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四国河川ニュース

10/10(土)〜10/16()419

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                                                                       2009.10.19発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.153

 

  ○愛媛県 薬師谷川(宇和島市)の砂防事業 『環境保全に配慮した土砂災害防止対策』   愛媛県南予地方局建設部 藤崎 茂 部長

 

  ○ハード・ソフト面での防災事業を!   愛媛県宇和島市 石橋 寛久 市長

 

 

○今週のニュース○

 

  ○第27回 ファミリーハゼ釣り大会開催 (吉野川水系 徳島県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.153

 

1.愛媛県 薬師谷川(宇和島市)の砂防事業 『環境保全に配慮した土砂災害防止対策』 愛媛県南予地方局建設部 藤崎 茂 部長

 

■流域概要

 

○ 薬師谷川は、宇和島市の毛山・鬼が城山・権現山など標高千m級の山々に囲まれた区域を源流域とし、二級来村川に注ぐ流域面積5.3km2の土石流危険渓流です。流域には、「愛媛自然百選」(平成2年選定)にも選ばれ、宇和島市民に親しまれている景勝地『薬師谷渓谷』のほか、地域の観光振興の拠点となっている『薬師谷温泉』や『そうめん流し』などがあり、特に夏休みシーズンには多くの観光客で賑わっています。

 

■事業概要

 

○ 薬師谷川では、平成9年9月の台風19号に伴う豪雨により、源流域から大量の土石が流出し渓谷各所が土砂で埋まったほか、渓谷内の遊歩道や下流域の市道も各所で寸断するなど地域に大きな被害が生じました。また、流域には流出した土砂が不安定な状態で堆積しており、豪雨があった場合は再び大きな被害が生じるおそれがありました。

 

○ このようなことから、地域の安全・安心を確保するため早急に土砂災害対策を講じる必要があり、平成11年度から砂防えん堤を整備する事業に取り組んでいます。本箇所では、『薬師谷渓谷』の景観を損なわないよう特に注意する必要があることから、砂防えん堤前面に石を配するなど景観との調和に配慮しています。また、施工箇所に至る途中にはハヤブサの営巣地が確認されており、施工機械の搬出入や作業員の往来にあたっては、騒音を立てないよう注意するとともにモニタリング調査を継続しています。さらに、砂防えん堤を通常のコンクリート形式ではなく、現地で発生した土砂を砂防えん堤の中詰材として利用する「鋼製セル及びダブルウォール組合せ」形式としており、砂防えん堤施工箇所に大型機械等を搬入する道路が確保できない現地条件に対応しています。

 

■進捗状況

 

○ 当初の計画では、平成11年度に事業着手し、測量・設計や環境調査の実施、用地買収を行ったのち、砂防えん堤等の工事を平成18年度末に完了する予定でしたが、本箇所の環境対策に対する地元調整や、相続が多数発生しており用地買収の交渉が非常に難航したことなどにより、砂防えん堤工事の着手が平成18年度までずれ込みました。このことから、現在の計画では、平成22年度中に砂防えん堤本体を完成させ、その後、護岸工などを実施して平成23年度には完了する見込みとなっています。

 

 

 

2.ハード・ソフト面での防災事業を! 愛媛県宇和島市 石橋 寛久 市長

 

○ 本市は、愛媛県西南部に位置し、温暖な気候に恵まれた伊達10万石の城下街として発展し、平成17年8月1日に、旧宇和島市、旧吉田町、旧三間町、旧津島町の4市町の合併によって新しい「宇和島市」が誕生しました。 

 

○ 新市の出発にあたり、「人と交わり、緑と話し、海と語らう きらめき空間都市」を基本理念に掲げ、本市ならではの特性・資源を最大限に生かし、真珠・ハマチ・鯛等の養殖漁業、みかんの栽培などの農林水産業をはじめ、健康福祉・生活環境・都市基盤・教育文化などのさまざまな分野で宇和島らしさを創造・追求・発信していきたいと考えています。

 

○ 当市の西は宇和海に面したリアス式海岸が続き、西側を除く三方は急峻な山々に囲まれ、起伏の多い複雑な地形となっているため、沿岸部の平地は少なく、河口や入り江、盆地や河川流域に市街地や集落が点在しています。そのため、土石流危険渓流888箇所、急傾斜地崩壊危険箇所1,113箇所と災害が起こり易い箇所が数多くあり、市民の生命・財産を守るためにハード面の整備は急務であります。

 

○ 愛媛県が現在実施している薬師谷川の砂防事業地域には、数々の滝や奇岩に彩られた薬師谷渓谷や「薬師谷温泉」・「そうめん流し」などの施設があり、市民の憩いの場であるばかりではなく、流域には人家も数多くあり、2年後の砂防えん堤の完成を地元住民は心待ちにしています。

 

○ また、最近のゲリラ豪雨をはじめ、近い将来発生が危惧されている南海地震等による大規模な災害が発生した場合には、行政による救助・復旧活動には限界があるため、当市においては、自主防災組織の結成を推進しており、着実に組織数は増加しております。近年では自主防災組織における自発的な防災訓練の実施も増加傾向にあり、訓練内容も充実し、地域住民の防災の関心や意欲が高まってきております。

 

○ 今後も、市民の生命・財産を守るためにハード・ソフトの両面で防災事業を実施していきたいと考えております。

 

 

 

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.第27回 ファミリーハゼ釣り大会開催 (吉野川水系 徳島県)

 

○ 10月11日()に徳島県釣連盟、徳島市水と緑の推進協議会、四国の水を考える会の共催により、「第27回水と緑のフェスティバル ファミリーハゼ釣り大会」が開催されました。

 

○ 本大会は、吉野川河口から名田橋までの約11kmの区間で釣り上げた、ハゼ10匹の総重量を競うもので、徳島河川国道事務所では毎年後援として協力を行っています。

 

○ この大会では、一般の部(高校生以上)、女性・少年の部(女性及び中学生以下の男子)、ファミリーの部(ファミリー2名以上のハゼ10匹の重量)の3部門に分かれ開催され、総勢532名の参加がありました。

 

○ 当日は晴天には恵まれ、参加者の皆様は、思い思いの場所で大物を狙ってハゼ釣りを楽しまれていました。

 

○ また、本大会では河川の清掃活動も行われ、軽トラック2台分のゴミを拾っていただきました。

 

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  香川 正好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(香川) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html