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四国河川ニュース

7/23(土)〜7/29()509

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2011. 8. 1発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Nol.196

  ○徳島県奥潟川総合流域防災事業 徳島県南部総合県民局 県土整備部 副部長 池田 一仁 

  ○住んでよかったと実感できるまち 徳島県 美波町長 影治 信良

 

 

○今週のニュース○

  ○野村ダム見学会【伊方連合(小学生)】を開催 (肱川水系 野村ダム管理所)

  ○平成23年度 第1回公益活動推進会議(香川河川施設管理部会)との合同巡視を実施 (土器川水系 香川県)

  ○中筋川ダム水生生物調査を実施 (中筋川総合開発工事事務所)

  ○樋門操作説明会を開催 (仁淀川水系、物部川水系 高知河川国道事務所)

  ○「平成23年度 水防工法技術講習会」を開催 (吉野川水系 徳島県)

  ○平成23年度 第1回公益活動推進会議(松山河川施設管理部会)との合同巡視を実施 (重信川水系 愛媛県)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.196

 

1.徳島県奥潟川 総合流域防災事業 徳島県南部総合県民局 県土整備部 副部長 池田 一仁

 

○ 奥潟川は、美波町北部に位置し、牟井谷川と合流し、太平洋へ注ぐ流域面積約6km2、流路延長約3kmの二級河川です。

 

○ 奥潟川は、川幅が狭く堤防が低いことから大雨のたびに水が溢れて、周辺地域では浸水等の被害がたびたび発生していました。とくに、昭和418月の台風13号では、中流域から下流域において甚大な被害が発生しました。

 

○ このため、概ね30年に1回程度発生する規模の洪水を安全に流下させることを目標として、昭和44年度に河川改修事業に着手し、平成19年度までに県道日和佐牟岐線(南阿波サンライン)の千羽口橋までが完成し、下流域での被害は大きく軽減されました。

 

○ しかしながら、上流域においては平成204月、平成206月、平成224月の各豪雨時には、家屋の浸水被害が発生し、また緊急輸送路に指定され日常生活においても欠かせない、生活道路である国道55号が通行止めになるなど、住民の方々の不安は解消されておりませんでした。

 

○ このため、県では残工事区間に重点投資を図るなど鋭意改修工事を進め、平成22年度末には奥潟川本川(L=1,550m)を完成させ、現在は支川牟井谷川の改修工事を進めているところです。この牟井谷川の本年度末完成をめざし工事を進め、奥潟川流域全体の安心安全の確保に努めてまいります。

 

2.住んでよかったと実感できるまち 徳島県 美波町長 影治 信良

 

○ 美波町は昔から上灘と呼ばれており、徳島県の南東部に位置しています。海部山脈を背にし、南東に太平洋を望み、黒潮の恵みを受けた良好な漁場を有しています。海岸線は、非常に変化に富んだ風光明媚なリアス式海岸で「千羽海岸」やアカウミガメの産卵地「大浜海岸」などを有し、室戸阿南海岸国定公園の中心に位置しています。

 

○ このように自然に恵まれたわが町でありますが、年間降雨量は約3000ミリという日本有数の多雨地域であり、これまでにも台風や集中豪雨などによって何度も被災を受けています。

 

○ また、昭和南海地震では、8名の方の尊い命が失われました。近い将来必ず発生するであろう東南海・南海地震の津波被害を最小限にすべく、自助、共助、公助の精神のもと住民と協働した取り組みを進めているところでありますが、東日本大震災を受け、東南海・南海・東海の3連動地震がおきることを想定した、地域防災計画の見直しが急務と考えています。

 

○ 平成22年度末には、長年の懸案事項でありました奥潟川本線の河川改修の完成により、一般国道55号(第1次緊急輸送路)の道路浸水(通行止)の解消への期待が高まります。平成23年7月16日には、「命の道」と熱望していました日和佐道路(高規格道路)の全線開通の運びとなりました。地域の安心安全に多大な効果が発揮できるものと、大いに期待しているところです。

 

○ 最後になりましたが、事業の完成にあたり、ご尽力いただきました関係各位に感謝申し上げます。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

今週のニュース

 

3.野村ダム見学会【伊方連合(小学生)】を開催 (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○ 6月14日(火)と6月15日(水)に野村ダム見学会を開催しました。

 

○ 見学に来たのは伊方町の小学校の連合で、8校86名と人数が多いため2日間に分けて開催しました。

 

○ 伊方町は、愛媛県南予地方に位置し、野村ダムからの灌漑用水・上水道用水の利水先にあたります。小学生から事前に届けられた質問の内容を見ても、普段の授業で自分たちの地域に、野村ダムから水が送られている事を知っていることがわかりました。

 

○ 見学会では、利水について理解が出来るよう、わかりやすさに注意し、「受益地」である伊方町を含む南予の市町と、「水源地」である旧野村町の交流や、感謝の気持ちを忘れないようにして欲しいことなどもお願いしました。

 

○ 愛媛県南予地域の模型で、野村ダムから伊方町を含む南予地方への送水ルートを電光表示すると、無邪気に驚きの声をあげていました。南予地域が一体となり、建設が行われた野村ダムについて、将来を担う子供たちの理解が少しでも深まればとダム職員全員で見学会に取り組みました。

 

○ 今後も、ダム見学会を精力的に実施し、ダムに関する理解が広がるように努めていきたいと思います。

 

4.平成23年度 第1回公益活動推進会議(香川河川施設管理部会)との合同巡視を実施 (土器川水系 香川県)

 

○ 6月15日(水)に、土器川において「公益活動推進会議」(香川河川施設管理部会)と、香川河川国道事務所、四国技術事務所の河川担当職員等による、平成23年度第1回土器川合同河川巡視を実施しました。

 

○ 「公益活動推進会議」は、国土交通行政の各分野で培った豊富な実務経験を生かし、社会貢献出来るような活動(ボランティア活動)を行うために、平成18年に設立されました。設立以降、平成18年に1回の土器川合同河川巡視を行い、平成19年からは毎年2回行っています。

 

○ 今回の土器川合同河川巡視は、「公益活動推進会議」(香川河川施設管理部会)会員13名、事務所河川担当職員等16名の計29名が参加し、土器川上流部を3班に分かれ【1班が祓川橋〜満濃大橋、2班が満濃大橋〜長炭橋、3班が長炭橋〜直轄管理区間上流端】、以下の2点を重点巡視項目として実施しました。

 

 @河川管理施設の機能点検、許可工作物の管理状況、公園等の安全利用点検(占用地の管理状況)、不法投棄など、河川管理・利用上の問題点を総合的に巡視。

 A河道内樹木の伐採手法の確立に向けた取組み。

 

○ 今回、参加頂いた「公益活動推進会議」(香川河川施設管理部会)会員の皆さんは、以下の方々です。(部会長、副部会長を除き、五十音順)

 

  第1班(4名) 三谷  健  氏(部会長)

           伊井 貞博 氏

           小野 重充 氏

           中條 徳翁 氏

 

  第2班(4名) 村上 光男 氏(副部会長)

           伊藤 数馬 氏

                三好 規雄 氏

           山地 忠孝 氏

 

  第3班(5名) 藤本 久雄 氏(副部会長)

           亀山  忠  氏

           藤本 一仁 氏

           藤岡 康男 氏

           吉成 隆二 氏

 

○ 土器川では近年、河道内樹木の繁茂が著しく、ニセアカシア、ニワウルシ、オニグルミなどが至る所で繁茂しています。低水敷きはもとより、護岸の継ぎ目からも生えているため、河積阻害、河川管理施設への悪影響が懸念されます。そのため、今回の巡視では、初めて、河道内樹木の伐採(枯死)手法(皮剥など)に取り組みました。

  今後の経過観察が楽しみです。

 

○ 巡視中は、重点項目に対する意見・指摘等に加え、豊富な経験と知識で、若手職員等にご指導頂きました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

 

○ 今後は、今回の巡視結果を取りまとめて、報告会を行うこととなっています。

 

5.中筋川ダム水生生物調査を実施 (中筋川総合開発工事事務所)

 

○ 中筋川ダムでは、6月15日(水)に三原小学校5年生(15名)が、水生生物調査を実施しました。

 

○ 当日はあいにくの雨天で、肌寒さを我慢しながらの調査になりました。

 

○ 調査地点は昨年に引き続いてダム湖上流の梅ノ木地点です。

 

○ 水生生物調査の前に実施したCODのパックテストでは、前日までの雨で若干増水していたためか、少し汚れていると言う結果が出ました。

 

○ 昨年の水生生物調査はきれいな水という結果でしたので、水質が悪くなったのかと心配されました。

 

○ しかし、実施した水生生物調査では、きれいな水に住む生物がたくさん見つかり、中筋川ダムの水がきれいであることが確認できました。

 

○ みなさん熱心に取り組み、いろいろな水生生物を見つけては自慢しあっていました。

 

○ 後日、「楽しかった」「勉強になった」「いろいろな生物がいるとは知らなかった」「これからも水をきれいに保ちたい」等の感想文をいただきました。

 

○ これらの調査結果は11月13日(日)に実施予定の『第16回 蛍湖まつり』にて、三原小学校5年生に発表してもらう予定です。

 

6.樋門操作説明会を開催 (仁淀川水系、物部川水系 高知河川国道事務所)

 

○ 6月7日(火)〜15日(水)にかけて、高知河川国道事務所管内管理施設(樋門、水門、排水機場)の操作員を対象に、操作説明会を6市町村の総勢65名の関係者に参加をいただき開催しました。

 

○ 当説明会は、今年度から新たに操作員になった方はもちろん、昨年より継続して操作を行って頂いている方にも、改めて樋門や排水機場の構造、操作要領の背景等を説明し、出水時の適切な操作のための、知識や理解を深めていただくことを目的としています。

 

○ 今年度は例年に比べ梅雨入りが早く、頻繁な操作が予想されます。出水による被害を軽減するためにも重要な操作であり、操作員の責務も大きく、真剣に説明を受けていただきました。

 

○ 樋門等の操作に関することのみならず、現場の状況など活きた意見や要望が寄せられ、非常に有意義なものになりました。特に東日本大震災を受けて、津波の遡上範囲等についての質問が多く、津波を含めた災害全般への関心が強くなっているように思えます。

 

7.「平成23年度 水防工法技術講習会」を開催 (吉野川水系 徳島県)

 

1)徳島河川国道事務所職員を対象にして実施

○ 徳島河川国道事務所職員を対象とした水防工法技術講習会を、5月27日(金)に徳島県吉野川市鴨島町知恵島(吉野川右岸26k/7付近)の、吉野川堤内側水防資材置場において開催しました。

 

○ 講師である防災エキスパートの山本邦一氏をはじめ、徳島河川国道事務所職員の約40名が参加し「講義」と「工法訓練」を行いました。

 

○ 講義では、講師より「水防に関する基礎知識」と題して、法的背景・技術的課題・減災への対応等についてお話がありました。

 

○ 工法訓練では、ロープワークや土のう作りの準備工を実施したのち、3班に分かれ、改良積み土のう工・シート張工・月の輪工を、防災エキスパートの指導の下、手順を確認しながら実施し、洪水への対処法を学びました。

 

2)吉野川市消防団・徳島中央広域連合を対象にして実施

○ 吉野川市消防団・徳島中央広域連合を対象とした水防工法技術講習会を、6月1日(水)〜6月15日(水)にかけて、徳島県吉野川市鴨島町知恵島(吉野川右岸26k/7付近)の、吉野川堤内側水防資材置場において5回に分けて開催しました。

 

○ 参加者は、講師である防災エキスパート4名(山本邦一、武市寛、高ア信三、三橋守)の方々をはじめ、徳島河川国道事務所職員などから約20名、吉野川市消防団から約200名、徳島中央広域連合から約100名の合計324名の参加により実施しました。

 

○ 工法訓練では、ロープワークや土のう作りの準備工を実施したのち、3〜4班に分かれ、(改良)積み土のう工・シート張工・月の輪工を、防災エキスパートの指導の下、手順を確認しながら実施し、洪水への対処法を学びました。

 

3)水防技術の向上と継承に向けて

○ 徳島河川国道事務所では、地域の防災リーダー及び水防工法の指導員となるべき国土交通省職員等の、水防技術の習得及び向上を目指すとともに、水防技術の継承を図るため、今後も継続していきたいと考えています。

 

8.平成23年度 第1回公益活動推進会議(松山河川施設管理部会)との合同巡視を実施 (重信川水系 愛媛県)

 

○ 6月23日(木)に、重信川において「公益活動推進会議」(松山河川施設管理部会)と、松山河川国道事務所の河川担当職員等による、平成23年度第1回重信川合同河川巡視を実施しました。

 

○ 「公益活動推進会議」の松山河川・道路施設管理部会は、国土交通行政の各分野で培った豊富な実務経験を生かし、社会貢献出来るような活動(ボランティア活動)を行うために、平成22年に発足され、この設立を機に重信川合同河川巡視が始められました。

 

○ 今回の重信川合同河川巡視は、「公益活動推進会議」(松山河川施設管理部会)会員10名、松山河川国道事務所の河川担当職員等17名の計27名が参加し、河川巡視、職員等が日頃問題意識を持っている重点箇所を巡視しました。

 

○ 今回、参加頂いた「公益活動推進会議」(松山河川施設管理部会)会員の皆さんは、以下の方々です。

            高橋徹馬部会長

            岡田周三副部会長

            川田信夫副部会長

            上岡兼二事務局・副部会長

            原田重信

            曽我正富

            濃野千秋

            河野睦朗

            中城康圓

            坂本英隆

 

○ 巡視中は、重点箇所のご指摘をはじめ、改修時の工夫や河川管理の仕方についてわかりやすくご指導・ご助言頂きました。

 

○ 巡視後、今回の重点箇所について、部会員、職員等により活発な意見交換を行いました。会員の方にはこの場をお借りして、お礼申し上げます。

 

 

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