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四国河川ニュース

9/12(土)〜9/18()415

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                                                                       2009.9.24発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.152

 

  ○宮川内ダム施設改良事業                  (徳島県県土整備部 河川局 流域振興課 高田 浩 課長)

  

  ○「あすに向かって人の花咲くやすらぎ空間・阿波市」   (徳島県 阿波市 野崎 國勝 市長)

 

○今週のニュース○

 

  ○河川水難事故防止啓発活動(指導者育成講座)を実施 (土器川水系 香川県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.152

 

1.宮川内ダム施設改良事業 徳島県県土整備部 河川局 流域振興課 高田 浩 課長

 

○ 宮川内谷川は、徳島県阿波市の阿讃県境に源を発し、旧吉野川に注ぐ河川延長19q、流域面積75.7km2の河川です。川幅が下流部ほど狭いことから、古くから下流部では水害による甚大な被害を受け、治水が早くから要望されていました。一方、河川水は山地を離れると伏流水となることから、しばしば干ばつにも見まわれ、用水の不足も訴えられていました。これらを解決する施策として、宮川内ダムの建設が昭和35年に始まり昭和39年に完成しました。また、洪水調節機能及び貯水池運用上の課題を踏まえ、安全で確実なダム管理を行うことを目指し、平成7年度から施設改良事業を開始し、平成15年度に完了しました。

 

【宮川内ダムの概要】 

 

 @目 的  洪水調節、かんがい

 A河川名  吉野川水系宮川内谷川

 B諸 元  重力式コンクリートダム

       堤高:36.0m 堤頂長:136.0m

       総貯水量:1,350千m3

       集水面積:23.14km2 

 

【施設改良の必要性・効果】 

 

○ 宮川内ダムにおいては、放流能力の増大を図るため底部放流設備を設置すると共に、洪水吐きゲートの改良工事などを実施しました。事業の完了後、ゲートの異常動作もなく、ダム管理の信頼性が向上しました。

 

・底部放流設備

 

○ 利水バルブの放流能力が小さく、これを超える流入があった場合にクレストゲートによる放流が必要となるが、このことによる放流回数が増加しているとともに、微少開度の放流では振動等による洪水吐きゲートへの影響が懸念されていたため底部放流設備を新設しました。また、常に表面に近い水を下流に流し、動植物や稲作に低温被害が及ばないよう選択取水設備を設けました。

 

・洪水吐きゲートの改良

 

○ 設計開閉荷重の過小評価、及びこのことに伴うモーター容量の不足により、洪水吐きゲートに影響があるため、ゲート構造の一部改良とモーター容量の増大を目的とした開閉装置の改良工事を実施しました。

 

・ダムコン更新

 

○ 老朽化が著しいとともに、交換部品等の手配が難しく、安全・安心のダム管理を行うため、ダムコンの更新を行いました。

 

 

 

2.「あすに向かって人の花咲くやすらぎ空間・阿波市」 徳島県 阿波市 野崎 國勝 市長

 

○ 阿波市は、平成17年4月1日、板野郡の吉野町と土成町、阿波郡の市場町と阿波町の4つの町が合併して誕生しました。徳島県中央北部の吉野川北岸に位置し、四国三郎と呼ばれる大河「吉野川」の北岸に広がる市です。面積は190.97km2、人口約41,400人であり、徳島県内の市町村では面積は8番目、人口は6番目の規模になります。

 

○ 東は上板町、西は美馬市、南は吉野川市、北は香川県に隣接し、現在では、徳島自動車の開通により、土成インターチェンジや阿波パーキングエリアが整備されております。

 

○ 北部の香川県境には阿讃山地が連なり、緑豊かな山々を有し、これらの山々を水源として、宮川内谷川、日開谷川、大久保谷川及び伊沢谷川が南に縦貫し、それぞれに南面傾斜の扇状地を形成しています。

 

○ 阿波市の宮川内谷川には、徳島県で管理を行っている宮川内ダムがあり、治水、灌漑を目的として昭和39年にできた人造湖です。

 

○ 宮川内ダムはダム公園として、春には新緑、秋には紅葉、四季折々に周辺の山々の姿を湖面に写し出し、美しい風景を生み出しています。

 

○ 湖ではワカサギ、コイ、フナ、ブラックバスなど色んな釣りが楽しめるほか、湖畔には遊歩道やキャンプ場も整備されており若者の人気を集めています。

 

○ 本市にはぶどう狩りやイチゴ狩りなどの観光農園があり、特産品は、吉野レタス、桃太郎トマト、ポンダリンなど、新鮮で高い評価を受けています。

 

○ また、国の天然記念物である「阿波の土柱」は自然の雄大さを満喫でき、とりわけライトアップで浮かぶ霧雨の土柱は幻想的でロマンチックです。そして、七番から十番までの「四国霊場札所」は、人々を癒してくれます。周辺を山に囲まれた、自然豊かな立地条件にある「金清自然公園」、吉野川を横断する「柿原堰」の下流では、解禁日ともなると鮎釣りの釣り人が多く訪れます。

 

○ ぜひ皆様には、本市をご訪問いただき、四季折々の阿波市を楽しんでいただきたいと思います。

 

 

 

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

   http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.河川水難事故防止啓発活動(指導者育成講座)を実施 (土器川水系 香川県)

 

○ 香川河川国道事務所と香川県では、今年度から新たに設けられた『河川水難事故防止週間(7月1日〜7月7日)』の取り組みとして、9月16日(水)において、国・自治体職員(香川県、丸亀市、まんのう町)の21名を対象に、河川水難事故防止啓発活動の指導者育成講座(講義:丸亀市水防センター、実技:土器川潮止堰)を実施しました。当初は、8月に予定していましたが、台風9号のため延期となっていたものです。

 

○ 講師として、川を中心に野外活動に取り組んでおられる福山平成大学の小谷教授をお迎えし、まず水難事故に関する基礎知識(水難事故の実態、川のリスク、事前に収集すべき情報等)について、講義を受けました。

 

○ その後、潮止堰に移動し実技講習として、川で流された人を救助するためのスローバック(水難事故発生時の救助用ロープ)の投げ方、受け方、実際川の中でのスローバックを使った救助訓練や流された時の安全な岸へのたどり着き方などを学びました。加えて、陸上で(堰により水の流れがなかったため)浅瀬横断を体験をしたり、ズボンやレジ袋、ペットボトルを使った浮き方、堰の直下で水に巻き込まれた時の脱出方法についても説明を受けました。

 

○ 小谷先生は、この講習で川で自分の身を守ることは勿論、子供たちに川で水難事故に巻き込まれることなく、安全に親しんでもらうための指導が出来るようになってくださいと話されていました。

 

○ 9月中旬の開催となり、少し日差しが陰ったこともあり(水温は問題なかったようですが)参加者が川から上がった時は、秋の風吹いていたこともあり、多少寒そうにしていましたが、先生の真剣な指導を受け寒さも忘れ充実した様子でした。

 

○ 今回の指導者育成講座を受講した方から、職場に、そして地域に「水難事故防止の取り組み」が拡がっていくことを期待しています。

 

 

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  香川 正好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(香川) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

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