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四国河川ニュース
《3/20(金)〜3/27(金)》390号
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【2009.3.30発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.140
○ 急傾斜地崩壊対策事業による津波避難場所の確保 (徳島県 南部総合県民局 県土整備部副部長 福田 卓二)
○ 海・山の恵みを活かし、知恵と心でつくるまち (徳島県 美波町長 藤井 格)
○今週のニュース○
○ 「美しい四国づくり交流会」を開催 (四国地方整備局)
四国・水こぼれ話談話室Vol.140
1.急傾斜地崩壊対策事業による津波避難場所の確保 徳島県 南部総合県民局 県土整備部副部長 福田 卓二
○ 美波町中由岐地区は、徳島県南部に位置する美波町西の地(旧由岐町)にあり、保全対象として、人家56戸および県道(由岐港線)・町道、由岐病院を含む、がけ高50m、勾配45゜の急傾斜地であります。当地区は急傾斜地崩壊対策事業(S48〜54)により対策を行っておりますが、完了後26年経過しており、施設の劣化により災害防止機能が不足しているため、緊急に改築を行う必要があります。
○ また、当県の沿岸地域では、東南海・南海地震の発生時に津波による被害が想定され、津波の到達時間内に避難することが困難である等の問題を抱えており、避難場所の整備が喫緊の課題となっています。(徳島県内の人的被害予測津波:約900〜1,700人、がけ崩れ:約100人)この中由岐地区においても津波第1波の到達まで12分、約2mの浸水が予測されています。
○ このため、平成18年度から急傾斜地崩壊対策事業に着手し、がけ崩れ対策と併せて急傾斜施設の法面小段を利用した津波避難場所を創出することとしました。
○ 現在は、周辺の安全対策に配慮しながら、工事の進捗を図っているところです。
○ 早期に施設を完成させ、地域の期待に応えられるよう努めます。
2.海・山の恵みを活かし、知恵と心でつくるまち 徳島県 美波町長 藤井 格
○ 美波町は、平成18年3月31日に日和佐町と由岐町が合併して誕生しました。
○ 由岐地区(旧由岐町)は、南東は太平洋に臨み、東は紀伊水道を隔てて和歌山と対面し、海岸線に細長く面しています。平坦地は少なくほとんどが山地です。
○ 日和佐地区(旧日和佐町)は、おおむね北西は海部山脈を背にし、東南は太平洋に面し大きく開けています。日和佐川河口には臨海平地が開け、町の中心部をなしています。海岸線は、風光明媚なリアス式海岸で千羽海崖やアカウミガメの産卵地大浜海岸などを有し、室戸阿南海岸国定公園の中心に位置しています。
○ このように自然に恵まれたわが町でありますが、年間の降雨量は約3,000ミリという日本有数の多雨地域であり、これまでにも台風や集中豪雨などによって何度も被害を受けています。また、昭和南海地震では8名の方がお亡くなりになり、近い将来発生が危惧される東南海・南海地震でも津波被害が予測されています。
○ このため、自然災害から町民の生命財産を守るためには、防災意識の高揚・防災体制の充実を図ることが重要であり、防災講習会の開催や避難訓練の実施など住民と協働した取り組みを進めているところであります。
○ これに加えてハード対策としては、県による砂防関連事業の整備促進が不可欠であります。
○ 現在、県において事業を実施しております中由岐地区の急傾斜施設が完成すれば、周辺地域の安全安心に多大な効果が発揮できるものと大いに期待しているところです。
○ ところで、この9月からNHK連続テレビ小説において美波町を舞台にした「ウエルかめ」が放映されます。「海・山の恵みを活かし、知恵と心でつくるまち」を全国にPRできる絶好の機会であり、番組をご覧になったみなさんが美波町へ来ていただけることを望んでいます。
○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。 またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
今週のニュース
3.「美しい四国づくり交流会」を開催 (四国地方整備局)
○ 3月25日(水)に、グランドパレス徳島において、四国各地での景観・風景づくりの活動紹介などを行い、これからの「美しい四国づくり」活動の 輪をひろげ、気軽に相談・連携し合える仲間を増やしていくことを目的に、「美しい四国づくり交流会」を開催し、約100人の方に参加していただき ました。
○ 基調講演では、東京大学の羽藤准教授、NPO法人段畑を守ろう会の松田理事長、NPOグリーンバレー大南理事長から景観・風景づくりの考え方や地域活動の状況などについて講演いただきました。また、四国地方整備局より、「美しい四国づくり委員会による取組状況」等を紹介するとともに、美しい四国づくりモデルプロジェクトの活動紹介を各地域の代表者により紹介していただきました。
○ パネルディスカッションでは、「つなげよう、ひろげよう、美しい四国づくり」と題して、東京大学羽藤准教授、徳島大学大学院真田助教、NPO法人段畑を守ろう会松田理事長、NPO法人グリーンバレー大南理事長、NPO法人新町川を守る会中村理事長、NPO法人東かがわ市ニューツーリズム協会事務局高橋氏、四国地方整備局小池企画部長のパネリストにより、次世代への活動の継承や行政と住民のネットワーク化などについて、活発な議論が行われました。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 永原 隆
〒760-8554高松市サンポート3番33号
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原)
mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-811-8416(河川計画課)
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