*******************************************

四国河川ニュース

7/16(土)〜7/22()508

*******************************************

 

       

                                                                                                          【2011. 7.25発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.194

  ○ 高知県仁井田川広域河川改修事業 高知県須崎土木事務所 四万十町事務所 所長 囀c 龍雄

  ○ 治水事業推進と、おいしい米『仁井田米』 四万十町長 瀬 満伸

 

○今週のニュース○

  ○ 出水期に向けた取り組み 『水防団幹部と四国地方整備局との意見交換会』を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

  ○ 平成23年度 波介川床上浸水対策特別緊急事業監理委員会を開催 (仁淀川水系 高知県)

  ○ 「平成23年度 物部川水防工法講習会及び意見交換会」を開催 (物部川水系 高知県)

  ○ 大渡ダム・筏津ダム放流警報周知会を開催 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

  ○ 水防団幹部との意見交換会を実施 (吉野川水系 徳島県)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.194

 

1.高知県仁井田川広域河川改修事業 高知県須崎土木事務所 四万十町事務所 所長 囀c 龍雄 

       

○ 仁井田川は、一級河川四万十川の一支であり、河川延長17.6Km、流域 面積27.1km2、計画高水流量450m3/sであり、県内屈指の優良な農業地帯「高南台地」を大きく蛇行し、清流四万十川へ合流しています。

 

○ 当河川では、度々、浸水被害が発生しており、近年では、平成16年8月(台風10号)に、床上浸水17戸、床下浸水27戸のほか、国道56号の冠水や農地が浸水被害を被っています。度重なる浸水被害を軽減するため、昭和57年から事業に着手し、以来、継続的に河川改修工事を行っています。

 

○ その中でも、昨年度、改修が完了した平串堰は、仁井田川で治水上もっともネックとなっていた箇所であり、堰が可動化されたことによって、今後は 浸水被害が軽減され、地域の発展に貢献できるものと考えております。

 

○ 最後になりましたが、改修事業に協力して頂いた地域住民の皆様をはじめ、関係機関の方々に深く感謝申しあげます。

 

2.治水事業推進と、おいしい米『仁井田米』 四万十町長 瀬 満伸

 

○ 四万十町は、高知県中西部に位置し、平成183月の3町村の合併により、面積では淡路島より広い高知県下最大642Kuの町として誕生しました。北は四国山脈を背にし、南は太平洋に面し、その中央を清流四万十川が東から西へと大きく蛇行しながら流れており、全国に誇れる豊かな自然に恵まれています。

 

○ 「仁井田米の里」で知られる仁井田地区を流れる四万十川支流の仁井田川は、豪雨のたびに氾濫し被害を引き起こしていました。近年では、平成168月の台風10号の豪雨により多数の家屋が浸水し、国道等の冠水、並びに農地11.7haが浸水する被害を受け、また、同年10月の台風23号でも同様の浸水被害を受けました。これを機に、高知県が施行する河川改修事業の早期完成の声が地元住民より挙がり、関係する区長および各集落より選出された会員による仁井田地区河川改修協議会が結成され、地域住民と行政との重要な調整役として治水事業推進に尽力してくれました。これにより、河川氾濫の主な要因である平串堰(固定堰)の可動化という大規模工事が平成19年度に着工され、昨年度に完成しました。

 

○ 仁井田川のある高南台地は、昼間は気温が高く、夜になると急激に寒くなるという気温差があり、さらに日照時間も長いことから、県下屈指のおいしい米「仁井田米」が育つ地域として県内で名を馳せています。近年は、「全国 食味分析鑑定コンクール」「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」において連年入賞を果たし、全国的にもその美味・良質米としての高い評価を受けています。

 

○ 今後は、仁井田川河川改修事業によって洪水被害を受ける心配が無くなった高南台地で、安心して「仁井田米」の生産が続くと確信しています。

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

今週のニュース

 

3.出水期に向けた取り組み 『水防団幹部と四国地方整備局との意見交換会』を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○ 大洲河川国道事務所において、6月10日(金)に「水防団幹部と四国地方整備局との意見交換会」を開催しました。

 

○ この意見交換会は今年度で2回目になり、水防活動が円滑かつ迅速に実施されるため、水防団幹部と大洲河川国道事務所において課題の共通認識をもつ場を設け、地域の実情に即した解決策の検討を行うことを目的としております。

 

○ 当日は、大洲市消防団本部の山本忠団長をはじめ、各方面隊、大洲地区広域消防事務組合、大洲市、愛媛県、四国地方整備局など多数の機関が参加され、整備局からの情報提供に引き続き、各方面隊から各種河川情報の入手方法、樋門の管理やダム放流サイレンの吹鳴に関する質問等、水防に関して熱心な意見交換が行われました。

 

○ 頂いたご意見を参考に、河川管理者として改善すべき事項は速やかに対処し、円滑な水防活動が行えるように支援していきたいと思います。

 

4.平成23年度 波介川床上浸水対策特別緊急事業監理委員会を開催 (仁淀川水系 高知県)

 

○ 6月10日(金)に、土佐市新居波介川監督官詰所において、「平成23年度波介川床上浸水対策特別緊急事業監理委員会」を開催しました。

 

○ この委員会は、波介川床上浸水対策特別緊急事業における、適切な事業執行の観点から、コスト管理方策やその実施状況、事業執行等について、専門家等の第三者からご意見・ご助言を頂くことを目的として、平成20年度に設置しました。

 

○ 委員会の開催に先立ち、高知県土佐市新居地先の波介川河口導流事業の現地視察を行い、工事の進捗状況について確認して頂きました。

 

○ 委員会の審議結果概要は次のとおりです。

 1.平成22年度事業については、それぞれの工事で出来うる項目のコスト縮減が図られている。

 

 2.今後、事後評価に向けて事業費の内訳を整理し、埋蔵文化財調査に関連した増額費用等の内訳を明確にしておいていただきたい。

 

 3.平成21年度より大規模な施設の工事が始まり、また、現在掘削工事も最盛期を迎えていることから、これまで以上に工程管理とコスト縮減に努め、平成23年度末の完成に向け鋭意努力されたい。

 

○ 今後、頂いたご意見・ご助言等を踏まえ、平成23年度末の完成に向け、適切な工程の管理とコスト縮減に努めていく所存です。

 

5.「平成23年度 物部川水防工法講習会及び意見交換会」を開催 (物部川水系 高知県)

 

○ 6月12日(日)に、高知県南国市物部地先の物部川右岸3k/2付近河川敷において、物部川流域関係市の各水防団、高知県、関係市、事務所の水防担当職員約60名の参加により水防工法講習会を開催しました。

 

○ 当日は、9名の防災エキスパートによる技術指導のもと3班に分かれ、ロープワーク、土のう作り、月の輪工、改良積み土のう工を実施し、洪水への対処法を学びました。

 

○ 工法講習会終了後、水防団幹部との意見交換会を「のいちふれあいセンター」において開催し、「水防工法訓練に今後も積極的に参加したい」、「東日本大震災による津波被害を踏まえて、海岸沿い地区の現地状況確認ルール及び避難誘導について、消防団・水防団の活動マニュアルを見直す必要がある」等の意見が出されました。

 

○ 高知河川国道事務所では、今後も水防団の水防技術の習得及び意識向上を目的とした水防工法講習会の実施、及び意見交換会を継続して開催したいと考えています。

 

6.大渡ダム・筏津ダム放流警報周知会を開催 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

○ 大渡ダムでは6月14日(火)に、ダム放流警報周知会を開催しました。

 

○ 毎年、7月1日からの出水期を迎えるにあたり、近隣の四国電力株ウ津ダムと合同で、ダム放流警報周知会を開催しております。

 

○ 放流警報周知会では、ダム放流情報周知者(市町村、警察、消防、漁協等)を対象としてダムの役割や放流時のダム情報の流れ、情報内容の説明を実施しております。

  

○ 当日は、約40名の方々に出席いただき、ダムに対する質問など活発な意見交換が行われました。

 

○ 質問の中には、東日本大震災を受けて、ダムの耐震性能は大丈夫かなどのご意見も有りました。※1)

 

○ 大渡ダムでは、近年で洪水調節を実施した年は、平成19年度であり、平成20年〜22年と洪水調節を実施する程の大規模な洪水はありません。

 

○ しかし、今年度は、洪水期前にもかかわらず、既に台風2号による予備放流の実施、前線の影響による放流など洪水期を思わせる降雨が頻発しています。

 

○ これから本格的な洪水期に突入しますが、情報の出し手と受け手の関係を深めながら、適切なダム管理に務めて参ります。

 

※1)大渡ダムは重力式コンクリートダムであり、河川法に基づき、地震に対しても十分な安全性を確保するように設計、施工、管理がされているため、阪神大震災や今回の東日本大震災規模の地震においても決壊することは無いと考えています。

 今回の東日本大震災において、農業用のため池で、被害があったようですが、河川法の適用を受けている重力式コンクリートダムにおいて、管理上支障を及ぼす様な被害は発生しておりません。

 

7.水防団幹部との意見交換会を実施 (吉野川水系 徳島県)

 

○ 平成23年6月14日(火)に、国土交通省徳島河川国道事務所において、水防団幹部との意見交換会を実施しました。

 

○ この取組は、洪水高潮等における水防活動が、円滑かつ迅速に実施されるため、水防団幹部と徳島河川国道事務所等において、水防活動に関する課題の共通認識を持つ場を設け、実際に水防活動に携わる水防団幹部と意見交換を行うことで、地域の実情に即した解決策の検討を行うことを目的とするものです。

 

○ 徳島市からは2人(うち消防団1人)、石井町からは4人(うち消防団2人)、吉野川市からは3人(うち消防団1人)、阿波市からは1人、国土交通省四国地方整備局からは1人、徳島河川国道事務所からは12人参加し、合計23名で活発な意見交換会が実施できました。

 

○ 始めに、四国地方整備局及び徳島河川国道事務所から情報提供を行い、その後、平成16年や平成17年に実施した実際の水防活動での課題など、現場で活動されている皆様の、生の声をお伺いすることができました。

 

○ 水防団、地方自治体、国土交通省が連携し、一体となって実施しなければならない水防活動と情報発信について、相互の理解が深まった意見交換会になりました。今後、さらなる連携を執っていく予定です。

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  藤田 博史

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(藤田) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

  ────────────────────────────────────────── 

       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html