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四国河川ニュース

7/11(土)〜7/17(金)》406号

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                                                                       【2009.7.21発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.148

 

  ○土砂災害に関する啓発事業 徳島県西部総合県民局 県土整備部 石本 昇 部長

 

  ○「防災意識の高揚に向けて」徳島県三好市 俵 徹太郎 市長

 

 

○今週のニュース○

 

  ○吉野川流域講座「吉野川の自然環境について」                        (吉野川水系 徳島県)

 

  ○第3回吉野川現地(フィールド)講座「ヤナギを伐採してレキ河原を取り戻そう!」開催  (吉野川水系 徳島県)

 

  ○7月12日(日)物部川・仁淀川の一斉清掃を行いました                    (物部川・仁淀川水系 高知県)

 

  ○『第22回 河川愛護推進図画コンクール表彰式』を開催                    (土器川水系 香川県)

 

  ○水難事故防止啓発出前講座のご紹介                              (四国地方整備局)

 

  ○『河川水難事故防止啓発活動』(子供達への出前講座)を実施                (土器川水系 香川県)

 

  ○河川水難事故防止出前講座〜子供たちへの啓発活動〜の実施               (物部川水系・仁淀川水系高知県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.148

 

1.土砂災害に関する啓発事業 徳島県西部総合県民局 県土整備部  石本 昇 部長

 

○ 徳島県西部総合県民局は、県西部の2市2町1,406km2を管轄し、その面積は県全体の1/3以上を占めております。また、そのほとんどが山間部であることもあり、県下の土砂災害危険箇所約1万3千箇所のうち、4割以上が当管内に集中しております。このため、当県民局管内においては、多くの住民が危険箇所内に居住し、土砂災害の危険と隣り合わせの生活を余儀なくされている状況にあります。

 

○ こういったことから、当県民局県土整備部においては「安全・安心な地域の構築」に向けた土砂災害対策の各種施策を展開しており、従来より実施している砂防施設、急傾斜地崩壊防止施設及び地すべり防止施設等のハード施設整備の更なる推進とともに、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定などのソフト対策についても積極的に実施しているところであります。

 

○ このうち、ソフト対策については、土砂災害警戒区域の指定に併せて実施する住民説明会において、危険箇所とともに、早期避難の重要性の周知に努めているところであります。

 

○ 更に、従来の対策を側面支援する新たな取り組みとして、中山間地域の活動拠点となっている小学校において、児童を対象とした「防災学習支援事業」を始めております。

 

○ この取り組みは、子供たちに土砂災害の危険性や危険箇所の存在、早期避難の重要性や日ごろの備えなどを理解してもらうことにより、子供たちの土砂災害に対する危険回避能力の向上と共に、学校行事や家庭での会話を通じて防災意識の高揚を図り、地域全体の防災力の向上を目指すものであります。また、学習プログラムにハード整備の現地見学などを組み込むことで、公共事業の役割と重要性への理解も深まるものと考えております。

 

○ 平成20年度においては、三好市立佐野小学校の児童5・6年生を対象に防災学習支援を行いました。児童たちが総合学習の一環として、地域の災害について調べる中で土砂災害に注目し、当県民局に学習支援の要請があったことから、室内学習及び課外学習を行い、学習のお手伝いをさせていただきました。児童たちが熱心に取り組んだ成果として作成した「防災マップ」は、大人も感心するような出来映えであり、朝日新聞社、ユネスコ等が主催し、内閣府や総務省、文部科学省等が後援する「ぼうさい探検隊マップコンクール」に応募したところ、多数の応募作品の中から入賞の栄誉に輝きました。

 

○ また、佐野小学校では、文化祭や地域の防災訓練時に住民に学習成果を発表するなど、学校行事だけでなく地域活動の一環としても防災活動に活発に参加されていると聞いております。

 

○ 当県民局としましては、今後とも土砂災害に関する啓発活動や施設整備を通じ、「安全・安心な地域の構築」に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 

 

 

2.「防災意識の高揚に向けて」徳島県三好市 俵 徹太郎 市長

 

○ 三好市は、平成18年3月1日に6町村が合併し、721.48平方キロメートルという四国一広大な面積を有する自治体として誕生しました。徳島県の西北端、四国の中央に位置し、約9割が北部の阿讃山脈や南部の四国山地に連なる急峻な山岳地帯であるとともに、市の中央を流れる吉野川をはじめ中小河川も多く存在する自然に恵まれた地域です。

 

○ 人口は、3万2千余で、18歳以下が約13%、65歳以上が約37%と少子高齢化が進んでおり、山間部においては、いわゆる限界集落も増えつつあります。

 

○ 市の大部分が山間地で、台風や大雨といった自然災害における危険箇所も非常に多く、集落も散在しています。

 

○ このような現状において、市民の安心・安全を守るためには、防災意識高揚に向けての啓発活動が重要になります。平成19年度には、土砂災害を中心とした「総合ハザードマップ」を作成し、全戸に配布し啓発を行ってきました。

 

○ 自主防災組織の結成についても、地域住民の方々に積極的に呼び掛けた結果、平成19年12月には37%程度であった組織率が、平成21年6月には73%と飛躍的な伸びを見せており、防災意識の高揚を肌で感じることができます。

 

○ 各自主防災組織では、各種防災訓練も活発に実施され、起震車による地震体験や、消火器・AED等の使用方法習得に励んでいます。

 

○ また、消防団においては、平成19年4月に三好市三野町消防団で女性分団を結成、平成21年4月には三好市井川町消防団に機能別分団が結成され、昼夜を問わず活躍中です。平成20年12月には、日本消防協会より寄贈された、県内消防団では初となる多機能型小型ポンプ付積載車が三好市池田町消防団第2分団に配備されました。この車両は、従来の消火用機材に加え、AEDや油圧カッター等を備え、大規模災害時には、救急・救助活動にも当たることができるものです。

 

○ このように、防災に向けた、人、組織、資機材がますます充実し、防災意識が向上していくことに日々頼もしさを感じているところであります。

 

○ 今後、いつどこで起きるかわからない災害に対し、対策工の整備とともに、警察や地域団体等との連携を図りながら、地域ぐるみで安心・安全なまちづくりをめざしてまいりたいと考えておりますので、今後ともご支援、ご協力をお願いいたします。

 

 

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。 またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.吉野川流域講座「吉野川の自然環境について」 (吉野川水系 徳島県)

 

○ 7月10日(金)に宮内小学校(美馬市穴吹町)の児童28名を対象に、穴吹川において吉野川流域講座「吉野川の自然環境について」を実施しました。

 

○ 今回の講座では、川の水を観察することで川に親しみ、自然の素晴らしさや大切さを学ぶことを目的に、パックテストと、水生生物による簡易水質調査を実施しました。

 

○ パックテストを使った水質調査では、子供達はパックテストの色の変化を興味深そうに観察しており、COD「2」という比較的きれいな水であることを示す値が得られました。

 

○ また水生生物調査では、とても楽しそうに川の中の生物を捕まえており、カワゲラやヘビトンボなどきれいな水に棲む生物を発見することができました。

 

○ 終了後に行ったアンケートでは「水がきれいでとってもよかったです」、「いろんな生き物がいてびっくりしました」、「穴吹川をこれからもきれいにしていってくださいという言葉がとても心に残った」など、たくさんのご意見をいただきました。

 

○ 普段川と接する機会が少なくなった今日、今回の講座を通して直に川とふれ合うことで、身近にある川の素晴らしさや美しさを体感し、自然の大切さを学ぶことができたのではないか思います。

 

 

 

4.第3回吉野川現地(フィールド)講座「ヤナギを伐採してレキ河原を取り戻そう!」開催 (吉野川水系 徳島県)

 

○ 7月11日(土)に第3回吉野川現地(フィールド)講座「ヤナギを伐採してレキ河原を取り戻そう!」を西条大橋左岸の河川敷(阿波市吉野町西条地先)にて実施し、12名の方々がご参加くださいました。

 

○ 今回の講座ではレキ河原の再生を目的に、河原の草地化や砂地化などの原因の一つにもなっているヤナギの伐採を行いました。

 

○ 開催にあたっては、徳島県自然保護協会会長の森本康滋先生を指導員としご協力いただき、講座の始めに吉野川の環境の現状や、問題種に対する取り組みを説明していただきました。

 

○ 参加者の皆様には暑い中熱心にヤナギの伐採作業に取り組んでいただき、ゴミ袋57袋分(約180kg)のヤナギを伐採しました。

 

○ 今後もこのような取り組みにより、吉野川の現状を多くの方に知ってもらうと共に、吉野川の生態系を守っていきたいと思います。参加者のみなさまありがとうございました。

 

 

 

5.7月12日(日)物部川・仁淀川の一斉清掃を行いました (物部川・仁淀川水系 高知県)

 

○ 国土交通省高知河川国道事務所では、物部川(6会場)・仁淀川(10会場)の一斉清掃を7月12日(日)朝7時から流域市町村と共催で行いました。

 

○ 前日まで降っていた雨の心配もなく、当日は両河川の各会場に約1000人が集まり、また、都合のつく首長さんにもおいで頂いて、地域の代表としてあいさつを頂きました。

 

○ この清掃は、7月の河川愛護月間の取り組みの一つとして、毎年行っているもので、今年で35回目になります。

 

○ 「ゴミは以前よりも少なくなった」という意見も聞きますが、約1時間の清掃で500袋を越える量のゴミが収集されました。これは、昨年度に比べて約2割増えており、河川利用者のマナーの悪さに地域住民も迷惑しているようでした。

 

○ ゴミをなくし、良好な河川環境の保全・再生を推進していくためには、適正な河川管理は当然のことながら、利用者一人一人の意識の向上が必要と考えます。

 

○ なお、いの町主催で宇治川一斉清掃も同日行っており、その内の是友会場に職員を派遣しました。

 

 

 

6.『第22回 河川愛護推進図画コンクール表彰式』を開催 (土器川水系 香川県)

 

○ 7月16日(木)に、丸亀市綾歌総合文化会館(愛称:アイレックス)において、「平成21年度河川愛護推進図画コンクール」の表彰式を行いました。

 

○ 図画コンクールは、河川愛護月間の行事の一つとして国土交通省香川河川国道事務所が実施しているもので、地元の小学生を対象に「土器川」を題材とする図画を募集し、図画を描くことを通じて多くの子供たちに「土器川」を大切にする河川愛護の気持ちを持って欲しいとの思いから実施しているもので、今年で22回目になります。

 

○ 今年は、丸亀市内の小学生から574点の力作の応募がありました。絵の中には川で遊んだり、魚を釣ったり、川べりを散歩したり、川とのつながりについて表現が工夫されていたり、また「川を大切に」と描かれた川を美しくしようという気持ちが表れている作品も多数ありました。

 

○ 表彰式では、審査された入賞作品のうち「入選」を除く「特選」及び「優秀」の10作品について表彰状が事務所長から授与された。

 

○ 香川河川国道事務所では、この行事を通じて多くの子供たちに土器川に関心をもってもらって、土器川を大切にする気持ちを養ってもらえればと願っています。

 

○ 「入選」以上の受賞された60作品については、下記の通り、丸亀市内の4会場で展示・紹介しますので、多くの方にご覧頂ければと思います。

 

・7/21〜7/28 フジグラン丸亀グランフジ 1Fロビー

・7/29〜8/ 4 丸亀市役所 1Fロビー

・8/ 5〜8/11 飯山市民総合センター 1Fロビー

・8/12〜8/19 綾歌市民総合センター 1Fロビー

 

 

 

7.水難事故防止啓発出前講座のご紹介 (四国地方整備局)

 

○ 7月1日から7月7日は、「水難事故防止週間」です。川や海で楽しまれる機会が増えるかと思いますが、備えあれば憂いなし、水難事故対策に万全を尽くして思う存分、楽しんでください。

 

○ 全国の河川では、河川愛護月間の7月中に川遊びをする子ども達や指導者となる大人を対象に、「水難事故防止啓発出前講座」を開催しております。出前講座では、川の危険な箇所や水難事故発生時の対処方法等をRAC(NPO法人川に学ぶ体験活動協議会)リーダーが事例を踏まえて分かりやすく指導してくれます。

 

○ 四国における「水難事故防止啓発出前講座」の開催予定は次のとおり。

 

・7月 3日午前 肱 川 子供講座(大成小学校)

・7月 6日午後 那賀川 子供講座(桑野小学校)

・7月10日午後 土器川 子供講座(琴南小学校)

・7月12日午前 渡 川 子供&指導者講座   

・7月13日終日 物部川 子供講座(舟入小学校)

・7月13日午後 那賀川 子供講座(鷲敷小学校)

・7月15日午前 仁淀川 子供講座(川内小学校)

・7月20日午後 仁淀川及び物部川 指導者講座 

・7月28日午後 重信川 指導者講座 

・7月29日午後 重信川 子供講座(公募) 

・7月30日午後 吉野川 子供講座(公募) 

 

○ 今月は、「水難事故防止啓発出前講座」に関する現場からのホットなニュースもお届けいたします。

 

 

 

8.『河川水難事故防止啓発活動』(子供達への出前講座)を実施 (土器川水系 香川県)

 

○ 7月10日(金)にまんのう町立琴南小学校のご協力を得て、水難事故を防ぐために子供達への出前講座を行いました。

 

○ 今回の出前講座の講師は、福山平成大学教授の小谷先生で、出前講座に参加したのは、まんのう町立琴南小学校の5年生23名です。

 

○ 出前講座は、最初に、小谷先生(以下、先生)による講義で、水に関する歴史や水難事故に関する注意点、スローバッグ(水難事故発生時の救助用ロープ)の使用方法などを学びましたが、通常の授業と異なるためか、少し緊張気味の生徒さんもいたようでした。

 

○ しかし、次のプールでの実技では、先生の熱心な指導に(昔の先生のような厳しい口調でしたが)、小学生達も一生懸命に体を動かし理解していました。

 

○ 最後に、教室に帰って、「川に行ったときに守らなければならない事」を先生と生徒さんが、一緒になって復唱しました。生徒さん全員が大声で復唱し息が合っていました。

 

○ 今回はプールでの実技となりましたが、排水ポンプ車の点検を兼ねた流水プールを作ったことにより臨場感があり、生徒さん、そして先生も大変満足していました。

 

 

 

9.河川水難事故防止出前講座〜子供たちへの啓発活動〜の実施 (物部川水系・仁淀川水系 高知県)

 

○ 高知河川国道事務所では、今年度新たに設置された[『河川水難事故防止週間(7月1日〜7月7日)』の取り組みの一環として、7月13日に物部川水系で香美市立舟入小学校5、6年生を対象に、7月15日に仁淀川水系でいの町立川内小学校6年生を対象に、それぞれ水難事故防止啓発出前講座を実施しました。この出前講座は、川の楽しさを伝えるとともに川の怖さを理解してもらい、万一水難事故に巻き込まれた場合に、危険を回避する能力を身につけてもらうことを目的としたものです。

 

○ はじめに室内で、川の楽しさや怖さ、水難事故に巻き込まれた場合の対処方法等について説明を受けたり、スローバッグの基本的な扱い方を練習しました。その後、河川敷に移動し、専門講師によるスローバッグや身近なもの(ズボン、ペットボトルやビニール袋等)を使った救助方法の実演を見るととともに、受講者全員がスローバッグの投げ方、受け取り方を体験しました。

 

○ 最初はスローバッグの扱いに戸惑っていた小学生も、講座終了時には、ほとんどの生徒がスローバッグを正しく扱えるようになっていました。また、今回の講座では、水難事故に対し意識の向上を図るとともに、日頃から川を安全に利用していただくための知識や、水難事故の回避方法を習得していただくことができました。

 

 

 

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  香川 正好

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