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四国河川ニュース

5/15(土)〜5/21()448

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                                                                       2010.5.24発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.168

 

  ○徳島県 ほたる川 総合流域防災事業 (徳島県 東部県土整備局 秋山 修一 副局長) 

 

  ○「ゆとりとふれあいの生活環境の形成」 (徳島県 吉野川市 川真田 哲哉 市長)

 

 

○今週のニュース○

 

  ○河川愛護モニター会議を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

  ○「平成22年度 洪水対応演習」を実施 (四国地方整備局)

 

  ○「平成22年度 肱川洪水対応演習」を実施 (肱川水系 愛媛県) 

 

  ○「平成22年度 石手川ダム洪水対応演習」を実施 (重信川水系 石手川ダム管理支所)

 

  ○第21回那賀川流域センチュリーラン羽ノ浦大会を開催 (那賀川水系 徳島県)

 

  ○大渡ダム洪水調節操作訓練を実施 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.168

 

1.徳島県 ほたる川 総合流域防災事業 徳島県 東部県土整備局  秋山 修一 副局長

 

○ ほたる川は、吉野川市西部に位置し、西久保付近の山地をその源とし、国道192号あるいは吉野川とほぼ平行して東流し吉野川へと流入する流域面積約7.4ku、流路延長約5qの一級河川です。

 

○ ほたる川流域においては、過去に度々浸水被害が発生していることから、昭和49年度より河川改修事業を進めています。

 

○ ほたる川の下流部は平地が開け、浸水被害が発生しやすい地形となっている一方、国道192号が流域内を横断していることから宅地化が進んでおり治水安全度の向上が急務となっていました。

 

○ また、平成16年度は相次ぐ台風の影響により、吉野川市では甚大な浸水被害が発生、特に台風23号においては、ほたる川流域で床上28戸を含む66戸の浸水被害が発生し、平成21年度においても、台風9号の豪雨で床上3戸、床下5戸の浸水被害があり、早期改修を望む地元の声は以前にも増して強くなっています。

 

○ 事業進捗状況としては、全体改修延長3,280mのうち、下流約1,800mの整備を終えており、現在、最もネックとなっていた国道192号蛍橋の改築を完了したところであります。引き続き改修促進に努め浸水被害の解消を図ってまいります。

 

○ 施行箇所 吉野川市山川町

 

○ 施行期間 昭和49年度〜

 

○ 施行内容 施行延長L=3,280m

            河道掘削、護岸、橋梁等

 

 

 

2.「ゆとりとふれあいの生活環境の形成」徳島県 吉野川市  川真田 哲哉 市長

 

○ 吉野川市は平成16年10月に3町1村の合併によって誕生し、徳島市より西へ約20qに位置しており、面積が144.19ku、人口が約45,000人のまちです。

 

○ 美しい清流「四国三郎」吉野川にはぐくまれ、ホタルやツツジの大群生など、四季おりおりの豊かな自然が息づいています。また誇りある歴史と伝統、文化を受け継ぎながら「世代を越えて夢紡ぐまち新・生活創造都市をめざして」を市の将来像とし、豊かさやゆとりを実感できるまちづくりに取り組み、市民の日常生活に密着した行政サービスの提供を心がけながらさらなる飛躍をめざしています。

 

○ 本市は、徳島県北部のほぼ中央、吉野川の南岸に位置し、市域南部は四国山地の北部にあたる山地で、高越山をはじめとする急峻な山々が連なっており、こられの山々を水源とする飯尾川・桑村川・学島川・川田川・ほたる川などが、市の北辺を東流する吉野川に合流しています。

 

○ ほたる川は吉野川の水位の影響を受ける内水河川であることから、平成16年10月の台風23号でも、ほたる川流域一帯に内水被害が生じ、60戸を超える家屋が浸水し、住民生活に深刻な影響を与えました。ほたる川は、河道が狭く、毎年氾濫を繰り返していたため、県において昭和49年度から吉野川合流点上流約3.3qの区間で、河川改修が進められているところであります。

 

○ 特に、ボトルネックとなっていた蛍橋の改築工事が完了したことにより、従来より大幅に河道が拡がり、今後の出水時には十分対処ができるものと効果を期待しているところです。

 

○ 最後に、今後の吉野川市の防災対策といたしましては、ハード整備とソフト対策が一体となった減災対策を基本として、ソフト面においては、ハザードマップの整備や自主防災組織の支援、ハード面においては、雨水貯留施設及び排水機場の設置、地域イントラネット基盤整備事業の光ケーブルを活用した河川監視カメラの設置等の充実を行い、災害が発生した際の応急対策や情報伝達、避難誘導のあり方を再認識し、共通の意識・情報のもとに市民が一体となり、対応するという取り組みを進めていきたいと考えております。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.河川愛護モニター会議を開催 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○ 日 時   平成22年5月17日 (月) 10時〜12時   下流域

                                    14時〜16時   上流域

 

  場 所       下流域 − 徳島河川国道事務所

                上流域 − 貞光ゆうゆう館

 

  出席者       河川愛護モニター  11名

                国土交通省        17名

 

○ 平成22年5月17日(月)に河川愛護モニター会議を、午前中は徳島河川国道事務所(下流域)で、午後からは貞光ゆうゆう館(上流域)において開催しました。

 

○ 当会議は、河川管理者と河川愛護モニター間及びモニター同士の交流を図る事を目的として年1回実施しています。

 

○ 会議当日は、愛護モニター14名中11名の参加をいただき、ゴミの不法投棄問題や水草問題、又、堤防の除草の時期及び回数について意見が活発に出ました。

 

○ 4月、5月と河川愛護モニターとして活動していただき、今までとは違った目線で川を見て疑問点を質問頂いたり、又、地元の要望等も聞かせていただき有意義な会議となりました。

 

 

 

4.平成22年度 洪水対応演習を実施 (四国地方整備局)

 

○ 平成22年の出水期を控え、5月18日(火)に「洪水対応演習」を実施しました。

 

○ 「洪水対応演習」は、出水等の危機管理時における防災体制に万全を期するため、以下の目的で、毎年出水期前に実施しています。

 

  @さまざまな情報機器を活用した迅速かつ的確な情報伝達。

  A被災箇所の被害軽減対策の検討。

  B関係機関との連携した洪水対応。

  C地域の的確な避難行動判断・行動につながるホットラインによる情報提供。

 

○ 参加機関は四国地整管内12事務所・2管理所、(独)水資源機構、四国電力()、住友共同電力()、四国4県、並びに関係市町村、消防団、警察等です。

 

○ 河川関係は、国管理の8河川と県管理の4河川を合わせた12河川を対象に関係機関(県、市町村)への洪水予報、水防警報の情報伝達、基準地点における洪水予測、被害軽減対策(被害把握・災害復旧等)、樋門等の操作確認及び河川工事現場関係者への情報伝達等の訓練を実施しました。また、TV会議システムを利用し、各事務所の状況報告訓練を実施するとともに、情報コンセントによる映像配信及び現地リポート、災害対策機械の出動等など情報機器も最大限活用し、総合的に一連の訓練を実施しました。

 

 

○ ダム関係は、四国管内の国・県・水資源機構・電力会社のダムを対象に関係機関への通知、連絡等の情報伝達演習とゲート操作の模擬演習を実施しました。

 

○ 海岸関係は高知海岸(直轄工事区域)、砂防関係は直轄砂防施行区域を対象に、関係機関への気象情報及び災害情報の伝達演習を実施しました。

 

○ 今回は、昨年度より整備されている危機管理支援システムを使用し、メールによる情報伝達と合わせて情報を共有する訓練も実施しています。

 

○ 最後の反省会では、内閣緊急参集チームに係わる資料準備の課題や、危機管理支援システムの問題点・改善点についても議論しました。

 

○ 本演習により、的確な情報伝達方法の習得・確認、各防災機関との連携と水防体制の強化、防災意識の高揚等が図られるとともに、明らかになった課題について今後改善し、今年度の出水期は、防災関係者一同「洪水から地域を守る」決意を新たにして防災業務に臨みたいと思います。

 

 

 

5.「平成22年度 肱川洪水対応演習」を実施 (肱川水系 愛媛県)

 

○ 大洲河川国道事務所は、5月18日(火)に『平成22年度 肱川洪水対応演習』を開催しました。洪水対応演習は、梅雨が始まる出水期の前に洪水に備え、肱川流域の関係機関と協力して、洪水が発生したとの想定でさまざまな情報の伝達訓練等を行うものです。

 

○ 今回の演習では、山鳥坂ダム工事事務所、野村ダム管理所など肱川水系の直轄3事務所、愛媛県、大洲市、消防署等14機関の約80名が参加しました。

 

○ 訓練では、肱川の河川整備計画により整備する治水安全度(概ね40年に1度発生する洪水の確率)を越す大洪水が発生したとの想定で、大洲河川国道事務所災害対策室では、画面に映し出された肱川の情報をチェックしながら、次々と寄せられる雨量や水位の情報を確認し、浸水しそうな箇所に排水ポンプ車の出動要請を行ったり、堤防決壊が予想される箇所では、被害軽減対策や応急復旧工法の検討など状況に合わせた対応を行いました。

 

○ また、堤防に張り巡らされた光ファイバーを活用し、現地映像をリアルタイムで大洲河川国道事務所に配信する訓練も実施しました。

 

○ 今回の演習の様子は、NHK、テレビ愛媛、南海放送のテレビニュースで取り上げられるなど、肱川の洪水対応への関心が高いことが感じられました。

 

○ 事務所では、今回の演習で確認された問題点についても早急に対応し、洪水時には迅速かつ適切な対応ができるように努めていきます。

 

 

 

6.「平成22年度 石手川ダム洪水対応演習」を実施 (重信川水系 石手川ダム管理支所)

 

○ 平成22年の出水期を控え、5月18日(火)に「洪水対応演習」を実施しました。

 

○ 「洪水対応演習」は、出水等の危機管理時における防災体制に万全を期するため、以下の目的で、毎年出水期前に実施しています。

   @メールを利用した迅速かつ的確な情報伝達

   A被災想定箇所の被害軽減対策の検討

   B関係機関との連携等、実践的な演習による的確な情報伝達方法の習得・確認

 

○ 石手川ダムにおいては、ゲート操作・放流警報の訓練及び関係機関への情報連絡の確認を行いました。

 

○ 下流に放流を知らせる放流警報の訓練においては、石手川・重信川流域にある28箇所の警報所、7箇所の情報表示装置を試運転し、サイレン等の作動を確認しました。

 

○ 本演習により、的確な情報伝達方法の習得・確認、各防災機関との連携と水防体制の強化、防災意識の高揚等が図られたものと思われます。

 

○ 今年度も出水期を迎えますが、石手川ダム関係者一同、「洪水から地域を守る」決意を新たに防災業務に臨みたいと思います。

 

 

 

7.第21回那賀川流域センチュリーラン羽ノ浦大会を開催 (那賀川水系 徳島県)

 

○ 「第21回那賀川流域センチュリーラン羽ノ浦大会」が、5月16日(日)に阿南市羽ノ浦町明見の那賀川河川敷を発着点として開催されました。

 

○ 当大会は、サイクリングでの親睦と若者の体力向上を目指して、那賀川流域(主に那賀川沿いの国道・県道)をスピード競争するのではなく、自分のペースで安全第一をもって、交通ルールを守り完走することを目的とするものです。

 

○ 大会は、那賀郡那賀町木沢支所で折り返す125kmと、那賀町の丹生谷橋で折り返す50kmの2つのコースに分かれ行われました。

 

○ 今年は晴天に恵まれたこともあり、県外からの参加者も増え、遠いところでは鹿児島県からの参加があり、総勢437人が参加しました。

 

○ 新緑のまぶしい季節、美しい那賀川流域の景観を楽しみながら、参加者は思い思いのペースで自転車を走らせ、ほぼ全員が完走しました。

 

 

 

8.大渡ダム洪水調節操作訓練を実施 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

○ 大渡ダムでは5月13日(木)〜14日(金)に、ダム操作訓練を実施しました。

 

○ 当ダムは、仁淀川河口より66km地点に位置し、集水面積約690km2の多目的ダムです。大渡ダムの洪水調節はダム流入量が2100m3/sを越えてから一定率一定量で行います。(計画流入6000m3/sで最大3800m3/s放流)

 

○ 近年、洪水調節を実施した年は平成19年の台風4号であり、平成2021年度は、幸いにも洪水調節を実施するような大雨はありませんでした。

 

○ しかし、平成16年度のように年によっては1年間に5回もの洪水調節を実施することがあり、職員一同毎年訓練を実施しているところです。

 

○ 今年度の訓練では、誤動作防止対策として事前にゲート設備の電源を落としたうえでダムコンの訓練装置を使用し、既往最大洪水である、平成17年台風14号の水文データを用いて実施しました。

 

○ 実際に大規模出水を想定したダム操作を実施してみると、判断に迷う部分があり、操作を中断しながら皆で議論しました。例えば、定率放流中で流入量増加時に10分毎のゲート操作時において、流入増加に伴う水位上昇が著しく、定率放流量を上回る放流の状態が生じ、逆にゲート開度を絞る操作が発生することや、「ただし書き」操作への移行のタイミングなどで議論し、その都度、問題を解決しながら実施することができました。

 

 

○ これから出水期を迎えますが、万全の体制でダム管理を実施していきたいと考えております。

 

 

 

 

 

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