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四国河川ニュース

1/30(土)〜2/5()434

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2010.2.8発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.161

  ○香川県 的場地区(三豊市)の急傾斜地崩壊対策事業

『的場地区 急傾斜 地崩壊対策事業』      (香川県西讃土木事務所 児玉 学 所長)

 

  ○『地域ぐるみで助け合う安全・安心なまちづくり』  (香川県 三豊市 横山 忠始 市長)

 

 

○今週のニュース○

 

  ○第16回 四国河川技術伝承会  (渡川水系 高知県)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.161

 

1.香川県 的場地区(三豊市)の急傾斜地崩壊対策事業

  『的場地区 急傾斜 地崩壊対策事業』  香川県西讃土木事務所 児玉 学 所長

 

○ 的場地区は、県西部の三豊市詫間町に位置し、保全対象に人家24戸のほか、地域防災計画で避難路に位置づけられている道路を含む、高さ26m,傾斜度65°の急傾斜地でありました。過去には、台風等の豪雨による土砂の崩落及び流出が発生しており、斜面は風化・浸食した状況であるため、地元住民から当該地区の斜面対策について強い要望があり、急傾斜地崩壊対策事業を実施することとなったものです。

 

○ また、当該地区は人家が密集しており、地区内には1m程度の道路しか存在しておらず、災害発生などの緊急時においては、狭い道路が支障となっていることから、斜面対策とともに、避難路の整備を求める要望もあがっておりました。

 

○ そこで、事業の計画にあたり、三豊市及び地元住民と協議を重ね、県の急傾斜地崩壊対策事業と併せ、市が斜面前面に避難路を確保するための市道の整備も行うこととなりました。

 

○ 事業の実施にあたっては、市道を整備するために増となる工事費について、三豊市と受託協定を交わし、県が急傾斜地崩壊対策工事と市道の道路改良工事を合併として行うことで、合理的な事業推進を図ることとしました。

 

○ 工事は平成194月に着手し、切土工事,擁壁工事及び法面工事を行い、掘削した大量の発生土は、良質な花崗土であったことから道路工事等に積極的に流用を図り、工事費の抑制及び他事業の推進を図りました。

 

○ 平成213月に急傾斜地崩壊対策工事は完了し、引き続き三豊市によって市道の舗装工事等が行われ、平成219月に市道詫間131号線として供用され、地域の災害時の避難路として住民の安全確保のために役立っています。

 

○ 今後も効率的な施設整備を図るとともに、土砂災害警戒区域等の指定促進、また警戒避難情報の提供など総合的な災害対策の推進に努めたいと考えています。

 

 

 

2.『地域ぐるみで助け合う安全・安心なまちづくり』  香川県 三豊市 横山 忠始 市長

 

○ 三豊市は香川県西部に位置し、徳島県との県境から、瀬戸内海に面した海岸部、そして粟島や志々島、蔦島などの島しょ部に至るまで、豊かな自然環境を有しており、総面積は222.66km2で、高松市に次いで県内第2位の広さとなっております。また、平成17年国勢調査の総人口は71,180人、県下では高松市、丸亀市に次いで3番目の人口規模です。

 

○ さて、本市北部に位置する詫間町詫間の的場地区における急傾斜地崩壊対策事業は、県の急傾斜地崩壊対策事業と市の道路事業の共同事業として、平成21年度に竣工となりました。この地域は、台風などの大雨による土砂災害の恐れがあるため、住民は自主避難をしていました。当初の計画から10数年を要しましたが、地元関係者のご努力の下、事業完了の運びとなりました。

 

○ 本事業は通常の急傾斜地事業の斜面カットをより切り込んでカットし、保全対象物件との間に新たに市道を避難路として設けたもので、地域住民の生命・財産が守られるという効果的事例となりました。

 

○ 三豊市では昨年度『三豊市新総合計画』を策定しました。今後の三豊のまちづくりの基本理念を『自主・自立』とし、まちの将来像を「“豊かさ”をみんなで育む市民力都市・三豊」と定め、現在事業を実施しております。防災行政については、消防団の育成強化、自主防災組織の充実を図り「自分たちのまちは自分たちの手で守る」という精神のもと、自助・共助・公助の理念に立った地域防災体制を強化し、地域ぐるみで助け合う安全・安心なまちづくりをめざしています。

 

○ 日本の地方自治は中央集権体制による「国づくり」から、自らの意思と責任に基づく「地域づくり」へと変化しております。まちづくりの原点は「人」であり、「地域」であります。他人まかせではなく、市民一人ひとりが、まず自分たちで出来ることから三豊のまちづくりに参加する『自主・自立』したまちづくりを進めて行こうと考えております。また、市民・市民組織・民間 企業・行政がともに知恵と力を出し合いながら、相互に連携することによって生まれる市民力を最大限に高め、生かすことで三豊市型の“豊かさ”を自らの手で生み出し、全国・世界に向けて発信し、香川の西の顔となる三豊市をめざします。

 

 

 

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.第16回 四国河川技術伝承会 (渡川水系 高知県)

 

○ 1月25日(月)に、高知県の中村河川国道事務所において、「第16回四国河川伝承会」を高知河川国道事務所、中村河川国道事務所(道路関係職員も含む)、中筋川総合開発工事事務所などの職員約30名が参加して開催されました。

 

○ 「四国河川技術伝承会」は、四国地方整備局で長年培われてきた河川に係わる技術を次世代に伝承することにより、新技術と相まって、四国新時代における安全で安心できる社会資本の整備に生かすことを目的として、平成18年に発足したものです。四国各県1回、年4回開催しており今回で16回目の開催となり、中村河川国道事務所では、2回目の開催となります。

 

○ 今回は、今までに中村河川国道事務所で四万十川に携わってきたことのある4名の四国地方整備局のOBの方(押川義二氏、濱口重夫氏、宮下保之氏、小野重充氏)を伝承者として迎え、現在、四万十川で実施している事業の自然再生事業(アユの瀬づくり)、不破地区築堤事業、南海地震対策、四万十川河口対策の現地視察を行い、現地で、過去の経験からの伝承や意見交換を実施し、その後、所内にて、四万十川の現状と課題や災害時の対応について、伝承者の皆さんからの助言・経験談などの意見交換を交えながら、現役の職員に伝承していただきました。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  香川 正好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(香川) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html