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四国河川ニュース

6/11(土)〜6/17()503

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○四国・水こぼれ話談話室vol.190

 

  ○愛媛県 大谷川 総合流域防災事業 愛媛県中予地方局建設部長 三次 次男

  注)三次次男様におかれましては平成23331日付けでご退職され、後任には平成2341日付けで真田憲高様が中予地方局建設部長に就任されております。

 

  ○大谷川河川改修の完成を受けて 愛媛県 伊予市長 中村 佑

 

○今週のニュース○

 

  ○石手川ダム放流警報周知会を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

  ○洪水対応演習【本省報告ダムとして】 (肱川水系 野村ダム管理所)

 

  ○「土器川水防技術講習会」の開催について (土器川水系 香川県)

 

  ○仁淀川・物部川・高知海岸水防連絡会 (仁淀川水系、物部川水系、高知海岸 高知県)

 

  ○仁淀川、物部川水質汚濁防止連絡協議会 (仁淀川水系、物部川水系 高知県)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.190

 

1.愛媛県 大谷川 総合流域防災事業 愛媛県中予地方局建設部長 三次 次男

 

事業概要

 

○ 二級河川大谷川は、愛媛県伊予市の南東部山地に源を発し、山地裾部に発達する扇状地を流下、八反地川、保田川、殿田川の3支川を合流し、松山平野南部(伊予市、松前町)を貫流して伊予灘に流れ出る流域面積23.2ku、延長約10.2kmの中小河川です。

 

○ 当河川は、川幅が2〜4m程度と狭く、河床が堤内地盤より高い、いわゆる天井川のため、ひとたび豪雨になると、河川の氾濫により周辺地域に浸水等の被害を及ぼしてきました。

 

○ 愛媛県では、浸水被害を解消するため、まず、昭和38年度から平成元年まで間に国庫補助の中小河川改修事業で、河口から3支川の合流点までと八反地川を含む延長3.3km区間について整備をしました。さらに平成2年度からは、合流点より上流の延長3.6km区間に着手し、下流側から順次改修を行い、平成22年10月に河口から八反地川を含め、6.9kmの区間について改修が終了しました。

 

○ 工法については、緩傾斜護岸や水際への自然石使用、また、堤防には植生を施すなど自然環境に配慮するとともに、河川改修にあわせてJR橋を含む14の橋梁の架け替えも行いました。

 

○ 事業開始から48年間の歳月と、約60億円におよぶ事業費を要しましたが、改修工事を無事完了することが出来ましたので、今後は伊予市、松前町の安全・安心な暮らしの確保と、地域の発展に大きく貢献できるものと考えております。

 

2.大谷川河川改修の完成を受けて 愛媛県 伊予市長 中村 佑

 

○ 伊予市は、愛媛県のほぼ中央に位置し、県都松山市から南西へ約10km、南予の玄関口に位置している人口約4万人の小さな市であります。

 

○ また、二級河川大谷川は、伊予八景にも選ばれた風光明媚な谷上山の山あいに源を発し、途中、県下最大のため池で観光スポットである大谷池をとおり、田園地帯の平野部を流下し、伊予灘に流れ出る当市を代表する河川であります。

 

○ この大谷川は、伊予市、松前町の広大な平野部を流域に持つことから、古くから米づくりのとても大切な役割を持ってきましたが、ひとたび大雨になると鉄砲水のような流水となり、勾配がほとんどない下流の平地ではその都度氾濫し流路が変わり、大事な農地や宅地が一面の水没地域となりました。さらにこの川は山間部から扇状地までの間が急流であったため、上流からの土砂の流出が激しく、昭和の初期には周りの土地より川底が高い天井川を形成しました。

 

○ その為、昭和38年から平成22年度までの48年の長きにわたり、中小河川改修事業(総合流域防災事業に事業名変更)において事業に取り組んでいただきました。安全、安心の確保の為、危険な天井川から堀込河川に形状を変更すると共に、護岸についても、市民の憩いの場としても広く親しまれるよう、環境にも配慮した緩傾斜の多自然護岸として、この度完成いたしました。

 

○ 長年にわたる地元関係者並びに、県担当部局のご尽力に厚くお礼申し上げます。今後共、国、県のご高配を賜りながら、市民に広く親しまれ、愛される河川となりますよう努めて参りますので、関係各位におかれましては、ますますのご協力をお願い致します。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

今週のニュース

 

3.石手川ダム放流警報周知会を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○ 石手川ダムでは、出水期を迎えるにあたり、ダムからの放流についてご理解とご協力をいただくために、5月16日(月)に関係機関及びダム下流沿川の小中学校、公民館、堰管理者等の関係者を対象に、放流警報周知会を開催しました。

 

○ 当日は、23名の方に出席いただき、石手川ダムから放流する際の通知方法等について説明を行いました。

 

○ 石手川ダムでは、昨年度は2回の放流を実施しております。

 放流の際に実施する警報は、夜間・早朝になることも予想されることから、今後もご理解・ご協力をいただきながら、適切なダム管理に務めていきたいと思います。

 

4.洪水対応演習【本省報告ダムとして】 (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○ 5月19日(木)に洪水対応演習が実施されました。

 

○ 洪水対応演習は、全国にある国土交通省や各県のダム、水資源機構の利水ダムなどが参加して行われるもので、ダム放流時の危害防止の措置や、ダムの洪水調節操作を的確に行う事を目的に実施されます。

 

○ 野村ダムは、今年の演習で本省報告ダムとして選ばれました。この本省報告ダムとは、各地方整備局管内の直轄ダム、補助ダムで各々1ダムを選定し、演習時の様々な情報をダム事務所(管理所)→地方整備局→国土交通本省とリアルタイムでやり取りします。

 

○ 本省報告ダムであるからといって、実際の放流時と違う特別な事はありませんが、四国の代表といった感覚はダム管理所職員の中にもあり、緊張感をもって演習を行うことができました。

 

○ 演習の内容としては、雨の予測を基に流出予測を行い、ダムの放流量を検討し、その結果必要となる警報措置や関係機関への連絡、また、本局等からの今後の放流量に対する下流河道の浸水予測などに、迅速かつ正確に情報提供しながら、ダムのゲート操作等を実施しました。

 

○ また、ダム操作の中でも特例操作と呼ばれる、防災操作中(洪水調節中)に洪水調節容量を超えると予測された場合に行う、流入量と同じ量まで放流量を増やすゲート操作方法などを行いました。

 

○ 今年は、出水期前にもかかわらず、既にゲート放流を2回実施しており、洪水対応演習で訓練したことが活かされ、冷静に対応することができました。

 

○ 6月15日(水)から出水期に入り、梅雨前線や台風などによる大出水が起こるかもしれませんが、緊張感と冷静さを持ち、ゲート操作や関係機関への連絡を的確に実施していきたいと思います。

 

5.「土器川水防技術講習会」の開催について (土器川水系 香川県)

 

○ 土器川水防技術講習会を、5月22日(日)に土器川生物公園前の高水敷で小雨が降り続く中、開催しました。

 

○ 平成23年度に予定されていました土器川水防演習は、東北地方で起こった震災の影響により延期になりましたが、何時発生するかもしれない水害に対応するためには、日頃から水防に関する訓練を行っていく必要があることから開催しました。

 

○ 消防団員、行政関係者を合わせて約130名の方が参加され、水防専門家の講演の後、実務講習を行いました。

 

○ 実務講習では、ロープワーク、土のう作りなど、基本的な技術習得から月ノ輪、木流し等の水防工法までを実施しました。

 

○ 今回の講習会には、ベテランから若い方まで幅広い層の方に参加いただきましたが、それぞれの経験を踏まえたうえで、水防技術に関して再確認していただけたではないかと思います。

 

6.仁淀川・物部川・高知海岸水防連絡会 (仁淀川水系、物部川水系、高知海岸 高知県)

 

○ 高知河川国道事務所では、水防月間活動の一環として、5月25日(水)に「仁淀川・物部川・高知海岸水防連絡会」を開催いたしました。

 

○ この連絡会は、仁淀川、物部川、高知海岸において、水害の防止又は軽減をするための、水防に関する連絡、調整の円滑化を図ることを目的としています。

 

○ また連絡会を通じて国、県、市町村で行っている、水防に関する取り組みについて情報共有を行うことで、水防技術の向上、連携の強化を図っています。

 

○ 平成22年度から高知地方気象台も加わり、今年は総勢24名の関係職員に参加していただくことができました。

 

○ 連絡会では重要水防箇所の確認、洪水予報業務の紹介、水防資材の確認を行い、各機関との情報共有が出来るなど、お互いの出水に対する共通認識を持つ良い機会になりました。

 

7.仁淀川、物部川水質汚濁防止連絡協議会 (仁淀川水系、物部川水系 高知県)

 

○ 5月25日(水)に、高知河川国道事務所会議室において、仁淀川、物部川の水質汚濁防止連絡協議会を開催しました。

 

○ この協議会は仁淀川流域は、高知県、愛媛県、高知市、土佐市、いの町、仁淀川町、佐川町、越知町、久万高原町、日高村、大渡ダム管理所、高知河川国道事務所、また、物部川流域は、高知県、南国市、香美市、香南市、高知河川国道事務所により組織しています。

 

○ 協議会では規約の確認後、水質事故発生時の連絡体制、作業分担、緊急資材の保有状況などについて、事務局である高知河川国道事務所からの提案を基に討議されました。合わせて、平成22年度水質測定結果や、平成22年4月以降の水質事故について報告しました。

 

○ 本協議会において、仁淀川、物部川における水質事故発生時における、迅速で的確な情報連絡や、関係機関相互の連携協力体制などについて再確認できました。

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  藤田 博史

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(藤田) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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