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四国河川ニュース

3/26(土)〜4/1()493

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お知らせ

 

 平成23年3月11日14時46分に発生いたしました、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の大地震「平成23年 東北地方太平洋沖地震」により、東北・関東地方を中心に広域で大規模な被害が発生しました。このため、四国河川ニュースにつきまして、当分の間、東北地方太平洋沖地震の対応状況報告とさせていただきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

○今週のニュース○

○東北地方太平洋沖地震の対応状況 (四国地方整備局)  

○TEC−FORCE(河川・砂防班)第一陣に参加しての体験談 (四国地方整備局 河川・砂防班)

 

 

1.東北地方太平洋沖地震の対応 (四国地方整備局)

 

○ 四国地方整備局では、3月11日(金)に支援対策本部を設置し、被災地 域への支援を行っておりましたが、今回の地震による甚大な被害及びこれに伴う社会的な影響に鑑み総合的な対策を行うために、3月14日(月)10時から支援対策本部を総合対策本部に移行して対応しています。

 

○ TEC−FORCE(緊急災害対策派遣隊)の状況(4月1日時点)ですが、東北TEC−FORCE総司令部等へ、排水作業の応急対策班(機械班 ・電通班)及び被災地との情報連絡・調整等の情報収集班の派遣を行っております。四国地方整備局からはこれまでに延べ534名、全国の地方整備局等から延べ6,710名が活動しています。

 

○ 災害対策用機械、操作員・運転手においては、四国地方整備局から、照明 車5台、排水ポンプ車5台、対策本部車1台、待機支援車2台の計13台を 東北地方整備局管内に派遣中です。操作員・運転手として協力建設業者から延べ145名(第一陣37名、第二陣34名、第三陣35名、第四陣33名、 第五陣6名)を派遣しています。排水ポンプ車の活動状況ですが、4月4日(月)時点で、宮城県亘理町で2箇所(5台)設置し、津波による浸水地域の排水作業を行っております。なお、現在での全国の地方整備局からの支援災害対策車両は276台です。

 

○ 東北地方の災害復旧の支援については、まだ始まったばかりです。被災地 の1日も早い復興に向けてこれからも頑張って参りたいと考えております。

 

2.TEC−FORCE(河川・砂防班)第一陣に参加しての体験談 (四国地方整備局 河川・砂防班)

 

○河川班隊長 福島河川工事課補佐

・四国が担当する約40km間の現地調査を雨、雪の悪天候の中、3日間でやりあげるという目標の達成に向け班員が団結し達成することができた。しかし、今後3日間に70%の確率で震度6規模の地震が発生するとの情報には少し動揺した。

・班体制が当初の3名1班では日程上難しかったが、砂防班が同一行動となり2班に振り分けることができたので調査を行うことができた。

・現地調査が10km/日の時もあり、普段歩きなれていない長靴でもあり特に靴擦れ等の防止が必要となった。(靴下の重ね履きで対応)また、防寒対策として防水防寒手袋があれば良かった。

 

○河川班長 四国技術事務所 西山品質調査課長

・現地作業着手までに調査方法を検討し、使用可能な資機材の選定、作業分担など決定するべき内容が多くあった。また、現地到着後速やかな調査着手のため、出発前の事前説明において、各自の装備の内容、調査資機材の使用法など十分な説明周知が必要である。

・今回の派遣では、マイクロバスでの現地送迎、調査区間は概ね徒歩での移動であった。1日10km程度の徒歩移動で、降雨、雪の状況下での測量、スケッチ、記録作業を必要とした。また、派遣先での活動内容、方法(精度は低くて良い)については、派遣移動中も適宜情報提供が必要である。

 

○砂防班長 四国山地砂防 福岡工務課長

・河口部は津波で言葉にならないくらい悲惨な状況で、津波の恐ろしさを実感したとともに、堤防の液状化現象をじかに目にし、近い将来起こる南海・東南海地震に対しての教訓になった。

・宿泊所(作業基地)が山形県蔵王であったため通勤に往復6時間も費やしたほか、車の燃料確保に手間取った。このため、効率よく作業するためには近くに作業基地を確保する必要がある。また、冬場の北国への出動は、四輪駆動でチェーン携帯が必要である。

・雨・雪の中での作業であり冷たかった。特に持参した手袋(軍手、皮手袋)は役に立たなかった。防水の防寒手袋が必要と感じた。

・現地後の内業でエクセルによる図面の作成に時間を要した。急ぎの場合は手書きのポンチ絵で事足りると感じた。

 

○河川班(ロジ班) 会計課 井手係長

「ロジ:ロジスティックス(logistics)、計画・確保・管理・補給といった総合的な支援活動」

・燃料の給油は困難を極めた。本部より情報は頂いたが、結局は行ってみないとわからない状況であった。入れられるところで入れられるだけ入れるという対応しかできなかった。郡山市内の給油では、必要なこととは思いつつも、地元の方に優先して給油することに疑問を感じた。自前の給油体制確保が必要であると思った。

・今回は時期が冬であったために現地での車や身体の防寒対策が大切と感じたが、夏場であれば熱射病への対応、悪臭や伝染病対策が必要であり、また、飲み水は冬場の数倍は必要となることや、生鮮食料は日持ちがしないため非常食のみとなると思われるので、これらへの対応を今から考えておくべきと思う。

・河川班はバス1台で2班に対応したので、小回りのきかない分現地調査隊への対応が遅れたが、情報共有・伝達の面では素早く対応でき一長一短がある。

 

○河川班班員 河川管理課 松山係長

・地震、津波直後の被災地での活動。河川管理施設の危険箇所調査が今回のミッション。自衛隊、警察、消防が人命救助を行っている中、救える命があるのではというジレンマもあった。得意な分野で活躍することが皆のためになるとして納得し作業を行った。

・これほどの規模の災害の場合、情報の錯綜は当然として、対処しなければならないと感じた。事件は現場で起こっている。バックアップは期待できない。

・高速道路(山形→宮城)の上の高架橋より、雪が降る寒い中「みなさん応援ありがとう」と書かれた横断幕を貼り、大きく手を振っている方がいた。気力が沸いた。災害を乗り切るには体力が必要と感じた。

 

○河川班班員 河川計画課 長尾係長

・今回、河川で左右岸に分かれることが可能であったが、砂防や河川でも調査範囲が広い場合は車が1台では厳しい。また、段差、崩れ、狭い道があり大きなバスは通行できない場所もあり小回りが可能な車が必要である。

・今の時期は雪道を想定し、四駆、チェーンが必要であるほか、不慣れな土地での移動となるため、最新カーナビ、地図など現地の解る資料の用意が必要である。

・現地調査で先遣隊方式により、移動時間のロスを縮減することが出来たほか、現地調査中はバス給油作業に出かけるなど時間の有効利用が出来た。

・今回、雪、雨の中での現地作業であったため、防水用紙が必要である。またトランシーバーは左右岸の班の連携、バスとの連絡に重要であった。贅沢を言えば無線のようにもっと電波が飛ぶものがよい。衛星電話は緊急時のみしか使えなかった。

・現場作業においてリュックサックに入らない、ポール、スタッフ、距離測定器等は、全員が両手に大荷物で歩くことになり、斜面歩行など危険が生じるため何らかの対策が必要である。

・移動中の地震、津波、放射能など情報源はTVがあるが、現地作業中で歩くときはラジオだけとなるため、携帯ラジオは常備品である。

・部屋が和室形式であったため、夜の作業で全員が集まって取りまとめ作業が出来た。また、毎日の充電品、作業用パソコンが数多くあるため、たこ足配線は便利だった。

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  藤田 博史

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(藤田) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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