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四国河川ニュース

6/12(土)〜6/18()452

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                                                                       2010.6.21発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.170

 

  ○愛媛県 上灘西海岸環境整備事業 『海岸のにぎわい』  (愛媛県中予地方局建設部 三好 次男 部長)

 

  ○上灘西海岸と道の駅 「ふたみシーサイド公園」  (愛媛県 伊予市 中村 佑 市長)

 

 

○今週のニュース○

 

  ○「肱川を美しくするお花はん」による植栽会の実施  (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

  ○「平成22年度 水門等操作員説明会」を開催  (仁淀川・物部川水系 高知河川国道事務所)

 

  ○平成22年度 肱川・矢落川水防連絡会を開催  (肱川水系 愛媛県)

 

  ○「土器川 河川環境保全モニター」を開催  (土器川水系 香川県)

 

  ○銅山川3ダム(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)の放流警報説明会を開催  (吉野川水系銅山川 吉野川ダム統合管理事務所)

 

  ○「子供達と一緒にアユの放流」を実施  (物部川水系 高知河川国道事務所) 

 

  ○肱川に関する総合学習(ボランティア団体と国土交通省事務所がコラボ)を開催  (肱川水系 愛媛県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.170

 

1.愛媛県 上灘西海岸環境整備事業 『海岸のにぎわい』   愛媛県中予地方局建設部 三好 次男 部長

 

■事業の概要

○ 上灘西海岸は、伊予市双海町に位置し、伊予灘を望む風光明媚な海岸で、背後に国道378号とJR予讃線が併走しており、交通の便もよく、県内有数の海水浴場として利用されています。また、地元物産品を取り扱う「道の駅」も併設されており、今後も安全で良好な海岸空間として、より一層のにぎわいが期待されています。

 

○ 本海岸は、台風の高波による国道の通行止めや、背後人家の安全確保に対処するため、当初は高潮対策事業として昭和56年度から離岸堤の整備を進めてきました。平成元年度からは、県の「高潮対策事業」、「県単独海岸事業」、「道路事業」と市(当時は、双海町)の「ふたみシーサイド公園整備事業」を合併し、平成5年度までに緩傾斜護岸や暫定断面での養浜整備を行い、高潮対策としての事業が完了しました。

 

○ その後、養浜の観測や、シミュレーションに基づいた養浜砂の移動について調査したところ、前浜の浸食傾向が確認されたため、完成断面での養浜の施工が必要となりました。当該箇所については、砂浜による消波機能の確保はもとより、海水浴場利用者から広い砂浜(最大利用者2,500人/日)の要請が強いことから、長年にわたる海水浴場としての機能確保、周辺施設の利用、景観等を考慮して対策工法を検討し、養浜を安定させるため、平成8年度から海岸環境整備事業で突堤や養浜等を整備しています。

 

○ 事前の生態系調査により、当海岸にはナメクジウオ等の砂底に生息する生物や、メバル等の岩礁を好む魚類など多数の生物が確認されたことから、生物の生息場所及び堤内の海水浄化に有効な、捨石式の突堤及び潜堤を設置しています。

 

 

 

2.上灘西海岸と道の駅 「ふたみシーサイド公園」   愛媛県 伊予市  中村 佑 市長

 

○ 伊予市は、愛媛県のほぼ中央に位置し、道後平野の西南部から四国山地の一部にわたり、西北は風光明媚な瀬戸内海に面しており、県都松山市から西へ約10q、南予の玄関口に位置している人口約4万人の小さな市であります。

 

○ 古くは、伊予灘の恩恵とともに、今日まで現在の市中心部の伊予港を拠点に水産・加工、木材加工で栄えた町であり、近年は合併前の双海町が「しずむ夕日が立ちどまる町」をキャッチフレーズにした、「夕日をテーマ」にまちづくりを進めるなど、瀬戸内海の海岸は「伊予市の歴史・文化・産業」を育んでまいりました。

 

○ 本市の海岸は8つのブロックに分かれており、その中の一つが上灘西海岸の「ふたみシーサイド公園」です。海岸環境整備事業、国道378号道路改良事業、林野地すべり事業の残土搬入など、さまざまな事業を総合的に推進して人工海浜の観光の拠点として整備され、ドライブコースの「夕やけこやけライン」の休憩所として、旧建設省(現国土交通省)から平成6年8月4日に「道の駅」の指定を受け、年間を通して50万人を超える観光客で賑わっています。

 

○ イベントも年間を通して、各種団体が多種多様に開催しており、海辺、養浜地365mを利用した一部をご紹介いたしますと、海水浴客はもちろんでありますが、商工会の魚のつかみ取り、各協会、団体のシーカヤック、ジュニアを対象としたカヌー教室、ビーチサッカー県大会、緩傾斜護岸を客席として利用した講演会や音楽祭、養浜地へ着陸するパラグライダー大会など、さまざまなイベントが行われています。

 

○ 最近では、養浜砂の移動を少なくするために造られた、突堤を利用した「恋人岬」で、結婚式を挙げる若者も多く見受けられます。また「NPO法人地域活性化支援センター」が主体で進めている、「恋人の聖地プロジェクト」において、愛媛県で初めて「恋人の聖地」として認定され、これを機に2月14日はバレンタインデー、3月14日はホワイトデー、そして4月14日はオレンジデーとして、夕方からキャンベラ点灯イベントを開催しているところであります。

 

○ 今後とも、国、県のご高配を戴きながら、施設整備の充実を図り、人と人との交流の拠点として、安全に利用できる空間づくりに取り組んで参りたいと考えています。

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

今週のニュース

 

3.「肱川を美しくするお花はん」による植栽会の実施   (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○ 平成22年6月8日(火)に、平成22年度第1回目の「お花はん」によるひまわりの植栽会を、肱川の高水敷(畑の前橋下流)にて、9団体の団体会員を含む87名で実施しました。

 

○ 「お花はん」の活動としては、平成15年度より「肱川を美しくするお花はん」として、会員の皆さまとともに、肱川や矢落川を美しくする活動を進めており、今年で8年目を迎えます。

 

○ 今年度から一般の方にも大洲市の広報誌にてご案内致しました。

 

○ 参加いただいた方で班分けを行って担当の範囲を決め、その範囲にひまわりの植栽を行いました。

 

○ 今後は、各班単位で、愛情をもって草引き等の世話を行っていく予定です。

 

 

○ 夏に大きなひまわりが元気に咲く姿を会員一同、楽しみにしています。

 

○ また、秋には3月に開催される「第11回菜の花フェスタ」に向けた、菜の花の平成22年度第2回植栽会も予定しております。

 

 

 

4.「平成22年度 水門等操作員説明会」を開催   (仁淀川・物部川水系 高知河川国道事務所)

 

○ 6月9日(水)〜14日(月)にかけて、高知河川国道事務所管内管理施設(樋門、水門、排水機場)の、操作員を対象に操作説明会を、6市町村総勢60名の関係者に参加をいただき開催しました。

 

○ 当説明会は、今年度から新たに操作員になった方はもちろん、昨年より継続して操作を行っている方にも、改めて樋門や排水機場の構造、操作要領の背景等を説明し、出水時の適切な操作実施のための、知識や理解を深めていただくことを目的としています。

 

○ 今年度は例年に比べ雨量も多く、頻繁な操作が予想されます。出水による被害をなくすためにも重要な操作となり、操作員の責務も大きく、真剣に説明を受けていただきました。

 

○ 樋門等の操作に関することのみならず、現場の状況など活きた意見や要望が寄せられ、非常に有意義なものになりました。

 

 

 

5.平成22年度 肱川・矢落川水防連絡会を開催   (肱川水系 愛媛県)

 

○ 平成22611日(金)肱川河川防災ステーションにおいて、平成22年度肱川・矢落川水防連絡会を開催しました。

 

○ この連絡会は、毎年、出水期前に実施しているもので、肱川・矢落川における水害を防止し、又は軽減するために水防に関する連絡及び調整の円滑化を図り、もって公共の安全に寄与することを目的として開催しています。

 

○ 今年度は大洲河川国道事務所長を始め、愛媛県、大洲市、大洲警察署、大洲地区広域消防事務組合など、関係機関の総勢21名の参加をもって実施しました。

 

○ 今回の会議では、規約改正や水防に関する警報、肱川洪水予報などについて基準等を再確認し、平成22年度の重要水防箇所について説明を行いました。

 

○ 会議後、実際に現地で重要水防箇所を確認し、想定される水防工法の再確認や、必要資材の準備をお願いし、来たる出水期に備えたところです。

 

 

 

6.「土器川 河川環境保全モニター」を開催   (土器川水系 香川県)

 

○ 6月14日(月)に、平成22年度1回目の「土器川河川環境保全モニター」会議を、丸亀市にある「丸亀市水防センター」で、環境保全モニター2名参加で行いました。

 

○ 議題は、平成22年に行われる工事箇所における工法説明及び、平成21年度河川水辺の国勢調査(魚類)や、平成21年に調査した、河川内樹木伐採に対するモニタリング調査の報告や現地視察を実施し、討議していただきました。

 

○ この会議での助言等を工事や調査に活かし、事業を遂行するとともに、環境保全モニターと協働して河川環境への地域啓発活動に努めます。

 

 

 

7.銅山川3ダム(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)の放流警報説明会を開催   (吉野川水系銅山川 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○ 国土交通省と水資源機構で管理する銅山川3ダム(富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム)の放流警報説明会を、6月14日(月)に四国中央市の富郷ダム管理所において開催しました。

 

○ 本説明会は、毎年出水期を前にして開催しているもので、銅山川沿川の関係する小中学校、自治体等の防災担当部署、消防警察関係、利水者等を対象に、ダム放流時の通知や警報(サイレン)等に関する説明を行っているものです。

 

○ 当日は、関係者及び報道を含め約20名の方々の出席のもと、各ダムからの放流に関する情報の伝達方法等について、それらの通知や警報のタイミング、パターン等を説明させていただき、また、通知等に関する情報伝達体制を再確認する等、主に出水時の対応等について関係者相互で徹底できました。

 

○ 四国地方は本説明会の前日に梅雨入りするなど、今年度もいよいよ本格的な出水期を迎えましたが、地域の安全のため、ダムの放流に関する情報を地域の皆様等になお一層正確かつ迅速に伝達できるよう、引き続き3ダムが連携して務めて参ります。

 

 

 

8.「子供達と一緒にアユの放流」を実施   (物部川水系 高知河川国道事務所)

 

○ 6月16日(水)に、物部川右岸3k800付近立田地区にて、周辺小学校の生徒や、工事業者と物部川漁協の皆さんの協力により、アユの放流を実施しました。

 

○ 当日は、吉川小学校4年生12名、野市小学校3年生108名の生徒の皆さんと、総合学習の一環として、アユ 182kg(約3100匹)、ウナギ 29kgを放流しました。

     

○ アユの放流は、毎年不定期ですが物部川漁協において、自主的に地元小学校に呼びかけを行い実施しています。

 

○ 物部川漁協では、物部川を守るためゴミなどを捨てず、きれいな河川を保ち、物部川の動植物を保全しようという学習を行い、また、アユの一生などを学んだ後に、アユ、ウナギの放流をおこないます。

 

○ 今回は物部川漁協に加え、物部川を工事する施工業者3社が協力し、物部川流域における、地域の自然環境保全、地域住民とのコミュニケーションも合わせて行うことが出来ました。

 

○ 当日は、前日の豪雨が嘘のように見事に晴れ上がり、強い日差しが照りつける天気となりましたが、そこは南国土佐の子供たち、楽しそうにアユを見て目を輝かせていました。

 

 

 

9.肱川に関する総合学習(ボランティア団体と国土交通省がコラボ)を開催   (肱川水系 愛媛県)

 

○ 平成22618日(金)大洲市立肱東(こうとう)中学校において、授業形式での総合学習を実施しました。

 

○ この取り組みは、毎年、大洲市立肱東中学校からの依頼で開催しているもので、民間ボランティア団体である肱川流域會議「水中めがね」が主体となり、中学1年生全員を対象として水に関する事柄を4時限(1時限=50分)かけ、授業形式で講義するものです。

 

○ 平成13年度から取り組まれているこの学習は、近年、国土交通省大洲河川国道事務所・山鳥坂ダム工事事務所・野村ダム管理所の肱川流域3事務所の職員も先生として参加し、民間と行政のコラボレーションとして、地域の子ども達を教育する取り組みとして進化してきました。

 

○ 今年度も、肱東中学校から肱川流域会議「水中めがね」会長坂本芳教氏に依頼があり、大洲河川国道事務所と山鳥坂ダム工事事務所が出前講座で協力することとなりました。また、重信川エコリーダーと松山河川国道事務所も、今回この取り組みに参加し、流域を越え連携が広がっている状況です。

 

○ 授業内容は、

 1時限目:WETプログラムを活用した授業(重信川エコリーダー)(松山河川国道事務所サポート)

 2時限目:土地利用図に見る肱川(肱川流域会議「水中めがね」)

 3時限目:水の実験水質と肱川(大洲河川国道事務所)

 4時限目:肱川の洪水ダムの働き(山鳥坂ダム工事事務所)

 5・6時限目:水生生物調査(山鳥坂ダム工事事務所)

 

○ 当日は、梅雨前線による雨の影響で水生生物調査は中止となりましたが、午前中の4時限を48名(24名クラス×2クラス)の参加で実施することができました。

 

○ どの授業も、目的には「肱川を大事にし、人間の生活で肱川が汚れたり傷つかないように普段から考え、後生にいい肱川を継承する」という基本理念をもって授業を行いました。

 

 

○ 今回の総合学習を通して、子ども達の笑顔と真剣な表情を見ることができ、流域にとってとても有意義な活動になりました。

 

 

 

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