村ダム管理用制御処理設備更新外工事

 

○ ダム管理用制御処理設備(通称:ダムコン)とは、ゲート等の放流設備を庁舎3F操作室から一括制御する為のコンピューターです。役割の概要としては、以下のとおりです。

  ・各種水文データの収集

  ・流入量放流量等のダム諸量計算

  ・各種水文データ、ダム諸量のデータ配信

  ・放流設備の自動制御(状況により)

 

○工期:平成23年3月10日 ~ 平成27年3月31日

 

○工事場所:愛媛県西予市野村町野村8-153-1外

 

○工事概要:(通信設備工事)

 ダムコン更新:1式(2ヶ年)

  維持管理  :1式(3ヶ年)

 

○ 本工事は、全国でも初めてとなる、2ヶ年のダムコン更新工事と3ヶ年の維持管理が一体となった試行工事です。

 

6.平成22-23年度 中筋川ダム主放流管設備整備工事 西田鉄工株式会社 (中筋ダム総合開発工事事務所)

 

○工事名:平成22-23年度 中筋川ダム主放流管設備整備工事

 

○工  期:平成23年3月15日 ~ 平成24年2月10日

 

(工事概要)

○ 中筋川ダムでは、流水の正常な維持及び夏期制限水位への水位低下を目的とし、低水放流設備(主・小放流設備、管理用発電設備)にて通常時の放流操作を行っています。

 

○ 本工事は、機能維持を目的として、主放流管(φ800mm)・小放流管(φ400mm)のジェットフローゲート及び、副ゲートの各操作制御設備の更新並びに各開閉装置の分解整備を行うものです。

 

○ 現在(10月31日)時点で、進捗率87%で、主放流管ゲートの開閉装置の分解整備を行っており、平成24年2月10日の竣工に向けて鋭意施工を進めているところです。

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  藤田 博史

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(藤田) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

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