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四国河川ニュース

8/7(土)〜8/13()460

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                                                                        2010.8.16発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.174

 

  ○愛媛県 峰今坊地区(大洲市)の地すべり対策事業『峰今坊地区 大深度集水井工事が平成22年11月に完成予定』 (愛媛県南予地方局大洲土木事務所 長野 政人 所長)

 

  ○「上老松地区の治水対策」   (愛媛県 大洲市 清水 裕 市長)

 

 

○今週のニュース○

 

  ○「那賀川上流ダム見学会」の開催 (那賀川水系 徳島県)

 

  ○「池田へそっ湖祭り」が開催 (吉野川水系 徳島県)

 

  ○「柳瀬ダム 湖水まつり」を開催! (吉野川水系 愛媛県)

 

  ○河川水難事故防止講習会を実施 (吉野川水系 徳島県)

 

  ○「夏休みお天気フェア2010」に協力 (重信川水系 愛媛県)

  

  ○第9回『土器川夕涼みコンサート』の開催 (土器川水系 香川県)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.174

 

1.愛媛県 峰今坊地区(大洲市)の地すべり対策事業『峰今坊地区大深度集水井工事が平成22年11月に完成予定』  愛媛県南予地方局大洲土木事務所 長野 政人 所長

 

○ 愛媛県の県庁所在地である松山市から、南西に約50qの場所に位置する大洲市は、愛媛県の南部、南予地方の主要都市であり、県内最大の河川である肱川流域の盆地部に栄えた城下町です。峰今坊地区は、肱川河口の東方約5qの山地斜面の中腹に広がる緩傾斜面地に位置しています。

 

○ 当地区内では、道路面の亀裂など地すべり変動が多く確認されており、集落が点在するとともに、樹園地や迂回路のない市道など、保全すべき施設が多いことから、平成16年度から地すべり対策事業に着手しています。

 

○ 当地区の地すべりは、地下水の上昇を誘因として、地すべり変動が活性化すると推測され、地すべりブロック両側の小谷からは多量に地下水が供給されるなど、水の影響を受けやすい地形となっています。

 

○ そのため、まず地すべりブロックの両側部から流入する地表水を速やかに排除する水路工を整備(H17〜H19)すること、次に地下水を排除・低下させる集水井工(H19〜H22)を整備することとしました。

 

○ 集水井の構造検討においては、深井戸(50m以上)の実績が豊富で、かつ安全に施行ができるRCセグメント工法を採用しており、約60mの深度は、全国的にみても施工事例が少なく、本県においては、最も深い集水井となっています。

 

○ これらの対策工事により、現在のところ地すべり変動は収束しています。

 

 

2.「上老松地区の治水対策」 愛媛県 大洲市 清水 裕 市長

 

○ 大洲市は、愛媛県の西部に位置し、伊予灘に注ぐ県下最大の「一級河川肱川」とその支川にそって、田畑や集落、市街地が形成されるとともに、古くから水量が豊富で流れも緩やかな肱川を利用した舟運の要衝として栄えてきた町並みは“伊予の小京都・水郷大洲”と称えられてきました。

 

○ このように、本市のシンボルである肱川ですが、全国的にも珍しい川が山より先にできた先行性河川であり、河口が狭隘な上に河川勾配が緩やかなため、洪水が吐けにくい地形となっており、多くの支川が大洲盆地に集中することから、島根県の江の川(ごうのかわ)、京都の由良川(ゆらがわ)と並び治水対策の難しい河川の一つとされています。

 

○ 特に肱川中流域に位置する東大洲地区は、平成5年に『八幡浜・大洲地方拠点都市地域』に指定され、四国縦貫・横断自動車道の開通とともに、南予地域の玄関口として発展してまいりましたが、平成7年7月の梅雨前線豪雨災害をはじめ、これまで甚大な浸水被害を度々受けてきたことから、同地域の治水対策は、今後の本市発展のために必要不可欠な緊急の課題となっております。

 

○ しかしながら、この東大洲地区の治水安全度を向上するためには、上下流の治水バランスを考慮し、下流部狭隘地の無堤部対策を先行して重点的に推進する必要があり、このため平成19年度から、国土交通省により右岸3k付近の大和(やまと)(上老松)(じょろまつ)地区において、全国でも数少ない土地利用一体型水防災事業に着手いただいております。

 

○ この事業は、狭隘な地形に県道およびJRが通過し、さらに川際まで人家が密集していることから、通常の堤防方式による改修を実施した場合、約50棟の家屋移転が余儀なくされ、改修後には、地域社会の形成が困難となることから、国土交通省による宅地嵩上げ方式【土地利用一体型水防災事業】及び愛媛県が実施する【県道交通安全事業】(主要地方道大洲長浜線)に併せて、事業の円滑な推進と良好な住環境の整備を図ることを目的に、大洲市が実施する【土地区画整理事業】を、三者一体となり整備することで、上老松地区の治水安全度を早期に向上させる事業として、平成26年度の完成を目指しております。

 

 

○ 肱川流域では、この他中下流部に無堤部対策が必要な箇所はありますが、今後とも、国、県のご高配をいただきながら、平成16年5月に策定されました「肱川水系河川整備計画」に基づき、上下流の治水バランスを考慮しながら、山鳥坂ダム建設、鹿野川ダム改造及び河道整備を推進することにより、肱川流域の治水安全度の早期向上に努めてまいりたいと考えています。

 

○ 上老松土地区画整理事業

 ・事業期間 :平成19年度〜平成26年度

 ・総事業費 :約5.8億円

 ・事業内容 :区画整理面積 3.8ha

         区画内道路 9路線

         公園   4箇所

 

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

今週のニュース

 

3.「那賀川上流ダム見学会」の開催 (那賀川水系 徳島県)

 

○ 7月27日(火)に、「ゆきかう那賀川推進会議」主催で「那賀川上流ダム見学会」が開催されました。

 

○ 本行事は、「森と湖に親しむ旬間」の一環として、那賀川下流域の方に上流域のことを知っていただくことを目的に、那賀川上流の3つのダムについて見学会を行いました。

 

○ 今回は、那賀川下流域から横見児童クラブ(横見小学校の1年生〜4年生)25名に参加いただき、ダムの役割や水エネルギーの活用方法を学ぶため、徳島県企業局・四国電力の協力をもと、川口ダム・日野谷発電所・長安口ダム・小見野々ダムを見学してもらいました。

 

○ 子供達は、ダム本体や発電所を間近で見て、それぞれ役割や特徴を聞いて、多くのことを学び、貴重な体験が出来たと思います。

 

○ 那賀川の上流域は、水源地として治水・利水・環境面において下流域の発展を支えてきました。今回のような取り組みを続けていくことにより、上下流交流がより活発化するよう支援していきたいと思います。

 

 

 

4.「池田へそっ湖祭り」が開催 (吉野川水系 徳島県)

 

○ 森と湖に親しむ旬間イベントの一環として、7月24日(土)に三好市にある池田湖水際公園において「池田へそっ湖祭り」が開催されました。

 

○ この「池田へそっ湖祭り」は、池田へそっ湖祭り実行委員会が主催したもので、三好市や吉野川ダム統合管理事務所、独立行政法人水資源機構池田総合管理所、阿波池田商工会議所、(社)阿波池田青年会議所が共催しています。

 

○ メインステージでは、オープニングの後「バルーンアート」や「池田中学校ブラスバンド部の演奏」、「地元アマチュアバンドコンサート」、「阿波踊り」、「花火大会」が行われました。

 

○ また、池田湖ではバナナボート体験や池田ダム湖クルージングが行われるとともに、地元団体によるバザーや展示コーナーが設営され、約3000人が来場し大きく盛り上がりました。

 

○ 当事務所では、パネル展示や渇水時の映画上映、パソコンによるクイズを実施して、ダム事業の必要性や効果、実施状況等を多くの人に知ってもらうことが出来ました。

 

○ 今後も、このようなイベントを通じて、ダム事業についてより多くの人に知ってもらえることができるよう、取り組んで行きたいと考えています。

 

 

5.「柳瀬ダム 湖水まつり」を開催! (吉野川水系 愛媛県)

 

○ 8月7日()に、金砂湖畔公園(柳瀬ダム金砂湖)において、第24回湖水まつり(主催:四国中央市実行委員会)が開催されました。

 

○ この祭りは、宇摩地域の発展を築いた銅山川流域の、水資源開発に伴うダム水源地域への感謝の気持ちと、嶺南地域の活性化の一助として始まったものです。

 

○ 催し物として、各種バザー、三線演奏、カラオケ大会や花火大会などが行われましたが、多くの方々が来場され大変盛況でした。また、森と湖の旬間イベントである「第9回美しい山河図画展」の、優秀作品表彰式や図画の展示を行いました。

 

○ 柳瀬ダムもブースを設置し、広報活動としてパネルの展示やダムクイズなどを実施し、多くの子供達に喜んで頂きました。

 

○ 来年は、てらの湖畔公園(富郷ダム法皇湖)での開催を予定していますので、是非ご来場頂ければと思います。

 

 

6.河川水難事故防止講習会を実施 (吉野川水系 徳島県)

 

○ 8月5日(木)に、地元団体が主催の「吉野川であそぼう」のイベントの一環として、貞光ゆうゆうパーク場前の河原で河川水難事故防止講習会を実施し、地元の小学生45人に参加していただきました。また四国大学の学生8人にもご協力をいただきました。

 

○ この講習会は、子供達に川の面白さ等を教え、川を身近に感じてもらうと共に、川の特性や危険を察知する能力・感覚を身につけ、水難事故を防止することを目的としています。

 

○ はじめに、川の楽しさや怖さ、水難事故に巻き込まれた場合の対処方法、スローバッグの基本的な扱い方について説明を受けました。その後、講師によるスローバッグや身近なもの(ペットボトルや竹等)を使った救助方法の実演を見るととともに、受講者全員がスローバッグの投げ方を体験しました。

 

○ 最初はスローバッグの扱いに戸惑っていた小学生も、講習会終了時には、ほとんどの生徒がスローバッグを正しく扱えるようになっていました。

 

○ 今回の講座では、水難事故に対し意識の向上を図るとともに、日頃から川を安全に利用していただくための知識や、水難事故の回避方法を習得していただくことができました。

 

 

7.「夏休みお天気フェア2010」に協力 (重信川水系 愛媛県)

 

○ 8月4日(水)に、松山地方気象台の主催で、4回目となる「夏休みお天気フェア2010」が行われました。

 

○ 「夏休みお天気フェア」とは、子供たちに気象現象を身近に感じてもらうために、松山地方気象台が実施しているものです。

 

○ 今回は、協力要請を受け、松山河川国道事務所として、降雨体験装置の展示と防災写真の展示、ロープワークの実演を行いました。

 

○ 当日は、その他にも、地震体験、測器・露場の説明、また、空気圧の変化でアルコールを気化させて雲を作ったり、水を入れたペットボトルを回して、ミニ竜巻を作ったりするお天気実験等が行われました。

 

○ 当日は、天候にも恵まれ230人の参加により盛大に実施されました。参加者の多くは小学生で、夏休みの1日を楽しんでいたようです。

 

 

8.第9回『土器川夕涼みコンサート』の開催 (土器川水系 香川県)

 

○ 8月7日(土)に、丸亀市垂水町の土器川生物公園において、約500名の観客を得て「土器川夕涼みコンサート』が開催されました。

 

○ この行事は、土器川夕涼みコンサート実行委員会(委員長:丸亀市長)の主催で、平成14年から開催されており、今年で9回目を迎えました。

 

○ 「土器川夕涼みコンサート」は、流域の住民に、土器川に愛着を持ってもらい、最近増加傾向にあるゴミの不法投棄の防止や、河川環境を美しくしようとする意識を持ってもらうことを目的としています。

 

○ コンサートの内容は、地域の幼稚園の子どもたちによる元気いっぱいのダンスをはじめ、サックスアンサンブルやフラダンス、男性合唱団、70年代を彷彿させるダンスユニット等々、様々なジャンルの音楽が夏の夜空に響き渡り、観衆の方々に楽しんでいただきました。

 

○ コンサートの他には、土器川の現状やみずべ88箇所の写真を展示したコーナー、ヨーヨー釣り、ホタルの生態バネル展、野点によるお茶の接待も行いました。また、讃岐の郷土料理である「どじょううどん」の販売や土器川の伐採木や刈草を利用した「土器川堆肥」の無料配布も行い、好評をいただきました。

 

 

 

 

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