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四国河川ニュース

3/13(土)〜3/19()440

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                                                                        2010.3.23発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.164

 

  ○徳島県阿南市西浦地区における特定利用斜面保全事業「津波避難場所の確保」 (徳島県県土整備部河川局 砂防防災課 平田 優裕 課長)

 

  ○阿南市橘地区防災公園(仮称)について (徳島県 阿南市 岩浅 嘉仁 市長)

 

 

 

○今週のニュース○

 

 

  ○「第1回 物部川・仁淀川水系安全利用推進連絡会」を開催 (高知河川国道事務所)

 

  ○「WeLove石手川2010」が開催されました (重信川水系 愛媛県)

 

  ○「第13回四国水問題研究会」を開催 (四国地方整備局)

 

  ○鹿野川ダム水源地域ビジョン委員会が開催される (肱川水系 愛媛県)

 

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.164

 

1.徳島県阿南市西浦地区における特定利用斜面保全事業 「津波避難場所の確保」

   徳島県県土整備部河川局 砂防防災課 平田 優裕 課長

 

○ 西浦急傾斜地崩壊危険区域は、徳島県南部の阿南市橘町西浦地区に位置し、急傾斜地の規模は、がけ高約25m、勾配56°、延長170mであり、がけ崩れが発生した場合の被害は、人家40戸、市道及び災害時要援護者関連施設である市立橘幼稚園などが想定されています。

 

○ また、同地区は沿岸地域に位置することから、東南海・南海地震の発生時に津波による被害(津波浸水高4〜5m)が想定され、津波の到達時間内に避難することが困難であるなどの問題を抱えており、津波避難場所の確保は喫緊の課題となっています。

 

○ このため西浦地区においては、四国で初となる特定利用斜面保全事業により徳島県が実施する急傾斜地崩壊対策工事と、阿南市が実施する防災公園整備工事との事業調整を図り、土砂災害の未然防止と津波避難場所創出を一体的に整備しています。事業概要としては、がけ地を切り取ってできる斜面上部に約4,000uの敷地を創出し、約1,600人が避難可能な津波避難場所を整備するものです。現在、周辺の安全対策に配慮し、工事の進捗を図っており、避難地創出にかかる工事は完成が間近(平成22年3月末)に迫っています。

 

○ 当県の県南部などでは、海岸に面する急傾斜地沿いの集落も多く、同様に津波避難場所の確保が問題となっています。今後も、地域のニーズに対応した土砂災害対策の推進を進めて参りたいと考えています。

 

 【事業概要】

 

 (事 業 名)特定利用斜面保全事業

 (事 業 費)450,444千円(市費分含む)

 (事業期間)平成12年度〜平成21年度

 (整備内容)施工延長170m、土砂掘削約60,000m3

       法面工3,400m2、擁壁工350m

 

 

 

2.阿南市橘地区防災公園(仮称)について  徳島県 阿南市長 岩浅 嘉仁 市長

 

○ 近年、世界の各地で大規模な地震が発生し、大きな被害が出ているところであります。また、阿南市においてもここ30年以内に南海地震が発生するという確率が60%程度、東南海地震が発生する確率が60%から70%となっており、今まで以上に住民に対して生命・財産等を守るため十分な周知を行うと共に防災対策が急務とされているところであります。

 

○ 特に、橘地区は昭和35年5月22日に発生したチリ津波により、大きな被害を受けたところであります。こうしたことから、地元住民においては防災意識の高揚が図られ、早くから自主防災組織を結成し、昨年も防災訓練を多数の住民参加のもと実施しており、防災に対して積極的に取り組みをしているところであります。

 

○ また、ハード面として津波避難場所の確保のため、阿南市橘町西浦地区において徳島県と連携を図り、四国で初となる特定利用斜面保全事業としての取り組みを行っているところであります。

 

○ 具体的な内容としましては、徳島県が実施する急傾斜地崩壊対策工事に合わせて、阿南市が災害時の一時避難所となる防災公園整備工事を一体的に実施することにより、事業効率を図り、一日も早い完成をめざして進捗しているところであります。完成予定につきまして、徳島県の急傾斜地崩壊対策工事は、平成22年3月を予定しており、阿南市の防災公園整備工事については、平成24年度を目途に完成予定としております。

 

○ 橘地区防災公園(仮称)の事業概要としましては、有効面積A≒3,200u、避難収容人数:約1600人、施設の概要としましては、避難備蓄倉庫1棟、駐車場、芝生広場、便所等を整備。

 

○ 今後、地元住民が安心・安全に避難し、利用できる施設の早期完成を図ることにより災害時には十分な効果が発揮できるものと期待しております。

 

 

 

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。 またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.「第1回 物部川・仁淀川水系安全利用推進連絡会」を開催 (高知河川国道事務所)

 

○ 3月9日(火)、高知河川国道事務所と高知県とで、「第1回物部川・仁淀 川水系安全利用推進連絡会」を開催しました。連絡会は、高知河川国道事務所、高知県、高知県教育委員会事務局、物部川・仁淀川の流域各警察署及び各消防本部より構成しています。

 

○ 当連絡会は、川を利用する方々に水難事故のリスクについて広く理解してもらい、危険を回避する能力を身につけていただくための講習会の継続的な実施や、水難事故時の情報共有並びに再発防止対策の実施とともに、河川利用者が安心・安全に利用出来る河川空間の創出を図り、水難事故等を防止ることを目的としています。

 

○ 今回が第一回目の開催であり、水難事故防止検討の経緯、水難事故の現状、今年度の四国における水難事故の子供への啓発・指導者育成講座の実施状況、今後の連絡会の取り組み予定等について協議しました。

 

○ その結果、今後の河川内の事故情報の共有、水難事故等啓発講座の開催、水難事故防止に向けた各種訓練等の協力が了承されました。

 

○ 次年度の連絡会の開催にあっては、新たなメンバーの参加提案もなされ、今後とも上下流の関係機関が連携し、水難事故の一層の減少に努めて参ります。

 

 

 

4.「WeLove石手川2010」が開催されました (重信川水系 愛媛県)

 

○ 平成22年3月14日(日)、松山・石手川(松山中央公園付近)におき まして、石手川河川大清掃が実施されました。

 

○ 当日は、前日降っていた雨も上がり、予定どおりのスムーズな進行となりました。

 

○ 石手川河川大清掃は、松山白鷺ライオンズさんの主催で、国土交通省松山 河川国道事務所は後援という立場で協力しています。

 

○ 石手川河川大清掃は、毎年、3月のこの時期に実施されており、今回で18回目を迎えています。毎年、約800名という大勢の方が参加してくれています。

 

○ 今年は、大清掃の前に、環境カウンセラーの小池あゆみさんによる講演会が行われました。

 

○ 小池あゆみさんは、{「ポイ捨てしない」が地球を救う}という演題で、 タバコのポイ捨てが、地球環境に大変な悪影響を与えているということを、小人から大人まで、様々な年齢層が聞いている中で、みんなにわかりやすく丁寧に話してくれました。

 

○ 小池さんが言われたのは、「命のピラミッドである食物連鎖の底辺にあるけい藻類を形成している植物プランクトンを、タバコの吸い殻1本であっても 広範囲に死滅させることになるので、そのことを地球に住んでいる一人一人がきちっと理解して欲しい。」といった内容で、耳が痛くなった人も中にはいたのではないでしょうか。

 

○ 講演会終了後、参加者が3班に分かれて、中央公園付近、石手川左右岸の清掃を約1時間程度実施しました。

 

○ 一昨年は約3トン強、昨年は約3トン弱のゴミを回収しておりますが、今年はずいぶん少なく約2トンのゴミの量になりました。

 

○ ゴミの量が年々減少しているのは、「河川は、地域の方々の共有の財産であり汚してはいけない。」という意識が根付きつつある現れではないかと考えています。

 

○ 清掃作業終了後、松山白鷺ライオンズさんからのプレゼントの提供もあり、参加した私たちにとっては記憶に残る一日となりました。

 

 

 

5.「第13回四国水問題研究会」を開催 (四国地方整備局)

 

○ 3月15日(月)に四国地方整備局1306,07会議室において、四国4県が共有する吉野川水系及びその関連地域の水問題について総合的に把握するとともに、水資源の有効利用と治水・利水・環境の合理的な恒久対策並びに必要な実施方策について、研究および提言を行うことを目的に「第13回四国水問題研究会」を開催しました。

 

○ 京都大学防災研究所中北英一教授に「気候変動による治水・利水への影響について」と題して講演をいただきました。

 

○ 今後も委員の共通理解を深め「提言」のとりまとめに向けて議論を継続します。

 

 

 

6.鹿野川ダム水源地域ビジョン委員会が開催される (肱川水系 愛媛県)

 

○ 3月18日(木)、大洲市肱川町で鹿野川ダム水源地域ビジョン委員会(委員長:鈴木幸一愛媛大学大学院理工学研究科教授)が開催されました。

 

○ 本委員会は、鹿野川ダム水源地域の活性化を目的に、平成21年3月6日に発足。具体な方針や活動内容を話し合い、ビジョン(案)を作成するため、地域住民が参加するワーキングも立ち上げ、討議を重ねてきました。

 

○ 今回の委員会において、これまで地域住民が主体となって作成されたビジョン(案)について最終の討議が行われ、「環境保全・再生」、「交流促進」、「湖面利用」を3本柱とする「鹿野川ダム水源地域ビジョン」が策定されました。

 

○ 今後は、ワーキングメンバーを中心に推進組織を設立し、水源地域活性化に向けた取り組みを実施していく予定です。

 

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  香川 正好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(香川) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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