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四国河川ニュース

8/6(土)〜8/12()511

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2011. 8.15発行】

○四国・水こぼれ話談話室Vol.198

  ○愛媛県 光満川の総合流域防災事業 愛媛県南予地方局建設部長 三好 憲正

  ○光満川河川改修の完成を受けて 宇和島市長 石橋 寛久

 

 

○今週のニュース○

  ○地域の小学校へ出前講座の実施 (渡川水系 中村河川国道事務所)

  ○東日本大震災現地調査報告会を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所) 

  ○中筋川ダムバードウォッチング&自然観察会について (中筋川総合開発工事事務所)

  ○銅山川3ダム(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)の放流警報説明会を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

  ○平成23年度 土器川河川・渓流環境アドバイザー会議を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)

  ○災害対策用機械類の操作訓練(愛媛地区)を実施 (重信川水系 愛媛県)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.198

 

1.愛媛県 光満川の総合流域防災事業 愛媛県南予地方局建設部長 三好 憲正

 

○ 光満川は愛媛県宇和島市北部に端を発し、市内を貫流して宇和島港に流れ出る二級河川須賀川の第一支川であり、流域面積37.8km2、延長約8.2kmを有する中小河川です。

 

○ 当河川は過去の災害により部分的な改修は行われておりますが、人家や商業施設が連担する区間においては、堤内地盤高が他の区間に比べて低く、部分的に狭窄部を有していることから、ひとたび豪雨になると、河川の氾濫により毎年のように被害が発生し、特に昭和636月洪水、平成59月洪水、平成99月洪水では周辺地域に大規模な浸水被害を及ぼしてきました。

 

○ 愛媛県では、流域市街地の水害を防止することを目的として、二級河川須賀川合流点より上流1.7km間において、平成9年度から国庫補助の中小河川改修事業(総合流域防災事業に事業名変更)で河川改修に着手し、平成22年度に完了しました。

 

○ 整備にあたっては、河道改修による治水機能の向上を目指すとともに、小型魚の生息や水際植生に配慮し、アンカー式空石積工法や自然石を金網に固着させる空石張工法を取り入れ、河道内における生物生息環境の保全及び改善を図りました。また、落差工を解消し、自然石を用いて低水路を整備し、渇水時の澪筋を確保することとしました。

 

○ 事業開始から14年間の歳月と16億円におよぶ事業費を要しましたが、改修工事を無事完了することが出来たことから、今後は、宇和島市の安全・安心な暮らしの確保と地域の発展に大きく貢献出来るものと考えております。

 

2.光満川河川改修の完成を受けて 宇和島市長 石橋 寛久

                                                                                         

○ 宇和島市は、愛媛県西南部に位置し、伊達秀宗が慶長19年(1614年)宇和島10万石の藩主として封ぜられて以来、当地域の政治、経済、文化の中心地として発展してきた人口約8万5千人の市です。西側を除く三方は急峻な山々に囲まれ起伏の多い複雑な地形となっており、沿岸部の平野や内陸部の盆地に市街地や集落が点在しています。

 

○ 光満川は宇和島市中心部を流れ、和霊大祭の勇壮な「走り込み」が行われる須賀川に合流する二級河川で、これまで部分的な補修工事等は実施されてきましたが、本格的な河川改修は未着手でした。

 

○ 中でも須賀川との合流点付近については、他の区間よりも堤内地盤高が低く狭窄部があることから、昭和63年6月の豪雨による洪水では200戸を超える多数の浸水被害が発生しました。その後も平成5年9月、平成9年9月と度々氾濫し、沿川住民は常に不安を抱えてきました。

 

○ このため、平成9年度から浸水被害の軽減を図るべく河川改修事業が進められ、河川幅の拡幅及び河床掘削等が実施されました。平成22年度に改修工事が完成し、環境面にも配慮された安心、安全な河川となり住民も安堵しております。

 

○ 県担当部局の長年にわたるご尽力に深く感謝申し上げますとともに、今後とも当市における河川事業につきまして、特段のご高配を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

今週のニュース

 

3.地域の小学校へ出前講座の実施 (渡川水系 中村河川国道事務所)

 

○ 6月28日()に、四万十市立竹島小学校で出前講座を実施しました。主な講座内容は「四万十川について」と「水質の大切さについて」です。

 

○ 当日は、小学5年生を対象に視聴覚室と理科室を借りて講座を行いました。まず、四万十川について地形的な特徴や豊かな自然環境等について説明したほか、人の生活により川が影響を受けていることや、外来種の影響について学んでもらいました。

 

○ 次に、生活排水が生物の生息環境に影響を与えることをパックテストを活用しながら、水質の大切さについて学んでもらいました。

 

○ 最後に子供達から質疑応答を受け、感想も聞かせてもらいました。子供達は事前に四万十川についてたくさん勉強していたようで、とても活発な質疑応答となりました。

 

○ 感想の発表では、「四万十川にはたくさんの貴重な生き物がいることが分かった。」、「川がきれいになるよう気をつけたい。」といった意見が聞けました。

 

○ これからも四万十川のことをよく知ってもらい、自然環境の大切さについて学んでもらえるよう、出前講座を積極的に実施していきます。

 

4.東日本大震災現地調査報告会を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○ 大洲河川国道事務所で、平成23年6月19日(日)〜22日(水)にかけて行った、東日本大震災の現地調査の報告会を、6月24日(金)に開催しました。

 

○ 現地調査は、東日本大震災による被災状況を調査し、今後予想される東南海・南海地震に対し、現状で不足している整備・対策・備えを認識し確認するために行いました。

 

○ 当日は、木村事務所長、泉川副所長(道路)、三宅工事品質管理官、工務第一課遠藤係長、道路管理課宮本係長の5名体制で行った現地調査結果について、被災を受けた施設、受けなかった施設の違いを中心に、泉川副所長から報告がありました。

 

○ 大洲河川国道事務所からの報告に引き続いて、愛媛大学防災情報研究センターの鳥居教授から東日本大震災の概要の説明を踏まえて、東日本大震災で得られた経験を風化させることなく南海・東南海地震を見据えたBCPへ、つなげていくことの大切さについてご講演いただきました。

 

○ 今回の報告会には大洲河川国道事務所、山鳥坂ダム工事事務所、野村ダム管理所の職員を始め約60名が参加しましたが、今後もこのような報告会を設けて、所内の意志統一並びに情報の共有化を図っていきたいと思います。

 

5.中筋川ダムバードウォッチング&自然観察会について (中筋川総合開発工事事務所)

 

○ 中筋川ダムでは、6月28日(火)に咸陽小学校4年生(39名)を対象に、バードウォッチング&自然観察会を実施しました。

 

○ 講師として国土交通省河川渓流・環境アドバイザーの澤田佳長先生をお招きし、中筋川ダム周辺に生息する鳥や植物、虫などの紹介・解説をしていただきました。

 

○ 当日は晴天に恵まれましたが梅雨の湿気も合わさり、茹だるような暑さの中、中筋川上流(直轄上流端から久礼広橋水位・雨量観測所まで)の約700mのコースを歩きました。

 

○ 生徒達は澤田先生の説明を聞きながら、各々双眼鏡で鳥を探したり、耳をすまして鳴き声を聞いたりしていました。鳴き声は聞こえるものの、残念な がらたくさんの鳥の姿を見ることは出来ませんでしたが、ヒヨドリやオオルリ、猛禽類の鳥類などを見ることが出来ました。

 

○ バードウォッチングの後は管理所に移動し、一人一箱、鳥の巣箱作りに挑戦してもらいました。金槌での釘打ちに苦戦しながらも、最後には上手に完成させていました。

 

○ お弁当を食べて昼からはダム見学も行い、1日掛けてのイベントになりましたが、最後までみんな元気いっぱいでした。

 

○ 後日、「楽しかった」「勉強になった」「将来鳥の研究をしたい」「釘打ちが難しかった」等の内容の感想文をいただきました。

 

6.銅山川3ダム(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)の放流警報説明会を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○ 国土交通省と水資源機構で管理する、銅山川3ダム(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)の放流警報説明会を、6月28日(火)に四国中央市の富郷ダム管理所において開催しました。

 

○ 本説明会は、毎年出水期を前にして開催しているもので、銅山川沿川の関係小中学校、関係自治体等の防災担当部署、消防・警察関係、利水者等を対象に、ダム放流時の通知や警報(サイレン)に等に関する説明を行っているものです。

 

○ 当日は、報道関係者をはじめ約20名の出席のもと、各ダムから放流に関する情報の伝達方法等について、通知や警報のタイミング、パターン等を説明させていただき、また、通知等に関する情報伝達体制を再確認する等、主に出水時の対応等について関係者相互で徹底できました。

 

○ 今年の四国地方は、5月に梅雨入りするなど例年に比べて非常に早く雨季を迎えました。そんな中、本会も6月中旬に開催予定でしたが、当日に各ダムが放流を開始するなど洪水警戒体制を執ったこと等から中止とし、28日に改めて関係の皆様にご案内し開催することとなりました。

 

○ 今年度もいよいよ本格的な出水期を迎えておりますが、地域の安全のため、ダムの放流に関する情報を地域の皆様等になお一層正確かつ迅速に伝達できるよう、引き続き3ダムが連携して適正なダム管理に務めて参ります。

 

7.平成23年度 土器川河川・渓流環境アドバイザー会議を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)

 

○ 平成23年6月29日()に、丸亀市水防センターにおいて、土器川河川・渓流環境アドバイザー会議を開催しました。

 

○ 当日の会議には、河川・渓流環境アドバイザーの先生が6名参加され、オブザーバーとしてリバーカウンセラーの先生も来られました。

 

○ 香川河川国道事務所の高井副所長(河川)の挨拶の後、担当者より「平成22年度 河川水辺の国勢調査(底生動物)」、「平成22年度 樹木伐採箇所」、「平成23年度 工事実施予定箇所等」について報告を行いました。

 

○ 報告の後、アドバイザー等の先生方からご指導、助言をいただきました。

 

○ その後、丸亀市飯野箇所(右岸2K/4付近)、土居箇所(左岸1K/8付近)の現地視察を行い、会議を終了しました。

 

○ 今後は、先生方のご指導、助言等を参考に、土器川の環境をより良くしていきたいと思います。

 

8.災害対策用機械類の操作訓練(愛媛地区)を実施 (重信川水系 愛媛県)

 

○ 松山河川国道事務所を初め愛媛地区の事務所が集まり、重信川河川敷において、6月29日(水)〜30日(木)の両日「災害対策用機械類及び情報通信システムの操作訓練(愛媛地区)」を、整備局職員・自治体職員・建設業者を対象として実施しました。

 

○ この操作訓練は、平成9年度より毎年実施しており、四国地方整備局が保有する災害対策用機械及び情報通信システムの操作方法を習得すると共に、現地で作業員に的確な指導が行える、官民の人材育成を目的として行っています。

 

○ 訓練では、四国技術事務所より遠隔操縦式バックホウを借受け、遠隔操縦の操作訓練、衛星通信車、小型画像伝送装置を使った送信訓練など、7機種14台の対策用機械の操作訓練を実施しました。

 

○ 幸いにも梅雨の中休みに当たり、参加者84名は汗だくになりながら多くの機械の訓練に励んでいました。今回の訓練の成果を生かし、万全の初動体制を築いていきたいと考えております。

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  藤田 博史

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(藤田) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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